「はいっ、レディースランチ‼︎」
ドンと音をたてながら食器を置く宮永さん
怒ってます空気をだしているのに京太郎はいつも通りヘラヘラしている
そもそも宮永さんではなく、レディースランチしか見てない
「相変わらず宮永さんはいい嫁さんだな」
「嫁さん違います‼︎」
「まっこう否定ですか」
「つか、京太郎もなんでレディースランチなんか頼んでだよ」
「だって、めっちゃ美味そうじゃね、これが女子だけしか食べれないとかズルいだろ」
「だからって私に頼む必要もないじゃん、まったく」
京太郎はレディースランチが食べたいだけと言っているが、本当は宮永さんが昼休み1人で読書してるのを見て適当な理由を探して食堂に来ただけなんだよな
京太郎はコミュニュケーション能力が高い
食堂で適当な女子を捕まえて、レディースランチを頼めばいいのに、わざわざ外にいる宮永さんを
「ってコラ、京太郎飯食ってるのに携帯イジるなって」
「そうだよ京ちゃん行儀悪いよ」
「あとちょっとで終わるから待ってろ………よしツモった」
そう言って携帯をポケットにしまう
「何してたの京ちゃん?」
「いや、麻雀だよ」
「京ちゃん麻雀するんだ?」
「まだ役もロクに知らないけどな!麻雀ておもれーのな」
「私…麻雀嫌いなんだ」
「えっ?咲今日放課後暇だよな?」
「京ちゃんの中では私が暇って確定してるのが物凄くシャクだけど、一応暇だよ」
「よし、カモ1人………達也は麻雀出来るか?」
「まぁ、やれないことはないな」
「よしカモ二人………うんじゃ二人共放課後ちょっと付き合えよ」
「で、京ちゃん放課後になったけど、どこに行くの?」
「まぁ、付いて来いって」
確かこっちは旧館の方だな
「宮永さんちゃんと京太郎に付いていけよ、こっちに来るの初めてだろうし」
「小高君まで京ちゃんみたいなこと言って、もう学校で迷子にならないよ‼︎」
「「いや、それはない」」
入学してから約1ヶ月宮永さんの迷子癖はありえないレベルで発揮している
京太郎は「咲の迷子癖は体験すれば分かる」と言われたが本当に酷い
学校の場所を説明しているに迷子になる
図書室に行って帰ってこれなくなる
女子トイレに行って帰ってこれなくなる
更衣室に行って帰ってこれなくなる
他にまだまだあるがキリがない
「まっ、とりあえず京太郎に付いて行ってね………って言った途端何処へ行こうとしてるのかな」
さすがに猫のように首を掴む訳にもいかず
制服の袖を引っ張る
「わわっ、と、いきなりどうしたの?」
しかも無自覚だから困るんだよな
「旧館が珍しいからあちこち見るはいいけど頼むからちゃん京太郎に付いて行ってくれ」
「………まだ迷ってないもん」
「そうだね、だけど誰のおかげで迷子になってないのかな?」
「うぅ、京ちゃん、小高君がいじめる」
「話聞いてたけど全面的に咲が悪い」
「うぅ、周りは敵だらけだ」
「こほん、ようこそお姫様、我が部室へ」
芝居がかった態度で頭を下げる様子はまるで執事のようだが案外様になってるだよな
ドアを開けると
「カモ連れてきたぞー」
せっかくカッコよかったのに台無しだなオイ
「お客様?」
「あっ、さっきの」
「え?お前和のコト知ってんの?」
「いえ、お昼休み少し……そちらの男子生徒は?」
「男子は俺のダチの達也」
「よろしく」
「わ、私は宮永咲ですよろしくお願いします」
「私は原村和ですよろしくお願いします」
原村和、噂では聞いたことがあるけど
なんで京太郎が追いかける理由もわかった気がするよ
とりあえずチラチラ視線が下に行くのはどうにかしたほうがいいな
「和はインターミドル王者なんだぜ」
「それすごいの?」
「すごいじょ!!」
勢いよくドアが開いた
第一印象は元気っ子って感じだがおそらく間違ってないだろう
「インターミドルチャンピオンで、才色兼備、両親は弁護士と検事で男子にもモテモテなんだじぇ」
「誰かさんとは大違いだな」
「む」
「んで、この子は?」
「私は片岡優希だじぇ、お客さんは歓迎するじょ」
「人数もいることですし打ちますか」
「達也は俺と変わりながら打つよ、それでいいよな達也?」
「おうわかった、先に打つか?」
「おう、麻雀部の力見せてやんよ」
半荘25000点30000点返し
ウマなしオカあり
東一局、片岡の三鳴きで混一見えている手に宮永さんが振り込んだ
「振り込むか?筒子集めてるの見え見えでしょ」
(もろ初心者だじぇー)
初心者
麻雀においての初心者とは、ルールがわからない、役がわからない、どこで鳴けばいいかわからない、他にもいろいろあるが概ねこのような感じである
しかし、小高達也は宮永咲を初心者とは見ていなかった
(本当の初心者は牌を掴むのもおっかなびっくりにやるし、河なんぞ見もせず自分の手しか見ない………だけど宮永さんの目は河を確認してるし手付きは完全に経験者)
東場は片岡さんの勢いが凄かったが、南場から失速し、原村さんが巻き返したそしてオーラス
「よーっしテンパったリーチ‼︎」
「ごめんそれロン」
「なんですとぉ、三色捨ててそれってどうなん⁉︎素人にもほどがあるよっ」
「おかげさまで、私がトップですね」
「…………なるほどね」
順位は原村さんがトップで片岡さんが二位三位が宮永さんでラスは京太郎
「ん、どうした達也お前の番だぞ?」
「なーにがお前の番だわ、お前焼き鳥じゃねぇかよ、宮永さんを素人扱いするくらいならせめて一回くらいあがってからにしろ」
そういって京太郎を無理矢理座らす
「うぐ、よーっしうんじゃあ二回目に行こうか」
「よかったら変わりましょうか?」
「いや遠慮しとくよ、もう少しインターミドルチャンピオンの実力を見てみたいし」
「じゃあ、小高君私と変わる?」
「まぁまぁ、宮永さんも座って座って」
肩を押しながらそっと座らす、そして小声で
「もっとプラマイゼロ見てみたいし」
「っ⁈」
宮永さんは驚いたようにこっちを見る
俺ニッコリ笑いながらがんばれーとエールでも送っておこう
二回目
この半荘、好調だったのは和。
ツモの良さにドラも乗り、初心者同然の京太郎からそして集中力が切れてる片岡さんからもアガっていく。そしてオーラス
「あっ、私もツモです」
「今回も和の圧勝かー」
「ありがとうございます」
「のどちゃん強すぎー」
結果は
原村さんがトップ二位は宮永さん三位が片岡さんでラスが京太郎
「京太郎………マジで一回上がろうな?」
「そんな同情的な視線はいらないから」
「はいはい、それじゃあもう一局行こうか」
「うぅ」
三回目
「それにしても咲の麻雀はパッとしませんなー」
「点数計算はできるみたいだけどねー」
(普通、点数計算ができる初心者なんている訳ないんだよな)
麻雀の点数計算はとても複雑である。
麻雀ができる人がいても点数計算が出来ない人間のほうが多い
(点数調整が出来るが故のプラマイゼロ………って、ならないよな普通)
点数計算が出来るからといってプラマイゼロが毎回できる訳ではない
点数計算がちゃんとできるのは原村和も同じである
しかし原村和が同じことができるといえばそうではない
(明らかに牌が見えてるって時があるんだよな、ガン牌って考えたけど牌に傷は見当たらないしそもそもガン牌できる女子高生とか怖いわ)
「雷?」
「夕立がきましたね」
「嘘っ?傘持ってきてないわ」
ベットの方に人のいる気配を感じていたが、まさかこの人か
「生徒会長?」
「この学校では学生議会長ね」
「おはー」
「麻雀部のキャプテンなんですよ」
「あなたたちが今日のゲストね」
「「どうも」」
(でー、この子がゲストの女の子ね、綺麗な手張ってるじゃない、最低でも7700点)
「ありゃ、あなたは打たないの?」
「京太郎がせめて一回アガってから変わろうと思ったですけどね」
「ありゃりゃ、それじゃあ変われないわね」
「ちょっ‼︎ひどいっすよ部長」
「まぁー頑張りたまえ」
そういってパソコンで作業をし始めた
「ロン1000点です」
宮永さんが京太郎からアガって終了した
部長が血相を変えてこっちに戻ってきた
「三回目終わりました」
「今回ものどちゃんがトップかー」
「今回の宮永さんスコアは⁈」
「プラマイゼロですよ」
俺がニッコリ笑って答えてあげた
「えっ、えーと、本を返さなきゃいけないのでこれで失礼させていただきます」
そういって逃げるように出て行った
「のどちゃんやっぱ強すぎだじぇ」
「圧勝って感じたな」
「圧勝?なに甘いこと言ってんのよ」
「「えっ?」」
「スコア見て気づかないの?」
三回連続でプラマイゼロ並ぶスコアこれを偶然とは言い難い
「宮永さんの三連続プラマイゼロが故意だと言うんですか?」
「えっ、そんな馬鹿なたまたましょ」
「そうだしょ」
「って、普通思うよな」
ずっと打たずに宮永さんの手配を見ていたのは俺だけだからな
「あら?あなたも気づいてたの」
「まぁ、後ろで手配をみてましたからね、まぁ、点数下げるはワザと振り込むやら、もうめちゃくちゃでしたよ」
「麻雀は運の要素があるからプロでもトップ率3割いけば強い方、ましてプラマイゼロなんて勝つことより難しいそれを毎回なんて」
「不可能ってかい?でも、圧倒的力量差だったら?」
雷がいいタイミングで鳴ったなーとか見当違いの感想をしていたら当然原村さんが飛び出した
「のどちゃん⁉︎」
「部長なに笑ってるんスか?」
「いや、あの子がうちの部に入ってくれないかなって思って、そうすれば全国狙えるかもよ」
こうして俺は一回も打たせてもらえず麻雀部見学を終えたのだ
「それより心配事があるんだけど京太郎………」
「ん、なんだよ達也?」
「宮永さんちゃんと図書室まで帰れると思う?ここに来たの初めてだぜ………」
「………大丈夫だろ、和が追いかけたし、うん多分」
もちろん迷子になっており京太郎と一緒に雨の中を捜索しました
麻雀描写がないと言ったな?
本当にないんだよなぁ………
とりあえず咲のプラマイゼロ回
主人公が打つのは当分先かなー
とまぁ、ここまで読んでくださってありがとうございます