今回はやっと劣等生原作キャラの登場です。
ここら辺からは原作8巻のサブエピソード感覚でお楽しみいただければと・・
それではどうぞ!!
2092年 8月2日 日本 沖縄 恩納空挺基地 応接室
「本当にこの度は約束した時刻に遅刻してしまって申し訳有りません。タイヤがパンクしてしまい遅れてしまいまいした」
エコー達 護衛に囲まれている
もちろん理由は嘘である。いくら襲われたとはいえ殺してしまったとはビジネス上言えるわけない。
「頭を上げてくれませんかミスター。軍の無茶なお願い『超長距離用スナイパーライフル』を要求以上に作ってもらっただけでもありがたいですし」
そう言って頭を上げさせる人は真田 中尉。軍の兵器開発部所属。愛嬌がある顔立ちをしている。
「しかも真田個人のお願いで来月発売予定のCADの試作まで提供してもらったのですから頭が下がるのはこちらであります。遅刻してもこちらは文句を言う筋はありません。」
そして頭を下げたのはは風間玄信 大尉。この恩納空挺基地で教官をしている。古参の風格があり、どこか油断できない人物である。
いわれた通り
「にしてもこのCAD達は素晴らしいですね!世界初の『カートリッジ』システムを投入したCAD・・今までの特化型では一つのCADで一つの系統しか使えなかったのに このシステムのおかげでカートリッジさえあれば一つのCADで全系統を使えるのですから!!しかもライフルに関しては要求の2倍以上の距離を出してしまうんですから!!はぁ・・いい仕事してますよ・・それに・・」
そこに風間のツッコミがはいる
「真田。いい加減にしろ。ミスターも困っている。」
「し、失礼いたしました。」
それをなんとか苦笑いで返す
「い、いえ構いませんよ。それよりもコンペの話ですが・・」
「はい、佐伯少将や我々でも伝をあたって味方を用意しています。実際に商品を見てもDEMの方が価格が少し高いとはいえ性能では充分に工藤重工を上回ってますから。ですが・・」
風間が苦虫を潰したような顔をする
「十師族派の軍人ですね・・」
「えぇ、九島の息がかかった佐々木 大佐という軍人が勢力を広げてまして。彼さえどうにかなればミスターの商品も売れるとは思いますが・・くそっ!!軍は十師族のいいなりになりすぎている。最近では佐々木 大佐たちが民間企業の商品をデモ前に壊して十師族の関連企業の商品の安全性をアピールする始末。このままでは十師族、ひいては魔法協会に支配されてしまう!!」
怒り始めた真田を風間がなだめる
「落ち着け。佐々木 大佐については噂にすぎないし証拠もない。まぁそういう感情面を抜いたとしても魔法協会に軍、ひいては政府までいいなりなれば一党独裁になると私も佐伯少将も危惧しております。」
「ふむ・・私たちDEMも日本が拠点なので日本で商品が売れなくなるのは困ります。DEMでもできる限り手伝いましょう。ですがその場合・・」
真田が感謝しながら答える。
「ありがとうございます。もちろんこの状況が打開できれば必然的に商品が売れていきますしDEMさんにも”仕事”を回せると思いますので御安心を。」
「では明後日からお願いします。それでは我々はこの辺で失礼させていただきます。少将にもよろしくお伝えください。」
そう言って席を立ち上がる
「なにかコンペに向けて策があるのですか?」
「まさか、そんなものはありませんよ。信じるものは己の交渉の腕と誠実さだけですよ。」
もちろんこれも嘘である。彼の頭の中では現在 策を練っている最中である。
だがそんなこと分かるわけなく風間達は
外で見送った後、風間は小声でこう言った。
「もしかしたら我々は”魔王”に魂を売ってしまったのかもしれない・・」
「なにか言いましたか大尉?」
「いや何でもない。戻るぞ中尉。最近、檜垣達の素行が悪いからな たっぷり鍛え直さなければな!」
ほんの少しだけ不安を抱えて基地に戻る風間であった。
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2092年 8月2日 日本 沖縄 恩納 ホテル一室
清夜はエレン達と合流し互いに謎の襲撃者について報告していた。
「そうですか。やはりアイクの元にも・・古式の魔法を使っていましたが動きや日本人の顔からして敵は国防軍の部隊かと。でもどこの部隊なのか、そしてなぜ商売相手である我々を狙うのでしょう?」
エレンはホームズのように考え始める。
だが清夜には目的も敵の正体にもある程度の予想がついていた。
「おそらく九島の息がかかった連中だろう。軍に深く関われて古式の魔法について詳しいのは魔法師開発第九研究所の出身である九島ぐらいしかいないからな。」
エコーが納得いかない様子で尋ねる。
「九島って、あの九島烈のことだろ?俺が映像で見た限りそんなことする奴には見えねぇけどなぁ・・」
「いいや、九島だからといって九島烈が指示したわけじゃない。ついでに言えば今の九島の当主は九島真言に交代する噂が出ている。だからそんなことをする暇がある?」
エコーが初めて知ったような顔をしたが清夜は話を続けた。
「それに、たかがコンペ一つに必死こいてライバルを潰すメリットは九島にとって全くない。」
「ではあの部隊を指示したのは一体どなたなのですか?御主人様。」
翠は清夜にお茶を出しながら問う。
同調して頷く藍。
口調こそ丁寧だが翠と藍も黒迷彩の部隊に腹を立ててる様子だった。
「俺の予想にしかすぎないが・・おそらく佐々木 大佐だろう。」
「「佐々木 大佐?・・」」
翠と藍だけ頭に?を浮かべた。
エレンはすでに調査の際で知っていたし、エコー達も基地で佐々木 大佐の話を聞いていた。
なので清夜は二人に国防軍の状況と佐々木 大佐の噂について話した。
話を聞いた二人は納得した表情になった。
そして藍が清夜の予想を語る。
「ヒョヒョッ!なるほど、つまり十師族派の佐々木 大佐は九島家といった十師族に今以上に取り入るため十師族の利益になることをしている・・そして黒迷彩の男が自殺したのは九島や佐々木 大佐の制裁を恐れて・・ということですね御主人様」
「証拠はないけどね。でも彼の今までの行動は全て結果的に九島や十師族の利益になっている。九島の息がかかった連中使って我々を潰す指示を出してもおかしくない。・・あぁそうだ皆に渡すものがあったんだ。ほい」
清夜は皆にアーチ状の小型機械を渡す
アーキンやホウは?を浮かべながら予想する。
「何すか?これ」
「ヘアバンド・・にしては小さい・・もしかして首につけるのですか?」
清夜は見本を見せるように首につけ答える。
「正解!これは俺の研究チームで作った『ニューロリンカー』という仮想ウェアラブルデバイス、仮想型端末といったほうがわかりやすいか。世界初のゴーグルを使わない仮想型端末だ。普通のデバイスと同じ機能もあるけど、これには俺たちだけの特別機能が付いている。」
エレンが質問する。
「特別機能とは?」
「世界初の『思考通信』だよ。これで喋らなくても会話ができる。しかも通信方式も従来のと違うから通信傍受はされない!通信妨害はあるかもしれないけどね。これを普段部隊で使っている通信とは別に部隊共通の通信装置、デバイスにする。マニュアルは読んどけよ。」
「「「「「「了解」」」」」」
「んで話変わるけど、こいつ誰よ?」
そういって部屋の隅で拘束されている男を指すエコー
5人も気になっていたのかチラチラと男を見ていた。
清夜は笑顔で拘束されている男に近づき男の頭に手をのせた。
「あぁ、彼は沖縄で捌いている”売人”だよ。佐々木 大佐は十師族派の筆頭格だからね。今後のためにもそろそろ・・佐々木 大佐には”ご退場”していただこうと思ってね。彼にはこれからその”お手伝い”をしてもらうんだ・・・」
男は声を上げるが口にガムテープがされていて何も聞き取れない。
「むごっ!!むぉーー・・・」
バチィッ!!
電気刺激で相手に有無を言わせず命令・操作する凶悪な魔法
清夜のBS魔法『
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2092年 8月4日 日本 沖縄 恩納
清夜は迎えに来た車に一人で乗り込む。
エレンとエコーには先行してコンペ会場を見てもらい、残りの4人には”ある仕事”をしてもらっている。
「久しぶりネ式さん。ワールドワイドニュース見た。まさか二人を早速使うとは思わなかったネ」
運転席にはサイモンがいた。
清夜は装置でアイザック・ウェストコットに変身して挨拶を返す。
「久しぶりです、サイモンさん。あれはテストだよ、使えなかったら捨ててる。」
車は会場に向けて走りだす。
沖縄にサイモンを呼んだのには理由が二つあった。
その一つが翠と藍の報告。
「そうそう、二人に『報酬以外に何が欲しい?』って聞いたら『学校に通いたい』だってさ。あはははっ!!元からそうさせるつもりだったけど本人達から頼まれるとは思わなかった。おもしろい」
そう言って
サイモンも似た感想を持っていた。
「高価な物とかじゃないのネ。ハッハ!やはり、そういう連中は行動が意味不明ネ。でも悪い話じゃない。彼女ら心を保つために本たくさん必要、そういう催眠。学校には図書館があるから心配なくなる、しかも義務的だから止まることなく知識が増えていく。」
ミラー越しにサイモンを見て
「渡りをつけたのも、武器を調達したのも、パスワードを教えたのも感謝してますよサイモンさん。あなたは『聞く者』そして『七賢人』の一人だったんだね。」
バレていることは知っているがサイモンは何も答えない。
もちろん
『聞く者』・・それは凄腕の情報屋。暗号通信や国の裏事情まで仕入れられる程。しかし裏社会でもその実態を掴めない謎な人物。例えサイモンから仕入れたとしても誰もサイモンが『聞く者』とは気づかないし、知らない。ゆえに都市伝説と言われるほど。
そして『七賢人』はエシェロンⅢの追加拡張システムの一つ『フリズスキャルヴ』のアクセス権を手に入れた7人のオペレーターのこと。
その力はエシェロンⅢのバックドアを利用し、エシェロンⅢのメインシステムを上回る効率で世界中から情報を集め、オペレーターの検索にヒットする情報をもたらしてくれること。『七賢人』の由来はオペレーターの一人が情報機関にそう名乗ったのが始まり。
静かになる車内。
「そうそう。俺が頼んだ案件はどうなったんです?」
二つ目の理由はこれだ。
サイモンは笑いながら答える。
「すでにやってあるネ。”マトリ”や”エス”に餌チラせつけたら”マトリ”が引っかかった。東京からの増援が一時間ほど前に沖縄空港到着を確認。にしても式さん、なかなか酷いことするネ」
「いいでしょ別に。仕返しですよ。そういうサイモンさんは翠と藍に合わす顔あるんですか?仲良くやりましょうよ?。ははは」
車は赤信号で止まった
そこで会話も終了する。
ふと窓の外を見る
前を歩くのはとても顔が可愛らしい女の子。後ろには無表情でついていく男の子。顔の割に鍛えている印象を受ける。
(雰囲気からして兄妹?でもどこか妹はよそよそしくしているな・・あっ)
突然、兄と思われる少年が妹と思われる少女を抱きしめるように庇う。軍服を着た黒い肌の大男から守るように。
彼らの周りを黒い肌の大男とその仲間が取り囲む。どうやら当たり屋のような事をされて脅されているのだろう。
視線に気づいたのかサイモンが解説する。
「あぁ〜可哀想ネ。あれは『
「へぇ〜」
外ではどうやら少年と大男達で言い争っているようだ。
すると突然、大男が殴りかかる。
だが少年がそれをあっさり受け止めてしまう。
(俺と年が同じくらいなのに強いな。あれだけでも翠と藍並みか?んっ・・どうやら大男も本気なったようだ。これは見物だな・・)
だが勝負はあっさり決着がつく。
少年の勝利という形で。
決着とほぼ同時に車が動きだす。
少年が少女の手を引いて歩く姿を車で通り過ぎながら見送る。
(あっさりと勝ちやがった。・・・・・・・・俺にも・・・・あんな強さが最初からあれば・・・冬華・・・)
しかし、それが彼の力なのか、家族と一緒にいれていることなのかは
どうでしたでしょうか?
余談ですがこの後、真田がカートリッジ機能のCADを複製して達也に渡します。まぁエンジニアとしては作ってみたくなる代物ではないかと・・
それと傭兵や春奈を操作した魔法の名前を忘れていたので売人のとこで名前を書いときました。
『ニューロリンカー』はアクセル・ワールドで出てきたものとほぼ同じと思ってくれればいいです。
あぁ〜バーストリンクしてみてぇ〜
次回は話が長くなる予定です。お楽しみに!!
「これはダメじゃない?」という場合には是非、メッセージなり感想なりで報告をお願いします。
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