仮面ライダークウガ外伝 〜その羽根を掴む十人目〜   作: 凛キチ

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UFOキャッチャーが下手すぎる男、スパイダーマッ!


第0話 「九羽」

誰かの笑顔の為に頑張れる。

 

 

そんな人になりたいって、あの時思った。

 

 

キューバの青空の下で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仮面ライダークウガ外伝

〜その羽を掴む十人目〜

 

第0話 「九羽」《きゅうば》

 

 

 

 

 

 

 

2001.1.21

 

僕は家族とキューバに住んでいた。ほんの数ヶ月だけど。

 

 

海で遊んでた時に、ふと喧嘩になって。

 

 

いつもはすぐに終わるのに、その時はお互い譲らなくて。

 

 

 

 

 

ーーーーーそんな時、あの人が現れたんだ。

 

その人は僕たちの前で、いろんな技を見せてくれた。

 

 

それを見ているうちに、自然と喧嘩は終わっていた。

 

 

ーーーそして、みんなが笑顔になる。

 

 

その人が見せてくれたジャグリングは、今でも鮮明に覚えている。

 

 

その人がくれたボールは、僕の宝物だ。

 

 

その人の底抜けに明るく、どこか悲しそうな笑顔を僕は一生忘れないだろう。

 

 

 

 

いつか、この人みたいに。

 

 

みんなの笑顔を守れる人に。

 

 

みんなの笑顔を守れる、強い人になりたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2006.5.14

 

僕は、みんなの笑顔を守る人になった。

 

 

 

 

「おいトム!英語喋ってみろよ!」

 

「何だよトムって!ダッセー名前!」

 

「悔しかったら喋ってみろよ、ガイジン!」

 

「キャハハハハハハ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いじめっ子の笑顔を守る、弱い人に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕が怒れば、みんな笑顔になる。

 

 

僕が反抗すれば、みんな笑顔になる。

 

 

僕が殴られれば、みんな笑顔になる。

 

 

ーーーー僕が泣けば、みんな笑顔になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は、笑顔が大嫌いになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015.9.1

 

僕は力を手に入れた。

 

 

争いと悲しみしか生まない力を。

 

 

先代は、みんなの笑顔を守ることに使ったらしい。

 

 

僕はそんなの御免だ。

 

 

自分の為だけに使わせてもらう。

 

 

誰かの笑顔なんて、どうでもいい。

 

 

誰かの笑顔なんて、見たくもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーそれでも。

 

 

能天気な和菓子屋の馬鹿娘と

 

 

 

 

 

 

 

天使みたいな小悪魔と

 

 

 

 

 

 

堅物な大和撫子と

 

 

 

 

 

 

ドンウォーリーな美少女と

 

 

 

 

 

 

リンガベーな猫娘と

 

 

 

 

 

 

 

助けずにいられない米好きと

 

 

 

 

 

 

 

寒い決め台詞のアイドル通と

 

 

 

 

 

 

 

スピリチュアルな巫女さんと

 

 

 

 

 

 

 

 

ポンコツ可愛い金髪美人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この九人の笑顔だけは、守りたいと思ったんだ。

 

 

 

 

○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

 

 

 

私、高坂穂乃果! 音ノ木坂学院に通う高校2年!....じゃなかった、3年生!

 

 

μ'sをおしまいにしてから、半年。

 

絵里ちゃん、希ちゃん、にこちゃんが卒業してからも、私たちはスクールアイドルを続け.......るつもりだったんだけど。

 

 

なかなか、思う様に進まないんだよね.....

 

生徒会の仕事も忙しいし、穂むらのお手伝いもあるし、今年はいよいよ受験だし....

 

 

 

 

 

....なんて、ただの言い訳なんだ。

 

 

 

本当は、ただ割り切れないだけなんだよね。

 

 

 

 

前に進まなきゃって、わかってるのに。

 

 

 

 

 

 

「μ's」が、邪魔をする。

 

 

 

どんなに可愛い衣装を着ても

 

 

 

 

 

どんなに上手に歌っても

 

 

 

 

 

どんなに綺麗に踊っても

 

 

 

 

「μ's」だった時みたいに、楽しめないんじゃないかって。

 

 

 

 

 

「μ's」での思い出には、届かないんじゃないかって。

 

 

 

 

 

「μ'sじゃないなにか」に、「μ's」以上の想いをぶつけられないんじゃないかって。

 

 

結局私の中のスクールアイドルは、「μ's」だけなのかも.....なんて。

 

 

 

 

そんなことを、一人でずっと考えてた。

 

 

 

私、中途半端はしたくないから。

 

思い切り夢中になったからこそ、とっても苦しくて....とっても嬉しくて....

 

最高に楽しいスクールアイドルでいられたって、そう思うんだ。

 

 

 

 

 

 

......だからこそ私は、踏み出せない。

 

 

 

 

 

 

 

 

最近、笑うことが少なくなってきた。

 

笑顔はアイドルの基本なのに....こんなんじゃ、にこちゃんに怒られちゃうな。

 

私はもう、一生なれないのかな?

 

九人いっしょだった時の、最高の笑顔に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時、「彼」は私たちの前に現れた。

 

 

それと同時に起こった、不思議な出来事。

 

 

これは、そんな彼と私たち九人のーーーー

 

 

「笑顔」と「笑顔」で始まる、物語。

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告

 

第1話 「笑指」

 

 




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