幼馴染は覇王でした。そして俺はーーー   作:流離う旅人

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作者「カメ投稿の私とは思えないほど早い投稿です」

ショウ「お、あう。どうしたんだよ?」

作者「いや、何かちょっとやる気が出たというかなんというかですね」

アイン「でも、いくらやる気が出たからといって車が動いている時に書くのは止めた方がいいですよ? 現に今日酔ってましたよね」

作者「ギクッ」

ショウ「ーーーなぁ、作者」

作者「な、何かな?」

ショウ「投稿早くても自分の体調考えなきゃ意味ねぇだろうが!」

作者「ヘブンッ!?」

〜取り組み中ですのでしばらくお待ちください〜

アイン「しばらく掛かるそうなので始めましょうか。それでは、リリカルマジカル始まります!」


原作前
memory 2 『初めまして』


おぎゃあ、おぎゃあ!

 

「はぁ、はぁ、産まれ、たの?」

 

「ああ、産まれたよマリア。元気な男の子だ」

 

二人の手の中には今産まれたばかりの小さな赤ん坊が泣いていた。

新しい家族が増えたことに二人は涙した。

今日からは三人家族になるのだ。

そして、決めなきゃいけないことがある。

 

「マリア、この子の名前もう決めてるんだ」

 

「あら、ミナト。実は私もよ」

 

「そうか。たぶん考えてることは同じだと思うからせーので言おうか」

 

「ええ! せ〜の!」

 

二人は息を合わせ、まだ泣いている赤ん坊に向かって彼の名前を呟いた。

 

『ショウ・S・ナガツキ』

 

それは民を、家族を、親友を守らんと戦った救世主の名前だったーーー

 

 

□■□

 

 

少年が生まれて三年の月日が流れた。

年を重ねることでだんだんと自我がはっきりとしてきた。

三歳の誕生日を迎えた日のことを思い出す。

あの日はいつも通り両親が祝福してくれて家族だけの細やかなパーティーを催していた。

両親に俺の名前の由来について聞いた。それは民と家族、親友のために最後まで戦った一人の王の御話。その御話を食い入るように聞いた。

 

その時だった。

 

頭の中にいくつもの光景が浮かんでいく。

余りの多さに脳がキャパをオーバーして情報処理仕切れずに気絶してしまった。

突然、俺が倒れたことで両親は酷く慌てたそうだ(後日、両親から聞いた)。

 

見たのは彼の、自分の記憶。

幼い頃、『夜天の書』を開き五人の家族が増え喜んだこと。

城から家出した先で三人の親友に出会ったこと。

その三人の中でも特に仲が良かった親友(しょうねん)のことを。

その全てを思い出し、彼は涙した。

 

この時から彼は本当の意味で『ショウ・S・ナガツキ』として生まれた。

 

 

「ーーー俺、死んだんだよな」

 

確か俺は一万の兵を薙ぎ倒し、みんなのところへ戻ろうとして力尽きた。ーーー沢山の未練を残して。

でも、それはもう叶えられないと思い込んでしまう。

だって、ここにはもうみんなはいないのだから。

だから、自分のことよりみんなのことが気になった。

 

「みんなはどうなったのかな?」

 

それは記憶を取り戻し最初に浮かんだこと。

両親に頼み、図書館に連れて行ってもらった。

あれだけ大きな戦争が起こったのだ。きっと伝承として本に残っているはず、そう思ったからだ。

 

図書館に来た俺はまず最初に絶望した。

何でかって? だって、本が無限(・・)にあるんだもの。

さすがにこの中から探すのも大変だし時間も掛かってしまう。

困り果て首を傾げている俺に一人の青年が声を掛けてきた。

 

長い髪を後ろで縛り、メガネを掛けた二十歳ぐらいの青年。

その目元には濃いクマが出来ておりもう何日も寝ていないのが伺える。どんだけ大変なんだよ、ここ。

彼に事情(自分のことを除いた)を説明すると一つの提案をして来た。

それは俺がこの『無限書庫』の司書の手伝いをしないかというものだ。

 

俺としてもそれは最高の提案だった。

みんなのことを調べた後、独学でデバイスを作ろうと考えていた俺にとってはいいことだ。

ここでデバイスの知識を詰め込み、彼の知り合いのデバイスマスターに手取り足取り指導も付けてもらえるという話だから。

 

その提案を飲み、二つ返事で了承した。

その時、知ったのだが彼はこの『無限書庫』の司書長、ユーノ・スクライアだと知った。

こうして俺は司書見習いとして働き出した。

 

 

□■□

 

 

時が経ち、それから二年ーーー

 

俺は先日五歳の誕生日を迎えた。

『無限書庫』での司書もだいぶ慣れてきた。

ただユーノさんの知り合いだという管理局の提督さんが無理な注文をしてきてこっちの睡眠時間が削られていることに若干の怒りを覚えている。いつか、一発殴ってやる。

 

ーーー司書見習いとして働き出してすぐにクラウス達について探した。やはり、オリヴィエはゆりかごに乗ってしまったようだった。

イクスも最悪の王として今まで語り継がれてしまっている。

そして、親友(クラウス)はオリヴィエがゆりかごに乗ってしまったことを深く悔いているようだ。

 

あいつの悪い癖だ。

そうやって自分の中に溜め込んで辛い思いをする。

そんな親友を助けられなかった自分を責めた。

責めたところで何かが変わるわけではないのにーーー

 

ヴォルケンリッターのみんなは新しい主を得て管理局で働いているらしい。

それだけ聞けてホッと内心安堵する。

今度、ちょっとだけ顔を見に行こう。でも、みんなの前には姿を見せない。だって、新しい家族と幸せを掴んでいるから。

そんなみんなの邪魔をしたくない。

 

湿っぽいのはこれぐらいにして最近のことを離そう。

誕生日のさいプレゼントとしてデバイスの道具を貰い、それでデバイスを作った。

名前はユエ。彼女を作った時にとても綺麗な満月が輝いていてこれだ! と思ったのだ。

彼女というのはインテリジェントデバイスであるためAIが搭載されていてそのAIが女性だからだ。

 

あとは体作りかな。

オリヴィエと鍛え上げた拳も俺が作った《剣王流(シュバルツアーツ)》を使うためには基礎がしっかりと出来ていないとダメだからな。

 

 

「もっと、強くならないと」

 

今は亡き親友を救うために。

もうそんな思いをしたくもないしさせないために。

 

 

 

 

 

 

「ショーーウ! お隣に挨拶しに行くわよ〜〜〜!」

 

「はーい! 今行くよ」

 

昨日、俺が司書の仕事で一々転移するのも面倒だという話が家族間で上がり引越しが決まった。

うん、昨日決めたはずなのにもう引越しが終わっている。

一体何をしたんだ父さんと母さんは。

聞いても『ふふふ』っと二人して不敵に笑うから深く追求出来ないし。もう、やだ二人が怖い。

 

ここはとあるマンションの一室。その隣人への挨拶回りだ。

 

コンコンッ

 

『はい、今行きます』

 

「こんにちは! お母さんいるかな?」

 

「あっ、私は一人で住んでいるので母は居ません」

 

「貴方お幾つ?」

 

「えっと、五歳です」

 

おっ、俺と同い年じゃん。

 

「そっか。昨日隣に引越して来たマリア・S・ナガツキです。困ったことがあったら私を頼ってね?」

 

「ありがとうございます」

 

「ほら、ショウも自己紹介!」

 

肩を叩かれ彼女の前に出る。叩くことないじゃん。

 

「ショウ・S・ナガツキです。よろしくな!」

 

俺が名前を口にした時、彼女の目が大きく見開かれた。

そして、悲しそうな顔をする。まるで過去の何かを思い出したかのように。

それに対して少し思うところがあるがそれよりも何故かこう安心できるというかーーー兎に角まとめると懐かしい、という思いが強い。

それが何なのかは分からないが。

すると、彼女も口を開き自分の名前を口にする。

 

「初めまして、アインハルト・ストラトスです」

 

「よろしくな、アインハルト」

 

スッと握手を求め手を差し出す。

 

「此方こそです。ショウさん」

 

アインハルトは快くその手を取ってくれた。

その手は女の子特有の柔らかさを持っているがこの手の感触には覚えがある。そう、これはまるでクラウスの手のようなーーー

彼女はこの年であいつと同じように鍛錬しているとでも言うのだろうか?

だが、それは聞かない。野暮ってヤツだ。

 

握手を交わし軽く世間話をした後、彼女の手に触発されたのか無性に体を動かしたくなって全力ダッシュをし筋肉痛で動けなくなったのは嫌な思い出だ。

 

 

□■□

 

 

隣に引越して来たと隣人さんが挨拶に来た。

私と同じぐらいの少年とそのお母さんだろうか?

私の年を聞いて彼女ーーマリアさんは少し驚いていたようだった。

それも当然だ。普通、この年で一人暮らしをさせるはずがないのだから。でも、私は家族から疎まれている。あの事(・・・)で。

 

マリアさんはそんな私に困った事があったら頼ってくれと言ってくれた。すごく、嬉しかった。とても暖かい人だと思った。少し少年が羨ましい。

すると、マリアさんは彼を私の前へと連れてきて自己紹介しなさいと言った。

 

「ショウ・ S・ナガツキです。よろしくな!」

 

彼の名前を聞いて私は耳を疑い、目を大きく見開いた。

だって、その名前は彼の親友(・・・・)のものだから。

彼は私の反応に少し疑問に思ったような顔をして微笑んだ。それはまるで懐かしい人に会ったかのよう。

おっと、彼が名乗ったのだ。私も名乗らなければ。

 

「初めまして、アインハルト・ストラトスです」

 

 

 

私と彼は握手を交わし、しばしの間世間話に花を咲かせていた。

そして、彼らが去った後部屋に戻りベッドに倒れ込む。仰向けになり目元を手で隠す。そして、彼の名前を呟いた。

 

「……クラウス(・・・・)」、と。

 

「彼は『剣王』なのでしょうか?」

 

それは彼の親友の王としての名。かつてクラウスが救えなかった親友の名。

 

「ーーーショウ・S・ナガツキ」

 

ーーー貴方は誰なのですか?

 

その疑問に答えるものはなくシンっと静まり返った部屋の中に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、彼と彼女は邂逅した。

これから数年後、彼女は『覇王』として彼は『剣王』として拳と剣を交えることとなる。

それは未だ未来(さき)の御話。

王と王は再会を果たした。残る王は二人ーーーこの二人ともまたすぐに会う事となるだろう。

 

 




次回予告ーーーの前に感想とか待ってますのでバンバン下さい! よろしくお願いします。



次回予告

『マスター起きてください』

「おはよう、アインハルト」

「何で私はお姫様抱っこされているのですか?」

「ごちそうさまでした」

「どういう意味ですか!?」

memory 3 『倒れたら元も子もないだろ?』
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