東京喰種~Twin~   作:トリガーハッピー

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宿題のせいで遅くなりましたが投稿となります。


第2話

side GHOUL

 

リゼ対シンタロウ。ここ20区で二人のSレート級の喰種の争いが始まった。初めに動いたのは中華包丁のような赫子を横薙ぎに切るように構えて突進してきた。シンタロウだった。

 

「しゃっっあ!!」

 

すべての赫子の中で重いはずの甲赫とは思えない恐ろしいスピードで首切りの凶刃が振るわれた。路地裏の壁にもあたったがほとんどなんの抵抗もなく恐ろしい威力鋭さを持っていることが分かるが、その攻撃はリゼに当たることなく空だけを切った。

 

「(速い……。あの一瞬で後ろに跳んだのか……)へぇ、やるじゃんお姉さ……?!」

 

ゆっくりと誘い込むように後ろに逃げたリゼを向いたシンタロウであったが、その時のリゼの眼を見たとき思わずひるんでしまった。

 

すべてを穿つような鋭い目線。それはある意味でおいてシンタロウのことを認めた証拠でもあった。

 

自らの食欲を満たすための「食糧」でなく、

 

ストレス発散や快楽のための「玩具」でもない、

 

倒すべき「敵」として見定めている。

 

この時シンタロウはこう思わざる得なかった、やべぇ少し煽りすぎた、と。

 

「えーっとリゼさん?ほーんの少しよろしいでせうか?」

 

「ええ何かしら?」

 

「リゼさんが売ってくださった喧嘩ですが……今からでもそちらをクーリングオフしてグッバイシーユーしても……よろしいでしょうか?(^_-)-☆」

 

「ふふふ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無理に決まってるでしょ、ゴミが」

 

その言葉と同時に赤黒い鉤爪のような鱗赫を4本伸ばしてシンタロウの場所に突き立てた。それだけで地面がえぐれ男の死体を巻き込みながら破壊を撒き散らしていく。シンタロウも両肩の赫子を防御に使いなんとか大ダメージを防いでいったが、

 

「(くそ、やべぇ!!弱点を完全に見破られている!!)おいおい、邪険な攻撃をしないでくれよさびしいじゃねぇかっよ!!」

 

「ははは!あなたもその演技っぽいのそろそろやめたら?もう気付いているのよ、あなたの赫子は射程が致命的に短いってことぐらいね!!」

 

そう、確かにシンタロウの赫子は分厚く鋭い攻防一体の赫子である。Sレートの名にふさわしい圧倒的な力を持っている。

 

だがしかし赫子の性能はそこだけでは終わらない。喰種が戦闘において大きく依存する赫子は羽赫、甲赫、鱗赫、尾赫、四つの種類のように4つの性能が存在する。相手にダメージを与える「攻撃力」、外敵から身を守る「防御力」、そして連続して攻撃できる「俊敏性」に自分の攻撃圏かを決める「射程距離」。

 

端的にいえばシンタロウは最後の射程距離が弱いのだ。

 

もともと甲赫は全赫子の中で射程距離が最も短い。事実シンタロウの赫子も自身の腕の指先程度の長さしかない。そのため相手のゼロ距離まで接近しなければならないのであるが、リゼはそれを決して許さない。自らの鱗赫を隙なく細かく攻撃し一定の距離保ちつつ戦闘を行っている。これによって相手に逆転の一手を打たせないようにしている。もともと甲赫は鱗赫に対して弱い。これはこのようなステータスも関係してるのであった。

 

「ぐぅ!!」

 

二つの赫子で防御したにもかかわらず思わず衝撃で吹き飛ばされてしまった。そして起き上がろうとした瞬間

 

ズサッ!!という音とともにシンタロウの腹を貫かれた。

 

「ごっふぁあ!!」

 

思わず麻袋の中に吐血を吐き散らしてしまった。さらに妙な浮遊感があると思ったら腹に赫子が刺さったまま持ち上げられていたのだ。

 

「さて、このままばらばらにするけど、縦がいい?横がいい?好きなほうを選んで頂戴。嫌いな方でバラバラにしてあげるわ」

 

「……あんたが…三つ編みで……年下だったらそれも良かったかもしれねぇ…が、生憎……あんたはそのどっちでも…ねぇ。つーわけ……であんたには殺されてやんねぇ…以上…だ」

 

「………あ、そう。どうでもいいけど」

 

リゼはシンタロウを路地裏の奥に放り投げ自身の赫子によって突き刺すよう赫子を飛ばした。それで終わり、そのはずだった。だかしかし、リゼはこの時気付くべきだった。仮にも自分と同じSレート。たかだかあの程度の実力だったのだろうか、と。そしてそれは分かりやすい結果として表れた。シンタロウを刺すために突きだした4本の鱗赫が

 

ずしゃ!!

 

地面や壁から突き出した長いカッターナイフのような赫子突き出しリゼの全ての鱗赫を斬り飛ばしたのだった。

 

「……?!分離赫子……ですって?!」

 

さすがにこれにはリゼも驚きを隠せなかった。分離赫子とは百体喰種がいたとしたら2体も使えない特殊な遠隔操作やトラップとして使用できる極めて珍しい赫子であった。

 

「あんた、本当に一体何者なの?!!」

 

リゼは刃の分離赫子の壁の向こうにいる未知の敵に対して叫ぶ。まるで自らの内側から湧き出る不安を打ち消すように。しかし一向に声は帰ってこない。初めは気絶しているのだと思ったが違う。

 

「(まさか……?!)」

 

さっき再生した赫子を何度も振りつけて赫子壁を破壊した。そこには、多少の血が残っていたが本来あるべき敵の姿が全く見つからなかった。そう、自分か分離赫子に驚愕していたあの間に自分から逃げ切ったのだった。

 

「くそっ」

 

リゼはゆっくりと食事途中だった男の死体の方に向かった。しかしそれは食べるためではない、自らの怒りをぶつけるために首を脊柱ごと引き抜き、そして、

 

「くっそおおおおおお!!」

 

壁にものすごいスピードでたたきつけた。この時だけは以前おちょくった13区のジェイソンや美食家の気持ちがわかったリゼであった。

 

「次は……必ズ殺ス!!」

 

 

 

この戦いの結論を言おう。

 

物理的に勝ったのは神代利世であったが精神的に勝ったのは影山信太郎だった。

 

sideout GHOUL




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