【実刻side】
「…誰だよそれ。」
「誤魔化さずに答えなさい。」
「知らないって。」
実刻ソラは現在、暁美ほむらから尋問を受けていた。なんでも、銀色の仮面の魔術師だとか言われている。
「そんなものいr」
そう言いかけた瞬間、校庭付近で爆発が起こると共に、近くにいた少女…稲月なつきのこめかみに銃口が向けられる。
数分経った。犯人は国際的犯罪シンジゲート、クレイドル。目的は稲月家令嬢の稲月なつきを拉致し、身代金を要求することらしい。また、ここの全校生徒、職員、のべ900人弱を人質にとるつもりだ。現在警察と特殊機動部隊が学校を包囲しているが、一向に投降する予兆は無い。そして…
「うぅ…お母さん…お父さん…」
「死にたくないよぉ…」
「助けてよぉ…」
周りの皆は完全に恐怖している。この中で冷静なのは俺と暁美ほむらのみ。しかし暁美ほむらは現在監視に捕まっている。現在行動できるのは、棚の影に隠れている俺のみ。ならば…
「…これも任務の一環だな。」
【ーーーーside】
現在の状況を整理しよう。この校舎は四階建て。別棟と本校舎の二つに分かれている。別棟の屋上にはヘリが二台。本校舎の2階と3階には別棟と本校舎を繋ぐ橋がある。現在のテロリストの配置は、本校舎2階に2人、3階に3人。別棟2階に5人、3階に6人の合計16人。現在位置は別棟4階の隅。ならばするべきなのは別棟の制圧。ならば…
「〔投影開始〕」
投影するのはM500を1丁のみ。装填数は6発。全てをホローポイント弾に変更して装填。あとは気配を完全に消して別棟3階に向かう。すると俺は度し難い光景を目の当たりにした。
「いやぁ…っ!」
そこでは、まさに強姦と呼べるような醜悪な光景が作られようとしていた。女子生徒の服は破かれ、縛られている。まだ行為は行われていないものの、いつそうなるかすら分からない。この後継を見るだけでも、虫酸が走るのが解り、少し苛立ちを、俺は覚えた。
「クソみたいなもんだな…さてと。まずは…」
俺は息を殺して右前方にいる男に向けて引き金を引く。予めサプレッサーを付けていたため発砲音は無く、寸分も狂わずにそのこめかみを貫く。
そこからは、一方的な蹂躙が始まるだけだった。
一人の顔面を蹴り潰し、一人の内臓を崩壊させ、一人を射殺し、残る3人の鳩尾に一撃を打ち込んで気絶させる。前回戦ったお菓子の魔女…べべに比較すれば、赤子の手を捻る以上に簡易なことだった。
別棟3階、制圧完了。