苦情がなければ、この書き方で行こうと思います。
1〜3話も修正しようかな…
四話:教会
「なんでさーーー!!」
まどか「わっ!」
なのは「どうしたの!」
当麻「何かあったのか!」
響「士郎さん!」
イリヤ「大丈夫!?」
全員の顔が一気に俺の方に集中する。
しかし思わず叫んでしまった俺を許してほしい、何故なら目の前の教会はどう見てもあの"言峰教会"だからだ。
士郎「ごめん…近所にある教会とそっくりだったんで思わず大声が出た…まあ内装は違う筈だよな…」
すると突然、教会の扉が開き…
神父「ふむ、騒がしいと思えばようやく辿り着いたか。」
士郎「なん…でさ…」
イリヤ「激辛ラーメン屋さんの店長さん!?」
声の主はまごう事なき言峰綺礼だった。あいつは何時もの通り手を後ろに組んで口元に僅かに笑いを含んでいた。
言峰(?)「ラーメン屋?まあ、わざわざ教会まで出向いて来るのはおそらくお前たちで最後だ。まさか分かりずらくしておいた正面から来るとはな。何の細工もしていない裏口から来ればいいものを。」
当麻「知り合いなのか?」
なのは「一体、何がどうなってるの?」
言峰(?)「ひとまずは中へ入るがいい、話はそれからだ。それとそう身構える必要はないぞ衛宮士郎、ここには"地下室のアレ達"も"あの王"もいないのだからな。」
そう言うと言峰(?)は扉を閉め、中へ戻っていった。
士郎「あいつ…!」
当麻「おい、あの神父と何があったんだ?」
士郎「いや、何でもない。あいつは全ては話さないが同時に"嘘は言わない"。おそらくは安全だろう。だけど。」
そう、決して言峰綺礼は"嘘は言わなかった"。だから信用できる。
あいつが本当に"言峰綺礼"なら。
士郎「あの神父が俺の知り合いの神父のフリをしていたら別だ。どうする?」
なのは「どうするって言われても…」
まどか「行くしかないと思います…」
士郎「そうだな。行くぞ…」
扉を開ける。そこは非常に見慣れたあの教会だった。
言峰(?)「よく来たな聖杯に選ばれし者たちよ、私は言峰綺礼。此度の聖杯戦争の監督役、つまりは審判の様な物を務める者だ。まずはクラス名を言ってもらう、別に嫌ならそれでもいいのだが。」
士郎「………」
イリヤ「キャスター…です。」
まどか「アーチャーみたいです…」
響「バーサーカーです…」
この壮厳な礼拝堂とあいつ自体の発する威圧感に全員がたじろぎ、先の二人はぎこちない返事となっていたが妙に響だけそれだけではない要因で、声量が落ちていた。
後ろで「私、本当に呪われてるかも…」とまどかに愚痴っている事からバーサーカーと言うクラス自体を気にしているようだ。
言峰(?)「聖杯戦争の概要は知っている筈だが、質問ならば私が受け付けよう。」
士郎「ああ…ある。」
これは、最初に確認しておきたい事。だってあいつは…
士郎「何でお前がここに居る。あの戦いでお前は死んでいる筈だぞ、言峰綺礼。」
当麻「死んでるって、どういう事だ。どう見ても死体には見えないぞ!」
言峰(?)「そうだな、衛宮士郎。どうやら聖杯はもう一度戦いを起こす時に聖杯に相応しい人間を選ぶ為の審判役を欲したらしい。今の私は聖杯に無理やり生かされていると言う状態だ。」
あいつの顔色からは、何を考えているのか全く読めない。しかし仮にあいつが言っている事が全て正しいとすれば…
士郎「お前…」
言峰「先ほどもお前に言っただろう。何も警戒する必要はない、今の私は聖杯の機嫌を損ねれば即刻消されるような存在だ。次の質問はあるか?」
俺はあいつの言葉の真偽を考え込んでいたが、結局結論は出なかった。
当麻「じゃあちょっといいか?この"令呪"っていうやつ」
左の手の甲を言峰に向けながら当麻は続ける。
当麻「これは本当に絶対命令権と言うほどの強制力あるのか?というかそれ以外の使い方が無いのかコレは?」
言峰「令呪の強制力は保証しよう。ただ、見た所そこのアーチャーは『対魔力スキル』が高いようだな。おそらく彼女には場合によっては一角では足らない事もありえる。それと令呪の使い道にはそこの衛宮士郎に聞く方が良いだろう。所詮監督役より経験者の方がより多くを知っているだろう。」
当麻「分かった。あとそれと聖杯って何だ?欲しい奴が居るならそいつにやればいいし大体何で俺達まで巻き込まれているんだ?」
まどか「ど…どんな物をなんですか、聖杯って。本当に何でもできる物を誰がどうやって用意したんですか?」
言峰「お前たちは聖杯に選ばれてしまった。もうこれは辞退出来るモノではないし、誰かと変われるモノでもない。聖杯の製作者については知っていることは知らないが、少年。名をなんという?」
当麻「上条…当麻だ。」
言峰「ならば、上条当麻。その聖杯が欲しい者に与えるとしてその者が、世界の滅亡でも願っていたらどうする?」
当麻「…!」
士郎「お前…!」
言峰「勘違いするな衛宮士郎、これはただの例え話だ。そして上条当麻、お前はそれを容認できるのか?」
当麻「…そんなの、ゆるせるわけないだろ…!」
言峰「ならば精々そのような者の手に渡らんようにするのだな。他にあるか?」
それっきり質問らしい質問は無く、次第にそれぞれが考え込むようになっていった。
言峰「これで以上か。ならば行くといい。」
響「行くって何処に…?」
言峰「この教会は中立地域。とはいえずっとここに参加者を置いておく訳にはいけないのでな。それに早めに離れた方が身の為だ。」
ーーーここに訪れる者達を見越して待ち伏せを仕掛ける者もいるだろうからなーーー
言峰「もし出るに出られなくなったとしても私の権限で追い出させてもらう。」
そう言うと言峰は腕をめくり大量の令呪をみせる。
言峰「色々と制約があるのだがな。今の私には『裁定者』として全てのサーヴァントにマスター権限がある。強制的に叩き出されたくなければ早く行くといい。」
当麻「分かった。行くぞ!」
なのは「う、うん!」
俺達は教会を入った順番と逆の順番に教会を後にした。だけど俺は一度立ち止まり、聞き忘れていた事を聞いた。
言峰「どうした衛宮士郎。」
士郎「お前にあと一つだけ聞きたい。言峰、お前は聖杯に生かされていると言った。ならわかるだろう。聖杯は無色なのか?」
言峰「無色といえば無色だ、少なくとも延々と"あの泥"を吐き出す事は無いと思うが確証は無い。」
そして一瞬の間を置き。
言峰「大体、今回の聖杯戦争は……いや、よそう。」
士郎「おい。」
言峰「あまり喋りすぎると聖杯の機嫌を損ねるかもしれないからな。言っただろう、今の私は聖杯に生かされている身。私にとっては死活問題だ。」
士郎「…」
言峰「それに今、私が居なくなれば聖杯戦争自体が無法地帯になるかもしれんぞ?」
士郎「そうか…無駄な時間を取らせたな。」
言峰「私も一つ言い忘れていた、住居はお前たちが最初に目覚めた部屋を使うがいい。」
ああ、確か…
言峰「先に記しておいたと思うがお前たちの事だ、遠慮して他を当たろうとするだろう。だが心配は無用だ、心置き無く使うがいい。」
士郎「分かった。」
そうして俺も教会を後にした。
完全に空気になる女性陣。
これは士郎と上条さんが先に入ったのと、言峰綺礼を見た後の士郎の明らかに険悪な雰囲気に思わず萎縮してたからと思って下さい。
上条さんが言峰に『そげぶ』しなかったのもそのせいという事で…
えっ?結局、結界は何だったんだって?
愉悦と暇を持て余した神父の嫌がらせですよ。