それではどうぞ〜
2092年 7月30日 南アメリカ 某国 マフィア屋敷近辺
「よし準備完了。」
「大丈夫ですかアイク?やはり私も屋敷に行ったほうが」
準備を整え『アイザック・レイ・ペラム・ウェストコット』(世間ではアイザック・ウェストコットと呼ばれる)に変身した清夜にノルディックブロンドの長髪の女性が近寄る。
清夜を『アイク』とアイザック・ウェストコットの愛称で呼ぶこの女性はエレン・M(ミラ)・メイザース。
一昨年まではUSNA軍でカレン・N(ノーラ)・メイザース(現在はウッドマンの秘書官)と共に”双子のシリウス”と呼ばれスターズ隊長と戦略級魔法師として活躍していたが軍に裏切られ現在は今の名前に変えて清夜の秘書官と唯一の彼専属の護衛を務めている。裏切られてから仲間になるまで色々あったがこの話はまた別の機会に・・・
「学年で言えばココと同じだけど年齢は18歳バスト8・・」
「突然何を言い出すのですか!?アイク!!」
頭にチョップを食らう
「チョップまでしなくともいいじゃないかーひどいなーエレンは」
「あなたが何をトチ狂ったか、私のバストを言おうとするからでしょうアイク。セクハラで訴えますよ?」
「フフーフン♪『12歳の子供に17歳の私がセクハラされましたー』って?そんなんじゃ誰も相手にしてくれないし逆に『年下から金を巻き上げるひどい女』って思われるだけだよ。」
『ぐぬぬ・・・』
エレンは顔を真っ赤にしながら上司を睨む。
やっぱり萌えキャラだなーとか
「ごめん悪かったよ。なんか奢るからさ。まぁそれはさておき・・・」
と言って間をあけると優しい笑顔から急に仕事の顔、仕事の声に変わる。
「護衛は必要ない。武器もCADも持ってるから大丈夫。それに君を連れてって変にからまれて”作戦”に支障がでるのは目に見えているし、それにこの作戦は交渉の失敗、成功に”関わらず”ひと暴れするから警察が来る。捕まらないためにも時間を稼ぐ必要があるし退路の確保、後始末も必要だ。」
「ココやキャスパーさんと比べて、あなたの護衛は私一人ですからね」
ため息をつきながらエレンは答える
「まぁ交渉成功なら子供だけど人員が二人増えるし、今度ココの部隊からエコーが来てくれるから君の負担は少し減るだろうし、こういう荒事に関しても作戦の幅が広がるからそれまで一緒に頑張ろう?」
アイクの顔で今度は優しく微笑みかけた。
「負担が減るのは嬉しいですが私はあなたと・・・ゴニョゴニョ」
「?・・っと、そろそろ時間だ屋敷に向かう。退路確保頼むぞ。あとカメラを潰すのも忘れずにな」
エレンは白い顔を赤くしながらなにかを語っているようだが時間のため
「りょ、了解です!」
エレンは意識を切り替えて返事をし屋敷に向かう彼の背中を見送りながらこう考えた。
(まだ彼との付き合いは短いけれど、それなりに理解してきたつもりだ。それでも分からない事がある。あなたの本性は先ほどまでの優しい笑顔ですか?それとも今あなたの背中から感じる狂気なのですか?)
答えは返ってこない。
彼自身も分からない。
きっとその答えはこの先の物語が答えてくれるだろう。
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2092年 7月30日 南アメリカ 某国 マフィア屋敷
「ガーッハハハ!!商売の話を後にほっぽり出したと思ったら、先にメイドが欲しいたぁ、顔の割におもしろいことするな〜!!」
そう言ってビールをガブガブ飲むこの大男(デブ)こそ、ここ最近の商売で絡んでくる
「何よりガキ二匹に10億円ポンと出せる良心!お前の慈善者っぷり気に入ったぜミスター!これからも仲良くやれそうだな。ガッハハハ!!」
「恐縮ですボス・ディアス」
そう言ってココ直伝の”作り笑顔”で対応しながら
(市場価格の5倍ねぇ、買ったときも市場価格以下の費用だろうに。ぼったくりすぎだろゴミデブ。まぁこうやって”弱い”人間から金を搾取するのはの万国共通のところか。あとウザい、うるさい)
と”まだ”強気になるわけにもいかない。
そこで意識を少し違うところに向けたところ、あることに気づいた。
部屋が酒臭いのだ。
いや時間的にはマフィアの下っ端に案内を受けた時から感じていた。
とにかくこの屋敷のほとんどの人間が酒臭いのだ。恐らくつい先ほどまでパーティーでしていたのだろうか・・
いや今そんなことはどうでもいい”これから死ぬ人間”のことなのだから。
「あぁそうだ」
ディアスは思い出したかのように話し始めるので意識を戻す。
「ロリコンかどうかは知らないが好きモンのアンタには残念な知らせだ。こいつらs⚫︎xはできねぇから、って言っても慈善者さんには関係ねえか!」
そう言われて後ろで控えてるメイド達を見た。
右に控えるは平均より断然高い黒髪の少女、スタイル、顔ともに良く、16や17にでもなればモデルでもやれそうな美少女。
左の控える茶髪の少女も、身長こそ黒髪の少女に若干劣るがスタイル、顔ともに負けず劣らずの美少女だ。だがこの少女の顔はなんとういうか狐の印象を受ける。
だがどちらも”殺しなれた”雰囲気を感じる。
そんな視線に気づいたのか二人は軽く会釈をした。
ディアスは話を続ける。
「『施設』の人間がどう育てても無理なんだとさ。売られて殺人だけに特化したこいつらにも人間として?いや殺人マシンなりのプライドがあるらしい!ゲーッハッハハハ!!」
そう言って公害クラスの笑い声をあげるディアス。
だが
「買う気がなくなったか慈善者様?」
「いいえ構いません。では代金は確かにお支払いしました。」
「そっか、じゃあ交渉成立だなミスターウェストコット。」
そう言って広げられた札束のケースを閉じるディアス。
すると後ろに控えていた二人は契約は終わったぞと言わんばかりにすんなり移動し、今度は
それが気に入らないのかメイドの態度が悪いか分からないがディアスは機嫌が悪くなり舌打ちをした。
だが、そんなこと知ったこっちゃないという風にメイドに日本語で(さっきまでの会話は全部英語)こんな質問をした。
「その年齢でもう大学クラスの頭脳なんだってな!二人とも!日本語は話せるのか!?」
「へへ・・・満足か?ミスターウェストコット。だがここは南アメリカだ。日本語でくっちゃべってねぇで商売の話はじめろや・・・」
ディアスはますます機嫌が悪くなる。
「「話せてございます」」
「ハハッすごい、すごいぞ二人とも!何ヶ国語はなせるんだ!?」
それでも無視して会話を続ける三人。
ディアスは考える
(浮かれやがって若造がてめぇは中学生か。それにテメェは知らねーパスワードを聞かなきゃ そいつらはただのガキだ。今、覚醒されても困るからな)
だが
(・・・とか考えているんだろうなぁーどいつも考えが浅はかだな)
お見通しである
「まぁ俺の新しいメイドはガキどもよりセクシーだけどな!あいつらは強い上にどんなプレイもできるんだぜ!!どぉだ羨ましいだろ!そぉそぉ、ミスターそれとな・・・」
途端に、指を鳴らすと今度はドレスを着た”日本人”の女性が現れた。
「こいつは俺の新しい女、『黒川 春奈』だ。それでなぁこいつお前の会社の前の社長『式 一正』」の元妻なんだけどよぉ・・・」
知っている・・・
この女は『黒川 春奈』、旧姓『式 春奈』33歳。
30代前半ながら未だその美貌は衰えていない俺の”産み”の親である。
サイモンの調べでは、この女は金持ちに近づいては誘惑してそいつの金で遊びまくる売女で金のためなら脅迫でもなんでもするらしい。
だが逆に大の魔法師嫌いの一面があり。例えイケメンでも魔法師なら寄り付きすらしないそうだ。
(まぁ”俺”を捨てたことはどうでもいい。まだアイザック・ウェストコットの正体に気づいてないらしいし。それよりも”聞きたいこと”もあるんだけどな〜。さて、どう出るかな)
「どうもアイザックさん。そんなに緊張しないで、それでね聞いて欲しい話しがあるのよ。」
「話しとは?」
どうやら緊張していると誤解しているらしい。
「あなた、『式 一正』を殺して今の地位を手に入れたでしょう?証拠だってあるのよ。それにね、あの人には息子と娘がいるのよ。知らなかったでしょ?もちろん今は私があの子達のハ・ハ・オ・ヤ❤︎なにを言いたいかわかるでしょ?本来、あなたの会社はあの子達、つまりは私たちのもの。でもお互い裁判沙汰は嫌でしょ?だ・か・ら❤︎・・・」
春奈のマシンガントークに合わせてディアスがトドメを刺しに来た。
「要は俺たちに会社の実権と金をよこせって言ってるんだよ!!もちろんアンタに損はさせねぇ。俺たちがさばいてるヤクをさばいてもらう給金は今の倍以上になるはずだ。ガーハッハ!!」
勘違いもここまでくれば笑い話だと。
もしかしたら証拠はないが『式 一正』が社長の座を退くわけがないという確信があったんだろう。
だがそもそも『式 一正』は倒産寸前にも関わらず青年のホラ話に乗せられ息子達を”生贄”に不老不死を得ようとした挙句、黒い『何か』を召喚されてしまい、そのまま飲み込まれるという哀れな末路を辿ってしまっただけのこと。
黒い『何か』の話しは思い出すだけでも
だが今、腹が立ったのはそこじゃない。
冬華を捨てた売女が母親ヅラしていることと、交渉にヤクを出したことだ。
「殺せる?魔法師も先程から隠れているメイドも含めて、この屋敷全員一匹残さず」
「「10分ほどお時間をいただければ可能です」」
「よし行け!!M410503XER958!それとそこの日本人は殺すな聞きたいことがある。」
理解できない外国語から急に聞きなれたパスワードが聞こえてディアスが驚いて口を開いた。
「なんで知ってるの?」
マフィア達の地獄が始まった。
「これはダメじゃない?」という場合には是非、メッセージなり感想なりで報告をお願いします。
感想、誤字脱字、評価、アドバイスもお待ちしております。
まぁ話の大筋は変わってないですね。次回はバトル回なのでお楽しみに〜