普段は小説家になろうというサイトでRyo名義でDragKnightというオリジナル作品と短編小説を投稿しています。
仮面ライダーガイムのお話が終わって、その上さらに冬の劇場版で紘太さんが一度地球に帰ってきたときからもさらに後のお話です。
愚だ愚だした文かもしれませんがそこは笑って許してください。
それでは。
「あれからもう数年経つのか・・・・・。」
沢芽市にある実家の自分の部屋の整理をしていてたまたま見つけた蒼い羽織をみて俺、高橋丈は険しい顔をしながらつい呟いた。
沢芽市に謎の植物とインベスの大量出現と人への襲撃、そして市民の緊急避難といった一連の騒動が収まってからもうだいぶ経っている。俺はあの時何もできなかったけど、今こそ立ち上がって戦わなければならないのだろうか・・・・・・?
数年前 沢芽市 チーム蒼天本拠地
「もう俺たちのビートライダーズとしての活動は終わりだ。これから沢芽を去る者たちは今すぐここを立ち去れ!そしてチーム鎧武たちの戦いを手伝いたい奴らだけはここに残れ。」
あの日、ビートライダーズ合同ダンスイベントに参加しなかった俺たちチーム蒼天が
「俺としては、アーマードライダーのいないこのチームが彼らに手を貸すとしても正直足手まといにしかならないと思う。だから今すぐ沢芽を発つものは俺についてこい。俺はこれから市外に部屋を借りに行く。だから一緒に自分の部屋を決めればいい。そうすれば後々合流することが楽になる。あぁ、そうだ。都合が合わない者は来なくてもいいぞ。これは俺のわがままでもあるのだから。」
そうニヤリと涙を眼に浮かべつつ笑いながら言ってリーダーはついてくる人を挙手させた。俺はこの町に母さんもアニキである幸一もいる。だから勝手に決めるわけにはいかなかった。それに家は兄さんのおかげで一軒家に住んでいるからおそらくこの沢芽を発つことは叶わないだろう。
だから俺はもう踊れなくなるという寂しさを抱えたまま家路についた。
「ただ今~。母さん今夜の飯何?」
「お帰り。今日は幸一帰ってこられるらしいからとんかつね。」
「偶にはアニキも別の食いたいんじゃねぇの?」
「え~。そうかしら~?」
そんな感じで母さんと楽しく話してたらアニキが帰ってきて、蒼天の羽織を着ている俺の姿を見るなり、
「ただ今。丈。俺は言ったよな、もうビートライダーズに関わるな。あいつらと一緒にいるとお前までひどい目にあうぞって。」
叱ってきた。だから俺は半分諦めた感じで
「あぁ。わかっているさアニキ。これを着るのは今日で終わりだ。それにもう俺が居たチームは今日で解散したよ。やっぱり風当たりがきついから耐えれなくなったらしい。」
「そうか。ならいい。」
そういって納得するような表情を浮かべた後、アニキは自室へ入っていった。だけどその背中に何か悲壮感漂うものがあるように感じたのは何故だろうか‥‥。
夕飯は母さんの宣言通りとんかつだった。美味しかったがさすがに何度も食べると飽きることだけを述べておく。
「あぁ~、どうやったら鎧武の葛葉さんみたいに戦う力を手に入れれるんかね~。ま、俺には無縁の話か・・・・。」
風呂の中で俺は考えていた。自分はどうすればいいのか、これからの身の振り方に正解はあるのか、そして俺が
そうやって考えてると、つい長風呂になってしまったようで、のぼせてしまった。
「あぁ~。やべ、ふらふらする。」
そう赤い顔をして言いながらふらふらした足取りでダイニングに向かうと、アニキと母さんが深刻な顔をして話し合っていた。
「あ、ちょうどよかった。丈、あなたも説得して。」
「はぁ?いや、急にそんなこと言われても訳わかんねぇよ。」
「丈、こっちを向いてくれ。」
俺が母さんと言い争っているとアニキが神妙な顔でこっちを向いて話し始めた。
「俺は明後日から危険地帯に研究者として行かなくてはならない。だからそれを母さんに話したんだが、全く聞く耳を持ってくれなくてな。お前は俺に賛成してくれるよな。」
「へ?危険地帯?それって外国?」
「みたいなもんだ。だから次に帰れるのはいつになるのか本当にわからない。だから丈、俺が居ない間お前が長男としてこの家を守ってくれ。親父さえいればこう困ることは無かったんだがな・・・・・。」
俺には、いや、うちの家族には親父が居ない。理由はわからんけど、俺が物心ついたときにはもういなかった。ただ、ユグドラシルに勤めていたことだけは母さんから聞いた。
そして失踪した時に出ることになったと言ってたのもまさに今のアニキと
アニキはその原因を探るためにユグドラシルに親父と同じ研究者として入った。けれどもその調査が進展してなかったのも俺は知ってる。
俺は少し迷ってから母さんの方を向いて
「俺はアニキを支持する。」
って言ったが、その瞬間母さんは泣き崩れてしまった。申し訳ない気もするが、これは最終的に母さんのためになるはずだ。
俺はその光景を見て辛かったが、唇をかみしめてその理由を言いたいのを我慢した。
次の日、アニキは家を出る前に俺の部屋に来て
「お守りとこれは俺の部屋の金庫の鍵だ。いつでも絶対持っとけ。それと何か不味い事態が起きたと思ったらお前の判断で金庫の中身を使え。」
そう言って、梨のロックシードと鍵を俺に渡してから出て行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それからしばらくして変に赤くて強いインベスが現れて町は大混乱になったけど、俺はその時母さんを連れて市外に出てたから巻き込まれずに済んだ。アニキはそれ以降帰ってこない。ユグドラシルに連絡しても「高橋幸一さんは現在連絡が取れない状況に居られるのでわかりません。」と言われただけだった。あれ以来母さんは目を泣き腫らして常にうつむいている。正直うつ病を発症してないか心配になって病院に連れてったけど、何もないって言われただけだった。
俺は母さんと相談してこの一連の騒動が収まるまで一度沢芽から出ることにした。家はそのままにして母さんの実家にしばらく住ませてもらうことになっていた・・・・・・アニキには連絡がつかない。もう待てないとのことだった。
そして俺が沢芽を出る日に自室の荷物を整理していたら蒼天の羽織が出てきた。そんでもってこの羽織は少し改造がしてあって内ポケットがついているんだが、そこから鍵が落ちてきた。
「鍵・・・・・・?」
その時すぐに思い出せなかったがその鍵は俺があの日アニキから受け取った鍵だった。
「そういや、何かあったらこの鍵で金庫開けろって言ってたよな・・・・・。」
そう言いながら俺はアニキの部屋に入ったら、肝心の金庫の場所がわからなかった。というか聞いてないからどこにあるか知らなかった。
「ちゃんと説明しといてくれよアニキ・・・・・・。」
まさしく今の俺の体勢を示すなら部屋の中心でorzといったところである。
その時ふと目の前に鍵穴のようなものが見えた。
「ん?」
周りにホコリがたまってるせいでわかりづらいのでその周囲だけきれいにしてみたらその鍵穴のように見えた物は鍵穴そのものだった。
「まさかな・・・・・。」
わずかな期待を込めてその穴に預かってた鍵を差し込みひねると・・・・・・ガチャン!鍵が開く音がした。
鍵が開く音がしてから部屋の床の一部がずれて地下室への階段が出てきた。
「は?これ金庫の鍵じゃねぇの?」
もう訳が分からなかったが、金庫は部屋中探しても見つからなかったので仕方なしに地下へ降りることにした。
「ケホケホッ!ここホコリ多すぎだろ…。」
地下にはかなりの量のホコリがたまっていて大変なことになっていた。ぱっと見腐海である。
「それでアニキは一体ここに何を残して俺に何をさせたいんだ・・・・ん?」
そう言いながら地下室を探していると、パソコンを見つけた。
「これはアニキのPCじゃん。なんであの時持ってってないんだ?」
見つけたパソコンはアニキがいつも仕事で使ってる奴だった。あの几帳面なアニキがパソコンを忘れて出勤するとか考えられなかったので、おそらくこのパソコンは俺が今抱いている謎の全てを解く為の鍵のように思えたが・・・・・・。
≪パスワードを入力してください≫
またしても壁にぶち当たることになった・・・・。アニキ一体何がしたいんだよ・・・・・・。
仕方ないから思いつくパスワードを総当たりしようと思ったら静脈をパスコードとする機能がこのパソコンについているのを思いだした。だが、確か俺の静脈は登録してないはずだ。だからロックが外れることは無い・・・・・・・と思ったけど一応試してみた。
≪認証 高橋丈
開いちゃったよ・・・・。
『丈、お前がこのメッセージを見てるってことはおそらく俺はすでに殺されている。』
パソコンが起動してすぐに自動的に始まったメッセージはこんな物騒な言葉から始まった。
『まず、俺は謝らなくてはならない。すまない。そして説明をする、まずはインベスというのはこの世界とは別の世界、ヘルヘイムという世界からやってきている存在だ。そして今この沢芽を騒がせているインベスの異常な出現はこのヘルヘイムが活性化していることでこの沢芽に2つの世界をつなぐ門が開きやすくなってしまっていることが原因だ。そしてそのインベスを使ったインベスゲームをお前たちビートライダーズは楽しんでたな。その際に使っていたロックシードがお前たちビートライダーズの手に渡ったのもサガラという男が流しているあの番組もすべてユグドラシルの戦略で行われたものだ。もし何かインベスに関する問題が発生した時にすべてお前たちに責任をなすりつけるためにこの作戦がとられたらしい。それをお前に伝えられなかったこととお前を突き放すような態度を取り続けたことこれを俺は謝らなくてはならない。そしてここからが本題なんだが、戦極凌馬という男が居る。彼は俺の居るセクションの上司なんだが、俺は偶然彼が企んでいることを知ってしまった。彼は自分が神になり、この世界を支配するつもりだ。』
「は、話についていけねーよアニキ・・・・。いきなり神とか世界征服だとかわかんねぇって。」
俺がそうぼやく間もメッセージは流れていく。
『彼はヘルヘイムに居る存在がインベスだけではないことを知り、その存在を呉島主任隠した。そして自分が神になるために戦極ドライバーを作り、お前らビートライダーズをモルモットにして得たデータでさらに強いゲネシスドライバーとエナジーロックシードを作った。』
「俺らがモルモットにされてた?それにさらに強いロックシード?」
『俺がこの事実を知ったのは被験者05、お前から言ったら初瀬 亮二といった方が解りやすいか?それがシドさんに殺されたあたりだ。』
「初瀬さん行方不明じゃなくて殺されてたのか?しかもシドに?」
『初瀬 亮二が殺された一連の流れはこのメッセージの後に自動的に流されるように設定しておく。だから先に言っておくぞ。ヘルヘイムの果実は絶対に食べるな。食べればお前も初瀬 亮二と同じ顛末に陥るぞ。』
「ヘルヘイムの果実?そんなのスーパーに売ってないだろ。」
『すまん、話がそれた。そのころに俺が戦極凌馬のもとに研究データを提出しに行ったときに彼とシド、そして主任の秘書が三人で話しているのを聞いてしまったんだ。そして俺はこの時に彼らが自分の事しか考えておらず、俺たちを最終的に処分の名目で殺すつもりだということを知ってしまった。俺はそれからすぐにその場を離れ、一度自分の研究室に戻った。それから考えたのだが、俺が今すぐここで辞表を提出したとしてもそれで俺の命が保証されることは無い。だから、俺は保険を残すことにした。』
「保険?」
『このパソコンの下の引き出しに入れておくからそれをこの部屋から持ち出せ。いいな。それでだ・・・・・・・』
確かにパソコンが乗っている机には引き出しがついていた。俺はしゃべり続けるアニキのメッセージを無視してその引き出しを開けたら
「これって葛葉さんたちが持ってる奴じゃぁ・・・・。」
戦極ドライバー(後でザックさんに会った時にその名称を聞いた。)が引き出しの中に入っていた。
俺は特に何も考えずにそれを葛葉さんたちがしてるように腰につけた。
シュシャーイン!
バックルから黄色い帯が飛び出て俺の腰に巻きついた。その時は暗かったから気付かなかったけど俺の持っている戦極ドライバーは初期型と呼ばれるやつで、その個人用にイニシャライズされる仕様だったらしい。だから、俺の戦極ドライバーの左側にあるライダーインジケーターには顔みたいな文様が浮き出ている。
そのころまだ続いていたメッセージは終わりに差し掛かっていた。
『お前はバイクの免許を持っていただろう。だからその横に置いている桜のロックシードも持ち出して外で使え。俺はおそらくこれをこっそり持ち出した罪で処刑される可能性が高い。だからお前に託す。これをお前が守りたいものを守るときに躊躇せず使え。』
そこでメッセージは終わり、そして初瀬さんが殺された映像が流れだした。
それは一言で言って残酷としか言いようがなかった。初瀬さんが何か果実に食らいついた瞬間体からツタが飛び出てそれから解放されると初瀬さんは怪物になっていた。そしてその怪物はシドが変身したアーマードライダーに殺されていた。葛葉さんががんばってどうにかしようとしていたみたいだが、無意味に終わっていた。
「これと俺が戦えって言うのか?無理だ俺には戦えない・・・・。」
俺は呟きながらメッセージで言われていた通り、桜のロックシードと後その横にあったよくわからんロックシードと床に落ちてたスイカと松ぼっくりのロックシードを拾って階段を上った。
俺が沢芽から逃げ出してから数週間後に沢芽市はツタに覆われてインベスが闊歩する都市になった・・・・・。
俺がそのことをすぐに知らなかったけれど、バイト先の定食屋で接客をしている時に常連さんが
「おぅ、そういえば兄ちゃん沢芽から来たって言ってたよな。今あそこはよくわからんことになってるから知り合いいるなら連絡取った方がいいぞ。」
って教えてくれた。
その日の夜、俺は久々にビートライダーズのフォルダを開いて、ある人の電話番号を探していた。
「さ行だからすぐに見つかるはずなんだけど・・・・。あ、あった。」
携帯の液晶に表示されているその名前は“ザックさん”だった。
「あ、すいませんザックさん。俺です、蒼天の高橋です。なんか今沢芽が大変なことになっているって聞いたんですけど、何が起こっているんですか?連絡待ってます。」
電話はつながらなかった。仕方ないから、俺はパソコンを立ち上げてBahooo!ニュースを見てみることにしたら、沢芽の象徴であるユグドラシルタワーがツタに覆われていた。
「これがアニキの言ってた戦極凌馬の計画なのか・・・・?」
俺はその日の内に一度沢芽に戻ることに決めて母さんと大喧嘩した。
「久しぶりだな。沢芽の近くに来たのも。」
次の日、俺は家を出てからすぐにアニキが残した桜のロックシードを使ってみると予想通りバイクになった。それにまたがって一般道を使って沢芽まであと少し、といったところまでたどり着いたのだがそこで俺は壁にぶち当たった。
自衛隊や警察がバリケードを組んで道を塞いでたのである。
「すいません。ここ何で塞いでるんですか?」
俺はバイクを押しながらバリケードに近づいて警官の一人に聞いた。
「ん?君は知らないのか?今沢芽には謎の感染症が流行してそれが全市民に広まっているかもしれないからそれの拡大を防ぐためにここを塞いでいるんだ。」
「なるほど・・・。」
「わかったのならすぐに引き返しなさい。君がどういってもここを通すことはできないのだから。」
「わかりまし・・・・・」
俺は仕方ない、引き返して別の道を探すかと思った時に見つけてしまった。
「どうした?何をしているんだ?」
警官が俺をバリケードから引きはがそうとしているがはがされるわけにはいかない。というよりもなぜ他の人はあれに気付かないんだ?
「あそこに人が居る!そんでもってインベスに追われてる!」
俺は叫んだ。
「なんだと!多田ぁ!今すぐ増援を呼べ!大至急だ!」
俺が叫んだことでようやく気付いたのか俺を押さえようとしていた警官もインベスが近づいてきているのに気づき、同僚に増援を呼ばせた。
俺はその間にバリケードをすり抜けインベスの方へ駈け出した。もちろんバイクはロックシードに戻してからだ。後ろで叫び声が聞こえるけれどもそれを気にする余裕がなかった。
ただただ、必死にインベスの方に走った。
近づくにつれて逃げている人が赤ん坊を抱いた母子だということが分かった。後ろでおそらく夫だろうかその人が必死に小さい子どもを背負って走っている。
「もう少し走ったら警察が居ます。がんばってください!」
俺は2人にそう言ってこちらに向かってくる大量のインベスと向かい合った。
「アニキ…、見ててくれ。これが俺の変身だ!」
左手に持ったドライバーを腰につけ右手に持ったのは梨のロックシードのつもりだったけど、よくよく見たら違うあのよくわからんロックシードだった。
「あ、梨とちゃった。まぁいっか。変身!」
右手を顔の横まで持ち上げロックシードを開錠。
≪パパイア≫
その電子音声とともに真上の空間が裂け、鎧が降りてきた。
俺はインベスが近づいていたこともあってすぐさまドライバーにロックシードを装着。そして葛葉さんたちがしていたみたいにドライバーの右側についているブレードでロックシードを割った。
≪パパイアアームズ! 守神 降臨!≫
その音声とともに俺は変身した。
「うぉ~!行くぞこのヤロー!」
俺が変身したアーマードライダーの主な武器は大楯のようだ。まぁ、守神って聞こえた時点でそうじゃないかと思ってはいたけど。
インベスが来る、楯を振り回す、楯で殴り飛ばす。さっきからその作業の繰り返しだ。
「はぁ、はぁ、これ終わりあるのか?」
そう何度も思ったがここを通せばさっきの警官たちや家族も危ないだから踏ん張るしかなかった。
「これで決めてやる!」
≪パパイアオーレ!≫
「ウォ~~~~~~!!!!!!」
巨大化した楯を思いっきりインベスたちにたたきつけて殲滅した。ここまでにかかった時間はおそらく三十分ぐらいだろう。
「うしっ!」
そう言いながら後ろを向くと、そこには俺の方に向けて銃口を突き付けて包囲しようとする自衛官たちの姿があった。
数分後、変身を解除して正座で怒られる俺の姿がバリケード越しにあったことだけしか覚えてない。
初めての戦闘を終えて、説教で精神的に限界近くなった後、俺は自衛官に連れられて大学病院に連れて行かれていた。
どうやら、沢芽から出たビートライダーズの内、アーマードライダーになったものは未だに一人もいないらしく、そのため体にどんな影響が出ているか調べたいとのことだった。
俺は先程の戦闘で少し打ち身が出来てたこともあってその提案に乗り、いろいろ検査されたが、別に問題はなかった。
初めての戦闘中にたまたま気付いてしまったが態と考えないようにしていたことが、検査の結果待ちの間に思い出してしまった。
上級なロックシードで呼び出せるインベスもあの中には混じっていたけれど、その内の何体化にはパジャマの切れ端のようなものが引っかかっていた。それに俺が助けた家族から聞いた話では確かに、俺が倒したインベスの半数程度はもともと彼らと一緒に逃げた避難民だったらしい。そこから考えられるのは、俺が倒したインベスの内何体かは確実に
俺はそれ以来また誰かを殺さないといけないのかという恐怖から戦えなくなってしまった。
だったらドライバーを寄越せという男もいたが、このドライバーが俺専用にイニシャライズされてしまっていた関係で俺以外誰もこのドライバーを装着することはできなかった。
結局、俺は病院から退院すると同時に祖母の家に帰り、そのまましばらくひきこもることになった。
俺が、引きこもっていた数か月間の内に沢芽では、一連の事件は収束し、その後宇宙人が襲来して、大騒ぎになったりしていた。
でも、かなり離れたところに住む俺には関係ない。そう思いながら日々を部屋の中で過ごしていた。
それでもたまに部屋を出てバイクを乗り回すことや庭で刀剣演武の練習ぐらいはしていたけれども。
ある日、俺はバイクに乗って高速を走っていた。母さんが親父の墓参りに行って来いと俺を無理やり部屋から叩き出したのである。
親父の墓は沢芽にある。俺が知らないうちにアニキのも含めて一緒に墓を建ててしまっていたらしい。そして
親父とアニキの墓参りを終えて帰ろうとすると、黒いスーツを着た男性とすれ違った。向こうは俺が誰かわからなかったようだが、俺は知っていた。
「あの、呉島貴虎さんですよね、元ユグドラシルの。」
「確かにそうだが、君は何故私の名前を知っている?私と君はあったことなどないはずだが。」
「兄がユグドラシルで働いていました。そして俺はあなたが白いアーマードライダーとして動いていたことも知っています。」
「その事実を知る者は少ないはずだ。例え兄弟がユグドラシルで働いていたとしても・・・・な。どうやら私は君から話を聞かなければならないようだ。君の名前は?」
「研究セクションの開発者高橋幸一の弟の高橋丈です。」
「高橋?君は今墓参りを終えたところか?」
「えぇ。まさかここであなたと会うことになるとは思ってませんでした。兄もあなたのことを信頼できる上司だと言っていましたし。」
「ならば私の用が済むまで少し待っていてくれないか?私も君のお兄さんのお墓に用があったんだ。」
「兄の墓に?(何だ?この人もアニキの失踪に一枚咬んでるのか?)」
「それではすぐ戻る。」
そう言って貴虎さんはアニキの墓の方へ歩いて行った。そして墓参りを済ましてこちらへ歩いてきた。
「私の行きつけの店がある。君は徒歩でここに来たのかい?」
「いえ。バイクで来たんですけど、別に問題ないですよ。」
「何?問題ないとは何故だ?」
「えぇ、だって俺が使ってるバイクこれですから。」
そういうと、俺は腰につけていた桜のロックシードを見せた。
「サクラハリケーン!?何故君が持っているんだ。それを含めてロックシードはすべて廃棄したはずだぞ。」
「兄が俺に託したものの一つです。俺があなたに声をかけた理由の一つでもあります。」
「そうか。なら猶更あそこに行く必要が出来たな。」
そういうと、俺は貴虎さんに連れられて車に乗せられ、あるケーキ屋の前で車は止まった。因みに言っとくと車の中で色々と聞かれて、その際に自分が元ビートライダーズだったことも話した。
「ここってケーキ屋・・・・ってシャルモン!?」
「うるさいわよ坊主!‥あら~メロンの君~。また来てくださったのね~。」
俺が連れて行かれたのはおねぇ系パティシエであり、ブラーボと名乗っていろいろとしてくれた凰蓮・ピエール・アルフォンゾが経営してる店だった。
「げぇ~、シャルモンのおっさんキャラはアレだけどケーキがうまいんだよな~。どうしたもんか・・・・・・。」
「すまないが奥の個室を頼めないか?彼と大事な話がある。それとあなたにも関係があるので今大丈夫だったら参加してもらいたい。」
「メロンの君の頼みならオッケーよ~ん。」
なんか知らないうちに個室行きとシャルモンのおっさんの同席が決まっていた。
「それで、君が先程のロックシードを手に入れた経緯をもう一度教えてもらえないだろうか。」
俺は今、貴虎さんと向かい合っているし、個室の入り口をふさぐようにシャルモンのおっさん居るから逃げられない。
俺は観念してすべてを話した。
「それはつらいことを聞いたな。すまない。」
「いえ、俺が逃げてなければ少しはあの時戦力になれてたかもしれませんし、それよりも貴虎さん。ユグドラシルの社員のデータってまだありますか?確かめたいことがあるんです。」
「あるにはあるが・・・・。何故だ?理由を聞かないと教えることもできない。」
「兄が帰ってこなくなったあの日一体何があったのか知りたいんです。」
俺は貴虎さんの目を見ていた、貴虎さんも少し悩むそぶりを見せた後、
「すまない。実は私は君のお兄さんがどうなったか知っている。君のお兄さんはユグドラシルの果実を食べてインベス化し、私が処分した。先程の君の話を聞いてから思ったが、今思えば彼は凌馬にはめられたのかもしれないな。」
「やっぱり、そうだったんですね。」
「だが、その凌馬ももういない。あいつは死んだ。」
敵はすでに死んでいた。それは変えようのない事実だし、現実だった。
なのでその場を発とうとしたらシャルモンのおっさんに
「ノンノン。あなたまだ本当に言わなければならないことを隠してるでしょう。もしここで言えなかったらあなた一生後悔することになるわよ。」
そこまでばれてるのならもう仕方ない。
「さっきも言いましたけど俺、沢芽がツタに覆われた時に近くまで来て戦ったんです。けれどその中にインベス化した人が混じっていて。俺はそれらを全部まとめて殺してしまったんです。」
俺はぽつぽつと自分の心に今も残る傷をさらけ出し始めた。
全部言い終わった後に俺は
「これが俺が兄から託されたドライバーとロックシードです。これを貴虎さんが正しいと思う処分方法で処分してください。」
貴虎さんに桜のロックシード以外のアニキから託されたものを差し出した、けれど
「いや、これは受け取れない。本当は受け取らないといけないのだろうが、これは君のお兄さんの遺品でもある。だから受け取ることはできない。」
そう言って、貴虎さんは席を立った。
その時、貴虎さんの携帯が鳴りだした。
「光実か?今から家に戻るとことだが、何?インベスが出ただと?」
そう言うと、貴虎さんはこっちを見て
「今から行かなくてはならないところが出来た。君も来い。」
そういうと、店から出て行ってしまった。
その急展開に呆然としていた俺を現実に戻したのはシャルモンのおっさんだった。
「ほらしゃんとしなさい。今この沢芽にはあんたを含めて三人しか戦える奴がいないのよ!」
そう言っておっさんはあることを教えてくれた。あの騒動の最中にミッチ以外のライダーたちのロックシードは破損、その後の宇宙人襲来で貴虎さんが変身できるようになるまではミッチ一人だけしか戦える存在がいなかったという。葛葉さんと駆紋は?と思ったが「彼らは神と悪魔になったのよ。」というよく分かんない答えが返ってきた。
「結局、ついてきてしまった・・・・・。」
「光実。」
「兄さん。あれ、彼は?」
「元ビートライダーズだそうだが、お前はあったことないのか?」
「・・・・・う~ん、って蒼天の人?」
「あぁ、そうだ。元チーム蒼天の高橋丈だ。」
「それよりも光実。そのインベスは今どこにいる。」
「それなら兄さん。こっちだ。丈さんもついてきて」
兄弟の会話についていけない。そのうえついてきてと言われてついて行ってしまう自分が情けない。
走る二人についていくとインベスが暴れているところにたどり着いた。そこには・・・・・
「なぁ、ミッチ。あれ何?」
「ごめん、丈さん。僕にもわからない。」
「光実。気を抜くな。それと高橋君。これが今の沢芽だと言いたいが、これは私も想定外だ。」
俺達三人が見た光景は・・・・・、
インベスみたいなキグルミ着たおっさんが管巻いて暴れてるだけだった。
しかし、ぽかーんとしてわけわからなくなったこの場の空気を切り裂くかのようにおっさんの後ろにチャックが現れた。
「なっ!クラックだと!」
「兄さん。丈さんも!」
「あ、あぁ。」
ミッチに急かされて俺達三人は戦極ドライバーとゲネシスドライバーを腰につけた。俺は正直反射的だったけど。
おっさんが暴れるたびクラックが現れている。
「これおっさんと関係してんじゃ・・・・?」
「そう思うか、私もだ。」
「兄さん、丈さん・・・。」
しばらく暴れ倒したおっさんはその場で眠りこけてしまった。
その瞬間大量に発生していたクラックが一気に開いて中からインベスが大量に飛び出してきた。
「ヘルヘイムは葛葉がつながりを切ったはずだ。これはどこに繋がってるんだ!」
「兄さん。気を付けて。こいつら。僕らが戦ってきたインベスと何か違う。」
「こいつはもう訳わかんねぇ!」
俺らはとりあえず変身せずにインベスと格闘していた。
「これでは市民に被害が出る。」
そう言うと、貴虎さんは見たことのないロックシードを持ち、
「変身!」≪メロンエナジー!≫
開錠し、それを取り付けた。
≪ロックオン! ソーダ!≫
そして右側についているレバーを押し込み、白いアーマードライダーに変身した。
それと同時にミッチも動き出していた。
「変身!」≪ブドウ!≫
ロックシードをドライバーに取りつけて≪ロックオン!≫
≪ハイー!龍砲ハッハッハ!≫
ミッチは龍玄に変身した。
一方、俺はあの時の事を思い出して変身できなかった・・・・・・。
「丈さん!」
「俺には・・・・、俺には無理だ・・・・・。」
ミッチが俺が変身していないことに気付いて声をかけてきたが、そんな精神的余裕はなく、俺はその場に倒れた。
気が付いたら、知らない天井だった。ってのは嘘でチーム鎧武のホームに連れて行かれていた。
「あ、みんな彼起きたよ!」
そう嬉しそうにチャッキーさんが後ろに向けて叫んでいたら
「戦場で倒れるなんてあなた戦士失格ね。」
シャルモンのおっさん降臨!おぇ~。
「汚いわね!」
うるせぇ寝起きにきたないもんみせんなっつーの。
閑話休題
「すまない。君が話してくれたことがそこまで君を追い詰めているとは思っていなかった。」
おっさんがのいた後に貴虎さんは俺に謝罪した。
「すいません。でも俺がああなってしまったのも自業自得なので・・・・。」
俺は謝るしかなかった。
「兄さん。あのインベスっぽいおっさんは戦ってるうちに居なくなってたけど、また同じことがあると思う?」
「おそらくな。」
俺は覚悟を決めるときが来たんだなって思った。
俺はあの謎のおっさん対策を考えているみんなをしり目に外に出た。
沢芽をうろついていれば、あのおっさんを見つけるのはたやすかった、というかもうすでにおっさんは完全にインベスになっていた上に暴れていたが。
既にけが人も居たし、見たくなかったけど首があらぬ方向へ向いた人や首筋から大量に出血して倒れている人もいた。
「もう二度と戦いたくなかったけど、俺がもう一度立ち上がる機会っていうのはもう今しか無いんだろうな・・・・。」
俺はそうつぶやいてインベスの方を向いた。
「アニキが言っていた。誰かを守るために振るう剣は強いって!だから俺はそれを証明する!」
腰に戦極ドライバーを付ける。右手に梨のロックシードを持ちそれを顔に近づけ・・・・
「変身!」≪ナシ!≫
・・・・開錠した。
そしてそれを一度、剣を振り下ろすように左腰の横の方に持っていき、それを引き付ける形でドライバーに装着した。
ドライバーからほら貝の音が鳴り響く、太鼓の音も聞こえる、そして俺の鼓動も聞こえている。
≪ソイヤ!! ナシアームズ 快刀乱麻 唯我独尊!≫
ドライバーについているミニ包丁でロックシードを真っ二つにし、俺は再び空色のライドウェアと梨をモチーフにした鎧に身を包みアーマードライダーに変身した。
「いざ・・・・・・・・参る!」
覚悟とともに前に出ると右手に日本刀が出現し、俺はそれを握りしめてインベスの方に駈け出した。
「うぉぉっらぁ!」
近づいてくるインベスを武器でばっさばっさと斬り倒し、俺はすぐに今も人の首筋にかじりついて命を奪っている元おっさんのインベスのもとにたどり着いた。
「これ以上被害を出させてたまるか!」
駆けよった勢いのまま剣を振り下ろしたが、それは当たる直前で急に現れた別のインベスに防がれた。
「俺はこいつを倒さないといけないんだ。邪魔すんな!」
「邪魔は貴様だ。われらの実験の邪魔をする貴様には死んでもらおう。」
「インベスが喋るだと!」
俺は驚きのあまり剣を振り下ろしていた力をつい弱めてしまった。
その隙にその謎のインベスは俺を吹き飛ばして背後にクラックを作成、元おっさんのインベスを連れてその中に身を躍らせた。
俺は吹き飛ばされた時のダメージで変身を解除してしまっていたし、さすがに体力的にも限界だった。
「はぁ、はぁ。とりあえず、俺はやれたってことでいいよなアニキ・・・。」
俺はミッチたちが慌てて駆け寄ってくるのを視界の端に収めながらまた気を失った。
夢を見た。
次々に人が倒れてツタに覆われていく町の中でただ一人外へ向かって歩いている夢だった。
倒れていく人の中に前踊っていた仲間たち、バイト先の店長、友達、母さん、そして小4ぐらいの俺とアニキが居た。
彼らは俺の方を向いて、「おい、その先は虚無だぞ。」と言ってきた。
だけど、俺は彼らの方を向いて言った。覚悟は決まっていた。
「違う。この先は虚無なんかじゃない。ただ、無限の選択肢があるだけだ。俺はもう逃げない、だからここから出ていく!」
俺はその夢幻の中の町の外へ意思表示とともに現れた日本刀を持って勢いよく飛び出した。
「・・・・・・・はっ!」
気付いたら病院だった。俺はあの戦闘の後倒れてそのまま病院域になったらしい。
「戦えたようだな。」
俺が目頭をこすって周囲を確認していると壁際に立っていた貴虎さんが俺に話しかけてきた。
「はい、もう迷いは振り切りました。これまでは逃げてきましたけどこのまま逃げ続けるわけにはいきませんし、それにあの悲劇をもう見たくない。」
「だから戦うのか?」
「いえ、それだけじゃないです。俺はアニキからこのドライバーを託された責任がある。俺はその責任を果たそうと思っただけですよ。」
「そうか。ならば、私はその選択を止めない。」
「ありがとうございます。」
気にするな、最後にそう言ってから貴虎さんは病室から出て行った。
それから数分後にザックさん達が来て俺のライダーとしての名前を決めることになった。
「俺のアーマードライダー名は前から決めてたんです。」
「へぇ、じゃ言ってみてよ。」
「天斬(あまきり)です。」
「「「「「「「「「「へ?」」」」」」」」」」
その場にいた全員がなんでそうなったのか分からないと固まった。
適当につけたわけじゃないからこの名前にはちゃんと由来がある。
俺がもともと居たチーム蒼天から天の字を、そして俺たちが踊っていたのは剣舞。だから斬るという字を用いて天斬。
俺はこれからも戦わなければならないという覚悟を持って強くこぶしを握りしめた。
To be contenue?
どうだったでしょうか?
感想は非ログインユーザーからも受け付けていますのでどんどん書いて行ってください。
ちなみに先ほどは書き忘れていましたが作者の文章の特徴として
・読みづらい
・情景が頭に浮かびづらい
・文章が頭に入ってこない
という三点がなろうで連載している作品の感想でも寄せられていたりします。
頑張ってそのあたりを直そうとしながら書いてはいるんですけれども、自分ではできてるか自信がないのが現状です。
それでは一人でも多くの人が感想をくれるのを祈って。
今日のお話はこれにて終幕。
10/7日 ProjectG