魔法と科学の共鳴世界   作:杜木 馨

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お待たせしました!!!!!
なんとか、おおまかなシナリオが完成したので投稿再開します!
(こんなに時間かかって大丈夫なのか……)
色々と大変な目にあった晴奈ですが、2章でも苦労しますよ〜
前半は戦闘、後半の話は少しダーク系かな?
では第2章『赤い針(レッドニードル)編』スタートです!!

 ー ー ー ー ー ー ー ー ー

《警務部隊》
 光和国の民の安全を守り、事件や事故の解決や調査をする組織のこと。
登場人物

一銀(いちぎん)(ろう)
ギルド《ライグル》に所属している魔導士。
MR86 中級魔導士で身体強化や硬化魔法、地属性魔法を得意とする。
晴奈と同じチームを組んでいたチーム《金狼の一団》のリーダーで気性が少し荒い。



第弐章 『赤い針《レッドニードル》』
9話 幻魔獣


 次の日の朝

 

 ドラゴンと遭遇しそのまま戦闘を経験し、深龍に助けてもらい、その帰り道で盗賊との対人戦を経験した晴奈は、夕食を深龍の家でご馳走になった。

 その後、深龍の妹である星那と楽しい会話をした後、次の日の予定を深龍と組んだのだ。

 

「おはようございます!!!」

 

 ギルドの正門で立っている深龍を見つけてすぐに駆けつけてきた晴奈。

 本来はここまで行動的ではない少女なのだが……。

 深龍に会えるのが嬉しかたのだろう。

 

「おはよう」

 

 深龍は普通に挨拶の返事をした。

 

「今日から特訓ですか!?」

 

 晴奈は自分の青い眼をキラキラとさせ、さらにワクワクとした顔で深龍を下から見上げる。

 深龍は身長が180cmあり、晴奈は150cmと小柄で華奢な体型だ。

 小さい可愛い女の子が顔を少し上に向けしかも上目遣いで、キラキラと言ってくる時の破壊力はいうまでもない。

 

「流石にまだかな、君の実力をハッキリと確認しておきたいし。

 対人戦闘なら俺が相手すればいいけれど、それ以外の対応能力を見たいから、クエストに行くよ」

 

 と晴奈に言った時だ、晴奈が北方向とは逆の方から今度は男が深龍に声をかけきた。

 

「勝手に俺のチームメンバーを連れていかないでもらえますかね?」

 

 と声をかけて来たのは晴奈の前のパーティーメンバーの金髪の男だった。

 

「昨日断りを入れただろ?」

 

 昨日、伊賀と話をした後、晴奈と深龍がパティーを組むということを話したところだった。

 深龍は昨日のクエストの件の事や、晴奈に対してのセクハラまがいなことなどを話してチームから脱退したのだ。

 ギルド内で、チームを組むことは許可されている。

 だがギルドによって、書類でチーム編成を管理したり、ギルド側がバランス保持で組むこともある。

 うちのギルドは特に決まりはない。

 

「あぁ、だが気にくわねぇ」

 

 彼は晴奈を取られると思い、それに腹がったているようだ。

 可愛いからね。

 

「晴奈を返してもらうぞ!!」

 

 と、ギルドの正面で右手に魔力を溜め、おおっぴらに戦闘を始めようとする。

 そのまま深龍に殴りかかる。

 

 今彼が使っている魔法は接触した相手を一方向に飛ばすという簡単な魔法だ。

 

 その魔法を深龍は片手で防ぐ。

 触れただけで吹っ飛ぶはずの魔法が発動しない。

 同様するが次の一撃を繰り出す。

 

 左足に魔法陣が展開し固定する。

 色が紫色をして、ヘキサゴンの結晶が足に纏わりつき、足の形に沿うように固定する。

 これは硬化魔法。

 物理的威力を上げる魔法だ。

 それに追い打ちをかけるように加速魔法を重ねがけして、右足を軸にして左足で回し蹴りをする。

 

 足は空気を切るだけで深龍には当たらなかった。

 

「都市圏内での魔法の使用は緊急時を除いて原則禁止だ。それを忘れているのか?」

 

 都市圏内での魔法の使用は原則禁止、この都市圏内とは街全体を表している。

 魔法使用法によって、魔法は物理的ではある物の殺傷能力がある魔法も存在する。ということで、一般的に魔法は危険視されることもあり、刃物や銃器と同じ扱いを受けている。

 魔法発動使用条例

 第一条

 《魔法使用は、使用が確立されている、学校や大学の戦闘アリーナ、研究開発特別施設、魔法訓練棟、特別に許可された建物以外での魔法の発動および使用を(緊急時を除き)制限、又は禁止とする。》

 と一番初めににも記載されている。

 これは国や地域によって変わってくる。

 今は危険性がある魔法があれば自動的に防御魔法が発動し、対象を守る仕組みを開発中らしい。

 

「くそ!!勝手に俺のもの(・・)を取りやがって、そんなに欲しいのか!」

 

 話が噛み合わない。

 

「欲しいわけではない、それに彼女はお前のもの(・・)ではない。

 人を、チームメンバーを、ものとしか見ていない奴に仲間を守る資格はないし彼女を一緒のチームに入れる筋合いはない」

 

 とここで騒ぎを聞きつけ何事か!と警務の奴らが駆けつけてくる。

 前章からでくる警務、警務部隊。

 そちらの世界でいう警察のような存在だ。

 

「っち、覚えておけよ、俺の名は一銀(いちぎん)(ろう)だ!」

 

 と言って人混みの中に消えて行った。

 

「すいません、ただの身内のゴタゴタです」

「そうですか?都市圏内での魔法の使用は厳罰なので気おつけてくださいね」

 

 と言って騒動は済んだ。

 

 仲間、深龍にとっては正直いらない存在。

 足手まといになったり、面倒ごとを起こすことがあるからだ。

 一緒にいて守れずに死んでいくくらいなら、最初から仲間なんか作らないければいいだけの話。

 それは昔のある事件がきっかけだ。

 まだ幼すぎた、あの時は。

 

 そんなことより深龍は晴奈に今回のクエストを提示した。

 今回は前回より簡単なクエストだ。

『最近村に出現しだした魔物の退治、及びその原因の調査をお願いします』

 との事だ。

 

「魔物ですか、」

「ここに書かれてるのは【ノザーク】【ケルベロトス】の2種だ。危険度は高いけど君なら大丈夫だろ」

「わかりました!!やります!」

「よし!では行こう」

(マスター少し匂うと言っていたが、なんとかなるだろう

 

 

  ♢ ♢ ♢  

 

 

 今の乗っているのは昨日と同じ乗り物だ。

 いた街から30分ほどの距離である。

 今回は流石に何もないよ

 

「そういえば君はどんな魔法が得意なんだい?眼の色から推測するに水系統の魔法のだけど、違うよね?」

 

 深龍の言う眼の色とは1章でも少し説明したが属性ごとにその色素が眼に現れその色になる。というモノだ。

 その色分けは《火:赤》《木:緑》《雷:黄》《地:茶》《風:白》《水:青》となっている、さらに詳しい色分けはあるものの今の所は基本属性の色だけにしておく。

 

「ちょっと特殊な色なんです。左眼が赤色で右眼が白金色です。左眼は赤なんですけど、火属性の魔法が使える訳ではないんですよ……不思議ですよね」

 

「そうかな?赤色でも火は使えない人はいる。

 元々が赤眼の人もいるからね、だから眼の色だけでその人を判断してはいけない。

 もっと別の魔法が使えるかもしれないからね」

「なるほど、別の魔法ですか……、」

 

 少し矛盾的な話だが、何かその別の力が強いと魔法色素の以外の色が付くことがある。

 例えば六道、あれも眼の色は赤色だ。

 それに先日雑木林であった、謎の魔導士の眼、あれも赤色だ。

 基本的に瞳術は赤色が多い。

 その可能性があるかもしれない、と言う事だ。

 

「それに赤色だと他に何か秘めた力、自分でも気づいていない力があるのかもね」

「そうですね!!あ、そういえば話ずれましたね」

「あ、確かに、」

 

 二人の会話から少し笑い声が聞こえて来た。

 改めて晴奈自分の属性を言った。

 

「私は聖と風の魔法を使えます」

「聖属性か、珍しい魔法だね。」

 

 聖や光属性、闇や黒系魔法は基本系統の魔法から外れる、珍しい魔法だ。

 

「なん工程までの魔法なら発動できる?」

「えっと、確か10工程までならいけます。最大で15工程ですね使える聖魔法は4つほどしか持ってないです。」

 

 工程。

 工程とは魔法を発動するのにどれだけ難しい魔法を発動できるか?といものだ。

 基礎的に学校で習うもの最大で10工程まで。

 簡単な紹介として移動魔法。

 魔法力のみで移動す魔法のことだ。

 A地点からB地点まで、その距離の移動をするとなると。

 

 1工程で発動対象の物体の認識

 2工程で物体の加速

 3工程で物体がルートを外れないようにコントロールして

 4工程で物体の減速

 5工程で物体の停止

 

 となる。

 行動な動きや、複雑な発動魔法になるともっと増える。

 ゲームやシステムのプログラムを書く原理に似ていると思う。

 

 先日晴奈が使用した

  「《聖なる剣よ!10の輝きを持って、我に(まと)え!!》」

  「聖天(せいてん)!!」

 これを詳しく分解すると、

 

 聖なる、剣よ、10の、輝きを持って、我に、纏え、

 

 1工程に聖属性の魔法を発動準備

 2工程で聖属性の剣を生成し始め

 3工程で聖属性の剣を固定する

 4工程でその同じ剣を10本生成する

 5工程で位置情報を自分に設定し

 6工程で自分の体周辺に滞空させる

 7工程で敵を認識

 8工程で移動を開始する

 

 大体の魔法は10工程内で発動できる。

 

「そうかぁ、なら後で色々と魔法を教えてあげるよ」

「ありがとうございます!!」

 

「深龍さんは何工程まで行けるんですか?」

「あぁ、ええぇと、戦闘するのにあんまり複雑な工程の魔法はいらないからね、自分でもどこまでいけるかわからないかな〜、」

「そうなんですね〜!色々と教えてくださいね!!」

「うん任せて」

 

 

 

  ♢ ♢ ♢  

 

 

 

「キャーーーー」

 

 晴奈が犬の形をしたモンスターにど突かれて飛ばされる。

 

「大丈夫?」

 

 といい晴奈のそばに寄る深龍、モンスターと戦闘をしているのだ。

 

 今戦っているのは【ケルベロトス】頭が1つから3つまである犬の形をした魔獣だ。

 若干の魔法が使えるほか、群れを成して襲ってくる。

 手なずけることができるとかなりいい番犬になる。

 

「はい、大丈夫です!まだ行けます!」

「よし!剣術は得意だよね、残り三匹いくよ」

「はい!!!」

 

 ケルベロトスが晴奈を襲う。

 晴奈は片手に剣を握り、魔力を溜め威力を高める。

 剣にかける魔法は属性を付加する魔法があるが、ほかには威力を高める、硬化させる、鋭さをあげる、など多彩に渡る。

 魔補具に剣型があるが、晴奈が持っている剣は魔法を発動を補助する魔補具とは違い、魔法を吸収して強化する武器だ。

 深龍が使っている砲刃機、これも同じ類だ。

 

 今、深龍は砲刃機ではなく、剣を持って戦っている。

 

「はぁ、はぁ、疲れた……、数が多いですね」

「ケルベロトスは全て倒したかな?にしても少し変だな」

「なんですか?」

 

 深龍はケルベロトスに近づき、その体を触る。

 

「おかしいな、これは」

「どうしたんですか?」

 

 深龍はケルベロトスを触り、少し違和感を覚える。

 色々な魔獣と戦ってきたが、これは少し違うようだ。

 

 

「魔法は基本的に打属性、いくら鋭利に尖った魔法でも魔法で切ることはできない。

 だがいくら切れないと言っても、切り傷はできるし、血しぶきや血反吐を吐く」

 

 魔獣相手には基本武器を持って戦うのが定石だ。

 普通の武器なら切断属性がおもむろなので、魔獣を切ることができ、切り傷ができる。

 だが魔導士は魔法を使って戦うことが多い。

 魔導士は普通の人と違い身体能力が高いため、そのまま武器を持たずに戦う。

 魔導士の戦闘で少し飛ばされても打撲で済むことがある。

 なぜ打撲で済むのか。

 魔力が高ければ、魔法による防御があるからだ、それとは別で魔法の性質が関係している。

 今深龍が言った、打属性。

 魔法は球体の形をしているので、打撃属性となるのだ。

 

「だがこれは少し違う、」

 

 そう言って、深龍は剣を持ち方を逆手にもちに変える。

 そしてその剣を倒れているケルベロトスに軽く突き刺す。

 

 パキーン!!!

 

 まだ生きているのか、6角形の障壁が出来る。

 深龍はそれを確認して、そして次は思いっきり、突き刺す。

 障壁が出来るが、それを壊して、そのままつき刺す。

 

 グサッッと音が出るだけで、血しぶきをあげない。

 

「やはりな、これは生き物では無いな」

「え!?どういうことですか?」

 

 晴奈が疑問に思う。

 

「これは魔法で作り出した獣。《幻魔獣(げんまじゅう)》だね」

「幻魔獣……、」

 

 すると、剣を突き立てられてケルベロトスは全身が青白く光だし、ガラスが割れるように散った。

「え〜と、幻魔獣がいるといことは、まさか……」

「あぁそのまさかだ、召喚している魔導士がいる。

 それもかなり強力な魔導士だ」

「強力なのですか?」

「あぁ間違いないだろう、これは召喚獣の中でも、かなり高度な召喚魔法だよ。

 魔法で生物を生成してそれを固定、さらに個別に行動をさせることができる、人工知能を搭載している。

 こんなことが出来るのはかなりの手練れだ」

「そんな魔導士と戦うんですか?」

「この獣の原因調査もクエストの一環だからね、最終的には」

 

 そうこうしてるうちにさらに魔獣、いな、幻魔獣がゾロゾロと群がってくる。

 どこからともなく現れてくる。

 この幻魔獣は何か命令されているかのごとく、ということは近くにこの幻魔獣を召喚している魔導士がいるということだ。

 

(まぼろし)系の魔法は聖属性に弱い、晴奈、チャンスだよ」

「ここからは魔法もありで戦おう」

「はい!!!!」

 

 晴奈が魔力を溜め始める。

 その溜めを妨害するようにケルベロトスが攻めてくる。

 前方から三匹、口を大きく開け、襲ってくる。

 深龍が晴奈の前に立ち、右手を背中に回し、周囲から魔力が集まり、剣の柄が現れる。

 それを握ると、一気にロングソードの形になる。

 色は黒色をしている《黒曜絶闘剣(こくようぜっとうけん)》というロングソードだ。

 長さは100cmずっしりと重たいロングソードになっている。

 

 深龍は自分の体の前で片手に持ち構える。

 

 襲ってくるケルベロトスに向かって斬りかかる。

 まずは縦斬り、ケルベロトスの体を守る紫色の障壁を壊し、紫のエフェクトがきらめく。

 そのまま地面に叩きつけられ「ギャウ」と鳴く。

 

 ケルベロトスは晴奈をターゲットにしていたが、深龍をターゲットに切り替え、二匹加わり、四匹襲ってくる。

 

 横になぎ払い、二匹を飛ばし、近寄ってきたケルベロトスを左足で蹴り飛ばす。

 もう一匹は後ろの晴奈の様子を見て、そのまま頭に突き立てた。

 

「行けるかい?」

「いけます!!」

 

 魔力が十分に溜まったようだ。

 

「詠唱!!」

 

 魔法陣が浮かび上がる。

 両手を胸の前で水平に重ね、空間を作る。

 

「《聖なる光よ!悪しきモノを!駆逐する矢となり!穿(うが)て!!!》」

 

 前に突き出す。

 

「ホーリーアロー!!!」

 

 晴奈のての空洞部分が眩い光をだす。

 その中から無数の矢の形をした、白い魔力の物体が幻魔獣である、ケルベロトスに向かっていく。白い、聖なる光の矢はケルベロトスが防御用で展開する障壁を物ともせずに貫通し、砕いていく。

 攻撃を受けたケルベロトスは体が光だし、霧散する。

 いくつも同じ光景が繰り広げられる。

 

 白と青い結晶が煌めき、とても神秘的な光景が広がった。

 

 一回の魔法で10匹以上いたケルベロトスを倒した晴奈、少し疲れている顔をしていた。

 

「よくやったな、」

「ターゲットロックオンするのに少し時間がかかりました」

 

 と少しうつむき呼吸を整える。

 

 

「上出来だ」

 

 と二人に近ずいてくる足音と手と手てを叩く、拍手のような音が聞こえてくる。

 

 パチパチパチパチ、

 

「いやぁ、素晴らし。実に素晴らしい。

 我が幻魔獣の弱点を見つけただけでなく、弱点にて攻撃をして倒すとは、流石ですね」

 

 と一人、片方の目、左眼を長い髪で隠した、紫色をした長髪ストレートの男が拍手をしながら現れた。

 

 




☆あとがき☆

どうも、皆さん読んでいただきありがとうございます。
初めての方は初めまして、作者の杜木 (かおる)です。

今回の話しはどうでしか?

今回もなかなかに説明をぶっ込んだ内容をお送りしました。
始めのうちはこういうの多いですよね……。
工程の話は割と直近で考えたので、もしかしたら少し矛盾があるかもしれませんが、お許しを〜
主人公に関してですが、実は複雑な工程を有する魔法が苦手なのですよ、作れるけど発動までに時間がかかる……。
というねww
主人公の深龍については近いうちに話しますのでそれまでお楽しに〜

あ、それと実は2話目で登場して終わりの予定だったあの金髪野郎なんですけど、なんと名前が決まりました
それが、一銀(いちぎん)(ろう)という名前になりました!!パチパチパチ!!!
いつまでも金髪男だと味気ないので、いっそのことつけました。
金髪なのに銀ww、彼も名前に漢数字がついてのるでそれなりに強いはず!!
またいずれ出てきますのでお楽しみに〜

ではまた次回!!

♦︎次回予告♦︎

謎の男の正体、そして村が!!
次回『10話 召喚魔導士』
お楽しみに〜
よかった評価していただけると嬉しいです。

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