そんなことより曜日AP緩和+超級追加や、ログインボーナスの新規見直しが嬉しいです。
ダ・ヴィンチちゃんの所で再臨素材交換できるようになればいいなぁ……。
○月γ日
骸骨との死闘を切り抜けてすぐのこと。なんと、理子ちゃんとマシュちゃんと合流することが出来た。
あの爆発の中生き残ってこの場に連れてこられた自分と同じく、もしかしたらと思っていたことが現実になってくれて、本当に嬉しい。
しかし、マシュちゃんよ。その恰好はなんですとばい!
潰されていた身体は五体満足になっていたことは喜ばしい限りなんですが――お召し物がヤヴァイ。
白いパーカーを羽織っていたほんわか眼鏡女子が、今やへそ出し魅惑の盾持ち系女子になってるんだもの。お兄ちゃんはそんな子に育てた覚えはないです!!(迫真)
それにしても、この場に居る女子のレベルの高さが半端じゃない件。
理子ちゃんはスタンダードに可愛いし、マシュちゃんは童顔+良スタイルの持ち主だし、リリィは騎士王とのギャップでつい愛でたくなってしまう。
あれ?この状況ってハーレムじゃね?
……ないわ。書いておいてなんだけど、ないわ。
伊達に女っ気のない人生を送ってないし、そんな展開になるわけないじゃないですかー。
尊敬できる方の兄貴は、一匹狼みたいな性格しているのに美人の嫁さんもいれば、子供までいるって言うのに。
駄目な方の兄貴は、何か二人の女性にいつも追いかけられてるし。羨ましくないけどさ、アレに関しては。
兄貴と言えば、尊敬できる方の兄貴はそういえば居合道をやっていたなぁ。すぐやめたけど。
辞めた理由が、周囲のレベルが低すぎるって理由な辺り、らしいと言えばらしいけど。
実際、駄目な方も含めて自分は兄貴相手に一度も喧嘩で勝ったことはない。
喧嘩と言っても殴り合いではなく、何でもありの異種格闘技みたいな感じだけど。
尊敬できる方の兄貴は、模造刀と格闘。駄目な方は長剣のレプリカと銃(と言っても違法改造したエアガンだけど)を得意としていた。
自分は……特にない。あるとすれば、兄貴達に唯一勝っている腕力ぐらいか。
何でも屋での仕事も、土方仕事ではよく頼られたものだ。まさか人生で、やかんの口から直接麦茶を飲む日が来るとは思わなかったよ。
そんな理由から、自分は重量のある武器で怒涛に攻める方が性に合っている。適当にぶん回すだけでいいから楽だし。
逆に言えば、今持っている刀みたいな繊細な武器だと、使い方が雑になってしまう。
尊敬出来る方の兄貴みたいに抜きから納めにかけて視認できないレベルの抜刀なんて出来ないし、馬鹿兄貴みたいにどんな奇天烈な体勢でも百発百中の射撃を行える精密さもない。
この腕力ぐらいしか取り柄がないせいで、技術に関してはどんどんからっきしになっていく。
それでも兄貴達にそれなりに喰らいついて行けてたし、まんざら悪くはないんだけどね。
てか、書いてて尊敬できると駄目な方とか書くの面倒になってきたから、これからは尊敬できる方を兄貴(鬼)、駄目な方を兄貴(駄)としよう。
前者が鬼な理由は、シゴキが鬼のようだったから。後者はそのまんまだ。
……そういえば、自分がいなくなって何でも屋はきちんと運営出来ているのかな。
自分ひとり抜けたぐらいでと思うかもしれないけど、片や一匹狼の協調性皆無で、片や適当で刹那的快楽主義者の兄貴達だと、自分がやっていた集団行動を強いられる派遣は間違いなく無理だし、本当にどうすんだ。下手したら信用問題だぞ。
誰かがやるしかないんだろうけど、兄貴達ならどっちも嫌がって今頃暴れていそうだなぁ。まぁ、どうせそうなっても親父にノされているんだろうけどさ。
最悪、あの二人なら自力で異世界越えとかして自分を連れて帰ろうとしてきそうだけど……流石にないよね?
戦闘はもっぱらリリィとマシュちゃん頼りで進んでいると、カルデアで所長と呼ばれていた女性を見つけた。
名前はオルガマリー・アニムスフィア。カルデアで魔術師達を相手に堂々と説明していた時は、高圧的ながらも理性的な印象だったが、今では少々ヒステリックさが際立った印象を受けている。
でも、それが普通なんだ。
こんな状況で冷静さを取り繕える方が普通はどうかしている。
自分は兄貴達の影響もあって割とすんなり慣れた。自分でも勝てる程度の相手だってことも大きい。
それはそれとして、オルガマリーさんが自分に視線を合わせようとしないのが、地味に傷ついた。何故だー!!
あと、なんでマシュちゃん頼りにしているかって言うと、何かサーヴァントと合体したらしくて、疑似的に理子ちゃんをマスターとしたサーヴァントになっているらしいから。
実際、あの大盾を軽々と扱う姿を見て、納得するしかない。
それでも、戦い慣れてない感はあるのは仕方ない。それを補って余りあるパワーがあるし、今のところは問題ないんじゃないかな。リリィもいるし。
マシュちゃんとリリィは、同じサーヴァントとして未熟者だということで、すっかり意気投合しちゃってる。仲良きことは素晴らしきかな。
対して、未熟なマスター組である自分と理子ちゃんは――なんか、距離があります。
理子ちゃんが初めて会った時に比べて、積極的じゃないというか。
なら自分から行けよベイベーとか思うだろうけど、それが出来れば苦労しない。
友人は少ない方で、口数が少ない自分は喋るのが下手糞だと自負している。
だから、必要なこと以外は出来るだけ喋らないようにしている。つい、変なこと言いそうになるから。
この時世、安易な言葉がセクハラに繋がるなんて当たり前だし。
そんな理由で、どうにももどかしい関係になってしまっている。まぁ、これから改善できることを祈ろう(努力するとは言っていない)
そうして、オルガマリーさんをリーダーに色々と行動を開始した。
レイシフト?の機能が壊れているせいで戻ることは出来ないらしいので、探索を継続。
大橋にて自分達マスター候補のやるべきことについて、オルガマリーさんから説教のような形で改めて説明された。理子ちゃんがレムレムしていたせいです。
でも、シールダーなんて初めて聞いたなぁ。自分が知らないだけで、色々増えているんだろうなぁ。派生作品とかあるっぽいし。
そうしている内に協会跡地に辿り着き――サーヴァントに遭遇した。
しかし、その姿は正常とは言いがたかった。
黒いオーラを纏い、形が漠然と掴めないが、あれはライダーだ。確か、メドゥーサだったか。
骸骨なんかとは違う、肌に刺さる指向性を持つ殺意が、リリィ達の身体を軽く強張らせている。
逃げるなんて、無理だ。相手はどんな地形だろうと蜘蛛のように縦横無尽に移動できる機動力を持っている。
二人だけならともかく、人間である自分ら三人は足手纏いになる。
結果だけ言えば、二対一の戦いでありながら、自分達を護りながらというハンデを背負った戦闘はこちらの辛勝で終わった。
だが、ロマニから更に複数のサーヴァントが来ていると言う情報を得て、尻尾巻いて逃げ出すことにした。馬鹿野郎お前俺は逃げるぞお前!
あの黒いライダーは、冬木の聖杯戦争で召喚されたサーヴァントだけど、人類の未来が途絶えたターニングポイントたる出来事が原因で、あんな歪な形となっているらしい。
良くわからないが、マスターがいなくても行動できるサーヴァントで、厄介極まりないことだけは分かる。
便宜上、あのタイプをシャドウサーヴァントと定義することにした。
そして、逃げる自分達に対して、アサシンのサーヴァント――ハサンと、ランサーと呼ばれた知らないサーヴァントが立ちはだかった。
戦闘能力の低いハサンにさえ苦戦していたと言うのに、後続で現れたランサーのサーヴァントの存在が、皆に絶望を叩きつける。
逃げられないなら、戦うしかない。マシュちゃんもリリィも、必死に戦った。
それでも、及ばない。
少女達の肢体は傷に侵されていき、一歩、また一歩と死への階段を昇らせる。
自分は、それをただ眺めることしか出来ない。
刀の柄を、血が滲む程握り締める。
何もできない自分が、悔しかった。
彼女達が死ぬと言う事実を、許容できない。
それは、自分が死ぬと言うことよりも怖いことで。
決して、認めてはいけないもので。
ならば、どうする?どうしなければならない?
脳裏に先程から響く声と、自分の想いがシンクロする。
内側から湧き上がる、渇望と呼ぶべき感情が、ひとつの言葉を紡ぎ出した。
その瞬間、意識が弾けて、何かが交わるような感覚に引っ張られる。
自分が自分じゃなくなるような、中身を無理矢理挿げ替えられるような、強引な剥離と接合。
何度もバラバラになりそうな苦痛が一瞬の内に襲いかかってきて――そこからの、意識はない。
気が付いた時には、二体のサーヴァントが何分割にも身体を分かち、消滅していく姿が目に入った。
訳が分からない状況を前に、突然全身に激痛が走る。
呼吸もままならない。膝から崩れ落ちていく肉体を制御できない。
再び意識を落とす瞬間、リリィの今にも泣きそうな表情が映ったのが印象的だった。
んで、もっかい気が付いたら、何故かキャスターになっている青タイツことクー・フーリンが一緒にいたでござる。
しかも、シャドウ化もしていないし、理子ちゃんと仮契約しているとのこと。
サーヴァントって、複数契約したら実質魔力倍取られると思うんだけど、いいのかな。それとも、また自分の知らない裏技でどうにかなってるのかな。
更に、自分がくたばっている間にマシュちゃんが宝具を展開できるようになったらしい。ていうか、使えなかったんだ。
護りに特化したものらしく、これで対軍宝具が来ても安泰だ。
取り敢えずキャスターの青タイツ――もうキャスニキでいいや。キャスニキはリリィに対して思うところがあるらしく、事あるごとにちらちら見ている。
でもそれ以上に、自分に絡んでくる。
「俺がランサーだったら、真っ先にお前と手合わせしたいところだが……本当、キャスターで現界したことが悔やまれるぜ」
だの、
「いや、やっぱりキャスターでもいいからやってみねぇか?あ、でもルーンは先に刻ませてくれ。流石に負ける」
とか、訳の分からない提案を事あるごとにしてくる。
いやいや、負けるのはこっちですから。キャスターでも無理ですから。
知ってはいたけど、キャスニキはどこか戦闘狂のきらいがあるよね。まぁ、逸話が逸話だしね。
でも、戦闘したいからって一般人に絡まないでください。
でもリリィにも絡まないでね、リリィの尻撫でようとしたの知ってるんだからな?
リリィは天使なんだから、お触りは厳禁なんだよ。まぁ、ポーズだけなのはなんとなく分かってたけどさ。
てか、仮にも騎士王相手によくそんなこと出来ますね。アンタ、聖杯戦争で普通に殺し合ってましたよね?
理子ちゃんが大丈夫かと尋ねてくるものだから、大丈夫だと答えても納得してくれない。
どうしてかを尋ねると、どうやらあの意識がなくなっている間の自分はおかしかったらしい。
具体的にどう?と質問しても、言葉を濁すばかり。
……でも、何となく分かってしまった。
自分には、とある癖がある。それは、感情が昂ると喋ることが英語になってしまうことだ。
これは自分に限らず、うちの男共の共通の癖であり、多分親父の教育のせいだ。
親父が欧米人で、母親は日本人というハーフになるべくしてなった俺達は、外国で暮らしていたせいもあって、英語自体はそれなりに喋ることは出来る。
それでも自分は日本に居た時期の方が長いので、癖になっているとしたら、親父のスパルタ教育のせいだ。
失敗すれば事あるごとに口汚い英語で罵倒されることもあって、影響されたんだろう。
まぁ、日本語ぺらぺーらなのにいきなり英語喋り始めたらそりゃ大丈夫かと心配されるわな。
理子ちゃんは優しいから、そこんところオブラートに包もうとしてくれたっぽいけど。
それはそれとして、今は大聖杯に向けて歩を進めている。
何でもそこに、セイバーがいるらしい。
大聖杯の最奥にセイバー……それって、もしかしてセイバー・オルタだったりする?
マジかよ……流石に勝てないだろそれ……。
シールダー、セイバー、キャスター。バランスは取れているように見えるけど、熟練者はキャスターのみ。
前衛が抜かれてしまえば、熟練者と言えどキャスターではオルタを止めるのは不可能だろう。
実際、すぐにオルタの正体はキャスニキから明かされた――と思いきや、別の声によって遮られた。
その姿、シャドウ化しても忘れる筈もない。
英霊エミヤ。抑止の守護者にして、正義の味方の成れの果て。
リリィはエミヤの発言に戸惑い、エミヤ自身もリリィの存在に戸惑っている。
本来在るべき形とは違う、ズレた因果がここに集う。
エミヤはオルタを護っているらしく、倒さなければ先に進めない。
ならば、戦うしか道はない。互いに思うところがあれど、その感情に引かれている場合ではない。
戦いは始まった。
エミヤとリリィが切り結び、キャスニキに時折放たれる矢や剣をマシュちゃんが防ぐ。
数では有利と思いきや、彼の得意の投影が不利を一気に押し上げる。
絨毯爆撃のような剣の雨が、絶え間なく降り注ぐ。
リリィの能力では、エミヤに投影を行わせないほどの攻めは行えない。
増してや、彼はアーサー王の剣筋を知る者。リリィのそれは、彼にとって非常に読みやすいものであっただろう。
一進一退の攻防。差し引きゼロの戦闘は、リリィとマシュちゃんに深いダメージを負わせながらも、勝利をもぎ取ることが出来た。
エミヤの最期は、リリィへの警告で終わりを告げた。
この先に待つのは、リリィにとっての可能性のひとつ。
非道を以て国を束ねることを是とした、孤独に破滅した王。
リリィにとって、決して避けては通れない現実。目を逸らしてはいけない未来。
それを理解して尚、リリィは震えている。
そんな彼女の弱々しい姿を見て――つい、頭を撫でてしまった。
慰めたかった?気持ちを落ち着かせたかった?
多分、どっちもなんだろう。
マスターとしても役に立たない自分には、それぐらいしか役に立てることはないだろうし。
微力ながらも彼女の慰めに貢献した結果、リリィも何とか気を持ち直してくれたことで、最奥まで進むことにする。
……絶対、みんなで生きて帰ろう。そう心に誓って。
Q:日記長い……長くない?
A:現状、情報量が多いせいです。もう少し後になればすっきりすると信じてる。
Q:主人公の家族スペックどうなってんの(強さ的な意味で)
A:全員合わせれば、その気になれば世界を滅ぼせてもおかしくない気がする。
Q:アサシンとランサーが死んだ!
A:マシュとリリィの柔肌傷つけたから残当
Q:キャスニキいいとこなし
A:それも全部、暮宮那岐って奴の仕業なんだ