Exorcists〜滅龍滅鬼のエクソシスト〜   作:秋塚

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覚悟

「大丈夫か?クソガキ」

その男はそう言った。

「あ、あんたは───」

間違いない。あの夢に出てきた男。俺自身が師匠と呼んでいた男だ。

「?俺達どっかであったことあるか?」

男は言う。

「いや、一度も…」

夢のことはこの男が知るはずもないことだ。言ったところで信じないだろう。そう思った俺は夢のことは黙っておくことにした。

当のその男は

「お?あれ?ねぇぞ……?」

なにか探しているようだが…

「どうしたんですか?」

「………ああ!もういい!……おいガキ、名前は?」

「え?」

「名前だよ名前!」

そう突然言ってきた。怖い顔をしているので慌てて答える。

「えっと、龍ケ崎 士貴です。」

「おう、そうか。俺の名前は鬼崎龍牙だ。」

鬼崎龍牙と名乗る男はそう言って俺に近づき

「ふん、中々の素材だ。これはいけそうだ」

となにかつぶやいていた。

「あの…一体なにがいけそうなんですか?」

気になった俺がそう聞いたら、さっきのようにニヤッと笑って、龍牙はこういった。

「お前さ、さっきのがなにか知りたくないか?」

───知りたい。

それが俺の正直な気持ちだ。

でも、同時に危機感も感じていた。これを知ってしまうとこの日常が変わってしまうという確信のようなものが。

でも──

「はい。聞かせてください。」

どうしても聞きたかった。

あの怪物は何なのか。どういうものなのか。俺がそう言うと龍牙はまたニヤッと笑った。そしてこういった。

「これを聞いたら、もう、戻れねぇぜ?それでもお前は来るか?こっち側によ」

「何もわからないままよりも、知っている方がいい。それが俺の性分です。」

「わかった。なら説明してやろう。だが、その前に、ついてこい。お前がこちら側に来るならいずれ行く場所だ。」

そう言って龍牙は懐から札のようなものを取り出してなにかつぶやいた。

そうすると、龍牙の足元に魔法陣のようなものが展開された。

びっくりした。まさか今まで信じていなかった魔法がほんとにある

なんて。そうしていると龍牙がイラついたような口調で

「おい、さっさとこい。置いてくぞ。」

「あ、はい!」

そうして俺は非日常へと、踏み込んでいくことになった───

 

一瞬体が引っ張られるような感覚の後、俺達がたどり着いたのは…

「ビル?でもここはずいぶん前に廃ビルになったはずじゃ…」

「ああ、そうだなぁ、表向きには、だがな」

そう言って龍牙はニヤリとしてそのままビルに入る。

なんとなくだが嫌な気配がする。

「おいどうした。さっさと来ねぇと置いてくぞ。」

龍牙が急かすので急いでついて行った。

中は廃ビルのままだ。ここに何があるんだ…?

「あった、ここだな」

突然龍牙が立ち止まったのであたりそうになったが避けた。

立ち止まった場所は何の変哲もない廃ビルの一室。龍牙はその部屋の床を懐から出した杖のようなもので何ヶ所か叩く。すると、

ブン、という機械的な音と共に床が光りまた体が引っ張られるような感覚とともに俺は光に呑まれていった……

 

「ここは……?」

着いた所はさっきの廃ビルとは全く違う施設のような場所だった。

「っ…ととっ。やっぱり転移は慣れねぇな…」

龍牙もここに来たようだ。

たださっきの「転移」というものに酔ったらしい。

「あの……」

俺が聞くと龍牙はこちらを向いて

 

 

 

「おお。忘れてたぜ。……ようこそ、祓魔師協会バチカン本部へ」

 

 

そう言ってまた笑った。

 

俺の信じていたもの、日常は崩れ去る音がしたように思えた。

どうやら俺は覚悟が足りなかったようだ。色々と聞きたいことはあるが、この人が答えてくれるだろう。

そう思って俺はもう一度覚悟を決めた。

 

非日常に踏み入り、そして…

そこで暮らす覚悟を───

 




どうも!秋塚です。
Exorcists〜滅龍滅鬼のエクソシスト〜
第2話いかがでしたか?
設定を思ったより細かくしてしまい説明回がもう少し続くかと思いますが。読んでいたたけると嬉しいなと思います。
では第3話で会いましょう!
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