忘れた方は改めて始めまして。
卒業制作がまるで終わる気しない・・・
というわけで44話です!
タイトルでオチが読める?
そんなことよりも久しぶりにlost zeroやってたら桜井水波が追加されててびっくりした。
後、めっちゃ可愛いかった。
前回までのあらすじ
クロアチアでココと再会した清夜。そこで彼女に己が抱える矛盾を指摘される。しかし、そんな時でもトラブルはやってくるもので清夜はクロアチア内務省の中央税関保安隊と戦い始めるのであった。
2095年 5月5日 東EU クロアチア 高速道
時刻は夜と言えるほどの時間になった。
日は完全に暮れたのにも関わらず未だ妨害を止める気配はない。
バババッバババッ!キキキンッ!キキキンッ!
「面倒ですね、あのバン。硬い上に反撃もウザい。」
バルメはアサルトライフルで割り込んだバンに攻撃する弾は貫通しない。
運転しているレームもその硬さが理解できる。
「防弾、それもアサルトライフルの弾をも防ぐスペシャル仕様か。」
「このままだと前にいるココが挟み討ちにされてしまいます。」
「だろうよ。脇から抜こうにも障壁魔法できっちりと塞いでくる。」
バルメはサンルーフから降りてナイフを取り出した。
「では車をバンの隣ピッタリにくっつけてもらえますかレーム?」
「あ、あのさ。話聞いてた?」
あまりの無茶ぶりにレームは思わず苦笑いを浮かべた。
一方その頃、ココ達にも新手が迫りつつあった。
「ココ姉、左、高速道入り口から」
「なに!?」
キキィーッ!ドゴンッ!
「「っ!?」」
左車線から現れた一台の車はココ達に体当たりを仕掛けた。
車は軍用のハンヴィー。
ブランシュに攻めいった際に乗ったのと同じ型だ。
中には同じ軍服、しかし今までの輩とは気配が違う男達が数人いる。
「ハ〜イ!港までお兄さんと楽しいドライブしようぜ!」
ココは彼等の腕についてる部隊証が見えた。
「ボスホート6!?」
「内務省の暗部部隊まで動き出したか。やり手だな、あのオッさん・・・」
清夜は放出系ではなく、BS魔法で電撃を放った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2095年 5月5日 東EU クロアチア 高速道
レーム達は勝負に仕掛けた。
車をバンの右に並ぶように走らせる。
当然、障壁魔法で止められそうになった。
しかし、
パリン!
「障壁が!?」
レームの術式解体が障壁魔法を打ち消した。
バンッバンッバンッバンッ!
レームはそのまま運転席から射撃をしながら車体をバンに寄せた。
だがレームに出来たのはそこまで。
バンはすぐに加速しレームの車を抜いて再び後部から射撃する。
バンにいた男達にとって肝が冷える反撃だった。
「あ、あぶねぇ・・・」
「気を抜くな!今度は後ろに釘付けにするぞ!」
一見、レームの攻撃が失敗したように見える。
先程、「レームに出来たのはそこまで」とも言った。
けど、
ヒュッ!
「「えっ・・・」」
後ろのドアに隠れながら射撃する二人の間に風が吹いた。
振り返ると後ろにナイフを構えたバルメが。
彼女はこう吠えた。
「ガウッ!!」
ジュパッ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2095年 5月5日 東EU クロアチア 市街地
「後ろのレーム達は追っ手を倒したようだよ清夜。」
「へ〜。で、こっちはというと撃ってこなくなったと。」
ココ達は高速道を降りて、市街地の一方通行の一本道を駆け抜けている。
無論、後ろのハンヴィー付きで。
両サイドには古き良き西洋建築のアパートがズラッと並んでいた。
「ねぇねぇ、さっき『ココ姉』って呼んでくれたよね?呼んでくれたよね?いやぁ〜やっぱ『お姉ちゃん』って響きはいいな〜。仕事の時でも100回ぐらい聞きたいな〜」
ただ一つおかしな点をあげるならアイクが言ったようにサンルーフから体を出している男が撃ってこなくなったことだ。
一般市民の被害を恐れたのか?
だったら初めから高速道でドンパチなぞ始めない。
その答えはニューロリンカーによって示された敵の発動しようとする術式が教えてくれた。
「ココ姉!スピードあげて!『プロミネンス・カノン』だ!」
「な!?」
ココがピンチな表情なのも無理ない。
この術式は収束・振動系加速魔法でエアブリットで作られる圧縮空気弾の着弾の際の空気開放時に振動系加速で空気を急速加熱、その時に生じる空気の膨張で爆風を巻き起こす戦術クラスの魔法だ。
着弾時の急速加熱が難しいため使えるのはAランククラスの魔法師だが威力は充分すぎるほどある。
「あばよ嬢ちゃん。あの世まで吹っ飛びな!」
「っ!」
バシュッ!
圧縮された空気弾が弾丸以上の速さで飛んだ。
当たれば戦車も吹き飛ぶほどの、少なくとも転倒するほどの爆風。
また当たらずとも空気を生身で浴びれば全身火傷でショック死するほどの熱風。
この場で発動させれば建物への二次被害も免れない。
というより、狙っているのだろう。
例え外れても、建物の倒壊などで足止めできるよう。
弾が車に当たり、膨張した爆風に飛ばされる・・・はずだった。
「な、なぜ・・・爆発しない!?」
「・・・」
しかし圧縮空気弾はココ達の車に当たることなく、なおかつ何処かに当たり爆風になることもなかった。
何が起きたのか。
原理としては難しいことではない。
魔法の相殺。
これは魔法科高校以前に魔法師を目指す小中学生が魔法塾で習う事だ。
物理現象を改変する魔法によって引き起こされる現象は改変されているものの、あくまで物理現象である。
だから、それに対し反対の効果を起こす魔法を発動することで改変された結果同士が互いに相殺され敵の魔法を無効化できるのだ。
移動系の『ランチャー』で飛んできた物に反対方向に加速魔法をかけることで止めることが出来るのが分かりやすい例だ。
今起きたことで言うならば空気弾の弾道上に発散系魔法を使い空気を減圧させる壁を置くことで弾が通った時に互いに魔法式の定義を維持できなくさせエラーを起こさせたのだ
もちろん、エラーになれば着弾することもなし、着弾しなければ急速加熱出来ないし、爆風を起こすことも出来ないというわけだ。
ただ実践することは簡単なことではない。
弾丸以上の速さで飛ぶ空気弾が当たるより早く正確に魔法を発動させなければならないからだ。
『プロミネンス・カノン』を扱える敵の技量さることながらアイクの技量も並外れたものだった。
「敵、次弾発動までおよそ20秒」
「大丈夫、もう彼らはCADを動かせない」
それは敵もすぐに気付いた。
「ちくしょう!もう一度・・・なっ!?CADが反応しない!?」
「こっちもだ!」
アイクの『CADジャマーフィールド』
一定範囲内にあるCADに対し電気的干渉をする魔法。
これによりCADの電気信号を妨害されているのだ。
アイクはトドメにある物を取り出した。
ココがそれを見て疑問符を浮かべる。
「コイン?一体何を・・・」
アイクは指でコインを弾き上げた。
そしてコインが彼の手元に落ちて戻ると・・・
「!?」
コインはオレンジ色の残光を放ちバンを突き貫いた。
詩的に表現するのなら光の槍。
音もなく光の残像の尾がアイクの親指から伸びていた。
バァァンッ!ドカァンッ!!
一瞬遅れて轟音、そのまた次の瞬間にはハンヴィーの爆発音が響いた。
まさしく雷のような一撃。
「『超電磁砲』。コインをローレンツ力で加速して音速の三倍以上のスピードで撃ち出す。俺が開発したBS魔法の新しい応用の一つだ。」
「ちょっと・・・威力強すぎない?あと耳が少し痛い・・・」
「威力だけでいうなら
「の割には射程が短いけど。」
「空気摩擦の関係で50mでコインが溶けちゃうんだよ。けど破壊力、携帯しやすさを合わせて考えるとこれぐらいがちょうどいいんだ。」
「まったくウチの弟の応用力ときたら、困ったもんだよ。」
「優秀な弟分に喜んでよ。」
二人は拳と拳をぶつけて勝利を喜んだ。
そうして片付けを終えたアイクはサンルーフから後部座席に座る。
(こいつを使う機会はなかったか・・・)
アイクはポケットに忍ばせていた試作デバイスを握りしめた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
敵との交戦終了から数分が経った。
車は一本道を右に十字路を右に曲がる形で出た。
「ん?」
ふとアイクはバックミラーに写るアストンマーティンが見えた。
アストンはアイクたちと同じ右に曲がる形で現れ、後ろからついてくる。
別に外国だし、ここは一般道なのだからアストンの一台や二台いることはおかしくない。
だがアイクはこの光景に違和感を感じた。
「どったの清夜?」
(いや待てよ!?。さっきの一本道はどこかで合流できる交差点はなかった。なのに同じ十字路を同じく右に曲がる形で現れた!?ありえるのか・・・いや!来れるはずない!てことは!)
そう、来れるはずないのだ。
一本道の途中には明らかに事故ではない要因で大破したハンヴィーが道の邪魔をしている。
普通の人間ならば車の爆破で道が燃えている中を追い越すことは出来ない。
仮にぴったり付いてきていたのならアイクは先ほどの戦闘で気づいている。
火を消したにせよ、ついて来たにせよ追いついてくる以上、後ろの車は間違いなく
つまりは
「ココ!後ろのアストンに警戒!敵だ!」
ババババッ!
アイクが言ったのとほぼ同時、後ろの車のエンブレムから機関銃が出てきて発砲してきた。
「ココ!無事!?」
「つぅ・・・清夜のおかげでなんとか。いつの間にあんなのがいたの?」
弾は数発ほど当たっているものの、ほとんどが電子の盾によって溶け消えてた。
改造車は発砲をやめるが依然として追いかけてくる。
「分からない。とりあえずスピードはこのままで。ツラれて上げたら転ばされて終わりだよ!」
「わかった!」
ババババ!
アイクは再びサンルーフに登り、アサルトライフルでアストンに攻撃した。
だが車には傷一つつかない。
「機関銃といい、たかが一台に金かけている・・・うぉっ!?」
バサバザバサ!
周りにいた鳥達が突如、アイクに群がってきた。
しかも、それだけではない。
クチバシで突ついてくるのだ。
アイクは堪らず、中に入ってサンルーフを閉じた。
(鳥達か襲いかかる!?偶然じゃないよな。でも4系統8種の魔法じゃ鳥を操るなんて・・・)
ドン!
車の天井から音が響いた。
「清夜!乗り移られた!」
「この距離を飛んだっていうのか!?」
ココの話は俄かに信じがたいものだが見ると後ろにあった車はどんどんスピードが落ちて離れていた。
運転席に誰もいない状態で。
「ココ!手で頭抑えて!」
そうと分かったら、もう迷っていられなかった。
車の天井はアサルトライフルすら防ぐ防弾仕様となっていたが魔法で威力を高められれば紙切れ同然。
電子や水銀、磁力の盾で防げる保証ないし、敵の力量、距離を考えると発動が間に合わないかもしれない。
相手が魔法師の可能性があるならば 、この場はココを抱えて車両放棄が最善だった。
バンッバンッ!
外に脱出すると銃声が二発鳴った。
ハンドガンではあったが案の定、防弾仕様の天井を撃ち抜いていた。
アイクはココを庇いながら距離を取った。
「お前がアイザック・ウェストコットだな?」
その時、初めて敵の顔が見えた。
年は清夜と同じくらいの白人。
顔は二枚目だが無愛想で近寄りがたい印象。
スーツ越しで分かりづらいが恐らく、鍛えている体格だ。
例えていうならば白人の司波達也だ。
アイクは兵士ではなく武器商として振舞った。
「人に名前を尋ねる時はまず自分から名乗るってママに教わらなかったかい?」
「その悪党じみたセリフで充分だ。」
ババババッ!
男が拳銃を二人に向けた瞬間、進行方向反対からアサルトライフルの弾が男に向かって飛んできた。
「っ!」
「二人共乗ってください!」
向くとバルメとレームを乗せた車が走ってきた。
車は敵を牽制しながらアイク達の前で止まった。
ココが乗り、アイクも乗ろうとすると
「Impedimenta!(妨害せよ!)」
「グオッ!?」
バゴーンッ!
男が叫んだ直後、アイクは建物側に突き飛ばされた。
すぐにココが手を伸ばす。
「つかまって!」
「三人共構うな!行け!」
「チィッ!」
キキキィ!
アイクが叫ぶとレームは悔しそうな顔しながら車を走らせた。
同時に周りの家に明かりが灯り始める。
どうやら暴れすぎたようだ。
アイクは敵との距離を保ちながら人がいない骨組み状態のビル建設現場に移動した。
「君、クロアチアの人間じゃないね。どこの国の諜報組織だい?」
ババババッ!
二人はビルに登り、鉄骨の上で死闘をひろげた。
「この国の人間じゃない?諜報組織?そんな証拠どこn・・・」
「背広姿の軍人なんてこの世のどこにいる。」
「チッ・・・」
パンッパンッ!
男の目つきが鋭くなった。
怯まずアイクは続けた。
「それにこの国で我々と敵対しているのは内務省だけ。そしてクロアチア内務省は他省庁との力関係上、諜報組織を持てない。となると必然的に他国の諜報組織になる。」
「べらべらとよく口が回るな。語るなら懺悔の言葉にしろ!」
バンッバンッ!
敵は拳銃で発砲。
アイクはよけながらも磁力の盾で銃弾を止めた。
どうやら魔法で威力を高めているものの電子や水銀、磁力で防げないほどの威力ではないようだ。
だが魔法の種が分からない。
それでもアイクは精一杯、余裕の笑みを取り繕う。
「いや、もうお喋りは充分できたよ。
アイクはあえて日本政府の呼称で呼んだ。
「ちっ・・・だから通信の方法は改めるべきだって言ったのに。発信元バレてるぞ。」
アイクに言ったのではない。
敵は通信している相手に言ったのだ。
もちろん通信相手も無能ではない。
通信は海外のサーバーをこれでもかというくらいに経由させダミーの発信元も大量に用意した。
一流のハッカーでも気づかれないように探すには月単位の時間が必要だ。
それをアイクは『マリオネット・ジャック』でいとも簡単に見つけてしまったのだ。
「これでも時間はかかったほうだよ。普段ならすぐに見つけられるのに今回は時間稼ぎが必要だったんだから。」
「同じ時間稼ぎは通じない!」
シュ!シュシュッ!ドゴッ!
また話始めたアイクに敵は徒手格闘を仕掛けた。
拳銃が通じないのは先程の魔法で勘付いたのだろう。
だが拳だけでも充分強い。
アイクは最後に一発喰らって後ずさる。
「ぐぅっ!・・・この技量、まさか!?・・・」
「Incarcerous!(縛れ!)」
(魔法の発動媒体は恐らく音声認識型!ならCADジャマー・フィールド・・・っ!?)
魔法発動の兆候を感じてアイクは自身の感覚を疑った。
CADジャマー・フィールド内でCADによる魔法は不可能。
だが実際には魔法が発動し、現場に落ちていたロープがひとりでに動きアイクの首を締め上げた。
ギィィィィッ・・・
「グッ!・・・っ!・・・ぁ!」
誰かが持って引っ張ってるでもないのにロープの締める力は次第に強くなる。
苦しさのあまりアイクはアサルトライフルを捨て首に両手を伸ばすが解ける気配もなかった。
「花は用意できなかったが手向けとしてコイツを用意してやった。受け取れ。」
男の袖から出てきたのは一振りのナイフだった。
男はアイクの心臓目掛けナイフを突き出した。
途中からオリジナルの展開となりました。
途中からオリジナル展開です。
ボスホート6が対戦車ミサイルの代わりに使った魔法もオリジナルです。
秘密情報部の敵の魔法はアレですよ・・・アレ・・・国繫がり的な意味で斬新かなと思って・・・
面白いかはともかく・・・
次回予告!
別働隊で動いていたエレン達に謎の部隊が襲撃。
クロアチアの港町の戦いはより熾烈を増していく。
清夜は運命は一体!?
そして清夜の敵と敵の使う魔法の正体とは!?
次回をお楽しみに!
「これはダメじゃない?」、「これだと運営に取り締まられるんじゃない?」という場合には是非、メッセージなり感想なりで報告をお願いします。感想、誤字脱字、評価、アドバイスもジャンジャンお待ちしております。