今回は、番外編第一弾! 『性別入れ替わりモノ』です!
え? 聞いてないって? そりゃそうですよ。言ってませんから。三日くらい前に思いついて、さっさと書いた話です。実は、コラボの関係で、ISについて考えておりましたら、男版の優希を出してようかと思ったのです。しかし、コラボはコラボ。そういうのは……と、思ってたところのこれですよ!
もちろん、内容もしっかりしています。平行世界の設定など、きっちり決めておりますので、そういう点は安心してください。
ということで、お楽しみいただければ幸いです。
鈴田町(?) 某所
そこにいた二人は、先ほど山を下りたばかりだった。二人は何気なく街を歩いていると、おかしい物が目に入っていた。二人は、顔を見合わせてその疑問を口にした。
「……っていうか、ここどこだよ!!」
「鈴山って、北西だよ? ……南東の鈴田と入れ替わるなんて、おかしいよ」
貴大の言葉に、優希がそう返す。貴大は、もしかして自分の勘違いだったのかと思っていたが、生粋の鈴音っ子である優希が言うのだから、そういうこともないようだ。間違いなく、北西にあった鈴山は、南東にあることになっているらしい。
「でも、なあ。ここって、本当に……」
「鈴音市……? なんか、違う気がするよ?」
二人の視線の先……道路案内には、はっきりとここが鈴音市の鈴山町であると書かれている。
「……ありえねえよ」
「どうして……」
二人は悩んだ。そして、顔を見合わせて言った。
「「鈴本に行こう」」
鈴音市の中心。それが鈴本町だ。初めてこの街に来た人達のための案内所など、様々な施設がある。二人は、すぐに鈴本に向かって行った。とりあえず、そこに行けば何とかなるだろう。
鈴原町 高畑緑宅
「緑さん、お茶持ってきたよー」
「あ、翔逸君。ありがとう」
パソコンに向かって何か資料を作成していた緑。そこに、翔逸が入ってきた。緑はお礼を言って、立ち上がった。
「それって“ココロ”に関する研究?」
「違うわよ? これは、表向きに出す研究。“ココロ”は、もう世に出さないって決めたから」
「何の研究?」
「えっと、私の専門ってエネルギーなんだけど。これは、マイナーなある物質……名前は面倒だからパスするけど。それを利用した理論なの。基本的に、周りから熱を吸収して電気エネルギーを生み出すの。でも、酸化させると逆の働きをする物質でね、酸化の具合によってエネルギー変換効率も変わるし、面白そうなのよね。まあ、これは科学者としてのランクアップを主な目的にした物。それで、もっと現実的に誰かのためになる研究は、こっち」
緑は冊子を取り出した。そして、それをぱらぱらめくりながら話す。
「これはね、人の脳に走る微弱な電気を計測するもの。それで、その電気信号によってその人の考えを察知するっていうものなのよ。本当は、“ココロ”を使うと100%の判定が出るんだけど、できないから少し困ってるのよね。今のままじゃ、七割が限度ね」
「そうなんだ……じゃあ、お兄ちゃん達はこっそり使えたりするんでしょ? やっちゃダメだけど」
翔逸はそう言って緑を見る。緑は視線を泳がせてあからさまな笑いをあげた。翔逸は、もしや!? と、緑を見た。
「……緑さん?」
「い、いや、貴大君だけよ? それに、発動条件は、誰かのために戦おうと思った時だけ。そんな事、ほとんど無いし……あっても、それっていいことだと思うのよねー」
実は、手動であれば叶や麗華も外せるのだ。ただ、その手順はこの上なく面倒なのであるが。なので、実際は大した違いは無いのだが、翔逸はそんな事を知らない。
「……本音は?」
翔逸は、ジト目をして緑を見る。緑はその視線に耐えきれず全て告白した。
「すいません!! 面白そうだからやってしまいました!」
「……後で、お兄ちゃんが帰ってきたら、謝ってね?」
「も、もちろんです!!」
もし、翔逸に逆らえば、食事は自分で用意しなければいけない。そんな状況になったら、生活能力の無い緑は死んでしまうに違いない。よって、緑に翔逸に逆らうという選択肢は無かった。
鈴本町(?) 某所
「……どこだ、ここ?」
「分かんないよ……」
貴大と優希。二人の前にあるのは、鈴音市の地図。そこに書かれているのは、
「……東西南北」
「逆になってるよね……」
北にあるはずの地名が南に。東にあるはずの地名が西にある。なぜか、町の名前が入れ替わっていたのだった。
「鈴本は、“すずもと”だったけど……」
「鈴元……って、漢字が違うよ……」
町は東西南北が入れ替わり、中央にあった鈴本は鈴元になっていた。二人は、こんなことが起きた原因について考えてみる。そして、あり得ないと思っていたある一つの答えに行きついた。
「……移界の祠、か?」
「あり得ないんだけど、それしか考えられないよね……」
二人は、顔を見合わせてため息をついた。起こると思っていなかった異世界への移動を、実際にしてしまったのだった。これからだって、泊まる宿を探したり食事の工面をしたり、やらなければならないことが数多くあるのだ。
「とりあえず、移動するか……」
「そうだね……うわっ!?」
「優希!?」
貴大の話に乗り、移動しようとした優希が誰かとぶつかった。登山用で、少し重い荷物を背負っていたためか、簡単にバランスを崩してしまっていた。
「痛た……」
「優希、大丈夫か?」
「大丈夫だけど? つうか、なんで俺の名前知ってんの?」
「は?」
貴大は優希に声をかけたが、返事をしたのは優希がぶつかった人物だった。貴大は、“ゆうき”という名前がどちらの性でもあり得る名前であることを思い出した。
「あ、優希っていうのは、彼女のことなんだ。彼女、永見優希って言ってな。優しいに希望の希って書くんだ?」
「ながみゆうき? ……まじか?」
「……あの、どうかしたの?」
「いや……俺も“ながみゆうき”なんだ。永遠の永に見るで永見。勇ましいに樹木の樹って書いて、勇樹だ」
「私のその名字なんだよ。すごい偶然だね……」
「そういや、顔も似てるしな」
優希と同姓同名の人物……勇樹。二人の顔を見て、貴大が口をはさむ。
「まるで、優希の男バージョン、って感じだな」
「そんな、平行世界じゃある、まい、し……」
「ん? どうかしたか?」
優希は、自信を無くしたように声が小さくなっていく。そして、しばらく黙り込むと、恐ろしい表情をして勇樹に詰め寄る。
「ねえ、君の家、今から言うところかな?」
優希は自分の家の場所を話していく。すると、だんだんと勇樹の顔が青ざめていった。
「な、なんで分かったんだ? もしかして、犯罪に巻き込もうとか……」
「ち、違うよ!! ……良い? よく聞いて。これは、この世界の私にしか言えないんだから」
「……聞くだけ、聞こう」
勇樹は、優希の話を聞くことにしたようだった。優希は話し始める前に、勇樹に一つの質問をした。
「都市伝説、好き?」
「ああ。あれは、俺の人生の八割を占めているな」
「良かった……。じゃあ、移界の祠って、知ってるよね?」
「もちろん知ってるさ。先週、行ってきたんだ。でも、何も起きなくてな。いらっとしたんで、連れていけないなら、連れてきやがれ!! って、叫んだな」
「「…………」」
「ど、どうかしたか?」
貴大と優希が勇樹を見つめる。その目は、怒りに燃えていた。そして、二人は勇樹の襟をつかんで叫ぶ。
「お前のせいかよっ!?」
「君のせいなのっ!?」
「は、はあっ!?」
貴大と優希が同時に叫んだ。もちろん、上が貴大で下が優希だ。勇樹は、二人の言葉をしばらく咀嚼して、あり得ない、とつぶやいた。
「……二人とも、平行世界から来たっていうのか? 一回、病院に行ったほうが……」
「必要無い! 正常だ!」
「確かに、その反応をしたくなるけど、残念なことに事実なんだよ」
「……確かに、移界の祠は信憑性の高い場所だけど、信じられないって」
当り前だ。むしろ、あっさり信じた人間がいたら、その人物の方が人間性を疑われるに違いない。
「じゃあ、どうしたら信じてくれるかな……」
「この世界じゃあり得ないモノを出す、とか?」
「……今、何年だ?」
「え? ……2013年の五月だけど」
「一年前か……」
優希が困った声をあげ、勇樹がそれにアドバイスをする。すると、横にいる貴大が勇樹に質問をした。貴大は、勇樹の話を聞くと財布を探りだした。
「あったらいいな……っと」
「何してるの?」
「俺達が異世界人だっていう証拠を探してる」
「どうやって?」
「二人とも。都市伝説って言っていいのかは分かんないけど……ある、未来から来た男っていうのがいた。彼は、未来での出来事を話し的中させてきた。そして、彼がいなくなってから、彼の荷物を探ると、そこには……」
「「……あっ!」」
二人は、何かを思い出したようだ。貴大は、それを見て満足そうな表情を浮かべると、勇樹に何かを渡した。
「これ、この世界にはあるはず無いだろ?」
「……未来のお金、か」
そう。貴大が出したのは硬貨だった。硬貨には、作られた年が刻まれている。硬貨なので、偽造するには一から作りださなくてはならない。勇樹はそれを見て、貴大に返した。
「……信じる。少なくとも、異世界人でなければ未来人ってことだろ?」
「ありがとう。異世界の、一年後から来てくれたと思ったらいい」
勇樹の茫然とした口調に、貴大は笑いつつ注釈をつける。勇樹は何かを思い出したかのように優希の方を見た。
「……向こうの世界の、俺なのか?」
「そうだね、この世界の私」
性別が違う。しかし、それ以外は双子のようにそっくりな優希と勇樹。勇樹は貴大の方を見て呟いた。
「……名前、なんていうんだ?」
「三坂貴大だ」
「貴子の男版、ってことか」
「……ちょっと待て。俺、この世界じゃ女なのか?」
勇樹の言葉に、貴大が驚いたように言葉を挟む。勇樹は頷いて説明し始めた。
「三坂貴子。この春からこの街に来た女の子で、俺の入ってる都市伝説研究部の部員だ。ちなみに、部員は俺と貴子の二人で、俺が部長」
「私のところもなんだよ! 私達は三年だから、一年生が入ってきてね。鏑矢君って言う子なんだよ」
「そうなのか!? ……じゃあ、一つ訊いていいか? 二人ともさ、付き合ってるか?」
勇樹のぶっ込んだ質問に、貴大と優希は顔を見合わせて笑った。勇樹は、それを見て理解した。
「じゃあ、俺と貴子も……」
「それは、分かんないけどな」
「そこは、かもな、くらい言ってくれたっていいじゃねえか」
「すまん、つい」
「……そういうとこ、貴子みたいだ」
勇樹は、がっくりと肩を落とした。貴大は申し訳なさそうにするが、あまり反省してなさそうだった。
「……まあ、とりあえず、ここは平行世界と考えていいよな?」
「そう、だね。平行世界って、簡単に言えば
「簡単じゃないか? 逆転だ。町や性別のな」
「あ、そう言われたら……」
貴大は、おおざっぱにあたりをつけていた。貴大と優希は、それぞれ性別が変わっていた。そして、町の名前も変わっていた。貴大は、その勘で逆転という答えを出していた。
「その鋭さもそっくりだ。多分、中身は変わって無いんだろうな」
「だろうな。二人とも、都市伝説が好きなところは一緒だった。だから、そこは瓜二つだろ」
なるほど、と二人の“ゆうき”が頷いた。その時、どこからか大きな破壊音が聴こえていた。
「な、なんだ!?」
「クロソウル!」
「く、クロソウル?」
勇樹がいきなり叫んだ。貴大は、一瞬その単語の意味が分からずに首をかしげた。しかし、すぐに“クロソウル”が、自分の世界での“使心獣”であると気がついた。隣では、優希もそのことに気がついたようだった。
「三坂君!」
「ああ、行くぞ!」
貴大は、音のする方に向かって走り出した。そして、取り残された二人も貴大の後を追った。
鈴元町 鈴音駅前
「グロオオオオオオオオ!!!!」
犬のような姿をした怪物が、人を捕まえては呑み込んでいく。飲み込まれた人は、後方から排出された。身体に問題はないようだが、その目には感情がない。……“ココロ”を喰われていた。
「待て!!」
「グル?」
貴大の声に、人を飲み込むのを止めた“クロソウル”。貴大は、すぐにドライバーを取り出そうと手を伸ばす……
「……って、ドライバーないんだった!!」
ドライバーは緑に返還しており、目の前で分解される所まで目撃している。もう、彼の手元にドライバーは無い。貴大は、第二の手段として腕輪の存在を思い出す。これを外せば、“ココロ”を使った戦闘が可能になる。
「これを外せば……っ!?」
貴大は、目の前にある物を見て驚いた。なぜなら、それは、すでに無くなったはずの……
「なんでドライバーが……。それに、腕輪も変わってる……」
『……えるかしら?』
「ん? 緑さん?」
そこから聞こえてきたのは、緑の声だった。だんだん、音がクリアになっていく。
『これを見てるってことは、戦わなきゃいけない場面になったってことよね? まったく……貴大君、もう少し平和な日常を送れるようにするべきね』
「……緑さん」
『って、切羽詰まってるのかしら? 多分そうだから、手短に話すわね。これ、腕輪が解除されることで流れるの。ちなみに、叶君は先輩で、麗華ちゃんは鴻崎さん。作った人が録音してるの。それで、この腕輪は、さっきの面倒な手順をすっぽかして、スイッチ一つではずせるようになったわ。それじゃ、無事に帰ってきなさい』
それで、終わりのようだった。貴大は少し笑うと、ドライバーをつける。懐かしい感覚だった。後ろでは、優希と勇樹が来たようだ。しかし、それ以外に人はいない。貴大はホルダーからチップを取り出した。
「変身!!」
「
貴大の周りには、“決意”の装甲が現れた。そして、それを装備すると貴大は人々の“ココロ”を守る戦士、仮面ライダーハーツになるのだった。
「な、なんだあれ!?」
「ハーツだよ、仮面ライダーハーツ!」
「仮面ライダー!?」
「うん! 三坂君、気をつけてね!」
「ああ!!」
貴大は声と共に腕をあげた。すると、腕輪にチップを入れる場所と、新しいチップが入っていることに気づく。見ると、書かれている文字は“P”。
「新しいチップ……“P”?」
「グロオオオオオオ!!!!」
「う、うわ!!」
貴大はいきなりの攻撃に慌ててしまう。そして、とっさに目に入っていた腕輪の部分にチップを入れた。
「
その音声が流れると、貴大はいつも以上の力……“ココロ”が湧き上がるのを感じる。そして、すぐにチップの効果を悟った。
「……“効率化”って、ことか」
“
「……じゃあ、こいつ、使ってみるか」
「
チップを入れると、貴大の装甲が緑に変化した。同時に、先ほどよりも身軽な形に変化している。貴大はすぐにチップを追加した。
「
「ハッ!」
貴大は手に銃が現れるのを感じると同時に、下の方に風を放つ。貴大の体が、風によって浮き上がる。これまでは“ココロ”の消費量の問題でできなかった飛行が、あのチップのお陰で可能になったのだ。もちろん、今、使う必要はない。しかし、空を飛ぶことに誰しも一度はあこがれたりもするだろう。
「グロロロロロロロ…………」
「怖えな!」
「グロオオオオオオ!!」
地を這うような声にコメントし、弾丸を放つ。どうやら、風の弾丸の威力も上がっているようだった。
「……もう、決めるか」
どうやら“使心獣”よりは弱いらしい“クロソウル”。貴大はチップを取り出した。
「待てええええっ!!」
「だ、誰だ!!」
「貴子!」
「貴子ォ!?」
どこからともなく、レースの着いたドレスを着た少女が飛んできた。ドレス、とは言っても機能性を重視しているのか、無駄な装飾品は無い。全体的に白を基調としたそれを着た少女を、勇樹は貴子と呼んだ。ということは、彼女がこの世界の貴大なのだろう。
「皆の“ココロ”を守るため! 愛と正義の心術師、三坂貴子! 参上っ!」
「……こいつ、この世界の俺なのか?」
「っ!? あなた、何者!?」
貴大が言葉を漏らすまで存在に気がつかなかったのか、貴子は貴大を見て警戒する。貴大は暴れている“クロソウル”を撃ちながら貴子に話しかけた。
「俺は三坂貴大。ざっくり言うと、平行世界から来た男版のお前だ」
「……病院、行く?」
「あいつにも言ったけど、頭は正常なんだけどな。……とりあえず、あいつを倒せばいいんだろ?」
「う、うん……。もう、必殺技だけでいいみたい」
貴子は“クロソウル”の状況を確認すると、チップを(貴大のモノよりもファンシーだった)取り出した。
「“
「“
貴大は銃を、貴子は杖を“クロソウル”に向けた。
「飛ばせ焦慮を! “
「心を喰らいし悪しき者よ、白き決意に抱かれて眠れ! “
「ぐ、グロオオオオオオオオオオ……」
“クロソウル”から、黒い靄が上がっていく。そして、それは完全に抜けきって消えた。貴大と貴子は、それを確認してから変身を解除する。
「うわ……そっくり」
「双子……納得だわ」
優希と勇樹は、二人を見て声を漏らす。貴大は貴子の方を見た。貴子はまだ、警戒した様子で貴大を見ている。
「あなた、何者?」
「さっき言ったろ? 平行世界から来た、お前達だ。連れてきたのは、そいつらしい」
「な、永見君……」
「お、おう、貴子」
勇樹は驚く貴子に挨拶する。そして、この状況の説明を始めたのだった。
After Hearts~想いは彼方に~
悠「どうでしたか? 本編もですが、今回からあとがきを作品内のキャラと対談する形式にしてみようと思います。理由はただ一つ、面白そうだから。ということで、一つ納得していただければ幸いです」
カンぺを凝視しつつ……
悠「さて、このあとがき“After Hearts~想いは彼方に~”は、テキトーに付けた名前ですから、深い意味はありません。そして、ここでは、毎回1~3人程のキャラをゲストとして呼び、対談する場所です。それで、今回のゲストは……」
ステージ右後方の暗幕を指さす。
悠「本作の主人公、三坂貴大君。そして、その彼女、永見優希さんです!」
貴大・優希「「よ、よろしくお願いします……」」
盛大な拍手。
悠「さて、お二人さん。無事に物語も完結して番外編に突入です。そこんところ、どうですか?」
貴大「受験勉強をどうしようか、わりと本気で悩んでるんだが……」
優希「三坂君。間違ってないけど、そこはもっと違う言葉にしようよ……」
貴大「す、すまん……」
会場からかすかな笑い声。
悠「気にしないで。全然大丈夫だからさ。答えも、受験勉強も」
貴大「どういうことだ?」
悠「ここだけの話、番外編での経過時間は半日程度にするつもりなんだ。つまり、二人が返ってくるのは、異世界に飛んだ日の夕方。大体……八時間くらいかな?」
優希「そうなんだ。良かったね、三坂君!」
貴大「そうだな。一緒の大学、行きたいしな」
悠「仲がよろしいこって。本当、羨ま……しくない! 大丈夫だ。いつか僕にだって彼女くらい……」
貴大「だ、大丈夫だって、きっと」
優希「そうそう、大丈夫だよ、多分」
悠「最後のセリフのせいで安心できない!」
パソコンの前の君、笑いたまえ。
悠「……まあ、それはいいとしよう。それで、これからの君達についてだけど」
貴大「確か、後、五つくらいはまわるんだよな?」
悠「多分ね。決まってるのは四つだけど、今後増えると思う」
優希「そういうことか……私達、いつになったら帰れるんだろうね?」
悠「それは僕にも分かんないよ。君達が、その世界で何をどうするか。それで決まっていくんだからね」
貴大「今、『俺、いいこと言ったな!』って思っただろ?」
悠「それ、言っちゃダメだからね!! 黙ってくれたっていいじゃないか!」
優希「三坂君……」
ちょいと間があく。
悠「それで、もうすぐ一千字を超えるから、最後に一つ質問。優希さんは、どうして三坂君のことを“貴大”って呼ばないんですか!」
優希「そ、それは……」
貴大「確かに、気になるな。っていうか、呼んでほしい」
優希「た、た…………たゃきゃひりょ!」
悠「あ、噛んだ」
優希「むぅ! 無理だもん!」
貴大「か、可愛い!」
悠「おい、バカップル」
バカップルの暴走を止める。
悠「ゴホンゴホン!! それでは、次回予告ですね」
貴大「次回は、性別逆転モノの二話目だ。ちなみに、次回で終わって、次の世界に飛ぶらしい」
優希「次回の題名は私の名前にも入ってる[優]だよ」
悠「それでは、次回も見ていただければ幸いです」
悠・貴大・優希「「「See you next time!」」」