デート・ア・ライブ〜破壊の精霊〜   作:瑠夏

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プロローグ

 

何か大きな建物が崩壊したような、大量の瓦礫が山のように積み重なり、大量のガラスの破片が辺りに散らばっていた。周りには一面を赤く染めるほどの血。人であったものなどが、大量に確認できる。そんな異常な周囲の中、金色に輝くひとりの少女が佇んでいた。

突如、金色の輝きが、少女を中心に大きく膨張する。そして、周囲を金色の輝き、オーラのようなものが円状に囲った。

 

 

その刹那ーー

 

バキバキバキ!

 

そんな音と共に、円状の中にいる少女以外のものが全て“破壊”される。瓦礫の山が、地面が、そして“空間”が、全てが“破壊”されていく。空間は破壊されたところから少しずつ広がっていき、ブラックホールのようにオーラの中にあるもの、全てを吸い込む。

 

時間が経つにつれて徐々に円状に囲うオーラが消える。破壊尽くされたオーラの中は“何も無かった”。上から見れば、世界の空中に“穴”が空いているように見える。空間が破壊され、本来干渉することの無い次元が現れた。その中は“無”。何もない。物も音もない“無”の世界が広がっていた。

 

 

 

 

 

「あらあら。これは凄まじいですわね」

“破壊”された場所から離れた所。綺麗な黒髪が左右非対称に結ばれ、片方の目は時計のようになっている。黒と赤を基調としたドレスを着た美しい少女が妖艶な笑みを浮かべ、破壊され尽くし、“無”になった場所を見つめながらそう口にする。

 

「破壊の力がこれほどとわ思いませんでしたわ…………あら?」

 

ドレスを着た少女の近くに、先ほどまでありとあらゆるものを破壊していた少女が倒れていた。しかし、この少女はいま先ほどまで、あの“無”の中心にいたはずだ。なのに、一瞬のうちに遥か離れたこの場所に移動していた。

 

「いつの間に?わたくしはずっと見ていたはず…………ふふ、そういうことですか」

ドレスの少女はひとり納得したのか、うんうんと頷きながら、妖しく笑う。

 

「その力、本当に素晴らしいですわ。素晴らしいですわ」

少女は興奮したのか顔を紅潮させ倒れている少女の元へ歩き、近づく。

 

「気絶している子供に対してどうかと思いますが……《刻々帝》(ザフキエル)!」

瞬間ーー少女の背後の影から、ゆっくりと、巨大な時計が姿を現した。

 

「《刻々帝》ーー『一〇の弾』」

少女がそう唱えると、時計に刻まれた『Ⅳ』の数字から、じわりと影のようなものが漏れ、いつの間にか握っていた短銃の銃口に吸い込まれていった。そうしてから、倒れている少女を短銃を握っていない手で持ち上げ頭部に触れさせ、それに向かって短銃を構えた。そして、躊躇いもなく短銃の引き金を引いた。銃口から発射された弾は持ち上げられている少女を貫通し、ドレスの少女の頭に突き刺さる。しかし、貫かれたはずの二人には傷ひとつ付いていなかった。

 

「人間も酷いことを平気でしますわね。子供にこんな事するなんて……ま、わたくしが言える事ではありませんけど…………、ですけど、驚きましたわ。まさかあなたが“男の子”だったなんて」

その事実にドレスの少女は笑みを深くした。

 

「この子には借りを作っておいて損はなさそうですわ。必ずこの子の力はわたくしの悲願のために役に立ちますわ」

 

ドレスの少女は少年を腕で抱え“地面”に消えていった。

 

直後。

 

二人がいた場所は、先ほど破壊された空間に呑まれ、世界から消失した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ヒロインはこれから増えていくかもしれません。
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