えっ、シスコン魔王様とスイッチ姫みたいな力ですか?   作:のんのんびり

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第二十七話 修行

 

 

 

 あのかくれんぼ修行から、さらに一週間が経った。今日も今日とて、俺はチビドラゴンたちの遊び相手を務めている。それでも、最初の頃に比べると逃げ回るだけじゃなくて、色々小細工や罠を張ったりして余裕を持って対処できるようにもなった。朝は鬼ごっこやかくれんぼ、昼は子竜たちと一緒に狩りの練習をするのが日課だ。

 

 狩りでは獲物の取り方や捌き方を子竜と一緒にやった。しばらく肉が食えなくなったりもしたけど、他に食べるものがない時の人間の食欲はすごいって改めて知ることができました。他にも空中での鬼ごっこや、火の玉バッティングなど、子竜の相手をしながら消滅の能力の制御訓練もしたと思う。だいたい焦がされたけど。

 

 その後も、また遊んでほしいとチビたちに襟首を引っ張られ、夕暮れ近くまで本気で駆け回ることになるのだ。確実に体力はついた。反射神経を鍛えないとやっていられない。つかないと死ぬ。死ななくても、気を抜くと大怪我をする。なんて毎日だ。

 

 ちなみに、かくれんぼで俺が子竜たちを全員捕まえた、とタンニーンさんに報告をしたら素で驚かれた。ドラゴンの王様の口をあんぐりできたのは、ちょっとしたいい思い出である。どうやったのか聞かれたので素直に答えたら、なんだかアザゼル先生みたいに溜息を吐かれて、遠い目をされた。俺はちゃんと頑張ったのに、この反応はひどいと思う。

 

 そしてやっぱりだが、タンニーンさんが考えていた成長と、俺がやったことは別方向のことだったらしい。彼としては、今回のかくれんぼで俺が子竜たちを見つけるのはほぼ不可能だと考えていたそうだ。残りの日数を使って自然を感じ、一体になる感覚を掴むことで、オーラの質を高めることを目的にしていたのだと教わった。

 

 しかし俺が、まさか周囲からのオーラを消滅させて、一体感どころか排除の方面に突き進んじゃったことで全部おじゃんになってしまったのだそうだ。しかも疑似仙術まで作りだす始末。えっと、なんかすみません。

 

「俺は自然を知ることで、お前が周囲に適応できるように消滅の力を操作させようと思っていた。それをお前、オーラを自覚して消し飛ばすとか仙術もどきを開発しやがって……」

「カナくんって、魔法使い以上に時々とんでもないことを思いつきますよね」

「えーと、ありがとう?」

「褒めてはおらん」

 

 あー、うん。一応そんな気はした。なんとなく感じるようになったオーラっぽいものをタンニーンさんに聞いてみたら、やはり気で合っていたらしい。このオーラを周囲に溶け込ませるような訓練は続けるけど、気の流れを自覚できたからか以前よりも気配がわかるようになれた。子竜たちとのかくれんぼでも前に比べて見つかる可能性が減ったし、鬼ごっこでも気配を察知する範囲が広くなった。まだぼんやりとだから、あんまり正確じゃないけど。

 

「倉本奏太、その気の流れを読むのはあまり使い過ぎないようにしろ。半端な仙術は、間違えれば命を縮める」

「……世界に漂う邪気や悪意を取り込んでしまうからですか?」

「そうだ。仙術は強い力故に、力に呑み込まれやすい。あれは生命の流れを操作する術だ。能力で邪気を消せるのだとしても、何度も身体に取り込めば人の身ではいずれ持たなくなる。気を読む以外の使用法も禁止するぞ」

 

 つまり、気の流れを操る術は使うなってことだろう。仙術による肉体の強化とか、人間の俺にとってはめちゃくちゃ欲しい力なんだけど、たぶんやったら九割五分以上の確率で失敗して死ぬと言われた。絶対にやらないと心に決めた。気を読むだけなら、人間の中でも使える者はそれなりにいるらしい。だけど、気を操作するのは勝手が違うようだ。

 

 俺の場合は、神器によってかなり無理やり開花させたものだからな。今だって、なんとなくこれがオーラかな? みたいな感じで非常にあいまいだ。原作のおかげで知識はあるけど、正直よくわからないが俺の感想である。とりあえず、気配の隠し方と察知の修行を続けるしかないだろう。修行をしていけば、わかってくることもあるかもしれないし。頑張っていこう。

 

 

「そういえば、ラヴィニア。卵用の術の開発はどうだ? もう二週間近く経ったけど」

「はい、おそらく明日には完成できると思います。あの卵さん専用の術式だったので、時間がかかってしまいました」

「あぁ、感謝しているぞ。ラヴィニア」

 

 俺が子竜たちに追いかけられていた間、ラヴィニアは黙々と研究を頑張っていた。卵内の熱を逃がせない原因から調べ、安全に卵が孵れるように術を組み上げていたのだ。卵の中の赤ちゃんの成長スピードとかも、色々考慮していたようだ。真面目な彼女らしいな。

 

 俺は毎日体力の限界まで子竜たちの相手をしていたから、基本遺跡では飯と寝る以外に行動ができなかった。手伝えなかったのが、ちょっと申し訳ない。あと彼女の寝ぼけはここでも発動されたが、だいたい子竜たちと一緒にすやすや眠っていた。それに助かったような、勿体ないような。いや、実際助かるんだけどさ。

 

「それじゃあ、明日例の卵に術をかけられたら、俺たちの仕事は本当に終わりって訳か」

「そうなるのです」

「ようやく、人間界に帰れる……」

 

 冥界に来て約二週間。夏休みも残り数日。ずっとドラゴンに追い回される毎日だったけど、ようやく解放されるのだ。今日を乗り越えれば、もうしばらくはドラゴンを見なくて済む。

 

 チビとはいえ、ドラゴン複数に追いかけられる経験はもうたくさんだ。あいつら全然手加減しないんだよ。全力でドラゴン的に遊んでくるのだ。俺は人間だと何度も言っているのに。火傷や骨折回数なんてもう数えきれない。疑似回復技がなかったら、俺はたぶん生きていないと思う。

 

 

「タンニーンさん、今日も俺はチビたちと鬼ごっこをして過ごすんですか?」

「いや、そうだな。……お前も子竜相手なら、だいぶ余裕を持てるようになってきたみたいだからな」

「二週間ぐらい追い回されたら、さすがに慣れますよ…」

 

 俺はタンニーンさんからの言葉に、乾いた笑みを浮かべた。だけど、今日がここで丸一日過ごせる最後の日だと思うと、ちょっと寂しい気持ちになる。毎日が元気で騒がしかったからな。今日ぐらい、いつも以上に頑張って遊んでやるかな。石のテーブルに突っ伏し、ちびちびと水を飲みながら、俺はのんびりそんなことを考えていた。

 

「よし、ならば今日は俺と鬼ごっこをするか。明日帰るのなら、成龍に追いかけられる経験もつけてやろう」

「逃げるぞ、相棒」

 

 俺は今日風になる。あんまり使うな、とさっき言われたばかりの気の流れを行使して気配を消し、さらに重力を消滅させて目の前の元龍王様から全力疾走して、俺は逃げ出した。あの方はやると言ったらやるドラゴンだ。ここ二週間で彼の容赦のなさを魂にまで刷り込まれた俺は、開始の合図も待たずに逃走した。

 

 チビドラゴンたちが、「なになに、どしたのー?」とわらわら出て来たが、今日はお前らの相手をしている暇はないんだ。悪いけど、今日一日俺は本気で隠れ続けるぞ。

 

「なんだ、そんなに俺と鬼ごっこがしたかったのか。良い動きだったぞ」

「げッ!?」

「チビたちよ。今日は俺が本物の鬼ごっこを見せてやろう。よーく見ておけよ」

「わーい、おうさまのおにごっこだー!」

「ぼく、おうさまのブレスみたい!」

「カナまけろー」

「おうえんしてやらないこともないんだからねー」

「てめぇら! 二週間の間、命がけで遊んでやった俺に対してかける言葉がそれかァァーー!!」

 

 わいやわいやする元気な子竜たちに、俺は泣き叫ぶ。みんな王様が大好きだね! いいことだけど、俺が対象じゃなければもっとよかったよ! そして相変わらず、俺の扱いがひどすぎる! 確かに子竜たちとの鬼ごっこはだいぶ余裕が出てきたけど、それだって毎日ぼろぼろにされていたことには変わらない。子竜→龍王って、修行のグレードアップの仕方が絶対におかしいよォッ!!

 

「タンニーンさんっ! 最初の頃にアザゼル先生が言っていましたけど、あなた様に直接しごかれたら俺はあっさり丸焦げにされるとお墨付きをもらっているのですがッ!?」

「よーく、アザゼルのセリフを思い出してみろ。『さすがにタンニーンに直接しごかせたら、今のお前じゃ丸焦げにされるぐらいわかっている』だったな」

「は、はい!」

「じゃあ、大丈夫だ。あの時のお前には無理でも、今この時点でのお前ならたぶんいけるだろう」

 

 龍王様ぁー、それ屁理屈って言うと思いまーす。

 

「さて、ではいくぞ。制限時間は今のお前なら三時間ぐらいか。ちなみに反撃してきてもいいぞ。さぁ、……全力で逃げるといい」

「――――」

 

 それからの三時間は、まさに惨事間だった。新発見としては、涙って枯れないんだね。火の息一発で渓谷にクレーターを作るし、しっぽで岩を粉々にしてくる。俺が泣きながら放った本気の消滅の一撃も、突き刺さることなく皮膚で弾き飛ばされる。鱗じゃない、皮膚だ。何それ、俺のこれまでの修行って何? とにかく逃げ足と体力と瞬発力だけはかなり鍛えられていたので、それを頼りに逃げ続けるしかなかった。

 

 原作ではギャグとして楽しんでいたけど、ごめんね兵藤一誠。お前これ、二十日間も耐え忍んだんだよな。すごいよ、しかも四六時中だろ。食事も自分で用意して、たった一人で。夏休みが終わったら駒王町に行こうかと思っていたけど、とりあえず主人公に会ったら優しくしようと心に決めた。エロすぎるからなんだよ、ドラゴンに追いかけられるよりマシじゃん。同じ被害者(予定)に優しくして何が悪い。

 

 そんな地獄の鬼ごっこが終わった後、慰めてくれたラヴィニアの優しさが俺の心に沁みました。ありがとう、女神様。しばらく俺、ドラゴンを見たくないです。

 

 

 

――――――

 

 

 

「おーい、迎えに来てやったぞー」

「うわぁぁああぁーー、アザゼル先生ィィッーー!!」

「お、おう。……なんだこれ、ラヴィニア?」

「カナくんです」

「いや、そういう質問じゃねぇよ」

 

 俺の号泣とラヴィニアの天然返答に、堕天使の総督様が引いていた。

 

「タンニーン…」

「いや、俺はちゃんと手加減をしたぞ。事実、死んでいない」

 

 そういう問題じゃないよね、最上級悪魔のドラゴン様!

 

 

「あぁ…、経緯はわかった。しかしお前、相変わらずなんかやらかすな。仙術もどきってなんだよ」

「できるかなー、と思ったらなんかできちゃったから」

「できちゃったじゃねぇよ。己の中のオーラを感じ取り、気の流れを読むなんてことは、普通なら何年もの修練を経てから感覚的に手に入るようなものだぞ。しかしそうか、消滅の能力はそういうことまでできてしまうのか…」

 

 これまでの修行の成果を先生に報告すると、頭が痛そうに溜息を吐かれた。それからぶつぶつと、またなんか呟いている。俺からしたら、相変わらず研究大好きな人だなー、って思うけど。

 

「いや、だって。俺のオーラを相手に気づかせないようにできるのなら、俺に向けて来るオーラを消滅させたり、自分の中のオーラを選択することだってできますよね」

「理論上はできるだろうけどな…。おい、カナタ。お前がオーラを感じ取ったその方法、絶対に他所で言うんじゃねぇぞ」

「えっ?」

「わかれ。もしお前の消滅法でオーラを感じ取れるような感覚が磨けるのなら、仙術を欲しがる連中が野放しにするはずがねぇだろうが。オーラに向けて神器をぶっ刺すだけで、自分の中のオーラを感じ取れるきっかけになれるのならば、お前のような仙術もどきが使えるやつを量産できるってことだぞ」

 

 盲点でした。そうか、俺でもできたんだから、他の人だってできるかもしれないんだ。でもこれって、相棒がいるからこそできる仙術もどきだよ。今だって、神器を通してやらないと気配を察知したり、隠れたりなんてできないから。それでも、気の流れを知れるきっかけになれるのはでかいらしい。まぁ、確かに便利だからな。

 

「とにかく、気の流れを読む以外にそれを使うんじゃないぞ。そして使用も控えろよ。お前の場合、無理やり未知の力をこじ開けたようなもんだからな。正当な手順を踏んでいねぇ。……仙術に詳しいやつがいればいいが、さすがにすぐには見つけて来れないからな」

「わかりました」

 

 気配に関しては、要修行ということになった。俺が仙術に詳しい相手で覚えているのは、全部で五人。猫魈(ねこしょう)と呼ばれる強い力を持つ、黒歌さんと小猫ちゃん。初代孫悟空様とその末裔の美猴(びこう)。そして玄奘三蔵法師様だ。他にもいるのだろうけど、俺はよくわからない。

 

 原作とは違い、今は三大勢力は冷戦状態だし、神仏系や妖怪たちとの仲も悪いままだったと思う。簡単に仙術を教えてください、なんて言えるような相手じゃない人ばっかりである。闘気とか使えたら、体力や疲労の問題もだいぶ改善されるだろうけど、そんな簡単にはいかないってことだな。今は気配に敏感になれたってだけで、十分だと思おう。

 

 ちなみにアザゼル先生からは、一応の合格点はもらえた。タンニーンさんに三時間追いかけられて生きているのなら、まぁ許容範囲だかららしい。そうですね、本気で死ぬかと思いました。山が吹っ飛ぶ瞬間を、この目で見ることになるとは思っていませんでした。クレーターってあんな風にできるんですね、知りたくありませんでした。

 

 

「カナくん、総督さん。無事に卵に術を施し終わったのです」

「あっ、お疲れラヴィニア。お仕事お疲れ様」

 

 俺がアザゼル先生に報告会をしている間、ラヴィニアは一人卵の部屋で魔法を展開していた。俺も見に行きたかったけど、集中を乱す訳にもいかないからと彼女に任せることになった。無事に終わって何よりである。

 

 さて、これで彼女の仕事も、俺の修行も終わりってことだろう。それにしても、本当に密度の濃い日々だった。たった一ヶ月の夏休みの間に、灰色の魔術師に所属し、堕天使の総督様に修行を付けてもらい、冥界に来てチビドラゴンのおもちゃにされ、最後に元龍王様に追い回される。やばい、色々な意味で涙が出てきそうになった。少し前までのただの一般人だった生活が、輝いて見えるよ。日常最高。

 

「それじゃあ、人間界に帰りますか?」

「あぁー、それなんだけどなぁ。本当はもう一個だけ、お前らにやってほしかった修行があったんだよ。機会がなくて、結局できなかったんだがな」

「俺たちへの修行?」

 

 俺じゃなくて、ラヴィニアも含まれた修行に、彼女と目を合わせながらお互いに首を傾げた。

 

「お前らの連携だよ。ここに来る前にある程度できたが、雑魚しか出てこなかっただろう。もし強敵が出てきた時、どうお互いにサポートし、戦術を組み立てるか。カナタが日常に一旦帰るのなら、こうやって二人そろって訓練できる機会は早々巡って来ねぇからな」

「なるほど…」

「確かに、ラヴィニアは仕事で忙しいし、俺も平日は学校ですからね」

 

 アザゼル先生の言う修行内容に、二人で一緒に同意を示した。強敵との遭遇。正直あってほしくないが、そうも言っていられないのも事実だ。もしぶっつけ本番で起こったら、俺はどう動けばいいんだろう。彼女をどうやってサポートしたらいいんだろう。一度経験しているかしていないかは、やっぱり大きいと思う。

 

 連携は一朝一夕じゃできない。休日は転移魔法を使って、俺は協会に来られる。そこで通常の連携ならできるだろう。それでもきっと足りない部分が出てくると感じた。体力の温存を考えなきゃならない通常戦闘と、全力を出し切ってでも倒さないといけない戦闘は、やはり勝手が違うものだろうしな。

 

「お前らも、一応必要だと思うだろ?」

「そりゃあ、経験しておいた方がいいとは思いますけど」

「はいです」

「よーし、許可はとった。という訳で、最後の修行をよろしく頼むぞ。タンニーン」

「いいだろう、卵の礼とチビたちと遊んでくれた礼だ。胸ぐらいかしてやろう」

 

 あれー、嫌な予感がひしひしとするぞー。ものすごく不穏な会話が、今さっき俺の目の前で行われたような気がする。昨日の恐怖が甦る様に、身体が震えてきた。そんな可愛い生徒をいじめるようなことをお願いしませんよね、先生。あの普段からぽわんとしたラヴィニアも、ちょっと困ったような顔をしている。俺は嫌な汗がだらだらだよ。

 

「せ、先生。やりたいなー、とは思うんですけど、そんな簡単に強敵なんて出てきませんよね。修行で俺たちが死んじゃったらまずいですし。今回は縁がなかった、と思って諦めましょう」

「お前ら喜べ。なんと天下の元龍王様が、強敵役としてお前らに最後の修行をつけてくれるそうだ。胸をかりる思いで、当たって砕けてこい」

「やっぱりの展開だよッ! 本当に砕けます! 物理的に砕けますよっ!!」

「……あちゃーです」

 

 あのラヴィニアが、ちょっと意識をとばしているんですけど! 俺は逃げるので精一杯だったのに、まさかのそのご本人様に向かって行けと!? いくら神滅具持ちの魔法少女様とのタッグでも、タンニーンさん相手じゃ無理すぎる。強敵レベルを超えているよ。ドラゴンの王様とそんな手軽にマッチアップさせないで下さい!

 

「さて、では広場に出るか。軽く準備運動をしたら、始めよう」

「タンニーンさん! いくらなんでも無理です。勝てる未来が一切思い浮かびません!」

「それぐらいわかっている。だからどんな一撃でもいい、俺に当ててみろ。それができたら、お前たちの勝ちだ」

 

 不敵に笑うドラゴンと、その後ろでニヤニヤしている堕天使。やっぱりこいつら悪の存在だ。いたいけな子羊を、いじめて楽しむひどい連中である。このままじゃ、やばい。ドラゴン様に丸焼けにされて終わりかねない。この方に一撃入れるって、どんな奇跡だよ。

 

 突然のことに混乱しながらも俺は意を決して、ビシッと手を挙げて大声で宣言した。

 

 

「作戦タイムを下さいっ!!」

 

 あまりに潔い俺の発言にぽかんとされた後、なんとか了承をもらえたのであった。

 

 


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