初めての方は始めまして!杜木
それでは完成したので第12話です!どうぞ!
その前にあらすじ行きますか!
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前回までの あらすじ
ドラゴンとの戦闘後、晴奈は自分がもっと強くなりたい為、助けに来てくれた主人公
「さぁ!!!行くぞぉぉぉオラァ!!!!」
不動二郎は両手に魔方陣を展開し、手の3倍はあるだろうと大きな紫色の鉤爪を装備した。
そのまま晴奈に向かって走り出す。そしてそのまま晴奈を攻撃するかと思いきや、その横を通り過ぎ晴奈の背中を超えたあたりで後ろに振り向く。
そして振り向きざまに右腕を大きく振りかぶり晴奈に襲いかかる。
晴奈はすぐに後ろに振り向き翡翠色に輝く両側面が軽く反っている両刃の剣を、両手で持ち、中段で構えて攻撃をガードする。
ガキーン!!!と大きな金属音がし、火花が散る。
相手の攻撃は魔法攻撃だが、その強度は金属に劣らない強度を持っている様だ。
「くっ、、」
今まで感じたことのない衝撃が剣から手に伝わり、腕に伝わる。
手と腕が痺れる感覚があり、思わず剣を落としてしまいそうになった。
だがここで剣を手放すわけにはいかない。
「ふぇ〜い、やるね〜」
不動二郎の顔に笑みがこぼれる、それと同時に自分の攻撃が剣によりガードされて、少し驚く。
不動二郎は2度バックステップして3メートルほど距離をとる。追撃がこないことを確認すると、言葉を続けた。
「さぁて、ここから連続攻撃行くよ〜」
と苛立ちを覚えるような言い方だで言い放つと、両手を後ろに垂らしながら突っ込んでくる。
わざわざ連続攻撃をしてくると宣言してくれるのはよほどの余裕があるのか?それとも罠か?バカなだけなのか?そんなことを考える余裕は今の晴奈にはなかった。
両腕を使った連続攻撃を晴奈はどうにか頑張って剣でガードしている。
だが二郎の攻撃は若干ではあるが少し衝撃波を出しており、その衝撃波が晴奈にあたっている。
軽い打撃が、ムチで打たれる様な感覚が晴奈を襲う。
キンキン、ガン!!キンキン、防戦一方の晴奈、ジリジリと後ろに後退する。
一向に止む気配がない。
「やれやれ、ああなると彼はもう制御できないからね〜」
「晴奈!!」
と後ろを見て駆けつけようとするが、すぐさま一郎が剣を握り、地面をけり深龍に襲いかかる。
片手で持ち、剣を高く上に掲げ、上段から振り下ろす。
深龍はいつの間にか腰に差していた剣を鞘から抜き出し、左下から迎え撃つ。
二つの剣が上下でぶつかり大きな金属音を発生させる。
上から切りつける一郎は力をさらに込める。
上から攻撃を受け、それをしたから受け止める。力のぶつかり合いでは、下からの迎撃は不利になる。
「ぐぬぬ、」
深龍の声にはならない声が出る。(万全な体の状態ならこの程度の剣戟、軽く弾き返せるのに。)と心で思いながら、体が沈み片膝を右膝を地面についてしまう。
「どうした力があまり入っていないぞ」
と一郎は上から声をかける。少し反発が来た時に上段の攻撃を取りやめ、横、水平切りに変更する。
深龍は上に向かって力を入れていたので、とっさの出来事で剣が大きく上に上がり、大きな隙ができる。
そこに一郎の水平切りが迫って来る。
深龍は足に力を入れ、後ろに飛ぼうとする。だが飛ぼうとするにも片足だけでの跳躍、また姿勢が悪かったため、そのまま地面に背中から倒れる。
そしてその上を剣が通り過ぎる。
「チャンス!!!」
一郎がそう言った。
(くそ、魔法が使えたら、魔法が使えない……、魔法が使えない。そうか、ならあれが使える。)
一郎が大きく剣を上に掲げる。
高く掲げられた剣に魔力が集まする、赤く光だす。
そのまま深龍の倒れているところに振り下ろす。
剣が膨張したように大きく見える。
不屈流《上段岩殺し》
深龍の上に赤く光った大ぶりの剣が直撃する。
ドーーーン!!
と土煙を高だかにあげ、大きな音が響く。
剣先が地面にめり込んでいる。その先3mほど地面がえぐれている。
そこに深龍の姿はなかった。
「クククク、あれ、消しちゃった?
弱いやつだったな、し……、」
「死んだとでも思ったか?」
と一郎の後ろに立つ深龍の姿があった。
剣の刺さったえぐれた地面を見るとほんの少しだけ、電気を帯びている感じがした。
(電気?)
深龍は体を電気で活性化して一瞬のうちに不動一郎の後ろに移動した。
そして左足を踏み込み、右手に持っている剣を大きく水平に振る。
不動一郎は一瞬戸惑うもいつの間にか抜いていた剣を右手で逆手に持って深龍の剣戟を防ぐ。
「やるな!」
「ふん!」
深龍の水平切りを逆手で持った剣でガードし、剣を支点に体を浮かせて右足の蹴りを入れる。
だが深龍は後ろに飛び、蹴り技を回避する。
不動一郎がその場所に着地する、動く気配は無く追撃はしてこなかった。
「動かないつもりか?」
「ふん」
深龍はもう一度攻撃を仕掛ける。
それを不動は一歩も動かずに剣で防御する。
後ろ、左、右、と剣戟を入れるも不動は一歩も動かずにいる。
ガキン!!!
お互いに剣が重なり、鍔迫り合いをしている。
「それは魔法ではないな、忍術か技法か?」
「よくわかったな、忍術は流石に使えないよ、これは技法だ」
「なるほど、君は魔法も使えて技法も使えると、これは上物だ良い獲物を見つけた」
「それはどうも、だがずっと遊んでいられないからな、そろそろケリをつけさせてもらうぞ」
「いいだろう。魔法に劣る技法がどれほどの力を持っているのか、この身で実感して見るか」
深龍が後ろにバックステップで下がり距離を取った。
深龍は剣を持ち直し右下に下げ、目を閉じて深く深呼吸し、目を開ける。
そして不動一郎を見据える。そして膝を曲げて地面を蹴る。
土が少しえぐれた。
深龍は電気で身体能力を上げているのでもちろん移動スピードは上がっているそれも数十倍だ。
一瞬のうちに一郎の左側までにつくと、すでに左側に移動してた剣が不動の横腹に決まる。
そのまま後ろに倒れこむがすぐに起き上がり、通り過ぎた深龍を追撃してくる。
急停止をして後ろ振り向く深龍に、不動の大きく振りかぶった剣が頭めがけて来る。
それをギリギリで背中に攻撃を加えようとするが、振りかぶった剣が逆さになって攻撃をガードした。
そして後ろ蹴りをしてくる一郎の攻撃をかわす。
そのあとは何度も何度も剣がぶつかり合い火花がちる。
剣に魔力を込めて赤く光る不動の奇跡と、雷で全身を強化している、青い深龍の軌跡がぶつかりあう。
二人の距離が少し開くが、つかさず深龍は姿勢を低くして、ステップで一気に距離を詰める。
剣の柄を右胸あたりに持ち左側に流すように持つ。左手を剣先に触れるか触れないかの位置に固定していた。
そのまま高速で近づき右から左への水平切り左へ抜ける剣を強引にもどして左から右切る。
そして大きく振りかぶり上から下へ3連撃を決めた。
だがそれを難なく凌ぐ一郎。
「この程度か?」
「ふん、なかなかきついね」
深龍と一郎の戦闘はどちらかと言うと深龍が防戦をしてるに近い形だった。
先日の無理がやはり体にこたえているのだろう。
思うように力が入らないようだ。
相手の攻撃に反応ができるくらいに体が慣れてきた頃だった。
晴奈の様子をちらりと見ていた。
晴奈は二郎ずっと攻撃受けていた。だがそれは単とずっと攻撃を受けていた訳ではなかった。
それは不動二郎の攻撃パターンを見極めていたのだ。
ずっとその攻撃を見て、足の動き、手の動き、目の動きそして、相手の呼吸。同じ場所に、同じスピード勢いで攻撃が繰り出されている。
右、左、右、右、左、右、左!!
(ここだ!!次の攻撃が右から来る、この時ワンテンポ遅れて来る、そこに合わせて!)
晴奈はずっと攻撃に耐えながら相手を観察していた。
そして聖嵐家の特技を発動した。
カウター攻撃
右下から緑色に光る高速の切り上げを発動した。
この技はカウンターで高速の技になる。そしてなおかつ相手の魔法を一部吸収するのだ。
それは吸収した魔法を次の技へと繋げる。
「な!!」
下からの攻撃で、大きく後ろにのけぞる二郎、間髪を容れず追撃する晴奈。
右手の剣を顔の横で後ろに引き、赤く光り出す技を発動する。
聖嵐古法流奥義《
それをガードしたが踏ん張ることが出来ずに、後ろにいる一郎にぶつかる。
「はぁはぁ…、やった!!」
一郎は深龍と間合いを取っていたので、二郎を受け止める形だ、二人が重なった。
「兄者、すまない、」
「いいから早く離れろ!!」
深龍は好機と捉えたが、ここでミスればズルズルと負けてしまうとさとり、一度晴奈と合流をした。
一郎が二郎の受けた攻撃を見て、少し驚いた顔をするが、目の前の敵に深龍に視線を移した。
お互い無言のまま牽制しあっている。基本的に一郎はその場から動かない。二郎の方は好戦的でつこんでくるが、晴奈の攻撃が効いたのか、その場を動かずに胸のあたり、突かれたあたりをさすっている。そこで深龍がとっさに腰にぶら下げている筒を地面に投げつけた。すると白い煙がもくもくと上がってきて二人を煙幕で隠した。
二人の周りだけは煙が来ていない。
「晴奈、何か戦闘をして気がつくことはなかったか?」
いきなり、顔を近づけられて声をかけられる晴奈。少し驚くものの答える。
「えっと、ずっとあの人、深龍さんの方を見るんです。私には興味がないように」
「そうか、それは一郎の方にもあったな。他には何かあるか?」
一郎も同じく、よく晴奈の方を見ていた、あの戦闘が始まる前までは。
「えっと、途中から攻撃をかわすタイミングが少し変わったんです、でもなんだか、攻撃をしてる時誰かに見られている感覚がありました」
「なるほど、」
数秒深龍は敵のことを考えてから口にした。
「晴奈、今からすることは決して妹の星那には言うなよ」
「え、なんでですか?」
「なんででもだ。それとーーー」
「わかりました」
「よし、」
すると深龍は目を閉じ、一気に魔力を上げた。
残り少ない魔力を一点に、それも左の眼一点に魔力を集める。
そして目を開く。
すると黒色だった眼が赤色に変わっていた、すると漢数字の『一』の文字が徐々に刻まれる。
『一』の字が浮かび上がったと同時に身体中の皮膚が切れ、血がしたたれた。
両足で立っていたが、左膝を地面について、右手で倒れるの防ぐかのように地面に手を出す。
下を向いたまま、ボソボソ言い始めた。
「くっ…。流石に、一 が限界か……。
はぁ…、三 以上を、出す…、相手では、ないというわけか……。仕方ない、あの、方法で倒すか」
と深龍が言った。
深龍の六道は通常状態では最大『三』までしか展開できない。フレイムアイを併用すれば『五』まで可能だ。
晴奈が手をさし出そうそするが、それを制し、起き上がる。
そして、二人の位置を確認する。
「兄者突っ込むかい?」
「いや、待て。あいつは策略家だ迂闊に近づくな」
その時、煙の中から魔力の衝撃波が押し寄せてきたの感じた。
「構えろ!」
とっさに一郎が口にした。
だがその隙もなく煙の中から深龍が出現し、二人の顔面を手で鷲掴みして地面に背中から叩きつける。右に一郎、左に二郎。
ドーー ン!!!!
地面が人の頭分めり込み、ヒビが走る。
煙の中から晴奈が駆け寄り、深龍から見て右側に立ち止まる。
すると二人が深龍を蹴飛ばし、起き上がった。
少し離れて地面に背中から倒れこむ。
「おいおいボロボロじゃねーか」
「きゃーーーーー」
と言い二郎は右側にいた、おどおどした晴奈を掴み首に腕を回して捉えた。
「よく見ると、可愛いじゃねぇか、強さと、可愛さ、これは高値で取引出来そじゃないですかね兄貴!」
うなづく一朗
そして起き上がる深龍、その見た目は血だらけだ。
「晴奈!大丈夫だよ、」
腕の中で苦しそうにもがく晴奈を視界に入れながら二郎が話す。
「弱い仲間が居ると、足でまといだなぁ、お前もついてない、こんなやつと一緒に戦って。そして負けて、売られる。」
「そうだなぁ、足でまといは必要ないな、戦いの邪魔だ。
晴奈そのままじっとしてな」
「何そんなにヘラヘラしてんだよ?」
その時、深龍の右手が青白く光った。
すうぅと右手を肩の位置まであげ、そして青い雷の刃が晴奈と二郎を2人を穿った。
☆あとがき☆
どうも、皆さん読んでいただきありがとうございます。
初めての方は初めまして、作者の杜木
今回の話しはどうでしか?
リアルでの仕事(主に卒論)が終わり、やっと投稿ができる平和な時間ができました〜。
前回の投稿から5ヶ月ほど空いてしまい申し訳ないです。
ということで、2VS2の戦いをご覧いただきました〜そして驚きの最後!!!さてどうなることやら〜
剣での戦い、結構毎回のことですが、文字に起こすのが大変です。
自分の体を動かして、右手の位置はここで〜左手は、足はここかな〜?
と色々と頑張っております。
また今回新たに技法と呼ばれるものが出て来ましたね。あれは魔法とはまた別物で、詳しい紹介は次ぐらいしようかと思います。
ではまた次回!!
(早めに投稿頑張ります)
♦︎次回予告♦︎
剣術、格闘術、魔法、それに幻術
深龍は様々な技を使えるようだ。
不動たちを始末した後彼らの所属するギルド聞き出す。
そして深龍がとった行動とは
次回『13話 六道の一と二』
お楽しみに〜