【マミside】
「ティロ・フィナーレ!」
私…巴マミは、お菓子の魔女、べべに向けて最大火力の攻撃を放つ。その一撃はべべの胸元を貫き…
「…!」グオン!!
とてつもないバケモノになって私の首を噛み千切りにきた。それは蛇のように長い体をしており、先程の姿とは打って変わった奇怪な姿をしている。
「…ぁ…」
恐怖で体が動かない。後ろで女の子たちが叫ぶが、耳にも入らない。
あぁ…死ぬんだ…
そう思ったが最後、
私の前に、フードの男が割って出た。
【ーーーーside】
「…!」
俺は敵を薙ぎ倒しながら最深部に行くと、金髪の女…巴マミが喰われる寸前だった。
「…!!」
俺は自身の中にある48の魔力回路を開く。
これが俺の力。未来の世界でただ一人持ちえていた魔女に対抗する力。それが魔術。
「…ッ!」ビュン!!
俺は両足に魔力を貯め一気に放出することでブーストにし巴マミとべべの間に割って入る。魔力が青いオーラを発しているため、周りには蒼い奇跡が見えているのだろう。またその風圧でフードが脱げるが致し方ないだろう。巴マミは驚愕するが、対してべべはそれでも尚俺と巴マミを喰わんとする。
…投影の理念は熟知している。
「〔
俺は魔力と腕の回路を共鳴させる。そして続いて詠唱を行う。
「『
すると右腕の魔力回路が赤く光る。俺はあの盾を顕現させる。
かつてトロイア戦争において、大英雄の投擲を防いだという逸話のある、七つの壁を以て術者を守る最強の盾。その名は…
「『
【巴マミside】
彼がその名を叫ぶと同時に、彼の前に真っ赤な七つの花弁を持った花のような巨大な盾が姿を現す。その盾はべべの突進を受けてもピクリとも動かず、逆に
「ピギャァァァァァッッ!!」バッ!
べべの体を跳ね飛ばす。
「…ぁ…」
私は驚愕の余り腰が抜け、その場に座り込む。しかし彼は依然静かにそこに立つ。仮面で顔は見えぬが、それでも彼が落ち着いていることは何故かわかった。
「…凄い…」
こんな状況で冷静を保つなんて、正気の沙汰とは思えない。
「…大丈夫か?」
そんなことを考えていると、彼から心配の声が発せられる。驚くことにその声はまだ私より幼く、14程の若い声。なのに、その声は安心感がある。
「は、はい…」
私はそう返した。驚愕と安堵でそうとしか返せなかった。
「…そうか。そこで待っていろ。直ぐに終わらせる。」
そうとだけ言うと彼はべべをみる。べべは彼を完全に敵と認識し、攻撃態勢をとる。対して彼はただ両手を開きながら前進する。
【ーーーーside】
俺は巴マミの無事を確認した後、べべを見る。敵はこちらを殺しにかかるだろう。距離にして30m。この距離だとすれば、刃物では遠すぎる。であるならば、
「〔
こちらは銃で対応しよう。
俺は巴マミと同じマスケット銃を2丁展開し、その二つを手に取る。銃弾はあの銃弾に。装填を完了。それとほぼ同時にべべはこちらに突進する。20...15...10...5...
「…ッッ!」
その距離が3m程になったが早いか、俺は両手の銃の引き金をその両目に向けて引く。それは寸分の狂いなく両目に着弾。その瞬間、べべの体に異変が起こる。
その両目は一瞬で充血どころか血が吹き出て、牙もまるで灰のようにボロボロと朽ち果てていく。その体はヒビが走り、それが砕けると共に大量の血が溢れ出る。
そしてそこには、血で真っ赤であるものの、鼓動も息もしている、ごく普通の少女が裸で横たわっていた。
「…あ。」
俺は服を着ていないことに驚きつつも、俺のつけていたフードを被せる。
周りにはどう見えているだろうか、そんなことはどうでも良い。
[お菓子の魔女]討伐完了。
戦闘シーンだというのに、文字数が少なくて申し訳ないです。