願いが叶うー、その時が来るってー♪
涙なんていくらでも流すからGOのガチャ確率あげて下さい。後オケアノスはよ(懇願)
まただ、またこの夢をみる。マスターと契約してから、時折。私の視界の奥で、私の姿をして、彼が燃やされる。私の代わりに偽のジャンヌ・ダルクとして、私が背負うべき罪を無理矢理奪い取って代わりに死ぬ。
この光景の正体が分からない。私は確かに、魔女として大衆の前で焼かれたはずだ。
ーー馬鹿な人。貴方は死ぬ必要なんて無かったのに。
私の死因は火。私は火刑に処された/私は一人で、彼の後を追った。
…記録が矛盾している?
ーー主よ、この身を委ねます
私の辞世の言葉。…いや違う。この言葉には続きがある。
ーー私に、彼との再会をーー
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ーー
ーーー厄介な事になった
一晩明け、はぐれサーヴァントの捜索を開始しようとした矢先の、敵性サーヴァントの襲来。彼女の真名は聖女マルタ。祈りで竜を屈服させたまごう事無きの聖女だ。その彼女でさえも、狂化を付与され、こちらとの敵対を余儀無くされている。
十字架の杖から魔弾が飛来する。それだけなら対処可能なのだが、近付けば彼女の鉄拳が唸る。いやまさに遠近両用なのだ。
杖の硬度は確かな物で、モードレッドの王剣ですら砕く事にまで届かない。影に潜んだアサシンのダーク投擲も、至る直前で避けられてしまう。ジャンヌが看破した敏捷Bは相当な壁となる。
それでも1vs3ならば数の差で押し切る事は可能だ。だが彼女達はそれを行えずにいた。何故か。
聖女マルタの宝具の存在があるからだ。彼女の象徴とも呼べるタラスクの召喚。おそらくはそれが彼女の宝具。推測だが対軍宝具と同等であろうそれを呼び起こされたらそれこそ、勝ち目が無に等しくなる。アルトリア・ペンドラゴンの聖剣の光の斬撃と類似した型ならば、モードレッドの王剣で対処出来る。だが幻想種に数えられるドラゴンの、それも莫大な生命力を持つそれを呼ばれたら、こちらの対軍宝具でも倒せるか。
ジャンヌのルーラー権の令呪も通用しない。便宜上オルレアンの聖杯と呼ぶそれに接続されているマリー、アマデウス、マルタ、そして先日遭遇したランサーとアサシン…真名ヴラドとカーミラにはこちらのジャンヌが持つ令呪は対象外だと、昨日の実験で判明した。つまり令呪でのマルタの宝具封印も不可能なのだ。
いやそれでも、攻め立てるまで。鏡夜のゴーサインを見たジャンヌ、モードレッド、アサシンの計3名。とうとう抑制していた部分を解放する。それがマルタの宝具開帳に直結してしまうとしても、その時はその時だ。全身全霊を持って対処するまで。
モードレッドの王剣とマルタの聖杖が鬩ぎ合うその刹那の間、アサシンは鏡夜から借りた短刀で暗殺者らしかぬ機動を取り、ジャンヌは穂先の剣を光らせる。三方向からの同時撃。咄嗟にマルタは背後に下がるが、そこはアサシンの領域。しまったと閃刻の本能的危険判断が告げたその瞬間には、アサシンの短刀がマルタの背を捉えていた。
傷を受けたマルタは足元が不確かになる。そこへアサシンの体術、研鑽で磨いた拳と脚が食らいつく。
聖旗の剣がマルタの腹を斬る。満身創痍、いよいよ失血が酷くなる。それでも膝をつかないのは聖女たる精神力の賜物だろう。
「やるじゃない…!なら私も…っ‼︎」
ーーー木々が騒めく。
突風が吹き荒れ、草原が踊る。…来る、タラスクが。
鉄甲竜タラスク。聖女マルタが鎮めた幻想種。彼の獲物をどの様に攻撃に転換するかは不明だが、それが突撃となるとこちらにはジャンヌの宝具以外、防ぐ手立てが存在しない。
大地が揺れ、獣の雄叫びが木霊する。聖女マルタの足元が割け、這い上がる様に竜がその面を晒した。マルタは尽きかけている血肉を奮い立たせ、タラスクに足を抑える。ーーー突撃して来るつもりだ。
「愛知らぬ哀しき竜よ…!」
鏡夜は咄嗟にジャンヌの名を呼ぶ。手旗でモードレッド、アサシン、マリー、アマデウスを自身の背後に下がらせ、両手をジャンヌの背につけた。右足を後ろに押し出し、身体を固定する。
「星の様に!
ーーー疾い…!
その巨体、その疾走から繰り出される衝撃は計り知れぬ域に辿り着いており、ジャンヌもこうして結界を維持する事に精一杯を回すを余儀無くされた。背を鏡夜が支えているとは言えど、彼女と旗に伝わる負担は底知れない。
歯を食いしばる。足掻く様に手を押し出し、足腰に力と魔力を流し、背中の感覚に全幅の信頼を寄せる。
一体、いつになったら宝具の終了がやって来るのか。このままでは旗が壊れてしまう。
故に、その事を知っている鏡夜はジャンヌの右腕を掴んだ。逆転への糸口は令呪の存在。あの時と同じ、転移に奇跡の範囲を絞る。ジャンヌの背を軽く叩き、一言「後少し」と励ましの言葉を送った。
「ッ……!令呪を似て命じる!アサシン、マルタの背後へ飛べ!」
「了解……!」
アサシンの姿がぼやける。指定座標は聖女マルタの背後。次にアサシンの姿が確実な物へと再生していた刻には、彼女の背が蠢いていた。
「
再現されし呪腕がローブから天を突く。緋く、禍々しい一体の腕が直線的機動でマルタの腹部へ伸びる。マルタの肺から、吐息が漏れた。口から血潮が噴き出す。
勢い良く腕を引き抜き、呪腕をもう一度外界へ露出させた。そこにはエーテルで形作られたマルタの鏡面心臓が握られている。それを一思いに、慈悲など込めずに握り潰した。刹那、タラスクが力無く大地に落ち、その上にマルタは倒れ伏せる。その顔はどこか、鏡夜達に聖女の柔らかさと暖かさを感じさせた。
「やるじゃないの…。ご褒美に良い事を教えてあげる…っ。"竜殺し"を捜しなさい」
「竜殺し?」
「ええ、そうよ……。この時代には竜殺しが呼ばれている。貴方達が彼を味方につけなければ、敗北は必死ね…。うん、次は公正な立場で会いましょう…」
マルタの身体が少しずつ金の粒子に溶け、その魂は聖杯へ向かう。鏡夜は虚空へ一礼し、ジャンヌの腕を取った。
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「竜殺し…?」
「可能性としてはジークフリートだな。邪竜を墜とした彼の活躍は大きい」
確かに彼の功績ならば、そして実力ならば。このフランスの空を埋め尽くす勢いのワイバーンを黙々と殺せるだろう。実際呼び出されているのならば確実に仲間につけたい。
ならば街に出た方が良いだろう。まだフランス全土が滅ぼされた訳では無い。どこかに必ず生きている街が存在するはずだ。あるいは先日の様に砦を訪ねるか。情報収集の手立て自体は残されている。
「……そう言えばリヨンは人がそこまで多くは無いな…。となると彼女に攻め立てられている確率も多少は低い…か。よしみんな、オレに付いて来てくれるか?」
……?待て、何故俺は、リヨンの人口が少ないと言う事を
よそう。たまたまだろう。無駄な事に労力を割くのは好きじゃ無い。とっととリヨンに行こうか。
なお作者は昨日のオルフェンズに影響されてISの試作を始めた模様。そしてお蔵直行。
次回、待ちに待ったすまないさん登場。
すまない……、登場が遅れて本当にすまない……。