読んで下さった皆様、本当にありがとうございます。
さあ来ましたえりち編。
誕生日も近づいているのにどうなることやら!?
…というわけで、今回も大暴走しちゃいました4話です。
キャラ崩壊激しいなぁ…。
…近頃、進む順番が分からなくなってきました…。
※4月5日追記
少し各個独立させてみました。
元4話の最初は3話の最後に移してあります。
4話
7月1日、水曜日。
(―――つっても、生徒会室ってどこだよ…)
柊哉は完全なる迷子ちゃんになっていた。
理由は生徒会に入った(むしろ入らされた)ことを、ほかのメンバーに伝えようと、生徒会室を探しているからである。
柊哉としては別に後でもいい。
だが、今言っておくべきだ、と周囲の人からさんざ言われたので、まぁいいか、とこうして動いているのだ。
さらにそういう状況に陥った理由は、理事長に「
柊哉は少し憂鬱だった。
まさかまさかの展開に、何とも言えない気分を抱えていた。
別に、それ自体は非常に納得のいく理論の末の結論だったのだ。柊哉としても異論はない。
気になったのは言い回しの方だ。
理事長は話の中で、『賛成だ、という陣営』といった。
ということは、反対する陣営も存在する、ということとなる。
つまり。
「俺の転入、まだ女子高であんまし認められていないのね…」と悲しい気分になってしまうのだ。
美少女を愛することを至上とし、また女子高で生きることとなった柊哉にとって、それは少なくないダメージを柊哉の心に与えてきた。
そのダメージを和らげるには、より一層生徒会へと入らねばなるまい。
だからこうして生徒会室を探しているのである。
しかし。
校舎内をウロウロとさまようこと、もうかれこれ15分。
ここまで探しても見つからないのは、もう奇跡と呼んでもいいのではないか。
柊哉はそう思い始めた。
「ああー…迷子かいなこれ。
柊哉が途方に暮れていると、
「―――呼んだかしら?」
「うひょふぇあぁぁぁ!?」
唐突に。後ろから。耳元に声がかかった。
(み、耳!!右耳のすぐ真横から綺麗なヴォイスがヒュプルルルルルル)
たった一発の声で、頭どころか脳内奥底まで沸騰して変になった柊哉。
突如奇声をあげて、後ろにいる相手から大きく距離をとる。
(は、背後!?何時の間に!?)
そして次に出てくるのは警戒。
背後を取られるのは、柊哉にとって相当な不覚。
ましてこの女子高転入ホヤホヤのタイミングで、だ。
新手の襲撃者か!?と柊哉は後ろを振り向く。
「?どうしたの?そんな驚いた顔で」
「…え?い、いやぁ~」
だが、そこにいたのは、可愛らしく小首を傾げる3年生、絢瀬絵里。
襲撃者なんかではなかったようだ。
しかも、完全無意識行動だったらしく、たった今の柊哉の行動に、はてなと首を傾げるのみ。
(――あ、ちょっとした悪戯だったわけね)
柊哉は狙ってやったわけじゃないと分かり、肩の力を抜く。
ただ、自分が過剰に反応してしまっただけらしい。
はは、と空笑いしつつ、ある事実にも気がつく。
(…え、これ俺が恥ずかしいだけじゃね?)
―――なんだか無性に恥ずかしくなってきた柊哉は、これ以上この話題を掘り返される前に、次へとさりげなく話題をシフトさせた。
「というか、絵里。なんで、こんなところにいるんだ?」
「…はぁ…ここ、生徒会室の前よ?」
「…おお!ホントだ。なんか着いてたんだ…」
言われて確認すると、なるほど、確かに「生徒会室」のプレートがドアの前にぶら下がっている。
いつの間にか目的地に到着していたことを喜ぶ一方、疑問も浮かんでくる。
「…え、なんで俺、気づかなかったんだ…?ここ今日だけで4回通ったのに…」
「知らないわ。貴方の注意力が足りなかったんじゃない?」
「あり、そこまでズケズケと言いますか。ちょっと傷つくんだが…」
「知らないわ。これこそ、貴方の自業自得、でしょう?」
「違いない。…んで?絵里は生徒会室に何しに来たんだ?」
「あのねぇ、私は生徒会長。生徒会室にいるのは当たり前でしょう?」
「アア、ソウデスヨネー…」
そういえば、絵里はこの学園の生徒会長であった。
生徒会長が生徒会室の前にいることの何がおかしいのだろうか。
あはは、と力なく笑う柊哉と、ふう、とため息をつく絵里。
何故か、空気が重くなった。
(―――おおい、この空気は嫌な奴だぞー?打開しなきゃなー?)
柊哉は心の中で自分に叱咤して、沈黙を埋めるように会話を繋ぐ。
「あ、そ、そうだ!俺、生徒会に入ることになったんですよー」
「ああそう………は?え?」
「あー、理由は、理事長のゴリ押しとペナルティでですね。雑務的な役回りです。ということで、今日からよろしくオネガイシマース。そんじゃ!」
「ちょ、ちょっと待って!!」
絵里が柊哉の腕を掴んで、強引に話を戻す。
それに、柊哉は(気持ちは分かる)と笑みを返した。
「はい、なんでしょう?」
「ど、どういうことなの…?」
「さあ?俺にもサッパリですわ。本当に理事長の力っすね」
「え、もしかして、さっき理事長に呼ばれたのって…?」
「ああはい、ほとんどこれですね。でも、何でこうなったのかだけは意味不明なんだよなぁ…」
そう、柊哉は本当に、ここに何故入れさせられたのかが分からないのだ。
一応、理事長は「親睦のためー…」とかどうとか言っていたが、その真偽も定かではない。
要は、柊哉は意味も分からず放り込まれたようなものだ。
意味不明の極み。全く何故なんだろうか。
そして絵里も、柊哉の本気で悩んでいる顔を見て、柊哉が本当に意味も分からず来たのだ、と納得したらしい。
本日何度目かも知れないため息をついて、柊哉を手招きした。
「そう…。―――理事長がそうおっしゃるのなら仕方ないわね。とりあえず、中に入って頂戴」
「お言葉に甘えてー」
柊哉はそれに素直についていく。
そして絵里は生徒会室の前に立つと、
「入るわよ?」
その古そうな木の扉をギイ、と開けた。
颯爽と歩き出す絵里に続いて、柊哉は生徒会室の中に足を踏み入れる。
(―――案外、というかかなり綺麗だな、この部屋…)
入ってまず柊哉は、生徒会室の綺麗さに驚く。
地味、というわけではない。むしろ機能的で素晴らしいくらいだ。
ホワイトボードの白と、観葉植物の緑が、7月はじめの眩い日差しを反射させて、妙にキラキラと輝いている。
椅子の青色が、まるで誰かが座るのを待っているかのように見えるのは気のせいか。
どちらにせよ、本当に、明るく静かな部屋だ。
(―――というか、それよりも)
柊哉は横を向く。
なぜなら、窓から入ってきた光が、絵里の綺麗な
見た感じ、もう絵里が女神にしか見えない。
音の女神、
それを目に焼き付けてしまった柊哉は、思わずポツリと漏らしてしまった。
「―――綺麗だ…」
「ぅえっ!!??///…な、何を言ってるの、柊哉!!」
「え?…何か言いました?俺」
絵里をガン見したまま、無意識に。
最上級の褒め言葉を。
当然、絵里は動揺するが、柊哉は気づかない。
むしろ不思議そうな瞳で、5歳児のように首を傾けるのみ。
(―――あれ?…何で顔真っ赤なんだ…?)
絵里がイヤイヤと手をぶんぶん振っているのも、柊哉には全く意図が読めなかった。
柊哉が純真無垢な瞳のままなので、絵里は照れ隠しと共に話を元に戻す。
「と、とにかく!!こ、ここが、生徒会室よ…」
「スゲェっすね…。前の学校には
「今までの先輩方が残していってくださった、文字通りの「宝」よ」
「確かに。ホントすげー…ん?」
未だ顔の熱が引いていない絵里に、生徒会室について説明を受けていると。
(―――なんだありゃ?)
柊哉は右後ろの机の下で、何か、ぴょこぴょこと動いているものを発見した。
そこだけ、変に動いているのだ。絵里は気づいていないらしい。
(ちょっと見てみるか)
柊哉は好奇心を刺激され、そろーっと近寄って存在を確認しようとする。
そうして、しゃがみこんだ途端。
「ばあっ!!!」
「うおぅっ!!?」
驚いた。
何かが目の前に飛び出してきた。
「びっくりした?」
「ビビりました普通に」
何か、じゃ無かった。
柊哉の先輩であり、μ’sのメンバーでもある3年生、
今は端整なその顔を、悪戯が成功したかのような笑顔に変えている。
そんなしてやったり顔の希に、柊哉はちょっと怒った風に笑みを返した。
だが希は、それすらも笑って流して魅せると、
「―――で?何で柊哉くんがここにおるん?」
もっともな疑問を投げかけてきた。
もちろん、柊哉に対しても、絵里に対しても、だ。
柊哉を驚かせたといえ、分からないものは分からないらしい。
「あーはい。ええとですね、俺、生徒会に入ることになったみたいなんですわ…」
「それも、理事長直々に指名してきたの。正式な手続きも踏んでいるらしいわ?」
その疑問に対し、柊哉と絵里はほとんど同時に答えを返す。
この言葉に嘘は無い。真実である。疑われるような要素は無い…はずだ。
柊哉は内心、ドキドキしながら答えを待つ。
だが、希はその言葉に何か別のものを感じ取ったのか、返答にふうん、と頷くと、
「柊哉くん、大丈夫なん?…理事長さんに、悪く言われたりとかしとらん?」
柊哉の顔を覗き込むように、ねぎらいの言葉をかけてきた。
どうやら、柊哉の待遇を心配してくれているらしい。
「え、ま、まぁ、大丈夫ですよ、はは…」
まぁ、その柊哉としては、希の端整な顔がすぐ近くにあって、嬉しいやら恥ずかしいやらいい匂いがするやらでどぎまぎしていたのだが。
照れ隠しに、ははと笑う。
―――すると、希がそれに気づいたらしく、またもいたずらっ子の笑みになると、
「本当に~?」
「え、いあや、本当ですって!…近いですよ近いですよ!」
「え~?そうかなぁ?」
柊哉の顔のほんの5センチ前くらいまで、顔を近づけてきた。
(う………///)
正直、希の綺麗な目や
赤面しながら、なんとなく、顔を明後日の方向へと逸らす。
しかし。
(―――あ)
逸らした先にいたのは、絵里の
ロシアンブルーの透き通った目や、外国人のような整った顔立ちが柊哉の目に映る。
そして、そのロシアンブルーも、柊哉と希の今の状況を自らに映していた。
「こら、希!柊哉くんが困ってるじゃない」
「あ~、ごめんなぁ、ついつい♪」
(絶対分かっててやってただろ…)
だが、絵里は別に怒ったりとかしていなかったらしく、結局この騒動は絵里がとりなしてくれた。
それに柊哉は安堵の息をつきつつも、恨めしげに希を見る。
「それで?…柊哉くんは本当に生徒会に入るんか?今日、いのっちもユーリもいないんやけど…」
「―――まあ、大丈夫よ。
「あ、俺も説明のとき、どうせ行きますんで」
しかし希は、その視線を完全にスルーして、絵里に尋ねる。
本当に、神城柊哉は生徒会に入るのか、と。
とはいえ、
一応、ここにいない人たちへの説明もする。
ちゃんとアフターケアはするつもりなのだ。
絵里の答えに納得したのか、希はふむと腕を組むと、
「理事長直々なら仕方ないなぁ。柊哉くん、これからよろしくな?」
「ああはい。非常に不本意ですがどうぞよろしくお願いいたします」
柊哉と、再び挨拶を交わした。
にこやかな、穏やかな挨拶を。
お願いの言葉と共に。
しかし、絵里はその言葉こそが不服だったようで。
「―――あら?不本意って、何がかしら?」
「え゛?…い、いやぁ…。流石に、絵里みたいな美少女と働けることに関しては全然オッケーというかむしろパーリナイ!!っていう状態なんですけど、」
「っ!!!」
「そうじゃなくて、その…それまでの過程がですね?俺にとってめんどくさかったというかなんというか………ってあれ?…おーい、聞いてんのか?絵里?」
「な、なんでもないわよ!」
「ぶぐおぶぅっ!!!??」
怒っていたので、フォローしたら何故か殴られた。
柊哉は吹っ飛んだ先で、疑問符と星をぐわんぐわんと頭に回す。
あと、割と絵里の拳は痛かったことをここに記しておく。
「んふふ~」
「な、何よ?希」
「え、いやぁ~」
そんな中、前では3年生2人が意味深な会話を繰り広げていた。
当然、柊哉はその意図を全く理解できず、はてと首をひねるのみだ。
なんか、置いてかれたと感じた柊哉は、なんとかその会話に入ろうとする。
「あ、えーっと…そろそろ、状況を説明して欲しいんですが…」
「あ、え、ご、ごめんなさい。ちょっと、取り乱してしまったわ」
「まあ、お気になさらずーと言っとけばいいんでしょうが…え、何の会話ですか?」
「んふふ~♪」
だが結局、何の会話なのかは教えてもらえなかった。
「…で、俺は何をすれば…?」
「コホンッ…希?柊哉くんに仕事を教えてあげてほしいのだけど、いいかしら?」
「もちろん!えりちの頼みなら、柊哉くんがバリバリ働けるようにしてみせるわ~♪」
「うふふ。ありがとう、希」
「お、お手柔らかに…」
その30秒後。
柊哉は、絵里から生徒会の仕事を託されることになった。
一応、柊哉の生徒会の初仕事である。
だが、
(なんか急にやる気なくしたぞオイ…)
柊哉は乗り気ではなかった。
それもそのはず、希と2人でやったとしても、
(―――でっけぇ…)
仕事の数がえげつない。
書類整理のプリントだけで、軽く3山くらい作っている。
それに、パソコンのデータに保存されている量を含めると、おそらくもう2つほど山が増えるだろう。
(それを、1人でこなすのか、絵里は…)
改めて、生徒会長という役職の末恐ろしさを実感した柊哉だった。
「…ええとですね。俺、この山を崩しにかかんなきゃいけないんですか?」
「いえ、全部ではないわ?そうね…この仕事を、2つくらい減らしてくれたら嬉しいわね」
「よぉし絵里が喜ぶのならいくらでも仕事してやるぜ!教えてくれ、希!!」
「分かった!うちが、整理のやり方を教えたる!」
だがその末恐ろしさを「絵里が喜ぶ」の5文字で完膚なきまでに粉砕した柊哉は、俄然やる気をだした。
希も柊哉の熱意を感じ取ったらしく、気持ち強めに言葉を返す。
それを聞いて焦ったのは絵里だ。まさか、柊哉が今日だけですべてを終わらせようとしているのではないか、と考えたらしい。凄く、気まずそうに、柊哉に話しかけてくる。
「し、柊哉くん?…その、別に明日に回してもいいわよ?出来なかった分は、後で私がするし…」
「いーや大丈夫です!俺どうせ一人暮らしだから別に家に誰もいないし、それに、絵里の笑顔が見られるならこんなの安いもんですよ!!」
「っ!!!…もう、笑顔でそんなこと言わないでよ…///」
「へ?」
「おお~、柊哉くん、凄いなぁ~」
「え、いや、何がですか?俺なんにもしてないですけど…」
「なんにもしてなくないわよ!!」
「ぶべらっ!!!」
またも殴られた。
右頬をさすりながら、柊哉は絵里に抗議の意思を示す。
「えーと…今回、
「………………(つーん)」
だが、今回は全く、絵里に取り付く島がない。
にべもない、とはこういうことを言うのだろう。
(―――え、また無理なやつ?)
これ以上は無駄だと諦めた柊哉は、希の方に向き直った。
「…今の時点で既に心折れそうなんですが…あの、仕事、教えてくださいませ…」
どうでしょうか。
文字数の都合上、凄く微妙なところで切ってしまいましたが…。
申し訳ないです。
ああもう、次の話も期待して待っていてください!
感想、評価などよろしくお願いします!
今回感想いただけたら、多分発狂します。
貶すやつなら「なんでだよぉ!!」と、褒める人なら「マジかぁ!!」と。
まあ返信遅れるんですけどね…。
追伸
ラブライブ!のヴァイスシュヴァルツを3パック、お試しで買ってみました。
レアが海未ちゃんしか出ねぇ!!
ていうか、3枚とも海未ちゃんってもはや奇跡だろ!?