ひとりひとりと、女神と人と。~改訂作業中~   作:M崎

27 / 32
 遅れてしまいました後編です…。
 本当に申し訳ありませんでした…。

 そして急いで打ち出したもので、多少意味不明なところがあるかと思われます。

 それでは、お待たせいたしました、後編、どうぞ!!

 追伸

 バカな、UAが4500を超えているだと…!?
 皆様、本当にありがとうございます!!!




Maybe,baby. ~μ's Birthday Edition Vol.9~ 後編

 10月21日、水曜日、午後1時16分。

 

 

 (りん)真姫(まき)が廊下からいなくなったのを確認した絢瀬絵里(あやせえり)は、ふっ、と息を吐いた。

 纏っていた緊張も、息と共に空中に溶かす。

 

 無理も無い、彼女は大好きなμ’sメンバーと、端的に言えば「化かしあい」をしていたのだから。

 

 当然、ストレスもたまる。

 

 (―――ああもう…こんなの、全部、柊哉(しゅうや)のせいよ…)

 

 それらをすべて、想い人である柊哉のせいにしながら、絵里は時計を確認する。

 それはもちろん、時間を確認するためでもあったが、気持ちのリセットを試みた結果でもあった。

 

 そんな気持ちで見た使い慣れたアナログ時計は、短い針が1、長い針が3より少し下を指している。

 

 「―――1時15分過ぎね。そろそろ、帰ろうかしら…?」

 

 考えたら、5時限目のスタートの時間まであと10分もない。

 これは、教室に戻るしかない、と踵を返して、この場を去ろうとしたときである。

 

 

 「あー!絵里ちゃーん!そんなところで、何してるのー?」

 

 

 いかにも「元気ハツラツ!」といった声が、絵里の耳に聞こえてきた。

 その声の持つ魔力に、絵里は反射的に後ろを向く。

 

 そして、後ろでニコニコと笑っている、絵里を呼んだ女生徒は、

 

 「―――穂乃果(ほのか)…」

 「うん、こんにちわ、絵里ちゃん!!」

 

 絵里の予想通り、現生徒会長、高坂(こうさか)穂乃果であった。

 彼女も、今日もいつも通りの柑橘のような瑞々しいスマイルを浮かべている。

 

 ―――もう、いつも通りであることに一々ツッコんでいるとスペースが足りないわね、と考えた絵里は、落ちそうになった気持ちを切り替えて、穂乃果に問う。

 

 「―――こんなところで、どうしたの?」

 「あ、ちょっとね~。生徒会の仕事、たまっちゃってたから」

 「たまってたって…どのくらい?」

 「うーん…軽く、書類の山2つくらいは作ってたかな?海未(うみ)ちゃんが『なんですかこの量は!!』って悲鳴上げてたよー」

 「―――今年も大変そうね…」

 「うん、柊哉くんも手伝ってくれたんだけどね?なんか途中から、妙にキラキラした感じになってきちゃって…」

 (え、悟り開くようなレベルだったの!?)

 

 穂乃果の話を聞いて、絵里の中には喜怒哀楽さまざまな感情が生まれてくる。

 去年の出来事を思い出し、そして、今の穂乃果を自分に重ねていた。

 

 あまりにも大変そうな生徒会。―――自分たちも、最初はそうだった。

 あまりにも仕事の多そうな生徒会。―――つい3ヶ月前まで、そんな感じだった。

 あまりにも会話の多そうな生徒会。―――(のぞみ)真夏(まなつ)有理(ゆうり)や柊哉と、一杯会話した。

 あまりにも矢面に立ちそうな生徒会。―――たくさんバッシングされた。

 あまりにも面白そうな生徒会。―――μ’sとは違う、かけがえのない経験を得られた。

 

 そして、あまりにも…楽しそうな生徒会。

 

 ―――自分たちも、なんだかんだあったが、楽しかった。

 

 絵里は感慨深げに、ゆっくりと心の中で頷く。

 そうだった。生徒会とは、こういうものだったではないか。

 

 どれだけ目の前に困難があっても、それを全員で乗り越えていくのが、生徒会、というコミュニティの主体ではないか。

 

 ―――とりあえず、今日も書類の山の前で燃え尽きているであろう柊哉にむかって合掌しておく。

 そして、絵里は気を取り直すように、ある1つのもやもやを、目の前の穂乃果に問うた。

 

 

 「―――ねぇ、穂乃果。…生徒会は、楽しい?」

 

 

 そう、これは、絵里が穂乃果に生徒会を譲った後、ずっと絵里の心に残っていた問いであった。

 自分たちがいなくなっても、今の生徒会は、楽しくやっているのか、と。

 

 もちろん、今までに問えるタイミングは何度かあった。

 しかし、いざ聞こうというときになって、絵里の理性がストッパーをかけるのだ。

 「部外者である私に、そんなことを聞いていいのか?」と。

 

 聞こう、聞こうと思っても聞けなくて。

 聞きたくても聞けなくて。

 聞けるはずのときに聞けなくて。

 

 そんな、何度も何度も、聞こうとチャレンジして、出来なかった問いだった。

 

 しかし、穂乃果の話を聞いて、少し心が楽になったのかもしれない。

 彼女の楽しそうな話を聞いて、絵里自身も少し気楽になってしまったのかもしれない。

 

 ―――そんな気持ちの絵里は、思い切って、今の生徒会長(ほのか)()いてみることにした。

 

 ゆっくりと、固唾をのんで、彼女の答えを待つ。

 絵里にとっては、長く、永久(とわ)に感じられる時間。

 そりゃそうだ。絵里にとっては、今はようやく聞けた質問の答えを待っている状態。

 

 「告白の返事を待っている」のと、同ベクトルの時間が流れているのだ。

 

 当然、シリアスな、いかんともしがたい時間が流れるだろう。

 

 

 

 ―――しかし、絵里のシリアスとは裏腹に、穂乃果から返ってきた答えは、酷く単純で、シンプルなものだった。

 

 

 

 「―――うん!すっごく、す~っごく、楽しいよ!!」

 

 

 

 (―――良かった…)

 

 絵里はその答えに、心の底から安堵のため息がもれた。

 そしてゆっくりと、その喜びをかみしめる。

 

 絵里の心を占めるのは、安堵。

 (わだかま)っていた(おり)のような不安を、今ようやく消し去ったことに対する、安堵の念だった。

 

 そしてその安堵の念は、固まっていた絵里の心を()かし、門を少しだけ開いた。

 

 

 「―――そう、なら良かったわ…」

 「絵里ちゃんたちが残していった生徒会は、私と海未ちゃんと柊哉がちゃんと守るからね!心配しちゃだめだよ?」

 「もう、大丈夫よ。心配しなくても、貴方たちならきっと、大丈夫だろうから」

 「そう見える?」

 「ええ。それはもう。―――それに引き換え、私はといえば…」

 「ん?…どうかしたの、絵里ちゃん。元気、ないね?」

 「あぁ…実は、今日のことを、皆忘れてるんじゃないか、と思って…」

 

 

 ―――そう。

 言ってしまった。

 自分の口から、少しだけ、漏らしてしまったのだ。

 

 

 今日が絵里(わたし)の誕生日である、と、穂乃果に向かって言ってしまったのだ。

 

 

 そして言葉が口から出てから、絵里は慌てて失態に気づく。

 

 (―――あっ!!…自分の口から誕生日だって言っちゃったら、私が凄く構って欲しいみたいな感じになるじゃない!!…なんで言っちゃったの、私!!)

 

 自分の口から、自分が誕生日である、と言ってしまっては、取り返しがつかない。

 他人から気を遣われて、どこかよそよそしい「誕生日おめでとう」を聞かされる他に、選択肢がなくなってしまうのだ。

 

 「忘れてた、今度プレゼント渡すね!」では、それは誕生日を祝ってもらうことにはならない。

 プレゼントは当日に渡さないと意義が良く分からなくなるのと同じだ。

 罪悪感と他人行儀のコンボで、めまいがしてきてしまう。

 

 ―――しかし、今絵里は言ってしまった。

 自らの心の(もろ)さ故に、一番言ってはならないことを口走ってしまった。

 

 一度出してしまった言葉は、もう一度口に返ってくることは二度とない。

 

 そう、絵里は口を噤み、穂乃果の答え、というか、次の言葉をハラハラと待つ。

 内心、恐怖心と羞恥心、不安心にかられながら。

 

 

 ―――だが、口が緩んでいるのは絵里だけではなかったらしい。

 穂乃果も、まるで危機感のない口調で、流れるように口に言葉を乗せた。

 

 

 「―――今日?…あっ、今日といえば…!!」

 

 

 

 「いけません穂乃果!!!」

 

 

 

 が、しかしそれは、すんでのところで乱入してきた海未によって未然に阻止された。

 大音声で、静止を告げる。

 

 「………………!!?」

 

 絵里はといえば、突然の大声や海未の真剣さに、目を白黒させるのみ。

 意味がわからない。意図が分からない。

 絵里は理由を求めて、海未の方を見る。

 

 だがその海未は、絵里を横目に、しとろもどろしている穂乃果のもとにゆっくりと近寄った。

 そして二言三言、言葉を交わす。

 

 「穂乃果ちゃ~ん?次の授業、始まっちゃうよ~?」

 

 後ろからはことりもやってきた。

 何故か妙に威圧感のあるオーラを漂わせながら、穂乃果の元に歩み寄る。

 

 海未と会話していた穂乃果は、その言葉にぽん、と手を打つと、

 

 

 「あっ、ごめ~ん、今行くよ!…じゃ、絵里ちゃん、またね~!」

 「…えっ、ええ。遅れないようにね」

 

 

 唐突に別れを告げて、何処かに言ってしまった。

 絵里は会話の突然の飛躍加減に、目を瞬かせる。

 

 (―――どうしたのかしら、穂乃果は)

 

 本当に意味が分からない。

 会話の流れが、自分にだけ理解が出来ない。

 

 …どうしてだろう。

 穂乃果たちが、何か、隠しているような感じが…―――。

 

 「―――1時20分ね…今度こそ、教室に行こうかしら」

 

 しかし、これ以上考える時間は無いらしい。

 既に時計の長針は、3から4へと到達している。

 

 これでは、5時限目に間に合わなくなる可能性が増えてしまうだろう。

 

 絵里は、何故かほんの少しの名残惜しさを感じながら、ゆっくりと足を教室の方角に向ける。

 そしてゆっくり、歩き始めた。

 

 

 ―――その瞬間である。

 

 

 「随分と探したわよ!!」

 

 

 絵里の真後ろ。

 柊哉が消えていった方角から、1つの声が響いてきた。

 

 絵里はまたも振り返る。

 

 そして、思いもよらぬ人物を見つけて、声をあげた。

 

 

 「―――にこ!どうしたの?」

 

 

 μ’sのメンバーにして、絵里と同学年の3年生、にこに対して、絵里は気さくに話しかける。

 

 絵里とにこは、今や同学年と言うこともあって、すっかり打ち解けた仲だ。

 いつも通り、友達と接するような感じで、気軽に声をかける。

 

 しかし、その友達、から返ってきた声は、絵里の想像以上に、辛辣だった。

 

 「―――どうしたの、じゃないわよ!このスーパーアイドルにこちゃんを全力で走らせた罪は重いんだからね!」

 「…ええと、要するに、この休憩時間中ずっと私を探してた、っていうこと?」

 

 にこのむきーっとした言葉に、絵里は驚きながらも冷静に聞き返す。

 その反応に、にこは声のトーンを落とした。

 

 「―――そういうこと。…今日の放課後は、大事な話があるから部室にすぐ来いって、希が言ってたわ」

 「大事な話…?」

 「用件はそれだけよ、じゃ。―――もうすぐ授業始まっちゃうから、早く戻ってきなさいよ」

 「とりあえず、分かったわ。ありがとう、にこ」

 

 言いたいことは済んだ、とばかりに、にこはすぐにいなくなってしまった。

 後には、手を振った体勢のまま止まっている絵里が残される。

 

 ―――聞きたいことや知りたいことは山ほどあったが、絵里はそれよりも今の時間を優先させて、教室への道を歩き始めた。

 

 

 

                    ★

 

 

 

 そして、授業を終えて。

 絵里は放課後を迎えていた。

 時刻は16時22分。

 夕暮れにはまだ遠いが、夕方を視認することが出来る時間帯だ。

 

 現に、廊下の窓からは、少しずつオレンジに染まる西の空が見え始めている。

 

 そんな、見ようによっては神秘的とも取れる光景をバックに、絵里は決意を固めていた。

 今、絵里がいる場所は、第1棟、1階11号室。

 絵里の所属する「アイドル研究部」の部室だ。

 何度も何度も通り、思い出を紡いできた場所だ。

 

 だが今日だけは、心に「初めて来たときのような」、初々しい緊張を胸に(たた)えていた。

 

 見慣れた部室の前で、絵里はゆっくりと、深呼吸をする。

 

「ついに放課後ね…大事な話って何かしら…?」

 

 希から呼び出した理由は、今でも分からない。

 だが親友のことだ。何も、トラブルなどは起きないだろう。

 

 一抹の疑問と不安を胸に抱えつつ、絵里は拳を握る。

 そして「―――よしっ」と小さく呟くと、目の前のドアを潜った。

 

 (―――?…やけに静かね…)

 

 まず入ってみて絵里が感じたのは、静寂。

 自分を呼び出しておいて、その場所が異様に静かなのだ。

 

 そう、「異様な」までに。

 普通に経験する静かとは、一線を画するこの静けさ。

 

 言葉で表すなら「粛然」だろうか。

 不安と緊張と、思惑がさまざまに入り混じる静けさ。

 

 絵里は何か、嵐の前のような、張り詰めた緊張の糸が、目の前に張り巡らされているような感覚を抱く。

 

 (…嫌な感じね…)

 

 少しだけ、嫌な感情を感じる。

 ―――否、「嫌」と表現するのは曖昧かもしれないが、絵里はこの感情に、それ以外に名づける言葉を思いつかなかった。

 

 絵里はそんな、どこと無く心の底にたまる、静かな気持ちを持った。

 

 その感情を心に湛えたまま、手近な椅子に座ろうとした―――。

 

 

 

 

 

 ―――パチン。

 

 

 

 

 

 その瞬間。

 1つ、指を鳴らすような音が聞こえた。

 

 (―――何かしら?)

 

 絵里が怪訝そうに首を傾げるのと、2つ目、3つ目の音が鳴るのは同時だった。

 

 

 ―――パシャパシャ!!

 ―――パーン、パーン!!

 

 

 目も眩む様なフラッシュと、たくさんのカラーテープが絵里の視界に映る。

 絵里の視界が、白一色に塗りつぶされていく。

 

 そして。

 

 

 

 「「「「「「「「「「絵里ちゃん、ハッピーバースデー!!」」」」」」」」」」

 

 

 

 絵里の視界が晴れた直後、10人の声が、絵里の鼓膜を振るわせた。

 

 (―――え?)

 

 ―――それは聞き慣れた声で、聞きたかった声で。

 仲間の、力強くも優しい文言で。

 誕生日祝いの言葉だと、耳が感じ取って。

 これがサプライズパーティーだと、理解するのに、少しの時間を要した。

 

 そして。

 

 

 「―――絵里、誕生日、おめでとうな!!」

 「っ!!!」

 

 

 絵里が一番聞きたかった、大好きな柊哉(おもいびと)の声が耳に聞こえてきて。

 

 それとほとんど同タイミングで、絵里の目から涙が一滴(ひとしずく)、零れ落ちた。

 

 (―――いけない…泣いてははダメよ、絵里(わたし)…!!)

 

 絵里はそれがとても恥ずかしくて、必死に涙を隠そうとする。

 強靭な精神力と気持ちの強さによって、2滴目が垂れるのは何とか止められた。

 

 でも、最初に流れ落ちた、1滴目までは隠せなかった。

 

 「―――おいっ?…絵里、大丈夫かよ?」

 「えりち…」

 「絵里ちゃん?」

 

 皆が心配してくれる。

 自分が隠せなかった1滴目に目敏(めざと)く気づいて、駆け寄ってくれる。

 

 ―――でも、私は大丈夫だ。

 

 絵里はそれを振り払った。

 

 「―――もう大丈夫よ。…というか、これは何…?」

 

 そして、絵里はわざと、ちょっとつっけんどんな態度をとってみる。

 恥ずかしさの裏返しだ。精一杯の、不機嫌そうな声音を載せてみる。

 

 それに花陽(はなよ)海未(うみ)が、少しだけ怯んだ。

 

 …しかし。

 

 

 「―――えりち、強がらんの。…本当は、涙が出るほど、嬉しいんやろ?」

 「おいおい、そんな辛気臭い顔すんなよ。せっかくの誕生日が台無しだぜ?」

 

 

 親友(のぞみ)想い人(しゅうや)の目は誤魔化せなかったようだ。

 というか、仲間(ミューズ)の目のほとんどは優しい、見守るような目線だ。

 

 (―――誤魔化せないみたいね…)

 

 絵里はそれに、ふっと破顔する。

 

 

 

 

 「―――そうね。…すっごく、嬉しいわ。ありがとう…!」

 

 

 

 

 その一言に、この場の空気が一気に弛緩する。

 やってよかった、という空気と、安堵の空気が辺りに漂う。

 

 そんな空気の中、希が1人、ゆっくりと立ち上がる。

 

 

 「―――さあ、バースデイパーティはまだ始まったばかりや!えりちの誕生日、うちらで一杯祝うで~!」

 

 

 その声に、つられてメンバー全員が立ち上がった。

 そして、それぞれが、準備を始める。

 

 「―――しゅう君、なぁに、それ?」

 「ん、この前選んだプレゼントだよ。絵里にはこれが似合うと思ってな」

 「へぇ…凄く綺麗じゃない」

 「誰と選んだのー?」

 「んー?A-RISEの面々かな。ツバサとか英玲奈(えれな)とかあんじゅとかと、秋葉原のほうで」

 「…どうして、そうなったんですか…?」

 「あら、花陽ちゃんも気になる?―――えーとな、アキバの町を歩いてたら、3人に捕まったんだよ。そしてそのまま、成り行きで」

 「―――何時行ったのですか?」

 「え、3日前くらいだけど………え、海未ちゃん?目が怖いですよ?ドウカシマシタカ?」

 「いえなんでもありませんよ?…ただ、ちょーっとお話があるだけで」

 「うちにも聞かせて欲しいなぁ。…何してたん?」

 「誓ってやましいことはしておりません!!!」

 

 何故か柊哉がディスられはじめていた。

 

 ―――何はともあれ、絵里の誕生日パーティは、まだまだ色々な仕掛けがありそうだ。

 その全容は絵里の知らぬところだが、彼女らの動きを見ているだけで、それが楽しそうであることが分かる。

 

 10月21日(たんじょうび)を、全力で楽しみ、全力で愉しもうとしている。

 

 (―――私も、愉しまなければ、ね…)

 

 絵里はそう思うと同時、

 

 (―――まずは、柊哉に、その出来事について聞かなきゃ、ね)

 

 浮気者の柊哉に説教するために、μ’sの輪に混ざった。

 

 

 

                     ★

 

 

 

 誕生日。

 

 それは、一生のうちでその人が輝ける、最高の一日。

 自分と他人とが、近づけるきっかけを持ちうる最大のコミュニケーションポイント。

 

 

 ―――そして、周りの人々みんなが笑顔になれる、そんな雰囲気をもった一日。

 

 

 絢瀬絵里の誕生日、10月21日。

 

 

 この日、確かに、絵里は、楽しく、一番星のように、輝いていた。

 

 

 

 ~Happy Birthday 絵里~

 

 神々の、祝福があらんことを―――。

 

 

 

 




 少し長かったですかね?
 これでも削ったほうなんですが…。

 それでは、また6話で!!

 感想など、心よりお待ちしています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。