すいません、遅くなりました。
なんとなくの勢いで、小説家になろうの方で一次創作を出してました。まあ、今回の話が長くなったことも原因の一つではありますが。
それにしても、最近ですね、一話分の内容が増えているのです。今までが一話に5000字代ぐらいだったのですが、最近は7000字代になっていることがざらにあります。
……まあ、それはいいですかね。じゃあ、本編に行き……あ、忘れとったわ。
忘れていましたが、僕ですね、十日から十五まで帰省します。ですから、その間は更新ができない可能性があります。祖父母の家で、ネットできて、なおかつ時間があるのなら投稿するかもしれませんが、ほぼ無いと思ってください。
じゃあ、今度こそ本編に行きましょう。
それでは、お楽しみいただければ幸いです。
鈴谷町 鈴音東高等学校
「今日は、突然ですが……転入生を紹介します。三坂君、夢乃君に続く三人目ですね」
今は十一月の下旬。もう、一週間ほどで十二月になってしまう頃。そんな時期に転入生など信じがたいかもしれない。しかし、貴大のクラスではそれが起きていた。
「それでは氷道さん、入ってきてください」
担任のこの言葉に数人が固まった。そして、その思考は全員がシンクロしていて、まさか……と、扉を見る。ガラッと扉をあけて出てきた人物は……
「はじめまして、氷道麗華です。趣味と特技は占い。こんな時期に来たことについては、触れないようにしていただければなと思います。どうぞ、よろしくお願いします」
「な、何いいいい!!!!」
「あら? あなたは……」
ガタンッ!! と、大きな音を立てて立ち上がったのは貴大だった。貴大は立ち上がると同時に叫びだした。
「な、なんでここに……っていうか、同い年だったのか!?」
「そうよ。……気づいてなかったの?」
「てっきり、二つ三つ年上かと……」
貴大は素直に驚いていた。麗華は精神面は勿論、身体面も一般の高校二年生より成長していた。つまり、その…………そういうことである。
「おや? 三坂君、氷道さんとお知り合いでしたか?」
「あ、いや……」
「そうです。彼にお世話になるように、と向こうにいるときから言われていました」
担任の勘違いを事実にして、麗華は貴大と知り合いにされてしまったのだった。貴大と叶は驚き、優希は怒り、新二達は呆れ、その他の生徒は唖然としている。
「知り合いでしたか……。なら、三坂君の近くがいいですね。氷道さんの席は三坂君の隣にしましょう」
「そ、そんな……」
「そうですね。よろしくお願いします、三坂君」
「…………はい」
貴大はもう何もかもを諦めて、小さな声で肯定の返事を返した。これが、彼らのクラスの朝の様子であった。
時間を少し飛ばして、休憩時間にする。貴大は好奇心が隠せていない新二と和馬。そして、ものすごい気迫で貴大を睨む響の三人に囲まれていた。
「三坂っち~? あの美人さんとはどういう関係なんすかね? ねぇ?」
「ちょ、ちょっと落ち着け……」
「落ち着く? そんな物俺っちの辞書に載って無いっすよ!!」
「……使えそうにない辞書だな」
貴大は響の自信満々なダメ人間発言にため息をつきたくなった。響はそんななことよりも!! と、貴大に詰め寄る。
「俺っちのことはどうでもいいっす!! それよりもあの美人さんっす!! 美人さん!!」
「美人さん、強調するんだな。まあ、いいか」
貴大は大きく息を吐き出して、小声で響達に言った。
「あいつな……仮面ライダーなんだ」
「……え?」
「「ああ、なるほど」」
新二と和馬は納得。響は信じられないと唖然としている。そして、しばらくして意識が戻ると、何回もうなずいた。
「なるほど!! 華麗な女戦士、ってことっすね!! それは、かっこいいっすよ~」
「間違っちゃあいないが……まあ、いいか」
貴大はこの間の発言等について話してやろうかと思ったが、信じないだろうしすぐにわかるだろうと思って話すのをやめた。
「ねえ、優希? あんた大丈夫なの?」
「……何が?」
「三坂よ、三坂」
「……どういうこと?」
机に突っ伏して、不機嫌ですオーラを四方八方にまきちらしている少女。それが永見優希だった。そんな優希のそばには三人の少女たちがいた。
「あの転校生に、三坂を盗られちゃうんじゃないの?」
「大丈夫だよ」
「理由は?」
「そ、それは……」
言えない。同じ仮面ライダーとして意見が合わないから、などという理由説明をすることは絶対にできない。優希は何も言えないまま突っ伏していた。
「無いんでしょ? じゃあ、大丈夫じゃないわよ」
「そうです。優希ちゃん、恋は戦いなんです。早い者勝ちなんですよ」
「そうね。彼女がその気じゃなくても、三坂君の方がその気になるかも」
「そ、そんな……桜子ちゃん、麻奈ちゃん、結衣ちゃん。私どうしたら……」
優希は友人たちの発言で、ドンドン不安になって行く。三人は仕方ないな、という感じで優希を囲んだ。
「いい? あなたには大きなアドバンテージがある」
「アドバンテージ?」
「そうです。それは同じ部活というところです」
「同じ部活?」
「それに、部員は三坂君とあなただけよ」
「三坂君と私だけ?」
優希は三人に言われたことを繰り返す。ついでに言っておくが、上から桜子、麻奈、結衣の順である。
「優希? 何か三坂を誘うきっかけになるネタは無いの?」
「最近、土地を持ってる人達が立て続けに死んで、その人たちの土地がどんどん他の人にわたっている、とか?」
「話の内容は物騒ですし、不謹慎ですけど……ちょうどいいですね」
「いい? それを理由に三坂を連れ出しなさい。あわよくば事件の解明もして、三坂君にいいところを見せてきなさい」
「うん。頑張る」
優希は顔をあげて、うんうんと頷いた。三人も優希が元気を出して、安心したようだ。……まあ、実際の所、あの二人の間には何もないのだが。
鈴田町 郷田鉄次郎宅
建物から出るのは人が一人入れるほどの箱。……実際、一人の人間が入っている。その箱は黒塗りの車に乗せられ、火葬場に運ばれていった。
「あなた……」
「お母さん、大丈夫?」
「大丈夫なもんですか!! あの人が死んで、すぐによく分からない人達が土地を持っていくし!! あの土地は、家が代々守ってきたのに……」
喪服に身を包んだ高齢の女性。話の内容から察するに亡くなった人物の妻であろう人物は、娘と思わしき人物の声かけに叫んで答えた。そこに、一人の人物が現れた。
「すいません。郷田光恵さんでしょうか?」
「だ、誰よ、あなた!!」
「おや? これは失礼。私、私立探偵の鳴海荘太郎と申します」
二人の下にやってきたのは、私立探偵を名乗る人物だった。彼は二人に事情を話し出す。
「実は、お二人だけではないのです。一か月ほど前から、お宅と似たようなことを起きているのです」
「そういえば、天笠さんも鶴見さんも……」
「心当たりがあるようですね。私、そのことを不審に思われた方に依頼されて、この件を調べています。何か、不審な点などはありませんでしたでしょうか?」
荘太郎の話を聞いた二人は必死に思いだそうとする。そして、何か思い当たることがあったようで、それを離しだした。
「確か……一月くらい前かしら? あの人が少しやつれ始めてきたのよ。最初は疲れているのかと思っていたのだけれど、日を追うごとにひどくなってね」
「疲れたように、ですか?」
「そうよ。何にも感じなくなっている感じね。それで、二週間くらい前かしら。遺書を書きなおすといいだしてね」
遺書を書きなおす。それ自体は悪いことではないだろう。よりよい方向に修正されていくのであれば、の話だが……
「遺書の内容は?」
「それが、知らない男に土地をやる、という内容だったの。そして、その男が手続きをあっという間に終わらせて……家の土地を、持っていったのよ!!」
光恵は我慢の限界だったのか、最後はヒステリックに叫ぶ形で話を終えた。荘太郎は今までの話を思い出した。そして、確信する。これは、何者かによって仕組まれたものだと。
「光恵さん、これは誰かに仕組まれた者と見て間違いないと思います。私が、確実に犯人を見つけ出します」
「私からもお願いします。母の無念を晴らしてあげてください」
「分かりました。それでは、私はこれで」
正太郎はそう言って二人のもとを去って行った。彼は途中で携帯を出して連絡する。
「もしもし……ああ、俺だ。なあ、頼斗、少し検索してくれないか。ああ、キーワードは……」
その時、強い風が吹いたため、彼が何を言ったのかは分からない。しかし、この事件の解決に近づくものだった、とだけは言い切れるだろう。
鈴木町 天笠義男宅
「ありがとうございました」
「いえいえ」
貴大と優希は鈴木町にある今回の件にかかわっている家で、一番心の広い家として有名だった天笠家に来ていた。天笠家ではもう葬儀などもすべて終わっており、いつも通りの日常を過ごしていた。天笠家の人は心優しく、話せる範囲で話をしてくれた。
「……だんだん弱っていったんだよね」
「ああ、だんだん反応が鈍くなっていった、だよな」
貴大達は悩んでいた。死亡前の様子から、彼らの死に“使心獣”が絡んでいる気がした。しかし、それは亡くなる前なら起きるかもしれないことでもあった。
「それに、他の家でも遺書の書き換えとかおかしい」
「ある家だけ、とかならまだね。でも、どの家もあますことなくしているなんて怪しすぎるよ」
死亡する前に遺書の書き換えを行う。それはどの家にも共通して起こっていることだった。貴大達は唸りながら歩いていた。すると、道の角で人とぶつかってしまった。
「あっ、すいません」
「ああ、こちらこそ」
貴大とぶつかった人はたがいに謝る。そして、ぶつかった人の方は貴大達が来た方向に向かって行った。貴大はその人物の方を見ていたが、突然優希が声をあげた。
「ねえ、これってさっきの人のじゃあ……」
「え? ……そうかも。追いかけるか」
二人は落ちていた手帳を拾い上げてから、ぶつかった人を追いかけた。しかし、ぶつかった人は何処かにいなくなってしまっていた。
「…………」
「……手帳、見る?」
「うーん……見るか」
ぶつかった人を見失った二人は手帳を開いて手がかりを探し始めた。
鈴本町 南北探偵社
「すいませーん」
チリリン、と鈴の音がする。しばらく、何の物音もしなかったが、入口のそばにあった呼びらから一人の青年が出てきた。
「いらっしゃい。どのような御用件で?」
「えっと、これ何ですが……」
貴大はそう言って、手帳を出した。青年はそれを見て、目を見開いた。そして、貴大に詰め寄った。
「これをどこで!?」
「実は、人とぶつかったのですが、その人を見失いまして。そこで、その手帳の中を少し……」
「そういうことか……」
青年はしばらく何かを考えていたようだったが、すぐにそれを止めたのか首を振ってから貴大の方を見た。
「これは確かに僕の友人の物だ。ありがとう、後で渡しておくよ」
「あ、はい……」
「うん。……それで、変なことを聞くかもしれないけど少しいいかな?」
「なんですか?」
貴大は青年の方を見た。青年は貴大に尋ねた。
「君、感情を喰らう者を知っているかい?」
「っ!! ……そ、それが何か?」
「知っているようだね。では次の質問。それの正体も知っているかい?」
「し、知りません」
「…………嘘だね」
貴大はいきなりそんな事を言われたのに驚いた。青年は貴大をじっと見ている。貴大はじっと見つめ返していった。
「どうして、そうだと?」
「だって、君の……」
青年はそれ以上話をつづけられなかった。なぜなら、貴大のケータイが鳴り出したからだ。それは、貴大の嫌いな音、“Hサーチャー”の音だった。貴大はそれを聞いた瞬間に走り出した。
「優希!! お前はおとなしくしておけよ!!」
「ちょっと!! 待ってくれ!!」
青年の制止も聞かないで、貴大は言ってしまった。優希も何かばれてしまいそうだったので、走って逃げた。そして、彼と入れ違いに一人やってきた。それは、貴大がぶつかってしまった人物だった。青年はその人物に言った。
「荘太郎!! これ手帳!! さっきの男の子を追いかけて!! きっと何かを知ってる!!」
「え? 頼斗? ……あ、ああ!! 行ってくる!!」
荘太郎は急いで貴大を追いかけ始めた。そして、頼斗の方は優希を追いかけていった。
鈴谷町 紀州忠治宅
「こ、こっちに来ないで!!」
「……無理だね。君たちは知りすぎた。ここらで行動できなくしておかないと」
着物を着た女性に詰め寄るハリネズミのような怪物。そして、その手には二本の針があった。怪物はジリジリと女性に詰め寄る。
「さあ、大人しくしててよ。痛くは無いからね……」
怪物はそう言って、針を持った手を振り上げた。そして、それを振り下ろ……
「はあああっ!!!!」
「ガハッ!!」
……せなかった。なぜなら、いきなりやってきた少年に叩かれたからだ。その手にあるのは竹ぼうき。おそらく、この家にあったものだろう。彼はそれを構えたまま女性に言った。
「早く!! 早く逃げて!!」
「あの……」
「何ですか!!」
少年はすぐに逃げるだろうと思っていた女性が逃げないことに戸惑っていた。女性は足の部分が紅く染まった着物を見せた。
「足を、足を怪我して動けないの」
「な、何!?」
予想外のことに驚いてしまった少年。動きたくても動けない女性。針を打ち込もうとしている怪物。三者が固まっていると、また誰かがやってきた。
「な、何だあれ!?」
それは貴大を追いかけてきた荘太郎だった。荘太郎は近くにあった箒を手に、貴大と同じように怪物に殴りかかった。
「おらあっ!!!!」
「ガッ!!」
「大丈夫ですか!!」
荘太郎は二人を見てそういった。貴大はちょうどいいところに来た、と正太郎に声をかける。
「すいません。その人、怪我しているのでその人を連れて逃げてください!!」
「な、何を言っている!! こいつの相手は僕がする!! 君の方が逃げるべきだ!!」
貴大はどうしたらいいのか悩んでしまった。荘太郎のような正義感のある人物は歓迎だ。しかし、このような場面では邪魔でしかない。貴大は悩むが怪物の方は待ってくれない。
「……三人を始末しないといけなくなっちゃったよ。これ以上増える前に終わらせるか」
「ああっ!! ……もういい!!」
「ん? 何を始める?」
怪物は貴大達を襲うをしたが、貴大が叫んだことで、いったん止まった。貴大はポケットからある物を出していった。
「お前を倒すんだよ!! ……変身!!」
「
その音声が流れ、貴大の周りには白い装甲が現れた。それは、貴大の装備されると怪物と荘太郎が叫びだした。
「か、仮面ライダー!?」
「お前が仮面ライダー。……関係ないか。みんなこの針で刺し殺す」
「やれるもんなら、やってみな!!」
そう言って、両者は戦闘を開始した。貴大は針に気をつけながら拳をうならせた。しかし、ハリネズミの方もなかなか強く、戦況は変わらない。
「ええい!! 次はこいつだ!!」
「
「はあっ!!」
ドライバーから炎が出て来る。そして、それは貴大を包み込んだ。貴大はそれを手に持っていた大剣で切り払った。すると、そこから出てきたのは、炎のような真っ赤な色になったハーツ“
「おらああ!!」
「ぐっ!!」
いきなりのフォームチェンジに戸惑っていたため、攻撃がハリネズミに直撃した。ハリネズミは、悔しそうに吐き捨てる。
「くそっ!! このNo43アムールハリネズミの“Erinaceus amurensis”。任務はまだ終わってないのに!!」
「任務?」
「お前なんかに言うか!!」
貴大はハリネズミの発言に気になることがあったが、ハリネズミの方は一切話す気はないらしい。貴大は話は聞けないものと諦めて、早々に決めてしまおうと思った。
「おりゃああ!!」
「ぎゃあ!!」
貴大は素早く移動して袈裟切りを決めた。ハリネズミは大きなダメージ覆って倒れた。貴大は二枚のチップを出した。
「これで終わりだ」
「“
貴大は大剣を構えた。ドライバーから炎が上がり、貴大の腕を伝って大剣に集束する。貴大は炎を纏った大剣を上段に構えて叫んだ。
「燃やせ怒気を!! “
「ぎゃああああ!!!!」
貴大の振り下ろした大剣はハリネズミを真っ二つに切って爆発させた。貴大は変身を解除して二人の所に向かった。
「大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ」
「大丈夫だ。それよりも……」
「はい?」
貴大が怪我などを確認したが、新に怪我をしている様子はなかった。それに、少し安心して貴大は荘太郎の問いかけに耳を傾ける。
「今回の地主たちのことは……」
「多分、あいつですよ。地主たちの“ココロ”を喰らって、逆らうという感情を消してから遺書の書き換えを行う。そして、それが終わると口封じのために殺害。凶器はあの針でしょうね。心臓にでも打ちこんでいると思います」
「そうか……。それでは、それは依頼主に報告を……」
「ちょ、ちょっと!!」
「ん?」
貴大はハリネズミの武器を見てそこまでのことを思いついた。はっきり言えば勘をもとに時日で肉付けしたようなものであるが。それを聞いた荘太郎は依頼主への報告のために手帳を開く。貴大はそれを見てすぐに止めた。
「言わないでください!! あいつらのことは秘密ですよ!!」
「……仕事なんだ。それに、あいつらについては、公表した方がいいと思うが?」
「ダメです!! それこそやばい!!」
貴大は必死に止めるが、荘太郎は聞く耳を持たない。そんな二人が話していると、変身したグラントとロストがやってきた。
「終わったのか?」
「……そうみたいね。それで? 三坂君はどうしたの?」
「そ、それが……」
貴大は今までのことを二人に話す。すると、グラントは全人格で脳内会議を開きだした。だが、ロストは何でもないかのように貴大に言った。
「それなら、私に任せなさい」
「そうか? どうするんだ?」
「こうするの」
「
麗華は鎌にチップを入れた。そして、鈍く輝いたその鎌を荘太郎に向けた。貴大はそれを見てビクッとした。
「お、おい!! お前!!」
「安心しなさい。切りかかるわけじゃないから」
麗華はそう言って、荘太郎の頭に鎌を触れさせた。刃の方ではないので、頭を切ることはないが、荘太郎は軽い恐怖で動けなくなっていた。そして、麗華は短く声を出すと、荘太郎の頭を叩いた。荘太郎はすぐに倒れこんでしまった。貴大は驚いて麗華を見る。
「安心しなさい、っていったわよ。こぶができるかもしれないけど、死んでない」
「そ、そうか……って、お前は何をしたんだ?」
「記憶を消したの。ここ一時間くらいの」
「……え?」
「“
麗華はそれだけ言うと、変身を解除して去って行った。その場に残されたのは、気絶した荘太郎。茫然としている女性。脳内会議中のグラント。そして、記憶までを消し去れるロストに恐怖を抱いている貴大だけだった。
「な、なんで……」
貴大はその場に座り込んだ。そして、ロストのいた方向を見ながら言葉をつづけた。
「……そんなに簡単に、物を消せるんだよ」
創造は困難であるが、破壊は容易である。作った物を壊すことはできるが、壊した物を作ることはできない。しようとした所で、できるのはそっくりな偽物だけである。だから、人は創造を尊び、破壊をためらう。しかし、彼女は違った。壊すことをためらわない。その行く路を邪魔する物は皆消し去る。そんな彼女に、貴大は恐怖し、自分たちと同じ目的で行動しているのか疑うのだった。
どうでしたか? 今回は少し変な感じがしなくもないです。これからのために無理しすぎちゃったぜ。
今回は
本家のお二人は出ませんよ。その代わり、気になることは足で調べる行動派の“鳴海荘太郎”と電子の海から様々な情報を見つけ出す頭脳派の“園田頼斗”。二人で一人の新人探偵が鈴音の街の謎を解き明かす、という感じです。
渡さんや司さん。出ていない人がいますが、彼らはまた出てくる予定があります。それにしても、核心に辿り着いた瞬間に記憶を消されるなんて、ちょっと不憫です……。
まあ、そんな二人のこれからにもご注目してみてください。
それでは、言うつもりはなかったことを一つ。
今回から三話。荘太郎&頼斗。“えいじ”。そして、“げんたろう”。この三人を登場させてみたいと思います。キャッ!! 言っちゃった!!
それでは、次回[惑]の回も見ていただければ幸いです。
See you next time!