仮面ライダーHearts   作:山石 悠

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どうも、山石悠です。お久しぶりですね。宿題が終わらず(をやらず)、首しまってる感じがします。

さて、今回はコラボのお話です。
今回コラボさせていただいたのは、『i-pod男』さんの『ISxW Rebirth of the White Demon』です。
どんな話かを簡単に申しますと、ISの主人公である織斑一夏君が、風都のライダー達の弟子であり仮面ラダーエターナルなら……という話でしょうか。原作のISの織斑君とは、また違った魅力もありますし、W見ていた人なら「あ、この人……」というネタも入っていて面白い話だと思います。
……説明下手ですみません。

向こうの作品の魅力を描き切れていなくて申し訳ありませんが、お楽しみいただければ幸いです。


[忌] Eの世界/嫌忌の舞風

鈴原町 三坂研究所

「先輩、熱変換実験をまとめたの、ここに置いておきますね」

「ああ、頼む。後、竜崎君に例の波長の件で発見がないか聞いておいてくれないか?」

「分かりました」

 

 

 街の中にある研究所。そこでは、ガラス管の中で電気を走らせているのを観察しながらメモを取る男性と、紙の束を持った女性がいた。

 

 

「……あ、先輩。確か、今日は結婚記念日って……」

「覚えているよ。六時からだからね、まだ二時間ある」

「先輩……」

「なんだい? 高畑君、なにかまずいこと言ったかい?」

「まずいも何も……」

 

 

 男性……大我の言葉を聞いた女性……緑は、ため息をつきたい気持ちを抑えつつ言った。

 

 

「何が二時間ですか! 後、三十分ですよ!」

「なんだって!?」

 

 

 大我は時計を見た。そこにかかれているのは、四時。しかし、よく見ると秒針が動いていない。大我は慌てて、緑に時計を見せてもらう。

 

 

「……まずい」

「でしょうね。遅刻なんてしたら、どうなるか……」

「嘘も通じないだろうし」

「そもそも、嘘を使おうとする根性がダメですね」

「……こうしてはいられない! 高畑君! 今日はもういいよ! 竜崎君にもそう言っておいてくれ!」

 

 

 大我の妻……愛衣は心理学者である。大抵の嘘は通用しない。大我は、すぐに研究所を飛び出した。残された緑は、しばらく、ぼっと大我の出て言ったの方を見ていた。すると、そこから誰かが入ってきた。

 

 

「……高畑」

「あ、竜崎君? 何?」

「さっき、先輩がものすごい勢いで出て行ったんだが。それと、高畑に伝言をしたと言ってた気が……」

「ああ、今日は先輩達の結婚記念日だから、今日はもう帰っていいって」

「なるほど。それで? 急いでいたのは……」

「予定の時間まであと三十分なの」

「なるほど」

 

 

 竜崎はその言葉ですべてを理解した。彼も、愛衣の本当の恐ろしさを知っていた。

 

 

「だから、私達も帰りましょう?」

「分かった。戸締りの確認をしてくる」

「私も行くわ」

 

 

 二人は部屋を出ようとする。しかし、いきなり電気が落ちた。二人は、すぐにブレーカーの方に向かう。

 

 

「何が起きたの?」

「停電か? でも、今日は綺麗な月夜だと……」

「…………っ」

「誰だ!」

 

 

 暗闇に紛れ、誰かの息遣いが聞こえてくる。それを聞いて、竜崎が叫んだ。そして、それと同時に緑がブレーカーを上げた。

 

 

「っ!?」

「あなた、誰!」

「……しかたないか」

「“Emotion(エモーション)”」

 

 

 全身黒ずくめの侵入者は、USBメモリのようなものを取り出す。そこには、意匠のこらした“E”の文字が書かれている。そして、侵入者はそれを胸に差した。メモリは、体に入り込み、怪物のようなものに変じた。

 

 

「竜崎君!?」

「まずい! 高畑、逃げるぞ!」

 

 

 二人は、侵入者が怪物に変じたのを見て、すぐに逃げ出す。先輩……大我と愛衣に言われているのだ。いざというときは自分を守れ。研究データはなくなっても再生できるが、人命は再生させることはできない、と。怪物は、二人が逃げ出したのを見て、易々とデータを奪っていった。

 

 

 

風都 鳴海探偵事務所

 

 風が吹き、風見鶏がカラカラと廻った。街の喧騒を、さわやかな風が吹き抜けていく。

 

 

 この街の風は、友人のように爽やかで、恋人のように優しく、そして、家族のように暖かい。俺がこの椅子に座って風を感じる今は、まさに平和な日常と呼べるものではなかろうか。

 

 

「……だが、事件はいつだって、平和な日常に突然飛び込んでくるものだ」

「何を言ってるんだい、翔太郎?」

 

 

 この探偵事務所の頭脳、園崎来人ことフィリップは、足で稼ぐ相棒である左翔太郎に疑問をぶつける。翔太郎は椅子に深く座り込むと、クルリと半回転して相棒に背を向けた。だが、すぐに亜樹子がどこからともなく出した『かっこつけんなや!』という印刷のあるスリッパで叩く。彼女は、たまたまここに遊びに来ていた。

 

 

「そうよ、何をごちゃごちゃ言っとんじゃ!」

「いてっ!? こら、亜樹子ォ!」

「翔太郎君が悪いんだからね。ハーフ・ボ・イ・ル・ド!」

「こっ、んのおっ……」

 

 

 一音ずつ区切って翔太郎の傷を抉ってくる亜樹子。翔太郎は、むかついたように亜樹子に詰め寄る。

 

 

「すいません」

 

 

 ノックと女性の声を合図に、誰かが入って来る。三人の視線が入ってきた人物に注がれた。入ってきたのは、二人組だったようだ。二十代前半から半ばくらいの男女。どちらもどことなく研究者のような知性を漂わせていた。

 

 

「鳴海探偵事務所、というのはここでしょうか?」

「あ、はい。えっと……ご依頼、ですか?」

「はい」

 

 

 男性の方が亜樹子に確認を取った。そして、チラリと女性と顔を合わせ、頷いた。亜樹子が、二人に一歩近づくと二人が同時に頭を下げた。

 

 

「「盗まれたデータを取り返してください!」」

 

 

 先ほど翔太郎が語ったように、事件とは日常の中に突然飛び込んでくるもののようだ。

 

 

 

鈴本町 鈴音駅

 

「なあ、これってなんだ?」

「さあ、私に訊かれても……」

 

 

 そこにいた二人の高校生くらいの男女は、ある雑誌を見て頭をひねっていた。そこに映っているのは、パワードスーツとでも言うのだろうか? 所々に装甲のようなものが見える機械的な何か。そして、そこに書かれている名前は……

 

 

「……“Infinite(インフィニット) Stratos(ストラトス)”」

「無限の、無限の……何だろ?」

「さあ、何だっけ?」

 

 

 少年の方……貴大は、携帯の辞書を開く。スマホの辞書アプリなので、電波の通じない平行世界でも大丈夫なのだ。

 

 

「えっと……“Stratosphere(ストラトスフェア)”っていう単語、“成層圏”って意味らしいけど、それから作られた言葉、みたいだな。まんま、ストラトスって訳になってる。……いや、訳がないのか」

「意訳すればいいのかな? ……無限の空?」

「そんな所じゃないか、果て無き空、とか」

 

 

 適当に日本語の訳を考えていく二人。特に意味は無い。だが、この何かがこの世界で大きな意味を持っているような気がした、ただそれだけなのだ。二人は一通り和訳して遊ぶと、バカバカしくなって笑った。

 

 

「って、何してるんだろうな?」

「アハハ、分かんないよ」

 

 

 二人が一通り笑い落ち着くと、貴大は言った。

 

 

「さ、行こうぜ。この世界のこと、もう少し調べたいし」

「そうだね。とりあえず、その辺の書店にでも入ろうか」

「ああ」

 

 

 二人は雑誌を置いてその場を立ち去った。できれば、購入することを考えたいが、お金が使えるか分からないので、やめておいた。

 

 

「この辺なら、蘿蔔書房があったと思うけど……」

「同じ場所にあるかな?」

「さあ、どうだろうな?」

 

 

 二人はそう言いながら歩いていく。それの姿はまさにカップルで、周りの嫉妬を買うのだ。しかし……今回は、少しわけが違った。

 

 

「うわぁ……」

「すごいな……」

 

 

 視線の先にいたのは、三人の男女だ。三人とも十代後半で、女性二人組はどこか似ていて姉妹だろうと推測された。そして、男性の方は高身長で姉妹に笑いかけている。三人とも、近寄りがたくも惹かれる魅力を放っていて、少し距離を開けられつつも周りの視線を集めていた。

 

 

「すごいね」

「ああ、すごいな」

 

 

 何がすごいのかは分からない。ただ、すごい、そう思ったのだった。二人は、三人組をそこそこにみると、書店に向かって移動した。

 

 

「ねえ、一夏君」

「何だ?」

「私達、仕事で来てるのよね? 探偵業の」

「そうだけど?」

「……仕事、は?」

 

 

 男性……織斑一夏は、隣にいる彼女……更識楯無(刀奈)の言葉に、苦笑した。どうやら、自分は仕事をさぼっていると思われてるようだ、と。なので、まるで駄目な男(略称、マダオ)の称号を拝する前に、弁解する。

 

 

「ああ、それは大丈夫。午後二時に、指定した場所に来るようにって言われてるんだ。下調べした限りだと、ここは依頼人達の研究室兼住居だな」

 

 

 一夏は、持っているメモを見ることなくそう言った。あの程度のことを覚えるのは、探偵として常識だった。他にも、簡単な依頼人達の情報などは記憶している。一夏は隣にいる楯無と、もう一人の彼女である更識簪に軽く笑いかけた。

 

 

「だから、もう二時間くらいはデートできる。そしたら、昼食をとってお仕事だ」

 

 

 一夏は、依頼人に会う時刻を聞いた時からデートプランを考え、決めていた。もちろん、昼食をする店の予約だって取ってある。鈴音市でも人気のイタリアンの店だった。

 

 

「さあ、行こ……っ!」

「一夏?」

 

 

 一夏が勢いよく振り返った。簪が呼びかけているのが分かるが、今はそれどころではない。常人を遥かに凌ぐ一夏の聴覚には、聞こえていた。この惑星(ほし)の記憶を囁く声……“地球の囁き(ガイア・ウィスパー)”が。

 

 

「二人とも……」

 

 

 一夏は、ガイアメモリによって誕生する怪人……ドーパントの存在を告げようとする。しかし、それは一夏の前方にいる三十代後半の男性が、人ならざる者に変じる方が早かった。

 

 

「……ドーパントだ」

「きゃあああああああああっ!!」

「「っ!!」」

 

 

 女性の悲鳴が聞こえた瞬間、二人の表情が引き締まった。一夏は、二人にここにいるように、と言うと走り出した。怪物……ドーパントは、何かよく分からないものが詰まった試験管を持っている。

 

 

「ドーパント!」

「ああん? 何だテメェ」

 

 

 一夏が現れると、ドーパントはベタにもほどがあるといいたくなるような、三流ヤクザのような口調でしゃべった。しかし、その姿は口の牙や四肢の爪が鋭く伸びており、笑えるような要素がない。ドーパントは、一夏を軽く眺めると、驚いたような声を出した。

 

 

「お前、もしかして、織斑一夏か? うっそー!? ここで、そんなのに会うなんて……」

「それがなんだ?」

 

 

 一夏は、楽しげに嗤うドーパントに苛立つ。こいつのせいで、二人とのデートが中断。場合によっては、中止になってしまうのだから。一夏はドライバーをつける。ドーパントは、何かよく分からない試験管を掲げた。

 

 

「ISっていうのは、最強の兵器なんだろ? なら、お前の持ってるISで、こいつ……“心力”の性能実験してやるぜえ!!」

「“心力”? ……何かは知らんが、見過ごすわけにはいかない。変身!」

「“Eternal(エターナル)”」

 

 

 一夏はエターナルメモリを起動し、ドライバーに指してスロットを倒す。もう一度「“Eternal(エターナル)”」の音声が鳴り、一夏の姿が仮面ライダーエターナルに変化した。

 

 

「な……っ!! ……まさか、お前が仮面ライダー、だと?」

「せっかくのデートの邪魔をしたんだ。たっぷりと、罪の清算をしてもらう。……さあ、贖罪のプレリュードを奏でろ!」

 

 

 そういうと同時に、一夏は武器であるエターナルエッジを右手に持って切りかかる。ドーパントは、それを……咥えて、放り投げた。一夏は、すぐに体勢を整えて着地を決めた。

 

 

「はっ!」

「ぐらあああああっ!」

 

 

 再び低姿勢で肉迫する一夏。しかし、ドーパントは肉食獣のような叫びをあげて、爪を振りかぶる。その姿は、本能に身を任せているようで、無駄のない合理的な攻撃だった。両者の攻撃がぶつかる。そして、その勢いを利用して、腹部に蹴りを見舞った一夏。ドーパントは、息を吐き出すような声を出して後方に下がった。

 

 

「ハハッ、ハハハッ!!」

「効いてない、か」

 

 

 全く、攻撃が効いていなかった。一夏は全力の攻撃を仕掛けた。……かなりの防御力を持つドーパントのようだった。ドーパントは、もはや三流ヤクザの口調ではなく、普通に話していた。

 

 

「良いぜ、良いぜ……イメージ通りだ。思ったように体が動く!」

 

 

 高笑いをあげながら、腕を振った。すると、今度は爪がのびて、その爪が輝く。

 

 

「おらああああっ!!」

「“Fang(ファング)”」

「フッ!!」

 

 

 掛け声とともに、斬撃が飛ぶ。一夏は、すぐにファングメモリを使って、斬撃を切り裂く。斬撃は後方に飛び、アスファルトを大きく抉った。すると、ドーパントは嬉しそうに笑う。

 

 

「アハハハハッ! これこそが、“捕食者(イーター)”の力だ。牙や爪の強化。更に、喰ったものを自分の力に変える!」

「自分で、メモリの能力を言うって……」

 

 

 一夏は、それで悟った。この敵は、強いが、馬鹿だ。……だが、馬鹿と分かったところで、状況はよい方ではない。能力を考えれば、ヘタにメモリの能力で攻撃すれば、そのメモリをコピーされる恐れもある。更に、あの試験管に入っていたもの“心力”も、強化アダプターのような強化をするものだろう。……というか、あの斬撃は“心力”によるものとしか思えない。……一夏自身、気が付いていなかったが、少し冷静さを欠いていた。

 

 

「待てっ!」

「何だ!!」

 

 

 一夏の思考が、何者かの登場で中断される。一夏が視線を動かすと、そこにいるのは、同い年くらいの人物。一夏はとっさに、逃げるように言うつもりだったが、この状況であのセリフを吐くというのなら、もしかして……

 

 

「テメェ、何者だ?」

「通りすがりの……って、これは先生のセリフだった」

 

 

 一夏は、頭を抱えた。終わった。馬鹿の敵に、馬鹿の闖入者。もはや、最悪を通り越してしまった。更に、闖入者は「俺、こういうときの名乗り考えてないんだけど……」等とぬかしているのを聞いた時は、メビュームマグナムでヘッドショットしてやろうかとも思った。

 

 

「ふざけてんじゃねえ……」

「ふざけてなんてないさ。……少し、落ち着いたか?」

「っ!?」

 

 

 その言葉を聞いて、一夏は自分が熱くなっているのに気がついた。いつもなら、もっと冷静に考えられた。そうだ。敵の能力だって、喰えない物を放てばいいとか、いくらでも考えられた。それに、この少年の考えだって、簡単に読めたはずではなかったか。

 

 

「ああ、気にするなよ。“ココロ”っていうのは、伝染するんだ。たぶん、あいつの純粋すぎる興奮が伝わったんだろ。……抵抗がないと感情に振り回されるんだ」

 

 

 初めのうちはよくあることだからな。そう言った闖入者は、もう、馬鹿には見えなかった。……どうやら、“心力”というものの知識があるのだろう。

 

 

「……状況整理は終わりだな。それじゃ、ここからは、申し訳ないが二対一だ。……って、やっぱり、あんたは少し休んだほうがいいかも。落ち着いたら、加勢してくれ」

「俺は、最初っから二人でも構わねえよ! 俺は、この“心力ドーピング”の実験ができればいいんだからな!」

「な、“心力”!?」

 

 

 闖入者が激しく驚いた。しかし、一夏にはその理由は分からない。おまけに、“心力”というものすら知らない。それは、ドーパント……イーターも同じだったようだ。

 

 

「テメェ、知ってるのか?」

「……ああ、知ってるさ。なぜなら」

 

 

 彼はそういうと、ドライバーを着けた。そして、そこから出すのはメモリ……ではなく、それよりも少し小さい……チップ、と呼んだ方がいいものだった。

 

 

「“心力”で戦うんでな。……変身!」

Change(チェンジ)Decision(ディシジョン)”」

 

 

 その音声が流れ、彼の姿が変化する。纏った装甲は、エターナルのそれよりも強い白で、何処か機械的だった。彼は、変身が完了すると、ニヤッと笑った。

 

 

「そう言えば、自己紹介がまだだったか」

 

 

 彼はそう言いながら、二枚のチップを取り出してドライバーに入れた。「Weapon(ウェポン)Sword(ソード)” Attack(アタック)Slash(スラッシュ)”」という音声が流れ、彼の手には真っ白な両刃の長剣が現れた。彼は、その剣先をイーターに突きつけると、高らかに名乗りを上げた。

 

 

「……俺は、ハーツ。皆の心を守る、心の守護者。仮面ライダーハーツだ!」

「か、仮面ライダー……?」

 

 

 一夏は、思わず驚きながらそう呟いた。それは、自分と自分の師匠達が使っている、誇りのある名前だ。それを勝手に名乗られる怒りを感じはしたが、それを上回るほどの驚きが一夏を支配していた。

 

 

「ふぅ……よし! 行くぜ!」

 

 

 彼はそう言いながら切りかかった。互いの得物で切り結んでいく。だが、その途中で彼が左腕にある腕輪を見ている。そして、しばらくすると腕輪からチップを取り出した。

 

 

「どっかの世界に来る時に一つ、最終決戦で一つ増える、って感じか?」

Progress(プログレス)Enchant(エンチャント)”」

 

 

 彼がそのチップを入れると、イーターがふらつき、適当に拳を突き出した。一夏は、素早くその理由を考察する。

 

 

「(“Enchant(エンチャント)”。その意味は……魔法をかける、魅了する、惑わす、酔わす、化かす。ってところか。ふらついていることと合わせると…………幻覚を見せている?)」

「……幻を見せる、ってとこか? 内容の操作ができないのか? ……まあ、おいおい調べるか」

 

 

 彼の言葉で、自分の推測が正解であると思った一夏。しかし、すぐに心の中で「効果、知らないのかよ!」とツッコミを入れてしまう。

 

 

「とにかく、こいつは倒してしまうか!」

「“Decision(ディシジョン)” “Kick(キック)” Final(ファイナル) Attack(アタック)

 

 

 そんな音声が流れると、彼の足に何かが収束しているのがわかる。そういえば、光の色合いが“心力”に似ている。一夏は、そう思った。彼は腰を落として構えた。

 

 

「届けろ決意を! “Decision(ディシジョン) Strike(ストライク)”」

「やめろっ! おらああああっ! ぐああああっ!」

 

 

 いまだに幻覚を見ているイーターは、何かを振り払いながら叫んでいる。いったい、どんな幻覚を見ているかはイーターにしか分からない。彼は高く跳びながら、キックを放った。イーターは、キックを受けた瞬間に意識が戻ったようで、何が起きているのか分かっていなかった。

 

 

「な、何が……」

「もう、終わった。必殺技を叩き込んだからな」

「ば、馬鹿な。……ハッ、だが、問題ない。この生体実験データは、遠隔で送られてるからな」

「何っ!?」

 

 

 彼が驚いたように聞き返した瞬間、大きな爆発が起きた。彼と一夏は、安心したように息を吐き出した。

 

 

「はあ……終わった」

「まったくだ……」

 

 

 互いに顔を見合わせ、変身を解除しようとする二人。しかし、その直前、爆炎の中から声が聞こえてきた。

 

 

「……ハハハッ、終わっちゃいねえよ」

「「ッ!?」」

 

 

 いきなり聞こえた声に驚く二人。そこにいたのは、多少の傷を負いつつも、いまだに怪人体のイーターだった。

 

 

「ハハハハハッ!! “心力”の力は消えたが、メモリブレイクはできなかったみたいだな」

「メモリブレイク?」

 

 

 イーターの言葉に、一夏はハッとさせられた。そうだった。ドーパントの使うガイアメモリを破壊する唯一の方法。それこそがメモリブレイク。ドーパントを倒すには、仮面ライダーの使うマキシマムドライブでないといけないのだ。

 

 

「まじかよ。俺、そのメモリブレイクっていうの、できないみたいなんだけど」

「……なら、奏者交代だ」

 

 

 一夏は立ち上がった。もう、十分休んだ。この場でメモリブレイクできるのは自分だけ。一夏は立ち上がった。

 

 

「さあ、そろそろポストリュードを奏でてもらおうか」

「なんだよ。プレ何とか、ポスト何とか……」

 

 

 一夏の言葉にいちゃもんをつけつつ、イーターは爪を構えた。一夏はエターナルエッジと、メビュームマグナムを構える。

 

 

「おらああああっ!!」

「すぐに終わらせてやる」

 

 

 一夏は、素早くメモリを取り出した。そして、それをメビュームマグナムに入れた。

 

 

「“Trigger(トリガー)”」

「ハッ!」

「ぐ……くそっ!!」

 

 

 一夏は銃撃でダメージを与えながら、突っ込んでいく。そして、近づいたところでエターナルエッジをふるった。

 

 

「ぐはっ!!」

 

 

 イーターが後ずさるが、一夏はすぐにその距離を詰めて斬撃を加える。そして、しばらくすると、二つのメモリを出した。

 

 

「これで終わりだ」

「“Fang(ファング)Maximum(マキシマム) Drive(ドライブ) “Accel(アクセル)Maximum(マキシマム) Drive(ドライブ)

 

 

 その音声が流れ、エターナルエッジにエネルギーが集まった。一夏はそれを高速でイーターに放つ。連続で放たれた斬撃を、ひとつ残らず受けたイーターは爆発する。イーターメモリがブレイクされ、体外に排出された。イーターのいた場所には、生身になった男性が倒れていた。

 

 

「今度こそ、終わりだな」

 

 

 そういったのは、闖入者の彼だった。一夏は、その彼のほうを見る。すでに変身は解除されていて、どこにでもいそうな高校生ほどの人物がいた。

 

 

「なあ、お前は……」

「三坂君!」

「一夏!」

「一夏君!」

 

 

 彼が何かを言おうとした瞬間、遠くから三人の女性が走ってくる。それで、彼の名前が三坂出ることは分かった。一夏はこれから彼に聞くことを考えながら、彼女達に手を振った。




どうでしたか? ……って、ごめんなさい。僕の実力ではこんなものでした(涙)。
今回のエピソードでは、ISに関連することはさっぱり出てこないと思います。すみません、二次創作程度の知識ですから。

やっぱり、誰かのキャラを書くのは苦手です。向こうの作品も読んでいる方々と作者さん。……全然違うな、と思っても見捨てないでください。本当に、見捨てないでください! ……さ、最大限努力してるので!
それと、向こうの作品を読んでいない方! 本物は、もっと面白いので! ぜひ、読んでみてくださいね。

皆さんの反応にビクビクしておりますが、次回の[悛]の回も読んでいただければ幸いです。

それでは。

See you next time!
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