インフィニット・ストラトス~やさしい世界で《さいこう》目指す~   作:星屑英雄

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書けました!!
それでは、一夏VSセシリア戦をお楽しみ下さい。

最近、作者は日常でしょうむない事を書いてる方が性に合ってる気がしてきました…(しょうむない・仕様もない。価値のない、愚かな、面白みがない、という意味)

それでは本編へ!!


第五話 セシリアVS一夏 下

「「はあああああああ!!!!」」

 

一夏はセシリアに接近しようとする、が、それをセシリアは許さない。

ビット『ブルー・ティアーズ』が、しつこく一夏が駆る白式に迫る。

一夏は一旦後ろにバックし、レーザーを避けようとするが、死角から現れたビットによってレーザーをすべて食らってしまう。

 

「(クソっ!!こんなに強いのかよ!!裏をかいたと思っても、読み返されて、何度もセシリアの手の上で踊っている気がする…)」

「(織斑さん…なかなかやりますわね…)」

 

一夏の強さを認めたセシリアは、一夏に向かって言う。

 

「織斑さん…」

「なんだ?」

「正直、剣一本(・・・)でここまでついてこれるとは思ってませんでした」

「実は、俺が一番驚いてる…ここまで動けるようになったのは、やっぱり央樹のおかげだ…」

 

そう、央樹はこの一週間かなりの無茶をさして、一夏に技術を叩き込んだ。

姑息な手を使い、ISの訓練機を持って来たり…

作戦プランを徹夜で一緒に考えたり…

スケジュールをぴったりと組み、一夏のマネージャーを務めた。

嫌がっている一夏を、満面の笑みで毎日引きずり回したのだった。

 

その結果、ここまで動けるようになった。

もうすでに、セシリアの四機ある内のビットは一機落としている。

 

「そうですか…ですが、今負ける気がしませんの、勝たせてもらいますわよ?」

「はっ、俺もだ」

 

両者はニッと笑い、再び激突する。

 

 

 

『っで?オーくんはどう見る、この試合?』

「ああ、一夏は厳しいだろうな…」

 

関係者以外立ち入り禁止と書かれた部屋の隅で、俺は端末に向かってそう答える。

俺は端末の画面に映る人物―――束は『そっか~』と言いながら、残念そうに肩をすくめる。

 

「いくら、一夏でも白式の本来の力を使うことができないのなら、勝ち目は無い…」

『ま、そうだよねー…白式の真価はあの機体と組んだ時に発揮されるものだしね~』

「でも、まだ一次移行(ファーストシフト)もしていない機体であのビットを一機撃墜するセンスは、やはり織斑先生の弟と言うしかないな」

『そうだねー』

「この調子でいけるといいが…」

 

突然、ビービーと端末から警報が鳴りだす。

 

「どうした?」

『ちょ~とヤバイかな…』

「どうした!?」

『オーくんと話すついでに、奴ら(・・)のデータベースを漁ってたらこんなものを隠してたよ…』

 

いや、俺と話してるときに何やってんだよ、と言うツッコミは置いておいて、俺は送られてくるファイルデータに目を通す。

これは…!!

 

『これが起動したら大変なことになるよ…』

「…まだ、大丈夫だろ。奴らが動き出すには…まだ、早い!!」

『でも…』

「だいじょーぶだって、束。お前はこれに関しての対抗策を練ってくれ。その間、俺が学園を守るからさ」

『わかった、それじゃぁそっちは任せたよ?まったね~』

 

ピッ、と束との通信が切れる。

 

「ああ、守って見せるさ、必ずな…そのためのISだ…」

 

俺は通信の切れた端末をギュッと握りしめる。

そして、ポケットに押し込み、立ち入り禁止の部屋から出る。

出て、すぐそこにあったモニターでは、丁度、一夏はレーザーの雨を避けているところだった…

 

 

 

 

「クッソ!!」

 

ビットの操作が上手すぎる!!

厄介極まりないな…

ずっと俺の死角から攻撃できるように位置取りをしている。

勝つといったものの、相手の攻撃の手が休まらず、レーザーの雨を避けるしかない。

何とか今は被弾していないものの、一撃でも喰らって、バランスを崩したらその時点でアウトだ!!

 

「そこですわ!!」

「ッまた、死角から!?」

 

なんとか反応し、死角から迫ってきていたビットを切り裂く。

なんども、死角から狙われていたから、なんとかなったか……

 

「なッ!?」

「チェック・メイトですわ」

 

俺がビットを切り裂いた直後、俺の真下からレーザーが当たる。

下――――!?

 

「な、ん、だと!?」

「一つ犠牲にした甲斐がありましたわ!!」

 

囮…!! ワザと何度も死角から執拗に俺を狙ってきたのは、この一瞬を作るためか!!

分かった時には、もう遅い。

俺にレーザーの雨が降り注いだ…

 

 

 

 

「一夏ぁ!!」

 

箒がピットで爆炎に覆われた画面に向かって叫ぶ。

 

「そんな…」

「ふ、機体に救われたな…」

「え?」

「よく見てみろ」

 

この場の人間が、駄目だ、と目をそらす中、姉である織斑千冬だけはすべてを悟っていた。

千冬が言った言葉に、ジッと全員で画面を見る、すると―――

 

 

 

―――フォーマットとフィッティングが終了しました…

 

「まだ…終わっちゃいねぇ!!」

「な!?」

 

煙から、大きな影が突き出て来て、残り二つのビットを一閃し破壊する。

その影は、煙が完全に晴れることによって明らかになった。

今までの纏っていた何処か工業的なデザインは消え、滑らかな曲線とシャープなデザインの中世の騎士のようなISへと変貌した、白式がたたずんでいた…

 

一次移行(ファーストシフト)…なるほど、今まで初期設定で戦っていた、という訳ですか…」

「そういう事!!これで俺専用になったって訳だ、なら…ここからは俺のステージだ!!」

 

グンッと白式は加速する。

 

「早い!!」

 

専用になったことによって、速度が加速的に上昇している。

セシリアは冷静に『スターライトmkIII』を構え、射撃で迎え撃つ。

だが―――

 

「はぁ!!」

「なっ!?」

 

なんと、レーザーを手に持っていたエネルギー刃の剣で切り裂いたのだ。

これには、さすがのセシリアも一瞬驚く。

 

「それはまさか!!」

「そう、雪片弐型…千冬姉の―――俺たち家族の力だ!!」

「(ならば――――)」

 

セシリアは瞬時に判断すると、懐に入られる前に――――接近戦に持ち込まれるのは分が悪いので、腰に隠してある切り札を切ることにする。

 

「『ブルー・ティアーズ』は六機ありましてよ?」

「な…!?」

 

ミサイル型の『ブルー・ティアーズ』が発射された。

これがセシリアの切り札であった。

ちなみに、央樹と戦った時、最後に放った攻撃はこれである。

その、切り札は一夏に接近し――――

 

「それは央樹から聞いてんだよ!!」

 

真っ二つに切り裂かれた―――

そう事前に、直接喰らった央樹から聞いていたのである。

 

そして、さらにミサイルを切ったことで発生した爆風で加速する。

 

「(これなら―――ッ!?)」

 

行ける、と一夏が思った瞬間だった。

チラッと見えたセシリアの顔は――――

 

「笑ってる!?」

 

瞬間、一夏のISは切り裂かれ、シールドエネルギーはゼロとなった…

 

『勝者―――セシリア・オルコット!!』

 

 

 

わたくしは、機能停止した一夏さんのISに近づいていきました。

わたくしの姿を見ると、一夏さんは悔しそうに呟きました。

 

「クソッ俺の…負けかぁ…」

「ありがとうございましたわ…一夏さん」

「けど、聞かしてくれ…どうして、俺のシールドエネルギーがゼロになったんだ?」

「ええ、それは…」

 

 

 

あの時、わたくしは負けを覚悟していました…

でも…

 

『諦めんのか?』

 

央樹お兄様の声が聞こえてきたのです。

思い出されるのは、アリーナに出る前…

ピットで準備をしていた時でした…

 

 

 

 

 

『よお!!』

『え?お、お兄様!?なぜここに?まさか自力で偵察を!?』

 

央樹お兄様が、急に現れ、わたくしに話しかけたのです。

 

『いや、違うけど…』

『なら、どうしたんですの?』

『ああ、少しお前の調子を見にね』

『あら、ありがとうございますわ』

 

誰かが様子を見に来てくれたことがうれしかった。

これから負けるとしても(・・・・・)

 

『わたくしは…負けた方がいいのでしょうね…』

『はぁ?』

『これで織斑さんが勝てば、代表候補生を破ったと男子二人言う、クラスの宣伝効果が望めるでしょうし…それに、応援してくれる人がいるのに…』

 

わたくしはこの試合には負けるつもりでした…

練習になるくらいには戦って、これからの自信のためにも勝ちを譲る。

それがわたくしにできる、贖罪だと思ったのです。

でも、お兄様はそれを許しませんでした。

 

『負けたら、かっこ悪いって?はぁ…なぁ、セシリア…』

『はい、なんでしょうか?』

『全力で思うままにやって来いよ』

『…?』

『最後まで、全力で駆け抜けて来いよ。今のお前に出来るすべてでさ』

『ですが…』

『ですがもヘチマもねぇ!!そんな勝利に何の意味がある?手加減されたってわかったら、あいつは絶対に怒るぞ?』

『う…』

『お前に出来ることは全力で戦うことだ。大丈夫、一夏は簡単にやられるほど、ヤワな鍛え方はしてねぇよ!!だから、全力で行って来い!!』

『なぜ、ですか?』

『あん?』

 

わたくしには不思議でした。

なぜこの人は、ここまで言うのでしょう。

 

『なぜ、わたくしに全力で行けと言うのですか?』

 

どうしても、わたくしは聞きたかった。

ここのピットに来てまで、お兄様が言いたかったことは何なのでしょう…?

ワザと負けさせないため?

いえ、違います。

お兄様はそのことは知らなかった。

ならば、なぜ?

 

わたくしには、ただ何かを伝えたいという思いは分かりました。

でも、それ以上が分かりませんでした。

 

『様子を見に来ただけじゃないってわかってるんだろ…?』

『そうですわね』

『あーもう!!なんでわからないかな…様子を見に来た=気にしてるってことだろう!?』

『はぁ…?』

『つまり、お前を俺は応援しに来たってことだよ!!』

 

え?

 

『俺は別に一夏だけの味方じゃねぇよ、…お前の味方でもありたいと思ってるんだ。だからこそ、応援に来たんだ』

『?』

『まだわかんねえのか…いいだろう、ストレートに言ってやる!!俺が応援してやるから、全力で勝ちに行け!!』

『っ!!』

 

わたくしを応援してくれる?

わたくしにも応援してくれる人がいる!!

そう認識した、瞬間グッと暖かいものが胸の中に広がりました。

 

なら…わたくしは負けるわけにはいきませんわね…っ!!

 

『わかりました、応援に応えて、全力で行かせてもらいますわ!!』

『おう、それでいい!!俺はお前らが全力で戦う姿が見たいんだ。負けそうになっても、足掻いて見せろ!!諦めるなよ!!』

『はい!!』

 

やっぱり、頑張ってと言ってくれる人がいるというのは、心強いものですわね…

 

全力でやれるだけやってみましょうか!!

 

 

 

 

それを思い出した瞬間、自然と笑みが浮かびました。

やれるだけやる、と約束したのです。

だから、足掻こうと、私は試合前に『スターライトmkIII』の中に隠しておいた、接近戦用のショートブレード『インターセプター』を取り出し、一閃しました。

そしてそれが、限界まで近づいていた一夏さんに、上手く入りダメージを与えたのです。

 

「つまり、偶然?」

「ええ、それにしても、なぜシールドエネルギーが無くなってしまったのでしょうか?ショートブレードくらいのダメージでは倒せないと、思っていたのですが…?」

「あ~、それはこいつ(IS)だ」

 

そう言って、一夏さんは白式の腕を持ち上げる。

 

「こいつ、俺のシールドエネルギーを犠牲にして、相手のすべてのエネルギー無効化させる『零落白夜(れいらくびゃくや)』って単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)があるらしくてな」

「それでですか…」

「ああ、使うとき、説明と警告のポップが出てたんだけど、行けるかな?と思って突っ込んだんだが…」

「わたくしの一撃で沈んでしまった…と」

「ああ、そうみたいだ」

 

そういう事でしたのね…

 

「それにしても、セシリアお前の最後の一撃さ」

「はい?」

「何されたかわからなかったぜ?お前、案外接近戦もいけるんじゃないか?」

「偶然ですわ、偶然…わたくしは接近戦は全然ダメですもの」

「ふーん、でも才能はあると思うぞ?」

「…そうですわね、そこまで言うなら、接近戦の練習もやってみますわね」

 

そう言葉を交わした後、すっと一夏さんはわたくしに手を差し出して来ました。

 

「握手だ」

「あ、ええ、喜んで!」

 

お互いにしっかりと手を握りあいました。

それにしても…

 

「すいません、わたくし…先ほど、一夏さんと言ってしまいました…」

「ん、なんだそんな事か。俺もセシリアって言っちまってるからさ、お相子だ」

「そうですか…ならわたくしはこのまま一夏さんとお呼びしても?」

「おう!!いいぞ。それと、セシリアって俺も呼ぶな?」

「どうぞ、いくらでもお呼びください」

「これからも、よろしくな!!」

「こちらこそ」

 

二人で少し笑い合う。

そろそろアリーナを使える時間が少なくなってきたので、わたくしは一言断ってピットに戻る。

ピットの中にそっと入ろうとすると、向こうのピットから「ぎゃあああああああ、箒!!なんで、逆エビ固めを!?」「お前がオルコットの手を握ってニヤニヤしていて、ムカついたからだ!!」「いやああああ、腰がぁぁぁぁ!!!ナイキのマークになっちゃうぅぅ!!」と、聞こえてきたのですが何でしょう?

ピットに戻りISを解除すると、そこには央樹お兄様がタオルと飲み物をもって立っていました。

 

「オツカーレ!!…もとい、お疲れ様!!」

「央樹お兄様…ありがとうございます」

 

お兄様がタオルを渡してくれながら、そう労ってくれる。

わたくしはお礼を言って、タオルで汗を拭き、飲み物―――ペットボトルのスポーツドリンクを受け取る。

 

「どうだった、一夏は?」

「ええ、かなりのモノでしたわ…」

「お前のいい経験になったか?」

「ええ、自分の至らなさや弱点が色々と見えてきました。これで、わたくしはもっと強くなれます!!」

「そうか、それならよかった」

 

それだけを言うと、立ち上がり出口へ向かおうとしてしまいました。

わたくしは慌てて、お兄様を呼び止めます。

 

「待ってくださいまし!!」

「ん、どうしたんだ?」

 

振りむいた、お兄様に向かってわたくしは頭を下げる。

 

「ありがとうございました!!」

「っ!?お礼を言われるようなことはしていないぜ?」

「いえ、お兄様はわたくしを応援してくださいました!!あのままでは、わたくし、何も成長せずに負けたままになっていましたわ…」

「…」

「そして、今日…わたくしは自身の未熟を知りました。だから、今日出来ないことを明日出来るように…頑張って行きたいと思っています」

「なら、頑張ろうぜ…みんなでさ!!」

「はい!!」

 

そう言って、お兄様は親指を立てるジェスチャー―――サムズアップを私に向けると、背中を向けピットを出ていったのでした。

 

 

 

 

 

俺はピットから出て、少し進んだところの廊下の壁に背を預けて、俺は一人、ごちる。

 

「すまない、セシリア…無理やり戦わせて…」

 

違うんだ…俺は礼を言われるようなことをしてはいない。

ただ二人を全力で戦わせるために行動しただけだ。

そして、今行動したことは、すべて俺のエゴにすぎない。

だから、礼を言われても俺は…

 

「…それでも、お前にも強くなってもらわなくては困るんだ…」

 

俺のつぶやきは誰にも聞かれることもなく、宙に消えていく。

 

そう、セシリアだけじゃない、この学園の専用機持ちにも強くなってもらわないとな…

もちろん俺自身もだ。

この学園―――いや、世界の未来のためにも…

 

 

 

 

世界は回る…

原作はとうの昔に無くなってしまった。

この物語が何処へ行きつくのか…

今は、誰も知らない…

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
一夏VS本気セシリアでした。
本気とのことで、央樹と戦った時とは冷静さが違います。
代表候補生の力を発揮し、勝ちました(最後の一撃から目をそらしつつ)。
…やられたとはいえ、互角以上に渡り合っていた、一夏すげぇ!!

この作品の基本として、シールドエネルギー残量は基本的に表示しません。

それと、セシリアのアレは走馬灯のようなものと思ってください。
決して一瞬じゃねーだろ、とか、その間に切られてるよ!!とか言っちゃいけない…
ほんの一瞬だった、いいね?作者との約束だ。

そして、おや…央樹の様子が…?
色々と原作と違うことで、展開が変わってきます。(今回のセシリアの『インターセプター』と『スターライトmkIII』のギミックとか)
奴らとはなんなのか?
今後の展開をお見逃しなく!

それと、これが分かりにくかった、などがありましたら感想の方にどしどし書いてください。修正できる範囲で修正いたしますので!!

それとオリジナルISの設定や主人公たちオリキャラのプロフィールと設定集とか…
欲しいですか?(色々変わっているところがありますし…)
需要があれば書いて、投稿しますが、どうでしょうか?

それでは次回まで!!



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