東方遠来客〜大怪獣ラッシュ世界から傭兵が現れた〜   作:紅 星鎖

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強敵遭遇です。
紅 星鎖作品には割とよくある序盤で出てくるはずのない敵が現れるパターンですね。
テンプレテンプレ。


5話 はいはい、テンプレテンプレ

「な、何してるのよ逃げなきゃ!」

「いや〜、もう無駄っぽいよ?」

 

猛スピードでこっちに黒い塊が飛んできた。

これは人の足で逃げられるような速度じゃない。

 

「そこの黒いの。アンタ、人喰い妖怪か?」

「いや、貴方も黒いけど⁉︎」

 

真っ黒なコートを着てるしそう言われればそうだった。宇宙だとこれが迷彩になるんだが……。

閃火がそんなことを考えていると闇の中から金髪の少女が現れた。

黒いドレスの彼女はニタリと笑って名乗りを上げる。

 

「そうよ。私はルーミア。宵闇の妖怪。

ねぇ、あなたたちも食べていい?」

「やめとけ、腹壊すぞ。

えーりん。アンタは下がっとけ。

少しだけ本気出す」

 

妖刀無銘を腰だめに構える。

これは油断してて倒せる相手じゃねぇな。ゼットンと相対した時以上のプレッシャーだ。

この星に降りて以来、一度もしたことのない真剣な表情でルーミアを見据える閃火。

その目は自らと同等かそれ以上の相手へと挑む気合いで静かに燃えていた。

 

「え? ちょ、貴方アレを倒すつもり⁉︎」

「当然。時間稼ぎぐらいなら余裕だしえーりんは逃げるか?」

 

閃火はルーミアから視線を外さないままえーりんに問う。

 

「戦闘に巻き込まれたらたまらないからある程度離れた位置から見てることにするわ」

「それがいい。巻き込まれたら危険だしな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーEXルーミアVS閃火

 

 

 

轟、と音を立て急接近してくるルーミア。

咄嗟に無銘の構えを解き剣腹を盾にする。

 

「ぐっ⁉︎ 重!」

 

少女の細腕から放たれたとは到底思えない威力の重撃に為す術なく吹き飛ばされる。

閃火の身体は木をへし折りながら吹き飛び、三本目の木をへし折ったところでようやく止まった。

 

「ケホッ。イテェな。

でも、ただ黙って殴られただけじゃねぇし」

 

ルーミアの手元に紫色のオーラがまとわりつく。

 

「怨念毒。妖刀無銘に宿った怨念の猛毒だ。苦しめ大妖怪」

「ぐっ⁉︎」

 

怨念毒は巨大な怪獣にすら瞬時に効果を発揮する猛毒だ。例え大妖怪クラスのルーミアだろうと効かない道理はない。

殴った手を押さえて苦しむルーミアだったが、咄嗟に腕を手刀で切り落とし、毒に侵された部分を切除した。

 

「やべぇな。えーりん、やっぱ逃げろ。コイツヤバすぎる」

 

迷いなく腕を切除するとか生物としての考え方、思考回路が違い過ぎる。

こりゃ、見誤ったかな。時間稼ぎも厳しそうだ。

閃火は瞬時にそう判断すると依頼主(永琳)を逃がす方向へ切り替えた。

 

「え? 貴方はどうするの?」

「当然、戦う。依頼は護衛。えーりんの身を守ることが依頼内容、だからな!」

 

話している途中でルーミアが再び襲いかかってきた。

音速の拳を躱し、無銘で薙ぎはらう。だが、先の毒の件もあって向こうも防がずに躱した。

 

「怨念毒を警戒してる今がチャンスだ。早く」

「…っ! 必ず戻って来なさい」

 

えーりんはそのまま走って逃げた。

それでいい。というか逃げてくれないと困る。

 

「本気出したらここら一帯壊滅するしな」

「あなた、何者?」

 

ルーミアの腕に闇が集まり一瞬で腕を再生する。

化け物め、と思いつつ閃火は答えた。

 

「星守 閃火。ただの雇われ傭兵だ」

 

妖刀無銘をしまって、超巨大な大剣を取り出す。

三の剣、妖刀破軍ーー星をも砕く最強の攻撃力が売りの剣だ。

コイツで辺り一帯吹っ飛ばす。

 

「渾身の一撃食らっとけ。

ネプラスラッシュ‼︎」

 

轟音、爆発、地響き。

ルーミアは防ぐ間も無く土石流に押し流される。

木が吹き飛び、大地が割れる。

様子を見に近くにいた妖怪、動物関係なく全員纏めて薙ぎ払った。

 

「あっはっは。大☆勝☆利!」

 

うん、すっかり綺麗さっぱり更地になっちゃってまぁ。

えーりんのところまでは被害はないが、半径五十メートル内は軽く消し飛んだ。

抑えたとはいえ流石は七星剣最高の破壊兵器。

さて、フラグだと分かっていつつも言おうか。

 

「やったか⁉︎」

 

ボコン、という音とともに細腕が地面から出てきた。

デスヨネー。

閃火とルーミアの戦い、その真の幕はまだ上がったばかり。

 




ま、この程度で終わるわけないよね♪
次回はEXルーミアの無双回となります。
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