ドスギアノスを狩り終え、ポッケ村に戻って来た。
まずは依頼完了の報告だな。
この世界の狩猟クエストは討伐目標の一部を見せればクエスト達成になる。一部と言っても少し、量があるけどな。だが、たとえ討伐していても討伐の証を持ってこれなければクエスト達成にはならない。
そうすると、一度討伐したモンスターの部位を使い回しにする奴がいると思うが、そこは問題無い。ギルドの人はモンスターの部位の劣化状態から何時に討伐したのかが分かる。つまり不正はおきないし、ハンターもそんな事はしない。
稀に馬鹿がいるんだけどな……。
ギルドが嘘をついているとか言う奴が。
「だからこれは今回討伐したイャンクックの討伐部位だっつってんだろ!」
そうそう、こんな感じの…………え?
「いえ、ですからそれは今回のクエストよりも前に討伐された物ですのでクエストクリアにはなりません、お引き取りを。」
「そんな訳ねぇだろ!嘘吐くんじゃねぇ!」
えー……今のフラグだったか?
しかも絡まれてるのエリナさんじゃん。
「あ!ハンターさん。」
こっちに気づいたか。しょがない、行くか……。
とりあえずクエストクリアの報告だな。
これ、今回のドスギアノスの討伐部位だ。
「はい、確認しました。こちらが討伐報酬です。」
ああ、ありがとう。
「おい!なんで此奴はいいのに俺がダメなんだよ!」
なんかわめいている。
だいたいハンターの信用によって成り立つギルドに嘘なんて吐く筈ないだろ。
「うるせぇ!役立たずの弓使いは黙ってろ!」
あ"?
おいおいおいおい。弓が役立たず?本当にそう思うのか?
「当たり前だろう!威力が無いし、援護にも使えねぇ。ボウガンの方が何倍も使える。」
ふむ、エリナさん弓はそう認識されているのか?
「え……はい、ハンター達にはそう思われています。」
ふ~ん、そうなのだ。ならしょがないか。
まぁ、今はそんな事よりもお前。
そう言いながらハンターの方に歩いていき、耳元で囁いた。
ーーーあんまりギルドに迷惑をかけると一生ハンター、出来なくなるな。
「っ!チッ、わかったよ!」
そう言って男はギルドを出ていった。やれやれ、ああいうのはどこにでもいるもんなんだな。
「すみません、助けていただいて。」
いや、気にすんな。ああいうのは見ていて不快だからな、早めに退場して貰っただけだ。
「あの、何かお礼がしたいのですが。」
ん?お礼か……なら今日の飯奢ってくれ。
「はい、それで良いのでしたら分かりました。」
マジで?!よっしゃ!食いまくるぞー。タダ飯最高ー。
「ふふっ。遠慮なく食べていいですよ。」
当たり前だろう!タダ飯で遠慮なんてするか!
俺は結構大食らいだ。だから食費は多く必要。それがタダになるんだから奢りっていいな。
「そういえばよく弓でドスギアノスを討伐出来ましたね。」
え?無理なのか?
「いえ、出来ない訳では無いんですけど上位ハンターでもないと一人でドスギアノスなんてかなり難しいですね。距離を取るのであまり当たらないんですよ。」
なら近づけばいいじゃん。
「何いってるんですか。近づいたら攻撃をくらってしまいます。ガンナーの装備だと死にますよ。」
いや、避けろよ。
「それだと今度は攻撃が出来ません。」
いや、逃げながら溜めて隙見せた瞬間に攻撃すればいいだろ。
「あ……」
え?
まて、まさか誰も気づいてなかったのか?!
「い、いやぁアハハ……。」
はぁ、なんだよこの世界の人って馬鹿なのか?もういいや、帰るか。目標も決めた事だし。
「目標?なんですか?」
ああ、それはーーー
弓使いの地位を向上させる事だよ。