ラブライブ! The youthful days 作:なふたれん。
海里くんをどんなキャラにしようか悩んだ結果、このブレッブレのキャラになりました。
つらい。
学校に着くとそのまま職員室へ向かい、生徒会室の鍵を取って生徒会室へ向かう。
鍵を取っている時に、体育教師でもないのにいつもジャージな山田先生──しかも女性だ──が珍しいスーツ姿で話しかけようとしてくるのが気配でわかったため、ダッシュで逃げる。
…あの先生は俺が断らないのをいい事に、すぐ仕事を投げてくるから困ったものである。
一昨日だってそうだった。
本来、先生がしてくれる入学式の会場設営を手伝え、と携帯に電話までしてきたからな。
他に誰か誘っているのかと思い行ってみると、生徒は俺だけ。
山田先生曰く、「男だからさ☆」。
茶目っ気たっぷりに言ったつもりだったのだろうが、めちゃくちゃイラッとした。
そんなことを考えている間に生徒会室に着く。鍵を使い、生徒会室に入ると──机の上にダンボール詰めされた沢山のファイルがあった。
そして、いつも俺が座っている書記のところにメモ用紙が。
『男だからさ☆』
…イラッ。
あの先生はもしかして自分の仕事まで俺に回しているのか?
何か恨みでも買ったか……!?
もしかしてこの間の会場設営のときに、呼び出された鬱憤を晴らすために冗談で「春休み中に皺増えましたぁ?」とか言ったせいだろうか。
…いや、それだ。
だろうか、とか言うまでもなくそれだった。
ていうか男関係ないだろ…力仕事じゃないんだからさ。
「はぁ…」
もう慣れたことなので、嫌々ながら作業に取り掛かることにした。
◆◇◆
「──海里」
「うぉぉぁあ!?誰…って絵里かよ。驚かすなよ死ぬかと思った」
意外にも作業に集中していたらしく、彼女──音ノ木坂学院生徒会長である絢瀬絵里が机の向かい側に立っていたことに全く気が付かなかった。壁にかかっている時計を見てみると作業開始から40分以上は経過していた。
「そんなに驚くことないじゃない…ところで海里、今歌ってた曲って何の曲なの?」
「え?歌なんて歌ってたか?」
俺は無意識のうちに歌を歌うのだろうか。
少し自分の脳みそが正常なのか不安になってきた。
…無意識のうちに歌うほど思い入れのある曲といえば──3年ほど前に、友人と一緒に作ったあの曲だろうか?
そういえば彼女は今年で高校1年になるんだったな。どこの高校に通うのだろうか。あれから連絡取れてなかったからなぁ…。
「海里?」
「あぁ、ごめんごめん。それで、さっきの曲って何?」
「無意識に歌ってたのね貴方…まあいいわ。それで──このファイルは何かしら」
いつものように隣の席に座っていた絵里は、俺が向き合っている異常な数のファイルを見て首をかしげている。俺が「山田先生」と言うと、絵里はすぐに理解したようで、お疲れ様、と言いながら微笑んで頭を撫でてくる。
え?何この子天使なの?結婚したい」
「か、海里!貴方はすぐそういう事言って!」
何やら絵里が顔を赤めてアワアワとしている。もしや口に出ていたのだろうか。からかってやろうかと思ったが、これ以上仕事を増やされたらたまらないので黙っていることにした。
絵里は赤い頬を見られたくないのか、両手で頬を抑えている。だが、すぐにその手を離すといつもの調子に戻って、「手伝うわ」と言ってきた。
「いいよ、これは恐らく俺が腹いせに頼まれた物だからさ。それに終わらせて先生にドヤ顔したいし、絵里は自分がする仕事だけすればいいの」
「嫌味な言い方ね…わかったわ。でも、どうしてもキツかったら手伝ってあげるからね?」
そう言いながら再度俺の頭を撫でてくる。彼女は俺のことを子供だと思っているのだろうか?身長は177はあるし、中学の頃から成人男性と間違われるくらいだから大人な自信はあったのだが。
するとガラガラ、と生徒会室のドアが開く。
「──絵里ちにカーリー、何しとるん?」
そう言って生徒会室に入ってきたのは生徒会副会長である東條希だった。彼女は絵里が俺の頭を撫でているのを訝しげな目で見ている。
「嫌がる絵里ちに無理矢理頭を撫でさせるなんてカーリーやるなぁ」
「無理矢理頭撫でさせるって何だよ…ていうかカーリー言うな」
「そ、そうなのよ希!カーリーが撫でないと亜里沙がどうなっても知らないとか言うから!」
「言った!?俺そんな不穏なこと言ったか!?あとカーリー言うな」
ちなみに亜里沙、というのは絵里の妹で、今年で中3になる子である。とても純粋で、天使みたいにいい子である。
俺が、お前ら亜里沙ちゃんを見習えと言うと、カーリーは中学生が好きなんやなぁ、とか希に言われそうなので何も言わないのが吉なのであろう。
そんなことを考えていると、希はニヤッとして
「カーリーは中学せ「あー!何か希にクレープを奢りたくなってきたなー!」あら、そうなん?ほんならありがたく奢らさせてもらうかな〜」
クソッ…希のスピリチュアルセンサーに引っかかって考えが読まれてしまった。これで何度目だろうか…財布の中身が軽くなるのが辛い。
ふと絵里の方を見ると、何やら物欲しそうな顔をしていた。
お、俺は騙されないからな!そんな顔したって絵里には何も──
「…だめ?」
「そんな訳ないだろ、絵里にも奢ってやるよ」
「やった♪」
負けた…あんなの反則だろ。ことりに負けず劣らずだわ。
と、希が不機嫌そうな顔で「ふ〜ん」と言ってくる。
えっ…クレープじゃ足りないのか?食いしん坊め。
──おい何だ希、その呆れたような目は。
「今更なんやけどカーリーって使えるのか使えないのかわからんよね」
「今更過ぎるわね」
「もう絶対奢ってやらねえぞ」
と言うと彼女らはごめんごめん、と謝ってくる。俺は奢る要員なのだろうか?
そこであ、と希が切り出す。
「絵里ちと海ちゃんはクラス確認した?」
「「まだ(よ)」」
「さっき見てきたんやけどね、うちら3人とも同じクラスやったよ♪」
「お、今年も楽しくやっていけそうだな」
「そうね。貴方たちといる退屈しないし」
──それには同意見である。去年もクラス同じだったし、生徒会関連も含めて3人でいることが多かったからな。
でも外で3人でいると、街中の男の嫉妬の目線が俺に突き刺さるので、最初は少し怖かったのは内緒である。
だがすぐにそれにも慣れてしまって、今では休日も3人で遊びに行くまでになっている。
時計を見ると、SHRまであと30分程だったので、クラスメイトに挨拶をするために仕事を切り上げ、教室へ向かうことにした。
賢い!可愛い!
\エリーチカ!/
希パワー注入はーいプシュ!
\イタダキマシタ!/
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