とある魔術の禁書目録と無能者   作:ユーリ・ローウェル

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私は超電磁砲を見始めた時から佐天涙子が好きです。いや、おそらく禁書の中で一番好きなキャラです。そんな彼女を本編に絡ませたらどうなるかなって思いこれに至ります。この小説は佐天涙子が好きな人が楽しく、それ以外のキャラが好きな人も読んでもらえると嬉しい限りです。


第一話・0と0の出会い

 

学園都市、それは超能力を開発する都市であり、主に開発を受けているのは小学生から大学生の男女、人口230万人を誇る学園都市の八割は学生で占められている。故に学園都市と呼ばれている。

大人は研究員や教師、その他には店の店員等で少数である。

 

八割が学生と言う特殊な都市内では当然、学生による犯罪もある。それに対応しているのは|警備員(アンチスキル)と呼ばれる物と|風紀委員(ジャッジメント)と言う物がある。

|警備員(アンチスキル)と言うのは教師達大人が学園の治安維持を保つための治安維持機関であり、それに対して|風紀委員(ジャッジメント)と言うのは学生達による治安維持機関である。

これらの機関の働きのより学園都市の安全は守られ、学生は能力向上を目指しながら日々勉学と訓練を行っている。

 

能力についても様々であり、レベル0からレベル5の六段階に分けられている。この中でもレベル4から上の方は高能力者と呼ばれ、様々な応用能力や強力な力を発する事ができる者たちである。

特にレベル5と言われる者たちはそれ等の者たちから一線離れている力を持つ者達である。そして、学園都市でレベル5の能力者は七人しかいないのもレベル5の偉大さを物語っている。

学生全員、このレベル5を目標にしていると言っても過言ではない。

 

この学園都市は弱肉強食の世界に似ている。レベルが高いほど奨学金を沢山貰えたり設備が豪華な学園に入学出来たり、地位と名声を得たりと色々とプラス要素がある。

逆に、レベルが低いと貰える奨学金が少なかったり、その他諸々苦労がある。故に学生は努力する。

 

そういった事からこの学園都市は厳しい都市でもある。

 

 

そして、この物語はこの厳しい都市でレベルが低い中でも頑張る者達の物語である。

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇねぇ初春、レベル0の人がレベル5に勝ったって知ってる?」

 

「知ってますけど、その情報って噂レベルで実際どうなのかなって風紀委員の中でも話題になってましたよ」

 

「え~夢がないな~初春は。そんなんじゃパンツの中身また見ちゃうぞ」

 

 

時間的には放課後、少女二人はファミレスにいる。艶やかな黒髪を長く綺麗に伸ばしている少女の名前は佐天涙子、頭に花飾りをしている少女の名前は初春飾利。

二人の少女は昨日、学園都市第一位の一方通行がレベル0に倒された、と言う話題について話していた。

 

 

「夢はともかく、実際にレベル0の人がレベル5の、しかも御坂さんより上の第一位の人を倒したなんて俄かに信じられませんよ」

 

「まぁそうだよね。これもまた何時もの都市伝説なんだろうけど…」

 

「それより佐天さん、今日のシステムスキャンどうでしたか?」

 

「いつも通りまったくの変化なし。初春は?」

 

「私も同じです」

 

 

|身体検査(システムスキャン)、それは学生の能力レベルを測定する制度であり。学生はこれを試験と同じように何ヶ月か一回受けるのだ。

 

 

「でも、私はもう”あんな”事はしないからね、初春。私はもうあんな物に頼らないで頑張るって決めたんだもん」

 

「そうですよ佐天さん。佐天さんなら必ず出来ますって!」

 

 

あんな…というのは。この学園都市で少し前に起きた”レベルアッパー事件”と言う事件である。これはある学者が都市全体を使ってある事をしようとした副作用で、その副作用と言うのは本来のレベルよりも上の能力が使えるようになるという低レベルの者たちが喉から手が出るくらい欲しい産物であった。

そして、そそれらの副作用は各地で取引されたりとして都市内で浸透していったのだ。佐天涙子もレベル0と言う身であり、身近にレベル5と言う強大な力を持つ者がいる事によって劣等感に近いものをもっており、レベルアッパーに手を出した一人であった。

レベルが上がり喜んだ佐天涙子であったが突如、原因不明の昏睡に陥る。その原因こそのちの”レベルアッパー事件”と呼ばれる出来事の大元の事件に繋がったのである。

事件が解決し、目を覚ますと心配してくれる友人たち。佐天涙子は友人たちの顔を見て自分自身で頑張ろうと心に誓ったのであった。

 

 

「嬉しいことを言うね初春はって…あ」

 

「どうかしたんですか佐天さん?」

 

「今日、特売の日だった。そういうことだから先に帰るね初春!」

 

 

ダンッ!と勢いよく立ち上がると自分が頼んだ分のお金を初春に渡してファミレスから出た、目指すはスーパーの特売。

スーパーがあるのは第七学区、ここは主に中、高校生が生活していたり、スーパーやアミューズメント施設等が豊富な事も有り、放課後になると学生が多く訪れる場所の一つである。

 

 

「さーて、今日の特売は…卵と豚肉と醤油か…よーし」

 

 

ここのスーパーは週に何回か特売をやるお店で有名であり、苦学生の助けになっているというのは言うまでもないが。そのせいで倍率が高いのである。

といっても、半額弁当を殴り合いで奪い取るような行為には発展はしないものの、店内競走が行われているのは事実である。

佐天もここのスーパーの常連であり、この厳しい倍率競走に勝ち抜いて来ている人物の一人である。

 

 

「おっ、今日も集まってるね…うん?」

 

 

店前には既に学生たちが集まっていたが、佐天が目にしたのは学生の集団の少し後ろにいる白い服を着たシスターの少女であった。

ここは学園都市、科学は外の世界より30年は進んでいると言われている科学の街にシスターは珍しかった。けれど佐天も学生の集団の少し横に立ち、特売が始まるのを待つ。

 

 

「お待たせしました、今から特売を始めまーす!!」

 

 

スーパーの店員が叫ぶのを皮切りに学生は店内に入りっていき、当然佐天も入っていく。彼女の目当ては卵と豚肉と醤油、何度もこの特売を経験している彼女はどこに何があるかを把握している。

そんな彼女は手際よく人を掻い潜って目当ての物をカゴに入れるとレジに向かい会計を済ませて外に出ると。男子学生が「ほんっとーにすまんインデックス」と先ほどのシスターに謝っていた。

そんな彼が不便に思った佐天は男子学生に声を掛けた。

 

 

「あの~どうかしたんですか?」

 

「いやー特売の豚肉と卵を買ったのはいいんだけど…」

 

 

男子学生が地面やや横を指差す先に見事に潰れている卵の数々とひっくり返って外に飛び出ている豚肉の姿があった。

 

 

「そこでコケちまってよ…戦利品を台無しにしちまったんだ」

 

「もう、とうまはどうしてそうおっちょこちょいなのかな?」

 

「そう上条さんに言われましてわからないでございまするよインデックスさん」

 

「もう、これじゃ今日のゴハンはどうなるのかな、とうま?」

 

「うっ…そうめんでございます」

 

「そうめん…あれは一体なんなんだよって言いたくなるんだよ。もういい加減そうめんも飽きたんだよ」

 

 

シスターが今にも男子学生に噛み付きそうな雰囲気だった、そんなに毎日そうめん食べてるのかって思った佐天は再び男子学生に声を掛けた。

 

 

「あのーよかったら卵と豚肉、分けましょうか?」

 

「いや…その申し出は嬉しいのですが流石に身も知らない女の子に分けてもらうのは気が引くっていいますか…」

 

 

男子学生は断ろうとしたが、シスターが目を輝かせながら佐天を見つめていた。

 

 

「こらインデックス、今日はそうめんだ」

 

「ぶーぶーとうまのケチんぼ」

 

「じゃ、じゃあ、私が…その…料理を作るって言うのは…どうでしょうか?」

 

 

佐天涙子は寮生活をして尚且つ少ない奨学金の為、料理はそれなりできる。それに、目の前のシスターの喜怒哀楽を見て面白いと思っての発言でもあった。

それでもこの発言は大胆なものであり、男子学生も、言った本人も顔を真っ赤にさせた。

 

 

「ど、どうなんですか?」

 

「お、おう。お願いいたしまするか」

 

 

男子学生は日本語の語尾がおかしいのはテンパっているからで、決して頭が悪いわけでは…とは言い切れなかった。

方向が決まると三人はその場から移動し、男子学生が住んでいる寮に向かう。

 

 

「そうだ、まだ名前教えてなかったな。俺は上条当麻、高校一年生だ」

 

「私はインデックスって言うんだよ」

 

「私は佐天涙子、中学一年生です」

 

「えっ…君中学一年生なの?」

 

 

男子学生…上条当麻はインデックスと佐天涙子を交互に見る驚く。

 

 

「とうま…何を比べているのかな?」

 

 

佐天涙子は中学一年生でありながらスタイルは良い方であり、それがまだ中学一年生と言うことで驚いている男子上条当麻。

 

 

「やだなもう上条さんってば」

 

「あはは、スマンスマン…あそこが俺の家だ」

 

 

談笑しているうちに上条が住む男子寮に着く。男子寮は至って普通の団地型であり、上条の家はその中のうちの一つである。

 

 

「上がってくれ、狭いかも知れないがそこは勘弁な」

 

 

上条の室内は一人暮らしが出来る程度の部屋でそれ程広くはない。程よく片付けられており、テーブルの上には宿題と思われるものが置いてあった。

 

 

「(あれ?そういえば私、男の人の部屋に入るの初めてかも)」

 

 

佐天は中学一年生、思春期の少年少女ならそう考えるのは当然である。

 

 

「うん?どうした?」

 

「え、いや。何でもありません。よ、よーし。美味しいの作っちゃいますよー」

 

「楽しみなんだよ」

 

 

 

上条宅には野菜があるが肉がない、故に今まではそうめんを主食にしなければならなかった。野菜なら野菜炒めがあるのではと思われる人もいるだろう。しかし残念ながらインデックスは野菜炒めでは満足しなかったのである。それでもそうめんで我慢させていたのは上条の頑張りがあってこそなのであった。

それも、今現在では久しぶりといってもいい肉の匂いが部屋の中を漂わせている。これにはインデックスも待ちきれないとお腹をすかしている。因みに今は夕方六時である。晩御飯を食べるにはいい時間帯である。

 

 

「いやーそれにしてもまさか俺の上条さんのお家のキッチンで女の子が料理してくれるなんて感激極まりないですな」

 

「もー変なこと言わないでください!!」

 

 

 

晩御飯を食べ終えた三人、食器を片し終えた時であった。ドアのポストに一通の手がにが入っていることに気づき、上条は手紙を拾って封を開ける。

 

 

「差出人が書いてないな…なになに…」

 

 

そこには学園都市からの手紙だとわかる。その内容は上条が前に起こした”学園都市第一位、一方通行を倒した”事に関してだった。

内容は第一位を倒したことにより上条本人が色んな人間に狙われる恐れがあるため、一時的に外に旅行と言う形で避難させると言う通達だった。

 

 

「あはは…まじかよ」

 

 

手紙の内容にはさらに続きがった。外に出るとき、二人までの人間なら一緒に出ても構わないとのことである。

 

 

「えっ、どっか出かけるのとうま?」

 

「そういうことになるよな…さて、ここに二人までって書いてあるし誰か誘うか…土御門をさそうなら青髪も誘いたいし…う~ん…そうだ佐天」

 

「なんですか?」

 

「今日会ったのは何かの縁だ、一緒に旅行に行かないか?インデックスもいるし」

 

「えっ、いいんですか?」

 

「もちろん、今日お世話になったしな」

 

「ありがとうございます。あっ、携帯の番号教えてください」

 

 

携帯の連絡先を教える二人。ここ学園都市は科学の最先端を行く街であるにも関わらず二人の携帯は折りたたみ式であり、先端の赤外線でお互いの情報を交換をしている。

 

 

「登録っと」

 

「じゃあ、私は帰りますね」

 

「そうだなって、ちょっと待て。ほい、忘れ物」

 

 

上条は晩御飯で使われていない豚肉手渡す。

 

 

「えっ、でもこれ私があげたやつですよ」

 

「今日ご飯作ってくれただけで満足だよ。あとは佐天が使ってくれ」

 

「はい、ありがとうございまし」

 

「じゃあねーるいこ、ごはんありがとう。また作りに来てね」

 

「うん、バイバイシスターちゃん」

 

 

佐天は上条宅を出ると自分の家に帰るため歩く。佐天の表情はどこか嬉しそうであった事は言うまでもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 




禁書の時間軸は上条が一方通行撃破後、超電磁砲はアニメ終了後の話です。次回から原作五巻の内容です
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