IS~精霊になり、大災害を体験せし、士道~ 作:kuuhaku
(さて、これからどうするかな?)
電話を終えた一夏は今後の事を考えていた。
・・
倉庫に居た時の違和感はきっと彼女だろう。最悪の精霊[ナイトメア]時崎狂三。
おそらく、彼女があそこに居たのはあの世界にきっと何らかの事態が発生し、彼女を含むフラクシナスがこの世界に転移でもしたのだろう。そうでもないと、説明が付かない。
(さっきはシロエと名乗ったからには今後もシロエと名乗らないとね。これからは崇宮白江として、生きていこう。もう織斑一夏は死んだ。鈴には悪いけども、
・・
あの約束を破ってしまうけどこればかりは仕方無い。さて、行動を始めますか。)
それからの行動は凄まじく早かった。戸籍を偽造しフラクシナスの分(ただし、精霊七人分と真耶の分と折紙の分の九人分)の戸籍を偽造した後、会社を立ち上げる為にお金を<贋造魔女>で作り、何時でも会社を立ち上げられる様にして、連絡を取った。
「もしもし、シロエです。お久し振りです。」
「えぇ、お久し振りね。シロエさん。」
「早速ですが、用件をお伝えします。戸籍の方は問題もなく、手に入れました。ただし、そちらにいる精霊七人分ともう1人妹さんの分と折紙さんの分の九人分だけですが、手に入れました。他の艦員さん達の分はまだ名前も知らないので教えて頂いても宜しいですか?」
「いいわよ。今、艦員達に変わるわ。」
それから艦員達本人カラ聞いて、艦員達の分の戸籍も手に入れた。あとはこれらを本人達に渡すだけだ。電話を掛けて、後日フラクシナスに行く事となった。
そして、当日の予定時間。指定された場所に来たのは。
「どうも初めまして。神無月です。今日は御足労頂きありがとうございます。シロエさん。」
副官の神無月だった。五河士道だった頃は、はっきり言って、ただのドMの人がとても強い。この人は琴里のサポートとしている人物。今はどうなのだろうか?まぁ、参謀としての能力は持っているだろうし、指揮系統も的確に出せそうだ。個人としては、腕試しをしたい人だ。
「いえ、此方こそ、態々、自分の為に時間を頂いて、ありがとうございます。それでは早速、行きましょうか?」
「そうですね、では早速。司令、シロエ君と合流しました。」
[分かったわ。今、回収するわ。]
シュンッ。
その場から、シロエと神無月は消え、フラクシナスの中にいた。
「では、案内宜しくお願いします。神無月さん。」
「では、付いて来て下さい。こちらです。」
「(中々、ポカしませんね~。まぁ、きっとその内に出すのを気長に待ちましょう。)」
「(きっとこの人の事だ。何かを画策しているのだろう。気を付けて行こう。)」
言葉の裏でそんな事を内心考える二人であった。
暫くしてから、モニターがあるメインの部屋に着いた。
「司令、シロエ君をお連れ致しました。」
「ご苦労様、神無月。」
「はっ!」
そう言って、琴里の右側に控える、神無月。
「直接会うのは、お互い初めましてですね。五河琴里さん。一応ですが、自己紹介をしましょう。元織斑一夏こと崇宮白江です。宜しくお願いします。」
「そうね、此方も一応言っておくわ。”初めまして、崇宮白江さん。”」
やけに意味深に後半を強調して言う琴里。
「(やけに意味深に後半を強調したな。向こう側も俺の事を怪しんでいる段階のはず・・・。まぁ、じっくりと信用して貰うとしよう。)」
「(向こうも此方と同じく、様子見をしているはず・・・。何で精霊を知っているのかをじっくりと観察して、裏を探って行くわ。)」
こうして、シロエVS神無月。シロエVS琴里の知恵による、策略合戦が始まった。
次回予告
かつて、五河士道だった頃の皆と再開を果たした一夏。
しかし、今は崇宮白江と名を変えた為、再開を喜べない白江。
そんな状況でも嘘を付かなければならない。
心苦しいが今は、この世界の仕組みを変えならればいけない。
その為には自分の事は二の次、三の次だ。
琴里や十香達に本当の事を言う事はきっと無いだろう。
次回「話し合い~うそつき~前編」
見つめるは更なる先の未来!