東方遠来客〜大怪獣ラッシュ世界から傭兵が現れた〜   作:紅 星鎖

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タイトル、タグまた変えました。多分これで決定です。
読んでくれてる方には申し訳なく思いますが物凄く見切り発車な小説なので変更はこれからもあるかもしれません。
ですがこれからもよろしくお願いします。


9話 としぐらし!

ごんっ!

 

「ぐぅっ⁉︎」

「んー。まだちょっと動きが固いな。

もっと相手をぶっ殺す勢いで向かってこないと」

「はぁ、はぁ。あ、ありがとうございました」

「んじゃ、次ー」

「はい!」

 

今、閃火は都市の兵士を鍛えていた。

数日前、月夜見との話で宇宙の技術提供は断ったが、兵士の訓練はまた別だ。

一度いいと言った以上言葉を撤回する気はない。

 

「君は踏み込みが浅い。

それだと離脱の隙を突かれてカウンターを喰らっちゃうよ?」

「がっ⁉︎」

 

また一人、木刀で頭を打たれた。

死屍累々。まさにそんな言葉が似合う訓練場だ。

閃火との対戦が終わった兵士が所々に倒れている。

 

「情けねーなー。このくらいじゃ、いざって時役に立てねーぞー」

 

木刀を地面に突き刺し、兵士たちを見やる。

根性ねぇなぁ、と閃火は心の中で溜息をついた。

 

「ぐぅ。ま、まだです。まだやれます!」

「お、なんだ。女の子のくせに根性あるじゃねーか。

おらー野郎共さっさと起きろー」

 

ふらふらと一人の少女が立ち上がる。大の大人に混じって訓練に参加している強者だ。

紫の髪を後ろでポニテに縛って動きやすいようにしている。

 

「えーと。君は?」

「依姫です! 綿月 依姫!

さっきも自己紹介したでしょう!」

 

あぁ。そうそう。

 

「よりひめちゃんね。うん、思い出した」

 

人の名前覚えるのが苦手で…。

いやぁ、俺ももう歳かな?

閃火はとぼけた考えをしていると依姫はますます怒り出す。

 

「んじゃあ、よりひめちゃん。どっからでもかかってきな」

「その《よりひめちゃん》はやめていただきたいのですが⁉︎」

「俺に勝てたらいいよ。

素直にやめたげる」

 

真剣な表情の依姫とどこまでもふざけた笑みを浮かべる閃火。

依姫は木刀を構え、閃火へと挑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー都市の日々

 

 

 

 

「う、ま、参りました」

 

木刀の切っ先を喉元に突きつけられ負けを認める依姫。

閃火はにっこりと笑った。

 

「はい、これで百戦百勝。満足した? よりひめちゃん」

「くっ。はい…」

 

あのあと更に立ち上がっては吹き飛ばされ、立ち上がっては吹き飛ばされを繰り返した依姫。

年端もいかない少女をボコボコにするのはいささか閃火でも気がひけるが、既に大人と同レベルの依姫相手に手を抜くわけにもいかなかった。

 

「よりひめちゃん。君は才能の塊だ。あと数万年したら俺の足元くらいには辿り着ける程に」

「そ、それって、褒めてます?貶してます?」

「まさか。最高の褒め言葉さ。

たった(・・・)数万年で俺の技量の足元まで来られるのだからね」

 

閃火は少なくとも何億年の月日を生きている。

実感が湧かないだろうが、この目の前でへたりこんでいる少女はとてつもない潜在能力を秘めているのだ。

 

「ま、頑張ったご褒美に甘いものでも奢ってあげよう。

結局、兵士たちはこんなザマだし」

 

ふと依姫が周囲を見るとさっきの死屍累々が地獄絵図に進化していた。

 

「うわぁ」

「情けねぇことだ。

女の子がここまで食らいついてきたのに先に大の男がくたばるなんて」

 

今度こそ溜息をつく閃火。はぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕暮れ時。街の中の商店街のようなところを見て回る閃火と依姫。

 

「うーん、たい焼きに団子にシュークリームか。

よりひめちゃんは何が食べたい?」

「え? そんな悪いですよ」

「構わん構わん。こう見えてお金には苦労してないし」

 

つくよみさまからは前金で幾らか貰っている。

もちろんえーりん経由だ。まだ許した訳じゃねぇし。

 

「……じゃ、じゃああれ」

「あれ?」

 

指差す先はアイスクリーム。

なるほど、その手があったか。

 

「おっけー。何味がいい?」

 

財布を開けながら閃火が問う。

 

「じゃあ桃のアイスで〜」

「分かった、桃な」

 

……ん? 今の声よりひめちゃんにはしてはなんだかおっとりしていたような?

 

「お、お姉様⁉︎ いつの間に⁉︎」

「誰? このふわふわした感じの子?」

 

いつの間にか少女が増えていた。

よりひめちゃんがお姉様って呼んだってことは姉なんだろうが……うーん。

 

「似てない姉妹だな。雰囲気とか」

「あら〜、はじめまして。私は依姫の姉の綿月 豊姫。貴方が傭兵さん?」

「お、おう。星守 閃火だ。よろしく、とよひめちゃん」

 

にこにこ笑顔を崩さない豊姫。

閃火は若干気圧された。

 

「で? お客さん。頼むの?頼まないの?」

「あ、すいません」

 

アイスクリーム屋のお姉さんに怒られちまったぜ。

 

「じゃあ、桃一つとバニラ一つ。

よりひめちゃんは?」

「苺でお願いします」

「はーい」

 

アイスクリームを作りに店の奥へ引っ込むお姉さん。

 

「あの、割と冗談で言ったんですけどホントに私の分も買ってくれるんですか?」

「あぁ。とよひめちゃんの分もちゃんと奢るぞ。

アイスの一つや二つくらい大丈夫だって」

 

今更ながらおずおずと言う豊姫に対して大人の余裕で流す閃火。

その様子に豊姫と依姫も思わず惚けていた。

 

「アイス一つで大げさだって。

ほら、出来たっぽいぞ」

「おまたせしました、桃とバニラ、苺で9000円です」※貨幣価値は現代日本に合わせています。

 

え。思ったより高い。

まぁ、払えるけどさ。

 

「ここら辺で一番高いアイスクリームを買ってくれるなんて…。

これが大人なんですね〜」

 

一番高いとこだったの⁉︎

 

「えぇ。私も冗談半分だったのですが頼んでみるものですね。

まさかこんなに簡単に引っかかるなんて思ってもみませんでした。

ちょっと惚けてしまったくらいです」

 

よりひめちゃん黒いよ⁉︎

実は割としたたかだった綿月姉妹だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー、えーりん。なんか手伝うことあるー?」

「じゃあ新薬の実験を…「いやぁ、お腹すいちゃったな! たくさん動いた後だからだな! あっはっは!」…仕方ないわね」

 

よし、誤魔化し成功!

 

「食後でいいわよ」

「誤魔化せなかった⁉︎」

 

なんだとぅ⁉︎ と驚く閃火。

やれやれと首を振って永琳は言う。

 

「当たり前じゃない。

元々依頼の内容には新薬の実験もあったわよ」

「くっ」

 

夕食を食べて約束通り実験台になる閃火。

新薬のことが頭の大半を占めていて夕食の味が全く分からなかったのは秘密だ。

 

「今回飲んでもらう薬はコレよ」

「……人体に入れていい色じゃない……!」

 

玉虫色に光る丸薬。

いや、待って、タイムお願い、無理だからそんなん飲んだら何が起こるか分からな…ぎゃああぁぁぁ⁉︎

無理やり飲まされました。

 

「うぐぅ? な、なんてことを」

「薬の効き目は数時間。もちろん後遺症は残らないわ」

「で? 肝心の効果は?」

「この前の貴方の発言を受けて作った女体化薬…「おぇぇぇ‼︎」もう遅いわよ。即効性だもの」

 

誰得ですか⁉︎ マジふざけんな!

くそっ。効果が出る前にどうにかして薬を吐き出さなくては……!

閃火がどうにかこうにか薬の効果が出る前に吐き出そうとしていると体が薬と同じ玉虫色に輝きだした。

 

「え? マジで? もう効果でるの?

い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ⁉︎」




あ、女体化フラグ。
まぁ、二次創作物だとよくあるパターンだよね。
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