次イベの特攻鯖にマリーがいるけど、ということはボスとしても出るってことだよね?多分。
キラキラキラキラキラキラ……輝くの。うっ、頭が……!!
それと、スカアハピックアップガチャで取り敢えず呼符一枚回したら、ワカメだった。死ね(直球)
03
×月○日
青い空、白い雲。何と心地よいことか。
こっちに来ての初めての大地は草も根付かない山の上、レイシフトした先の冬木は廃屋と死で満ちた陰鬱とした世界だったこともあって、出発前の緊張も幾分か緩和されたのは嬉しい誤算だった。
マシュちゃんによると、今は1431年。時期でいう所の百年戦争真っ只中ということらしいが、その言い分だとここってフランスなの?
それと、マシュちゃん曰くこの時代の戦争は名ばかりのもので、百年間うだうだと小競り合いみたいな感じで続いてきたものらしい。
理子ちゃんが空を見て何かに気付いたらしく、遅れて現れたロマニの推測によれば空に展開されているものは、一種の魔術式の可能性があるとのこと。
特異点と何らかの関わりがあるのは間違いないとして、ロマニが解析を継続する形となり、まず自分達は霊脈の探索に勤しむことになった。
見晴らしのいい場所と言うこともあって、気分はちょっとした散歩。
それじゃダメなのは分かっているんだけど、ずっと気を張っていても疲れるだけだし、何よりそういう気配に敏感な英霊達が周りにいるのにそんなことしても、付け焼刃にさえならないと思うんだ。
適材適所。自分は最低限の仕事が出来るように、万全を整えているのが正しいんだ。きっとそう。
そんな言い訳を繰り返しながら街に向けて歩いていると、兵隊らしき人達がいたので接触するべきかという話になった。
――イヤイヤ、駄目でしょう。うちらどう見てもこの時代にそぐわない恰好してるじゃん。危ない人だよ?傍から見れば。
とはいえ、ロマニ曰く万が一歴史が変動するような事態が今起きても、タイムパラドックスが起こることはないから、多少のイレギュラーな行動を取っても支障はないってさ。
そうじゃねぇよ!そういう問題じゃねぇよ!
誰かに会うのはいいよ?でも、明らかに兵隊な格好している人と、見た目怪しい集団が街の外で接触しようものなら、普通警戒されるって考えない?
……結局、接触することになったんだけどさ。こっちに迫ってくる以上、逃げるような行動を取れば余計に不審がられるってランサーの意見もあって、その辺りのプロっぽい人に言われてはこちらも折れるしかない。
じゃあ誰が?という所でモードレッドが行くことになった。多分、リリィにいい所見せたかったんだろうね。
結論――うん、やっぱり駄目だったよ。知ってた。
峰打ち?で制圧したから多分死人はいないと思うけど……不安だ。
モードレッドはリリィに慰められていた。甘やかしすぎは駄目だと思うよ。
放置するのは申し訳ないと思うが、起こした所で襲われる未来しか見えないので、そのまま街を目指した。
辿り着いた先の街で、疲弊した兵士から聞いた話ではシャルル王は殺されたらしい。何でも、魔女の炎に焼かれたとかなんとか。
しかもその魔女と言うのが、ジャンヌ・ダルクだと言うのだからこれまたびっくりだ。
シャルル王って、この時代だと七世ぐらい?確か、その辺りでジャンヌが魔女裁判に掛けられて処刑されたんだっけ。
魔女狩りの話は、聞いているだけで胸糞悪くなったのは今でも鮮明に覚えている。
間違いなくジャンヌは処刑されているらしく、それで尚現れたということは――サーヴァントであることは間違いないだろう。
ならばシャルルを殺したのは、復讐の為か?
でも、当時のフランスって実質イギリスの支配下にあったようなものだったらしく、シャルルが彼女の処刑を止める手段はなかったとも聞いている。
聖女としてジャンヌが崇められているのも、シャルルが後に名誉奪還の為に邁進したからこそ勝ち取れたものであって、シャルルを憎むよりも彼女を売った軍をどうこうするのが先なんじゃないかな。
少なくとも、ジャンヌが聖女として崇められるのは、以前の行動がそれに相応しかったからこそであって、そんな人間が復讐に走るものだろうか。
そんな答えの出ない自問自答をしている内に、骸骨兵が徒党を組んで街に向かってきた。
意図的にこの街を狙った行為。誰だか知らないが、見通しが甘い。
こっちにはそんなもの物の数ではない、本物の英雄が三人もいるんだぞ!マシュちゃんは……うん。
それでも数は馬鹿みたいに多く、一部の地平線が見えないぐらいで、下手をすれば物量で押し込まれかねない。
ランサー辺りの宝具で一掃するのもアリかと思ったが、これが作為的なものであるならば、どこかで監視しているであろう敵に手の内を晒すことになりかねないので、出来る限り使う訳にはいかなかった。
自分も城壁の上から、ホロスコープで狙撃援護をして何とか凌いだが、あの程度の兵ならマナが潤沢にあるこの時代では幾らでも作れるらしく、幸先が不安だ。
――とか考えていたら、なんかワイバーンが出てきた。
は?馬鹿なの?死ぬの?死ぬよ?主に自分が。
骸骨兵に比べたら数は劣るが、空を覆いつくさんばかりのワイバーンの群れを前に、出し惜しみをするなんて不可能だ。
兎に角撃った、撃ちまくった。
遠距離戦が出来るのが自分だけというのもあって、ヘイトは当たり前のようにこちらに向く。
もう、頭の中大パニック。城壁の上にいたら中の負傷兵が標的にされてしまうのだけは辛うじて思い出せたので、距離を放すべく地上に降りてひたすらに逃げ回った。
ホロスコープもハンドガン形態に変えて、引き撃ちを繰り返し、懐に潜り込まれたら即ぶん殴って離脱。
だがしかし、多勢に無勢。ヘイトの殆どを自分が受け持っているせいで、ワイバーンの群れにいよいよ呑みこまれんとした時――淡く、優しい光が壁となりワイバーンの猛攻から身を守ってくれた。
ワイバーンの一瞬の動揺を突き、リリィ達が殲滅を開始。自分を襲おうと地上に限りなく近い場所まで降りていたことが幸いして、何とか全滅させることが出来た。
あと、何か知らない女性が追加されていた。
ルーラーを名乗る女性、真名はジャンヌ・ダルクらしい。
……あれー?なんでいるのー?そもそもルーラーってなーにー?
疲労も相まって思考回路がショート寸前だった所で、なあなあな感じでジャンヌから事情を聞くことに。
ジャンヌはリリィと同じく、聖杯の知識がないらしく、ステータスも弱体化しているとこのこと。
そして、ジャンヌ・ダルクは二人いると言うこと。
目の前にいるジャンヌは、つまり善ジャンヌということで、シャルル七世を抹殺したのが悪ジャンヌということか。
竜の魔女、という表現からその悪ジャンヌがワイバーンを操っていたと判断してもいいだろう。それに加えて、悪ジャンヌはルーラーのクラス特性で、こちらを常に監視している可能性があるとまで言われてしまった。わーい、もう一度ワイバーンと遊べるドン!(白目)
しかも、そんな大それたことが出来る時点で聖杯が絡んでいるのは確定なので、無視も出来ない。もうやだ。
取り敢えず、善ジャンヌと一緒に悪ジャンヌを倒すことが決まったので、それに向けて計画を練ることにした。
追記:善ジャンヌがいい子過ぎて死にそうなんですが、どうすればいいですか?
×月×日
ラ・シャリテに向けて行軍を行う世界救済御一行。
もう少しで着く、という所でサーヴァントの気配をラ・シャリテの辺りから察知。
しかも、ラ・シャリテに火の手が上がっていることも確認された。
慌てて生存者を探しに向かうも、ロマニが全滅している事実を告げる。
それだけでも酷いと言うのに、その死体を利用したリビングデッドを自分達に仕向ける始末。
流石にキレそうになったが、冷静さを欠いてしまえば相手の思うつぼ。骸骨兵の時と同じく、後方支援で撃退。
駄目押しにワイバーンまで出てきたのは驚いたが、幸か不幸か今は護るべき存在が限りなく少ない為、出し惜しみすることなく戦えたので割と楽に終わった。
それにしても、ホロスコープの弾は据え置きのものを使っているけど、これいつなくなるんだろう。撃っても撃ってもリロードいらずなんですが……。まじゅつのちからってスゲー!
ジャンヌの悲痛な表情が、今も脳裏に焼き付いている。
非情の死を遂げた死者達を悼む思いと、この惨劇を引き起こしたのがまた別のジャンヌ・ダルクだという確信があるからこその、やりきれない表情。
下手に慰めの言葉をかけたところで、事情の半分も理解できていない身分での言葉など、届く筈もない。
悪いことは続く。
先程のサーヴァントが反転してこちらに向かってきているとの報告を受ける。
数は五。こちらもサーヴァントは五人いるが、ジャンヌが不完全と言うこともあって拮抗しているとは言い難い。
しかし、これは好機でもある。
遠くからちまちまやられるよりも、敵の頭が自ら飛び込んできてくれるのならば都合がいい。
不安を胸に抱えながらも、サーヴァントを待ち構えた。
セイバーオルタのように色調が暗く反転した、ジャンヌ・ダルク。そして、それに付き従うように連れ添う四体のサーヴァント。それが、自分達の敵。
悪ジャンヌ――いや、ジャンヌ・オルタはジャンヌとは似ても似つかない悪辣な笑みでジャンヌを見下し、罵声を浴びせる。
神経を逆撫でする様な挑発。普段ならば軽く聞き流している、が――この街をこんなにしたのが奴の仕業だと思うと、我慢ならなかった。
眉間に一発、無拍子で狙いを定めた一撃は、バーサーク・セイバーと呼ばれた少女によって妨害される。
しかし、構うものか。躊躇いなく何発も撃ち続けると、他のサーヴァントがこちらに狙いを定める。
だが、こちらは一人ではない。リリィを筆頭に、各々がサーヴァントへと対処を始める。
互いの実力が拮抗している故か、乱戦にはならず一対一の戦闘となる。
セイバーを自分が、モードレッドがアサシンを、リリィとマシュがライダーを、兄貴がランサーを、ジャンヌがジャンヌ・オルタをと言った具合に分かれた。
戦いの最中で抱いた感想だが、セイバーの動きは一言で言うと違和感があった。
無理をしている、と言うべきか。やりたくもないことをさせられている、というべきか。兎に角、動きに無駄があった。
そしておぼろげに理解したのが、セイバーへ抱いた違和感は、その戦い方にあるのではないかということだった。
セイバーの攻めは、こちらを確実に殺さんと言う意思こそあれど、身体が追い付いていなかった。
セイバーの能力不足、と言う訳ではないだろう。どちらかというと――剣筋を見て、何となく彼女が護りを比重に置いた型がベースであることも関係している、と自分は判断した。
護りの型で怒涛の攻めをすれば、歪にもなる。
自分よりも、ジャンヌの方が問題だった。
弱体化している彼女にとって、十全であるジャンヌ・オルタは事実上の上位互換。タイマンを張って勝てる見込みはまずない。
守勢に徹していて尚、ジャンヌ・オルタはそれを問題なく崩せるほどの差。
今まさに崩れようとした時――硝子の薔薇と共に、美しき花が咲いた。
舞台の演者の如き口上と共に現れたのは、マリー・アントワネットその人だった。
そのお供のように現れた、これまた有名人であるヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの宝具による精神攻撃が、拮抗を崩す一助となる。
結果として、ジャンヌ・オルタの指示で撤退が行われるまで何とか凌ぎきることが出来た。
去り際、まるで親の仇と言わんばかりにライダーに睨みつけらたが、何だったんだろう。
それにしても、ランサーがヴラド三世、アサシンがカーミラだと言う情報を得られたのは収穫だった。自爆みたいなもんだったけど。
……そもそも、ジャンヌ・オルタのチームはどうにもギクシャクしており、それだけでも寄せ集めのその場凌ぎの集団だと言うことが分かる。
いや、リーダーがあんなだから、というのが一番だろう。
それにしては、セイバー然りライダー然りと、ジャンヌ・オルタに召喚されるような雰囲気を持っていない手合いも混ざっている辺り、連携なんてものは皆無と見ていいだろう。
弱点があるとするならば、そこしかない。
弱体化していたジャンヌでオルタの相手は役者不足だったらしく、メンバーの中で最も消耗が激しい。
それを考慮に入れると、この後またワイバーンをけしかけられようものならば、下手をすれば瓦解してしまう。
そんなことよりも、手助けしてくれたマリーとアマデウスだ。
マスターの存在しない、非正規の召喚で現界しているらしく、いまいち自分達の境遇も理解していない様子。
あれこれと推測を立てている内に、召喚された理由は「英雄のように、彼らを打倒するためなのね!」とマリーが笑顔で言い放った。
……強い人だ、と素直に思う。
マリー・アントワネットに武勇があるなどという逸話はない。
英雄でもないのにサーヴァントとなり、英傑が鎬を削る場においても、決して優雅さを捨てず、無邪気を秘め、決して意思を曲げない。
ジャンヌ・オルタを前にしても、恐ろしいと口にはすれど、決して一歩も引かなかった。
例え物理的な強さがなくとも、その在り方は確かに英雄と呼ぶに相応しい。
それこそ、何故あのような悲劇の末路を辿ったのかを疑うぐらいに。
ジャンヌ曰く、ジャンヌ・オルタを除くサーヴァントには総じて「狂化」が付与されているらしい。
聖杯による、意思に反する狂気を宿されて、その諸悪の根源足る者を護るべく戦わなければならない気持ちは、誇りある英雄ならばさぞ屈辱的なことだろう。
どこまでも腐っている。レフもそうだが、吐き気を催す邪悪とは、ああいう手合いのことを言うのだろう。
取り敢えず、次の目標は決まった。
マリー達が召喚されたように、他にも善なるサーヴァントが召喚されている可能性に賭け、ジャンヌ・オルタに気取られる前に確保する。
そして、戦力が整い次第一気に追い詰める、というもの。
敵が増えるだけ、という可能性を考慮にいれても十分に試す価値はあるし、明日からまた頑張ろう。
追記:あのセイバー、シュヴァリエ・デオンらしいけど、男でも女でもないらしいよ?何それ、コメントに困る。
Q:雑魚兵の数ってどんぐらい?
A:骸骨兵は500、ワイバーンは200ぐらいを想定。十分の一は那岐君の手柄。
Q:やっぱりジャンヌは天使だな。
A:それ、一番言われてるから。
Q:やっぱりマリーは天使だな。
A:当たり前だよなぁ?
Q:デオンくんちゃん……那岐相手によく無事で。
A:流石護りに関しては優秀な鯖やで(なお護りは狂化で捨てた模様)
Q:デオンくんちゃんは性別どっちが良い?
A:安易に答えを出せる程単純な話ではない。これは男の娘やフ○○リのように安易に女性と男性の性質を混合させたものではなく、男性にも女性にもなれるという特性についてまず焦点を当てる必要がある。肉体的にどちらにもなれるということは、精神もまた共存――女性としてのデオンと男性としてのデオンの二つが一つとして存在している可能性が高い。一概に男性の肉体ならば女性の精神は入り得ない、なんてことは同一の肉体に存在する魂である以上決して断言することは出来ない。男性の肉体で精神は乙女、女性の肉体で精神は青年。どちらも背徳的であることに変わりはない。肉体が変異したところでその美しさが損なわれる訳ではない以上、性別はその時点で些末な問題に過ぎない。むしろ、そのどちらにもなれる、という性質を利用して、女性の肉体の時に調教して男性の時にその時の快楽を思い出して悶えさせて自分からその快楽を求めるように(ギロチン行き)