作者「そうですね。今はヴィヴィオがメインですから」
ヴィヴィオ「私の出番です!」
作者「まあ、きっと二人も分かってくれますよ」
ショウ「そ、そうか。取り敢えず頑張れよ……」
作者「どういう意味ーーー」
ガシッ! (アインとアリンに肩を掴まれる音)
ガスッ! ドッ! (首を叩かれ地面に倒れる音)
ズルズル (二人に引きずられていく音)
ヴィヴィオ「ショウさん……」
ショウ「分かってる。分かってるから何も言うな、ヴィヴィオ」
ヴィヴィオ「はい……」
ショウ「まあ、作者は頑丈だから無事さーーーたぶん。き、気を取り直して行こうぜ!」
ヴィヴィオ「は、はい! リリカルマジカル始まります!」
ショウ達はあれから四年生に進級した。
いや、正確には進級を控えた春休みに入ったところだ。
この春休みは全て鍛錬に注ぎ込もうとスケジュールを練っていたらアイン達に止められてしまった。
しかも、二人とも口を揃えてこう言うのだ。
『修行するのは構わないけど休むことも考えなさい。この修行バカ』
修行バカと言われるのはさすがに心外だ。
休みの日が続いたら寝る時間を一時間まで削ってるだけなんだけどな?何がダメなんだろ?
二人の監視の下スケジュール決めが行われ、今日は休みの日なのだ。
休むことも修行の内ーーーその言葉を実感する。
根を詰めすぎた身体に休みを与えることで溜まっていた疲れが少しずつ抜けていく。
偶にはこういうのもいい、かな?
しかし、そうなるとやる事が無くなってしまったのでどうしたものか?
出された宿題は全て片付けたし、家事の手伝いは母さん達が起きる前に掃き掃除だけしたから問題はない。
数分、頭を捻って考え、結局は街をブラブラすることに落ち着いた。
そうと決まれば早く着替えて行こう。
お気に入りの紺のパーカーを羽織り、ショウは待ちへと向けて歩き出した。
□■□
街に来たは良いが特に行くあてもないしな。ただブラブラするのも何だか気が引けた。
休日だと言うのに街には人が少なかった。
みんな家に篭っているか遠出しているのだろう。
こんなことならアイン達も連れて来るんだったかなと後悔し始めた時、ふいに後ろから声を掛けられた。
「おはようございます、ショウさん!」
振り返るとそこには太陽の光を反射させ輝く金髪をツーサイドアップで束ねたヴィヴィオがいた。
「おはよう、まおーーーヴィヴィオ」
「ショウさんは私のことをどういう認識としているんですか?」
「ん、魔王の娘」
「やめてください!」
「えーーー」
「えーーーじゃないです! 全くもう。ショウさんはここで何をしてたんですか?」
「特に行く当てもなくてブラブラしてた」
「暇なんですね」
「べ、別に暇なんかじゃーーー「休日の昼間から街をブラブラしていることの何処が暇じゃないんですか?」ーーー暇です」
ヴィヴィオは一本取ったと言わんばかりの笑顔を浮かべて胸を張る。
はぐらかそうとしたのは、暇なのだが暇だと言って暇人と思われたくなかったからだ。
「それじゃあ、今日は私に付き合ってくださいよ」
「俺は良いけど何処か行く当てでもあるのか?」
「あ……」
「ーーー暇なんだな、ヴィヴィオも」
「返す言葉が見つからない………あ、だったら公園に行きましょうよ! 今日は天気が良いですし日向ぼっこしたらきっと気持ち良いですよ!」
ショウに暇なんですねと言っていたヴィヴィオも暇だったらしい。
慌てて提案したのは公園だった。
確かにこの日射しの中、草に転がって寝るのも気持ち良さそうだ。
「じゃ、公園に行こうぜ」
「はい! その、えっと、手、繋いでも良いですか?」
「ん? ああ、別に良いよ」
右手を差し出すと少し躊躇ってからその手を取る。
ヴィヴィオはお兄ちゃんに憧れている。だから、ちょっとだけショウにバレずにお兄ちゃんがどんなものなのか確かめたい。
そんな気持ちを知ってか知らずかショウは握った手を離さないように痛くならないように強く握った。
通行人は“妹の手を引くお兄ちゃん”だと微笑みながら見ていた。
公園に来ると街同様に誰一人居なかった。
今は俺とヴィヴィオだけの貸切状態だ。
草原に身を投げ、身体全体で日光を浴びる。草の青々しい匂いが鼻を通り抜けていく。
「あーー気持ち良いな」
「そうですね」
ショウの横に腰を下ろし天を仰ぐ。
その顔は寂しさを映していて暗かった。
すると、ヴィヴィオが自分のことを語り始める。
「ショウさん。実は私、クローンなんです」
ショウは聞き返したりせず黙ってヴィヴィオの話に耳を傾けた。
「私は『聖王』の、オリヴィエのクローンなんです」
その言葉に眉間がピクッと反応する。
そうか、だからオリヴィエと勘違いしてしまったのか。
「三年ぐらい前に起きたJS事件を覚えてますか?」
「ああ。でも、それは主犯が捕まったはずだがーーー」
「その時、巨大な空中艦がミッドチルダ上空に出現し街を混乱の渦に呑まれ大騒ぎになったことは?」
「覚えてるよ」
忘れるはずがない。あれは昔、一度だけ見たことがある。
“ゆりかご”だ。
あれはオリヴィエが戦争を止めるために乗った空中艦。
それを見た時、本気で激怒したことを今も覚えている。
“ゆりかご”は争いが嫌いなオリヴィエが戦争を止めるために乗った殺すための道具だ。
オリヴィエはそれを承知の上で乗った。自分が死んでしまうことを構わずに、だ。
それを、そんなオリヴィエの想いを踏みにじるようにジェイル・スカリエッティは自分の欲のために“ゆりかご”を起動した。
そして、ヴィヴィオが今も表情を曇らせている原因は一つ。
『聖王』のクローン。つまり“ゆりかご”を動かすためのキー。
それがヴィヴィオなのだ。
「私は“ゆりかご”に乗って街を、みんなを傷付けちゃたんです。みんなは笑って私を許し、温かく出迎えてくれました。ーーーでも、偶に思うんです。私が居なかったらみんなは傷付かずに済んだんじゃないかなって」
「それに私はクローンで他の人とは違う存在。ママ達が受け入れてくれてもみんながみんなそうとは限らない。ーーーすみません、こんな話しちゃって……気持ち悪いですよね、クローンなんて」
今まで我慢してきた気持ちを隣で寝ている少年に吐露する。
少年は黙って私の話を聞いてくれた。でも、受け入れてくれるか怖かった。
だから、自分から受け入れてくれる、という選択を消してしまった。
等々、堪えきれずに目に涙が溜まりだした。
そんなヴィヴィオを見兼ねて、ショウは起き上がるとポンっと手を頭に乗せた。
「えーーー」
彼の手から伝わる温もりに驚き、声を上げてしまう。
彼はゆっくりと話し始める。
「別に気持ち悪くねぇよ」
「あっ」
それは今、一番聞きたかった言葉。
「クローンがなんだよ。クローンだから普通の人みたいに人生を楽しんだらダメなのか? ふざけろ。楽しんで良いんだよ。クローンだろうと何だろうとこの世に生を受けて産まれたんだ。この世に必要のない命なんて一つもない」
クローンの私を彼は受け入れてくれた。
「それにお前がいるからみんなが傷付いた? 違うな。確かにお前を助けるために戦い、傷付いたかもしれない。でもさ、どうでもいい奴の事を傷付いて、必死になって助けると思うか?」
「それはーーー」
「お前を助けた時、みんなどんな顔をしてた? 笑ってただろう。そんな人達がお前のことを嫌いなはずがない。なのに、お前は自分がいない方が良いって言ってる。それを聞いたらきっとみんなは悲しむ」
「うっ」
「だから、自分がいない方が良いなんて二度と言うな。そして、お前は笑ってろ。そしたらみんな嬉しいんだから。お前が笑えばみんな幸せなんだよ。お前が欠けてしまったら意味がない」
彼は優しく頭を撫でてくれる。
くすぐったいのにやめて欲しいとは思わなかった。
震える声で勇気を出し、彼に問い掛ける。
「ショウさんは私が笑っていたら、幸せですか?」
「ん? そりゃ幸せだな。笑顔を見てたらさ、
彼の答えに私は涙を流した。涙は決壊したダムのように止まることはなかった。
悲しくて泣いたんじゃない。嬉しくて、仕方がない。
私は生きていて良いと、言ってくれた。
それだけでも嬉しいのにそんなこと言われたら自分が幸せ者過ぎて泣いちゃうじゃないですか。
彼の胸に飛び込み、顔を隠しながら嗚咽する。その際、後ろに回した手で力一杯彼に抱き着いた。
彼は優しく私を抱きしめ返してくれた。
「落ち着いたか?」
「はい……もう、大丈夫です」
「そっか」
ヴィヴィオは恥ずかしくなり赤く染まった顔を反らした。
「これからどうする? そろそら腹減っちまったよ」
「そ、それならウチに来ませんか? 今日はなのはママ達がお休みで家に居るんです。美味しい料理をご馳走しますよ!」
「え、良いのか? 久しぶりの休みなんだろ? だったら俺は邪魔なんじゃないか?」
「大丈夫です。私はショウさんと一緒にご飯食べたいんです!」
「お、おう。じゃあ、お邪魔するよ」
(やった! 誘えたよ! あ、でも私何を口走ってるんだろう!? は、恥ずかしいよぉ〜〜!)
身をクネクネと捩りながら、頭を抱える。
それを優しく見つめるショウ。その顔は優しく穏やかだった。
だが、そんな二人の楽しい時間は長くは続かなかった。
二人しか居ないはずの公園に複数の気配がいきなり現れた。
それを感じ取り、身構えようとするが後ろから首を強打され崩れ落ちてしまった。
「がっ!」
「ショウさん! 嫌! 離して! んぐ!? んーんー! ん、ん……」
ショウに駆け寄ろうとするが、背後から捕まれ湿った布で口と鼻が覆われる。振り解こうと対抗するが次第に意識が眠りへと落ちていった。
霞む視界でそれを見ていたショウはヴィヴィオへと手を伸ばすが、その手は空を切り、ヴィヴィオを掴むことが出来なかった。
意識が途絶える直前、ショウが見たのは胸にベルカの紋章が入った甲冑を身に付け、黒のローブを着込んだ集団だった。
□■□
風で靡く草のザワザワとした音で目が覚めた。
まだ首が痛むがそんなことを気にしている暇はない。
「……ヴィヴィオ、ヴィヴィオ……ッ! ヴィヴィオーーー!」
助けられなかった彼女の名前を叫ぶ。
さっきまで自分は要らない、必要ないと泣いていたあの彼女を助けることができなかった。
それをただ黙って見ていた自分を斬りつけてやりたい衝動に駆られ、思いっきり地面を殴った。
カチャ
殴った衝撃で近くにあった何かが音を立てた。
それを手に取ってみるとそれはヴィヴィオの通信用端末だった。
ヴィヴィオはなのはママ達がお休みだと言っていた。
なら、ヴィヴィオを助け出すために協力者が必要だ。
すぐに通信履歴を確認し、高町なのはに通信を繋げた。
『もしもし、ヴィヴィオ? どうしたの? 今日は会いたい人がいるって言っていたけどーーー』
「高町さん、ですか?」
『あれ? えっと、君は?』
「俺はショウって言います」
『あ、君がヴィヴィオの言ってた男の子か。なんで君が私に通信を?』
「ヴィヴィオが攫われました。だから、ヴィヴィオを探し出すのを手伝って欲しいんです」
『ッ! 分かった。今君はどこに居るのかな?』
「街近郊の公園です」
『ヴィヴィオを攫って行った奴らの特徴は分かる?』
「黒いローブを羽織っていって顔までは分かりませんが胸にベルカの紋章が刻まれた甲冑を着込んでいました」
『分かった! 君はそのままそこを動かないでね! 全部終わったら通信するから』
そう言い残し、通信は切れた。
「すみません、高町さん。そのお願いだけは聞けません」
助けられる距離にいて手を伸ばしても届くことが叶わなかった。
そんな思いはもう沢山だ。もう何度もして来たのだから。
だから、俺がヴィヴィオを助けます。
高町さんはたぶん管理局に要請してヴィヴィオの捜索に当たるだろう。だが、それでは遅すぎる。
そう思い、バリアジャケットを展開し空へと飛んだ。
「ユエ、片っ端から探すぞ。エリアサーチ頼んだ」
『分かりました。無茶だけはしないでくださいね』
「善処するさ」
『そこは素直にうんと言うところです』
「生憎俺は素直になれない質でね」
『はぁ、全く。まあ、それでこそマスターですか』
「そういうこと。行くぞ!」
ショウとユエは全速力で街に飛び去っていった。
「なのは! たぶんこれだ」
腰まである金髪を後ろで一つに纏めた彼女は私の親友。
フェイトちゃんだ。
目の前にウィンドウが表示され、内容に目を通していく。
「ーーー次元犯罪者、ベルク・カロナ」
ベルカより続くカロナ家の血統、現当主。
彼は優秀だが、優秀過ぎた故にこの世界に興味がなかった。
そんな彼の興味はベルカの戦乱にあった。そして、それを妄信したのだ。
やはり、狙いは『聖王』の力。
迂闊だった。こんなことなら私も付いて行くべきだったと後悔する。
「なのは、大丈夫だよ。きっとヴィヴィオは無事だよ」
「うん……そうだね!」
無理矢理笑顔を作り、気を紛らわす。
助けた時に笑顔じゃなかったらヴィヴィオも悲しむと思うから。
それに通報してくれた彼ーーー確か名前はショウ、くんだったかな。
彼の目にはヴィヴィオを助けるという強い思いがあった。
だから、静止を呼び掛けて置いたがそれは無駄な気がする。
願わくばヴィヴィオと彼が無事でありますようにーーー
願いを胸になのはは天を仰いだ。
「クッソ! 何処にも居ない! ユエ、エリアサーチは!?」
『ダメです。全く反応がありません。恐らく魔力を封じているか高度な隠蔽が施されています』
「それはご丁寧なこった! 畜生!」
苛立ち、舌打ちをする。ヴィヴィオが攫われて一時間は経つ。
狙いはヴィヴィオの『聖王』としての力。
このままではヴィヴィオが危ないと本能が訴えていた。
『マスター! 右前方2キロに反応があります。これは、あの黒いローブの魔力と一致します』
ユエのエリアサーチ通りの方向に飛ぶと確かに黒いローブを纏った奴が一人で歩いていた。
「見つけたッ!」
急降下を開始し、すれ違いざまに斬り裂いた。
黒いローブが斬れ落ち、その中身が露わになる。
胸にベルカの紋章を刻んだ騎士甲冑を着込んだ男。
それが何よりもヴィヴィオを攫った奴らの一味だと物語る。
男が剣を取ろうとするよりも速く、喉元に剣を突き付ける。
「お前に聞く。ヴィヴィオは何処だ」
「ふん。脅しのつもりだろうが俺は騎士だ。そう簡単に口を割るとーーー」
答える気など更々ないことが分かり、クイッと剣を喉に押し込む。
首が薄皮一枚斬れ、血が流れ出した。非殺傷設定を無くしたからだ。
それを見た男は見る見る内に顔を青くしていく。
「もう一度聞く。ヴィヴィオはーーーヴィヴィオは何処だ!」
□■□
男から聞き出したのはミッドの外れにある空き倉庫。
非殺傷設定じゃないと分かると男は簡単に口を割った。
騎士を名乗るものがああも簡単に口を割るとは滑稽だった。
ーーー本当の騎士なら自害するところだ。
男をバインドで拘束して管理局に通報した後、空からは気付かれる恐れがあるため、オプティックハイドで姿を透明にし、瞬雷でここまで走ったきた。瞬雷だけでは遅いので少しばかり
「……本当にどうして悪人はこういう倉庫に集まるのかね」
『悪だから薄暗く廃れたところが好きなんでしょう』
「ま、そんなところだろうな。ーーーさて、行きますか」
オプティックハイドを解除し、倉庫の扉へと歩き出す。
その際、見張りの二人に気付かれたが気にしない。
アインの時と
「ユエ、モードチェンジ・バスター」
『イエス、マスター』
ユエは剣から長大なライフルへと姿を変える。
両手で持ち、見張りを含んだ扉に狙いをすませる。
前より大きな扉でブチ切れる寸前ということもあり、カートリッジを三本、そして一本余分に使う。
「ショートバスター」
紺色の閃光が砲身から放たれ、見張りごとを扉を包み、吹き飛ばした。
中が騒ついたがそんなことは気にしない。
犯罪者に掛ける情けなど持ち合わせていないので。
だから、倉庫に入る時軽く「お邪魔しま〜す」と言いながら入って来た。
「誰かな? 君は」
慌てる騎士たちを手で制止、前に出てきたのは輝く銀髪を肩まで伸ばした男だった。犯罪者を抜きにして思わず見惚れてしまう。
だが、ヴィヴィオの金髪の方が綺麗だな。
そのヴィヴィオは身体を縄で縛り上げられて身動きが取れないでいた。
「そいつの友達」
「ふふ、そうか。私はベルク・カロナという者だ。悪いことは言わない。今すぐここから出て行った方が身のためだ」
「あんたこそ何でヴィヴィオのこと攫ったんだよ」
「そんなの簡単な事さ。その子が『聖王』の力を持っているからだ」
ベルクはヴィヴィオを指差し、言う。
ヴィヴィオの力にしか興味を示してはいない。
その道具として扱うような物言いに腹を立てる。
よく見るとヴィヴィオの頬が赤くなっていた。抵抗した際に殴られて出来た痕だ。
それが更にショウの腹を煮えくり立たせた。
「私はね、この世界に全く興味がない。つまらないんだよ、この世界はね。だが、ベルカは違った。何にも興味を示さない私が唯一惹かれたのだ。故に同志を集い、ここまで来た。この世界は面白くないだからベルカの戦乱を呼び戻し、一度壊す」
それは詭弁だ。
「そのために私は聖王の力を奪い、あのベルカの戦乱を呼び戻し王に君臨する!」
それはくだらない妄言。
ベルカの戦乱を呼び戻したところで何かが変わる訳じゃない。
むしろ、今よりも悪くなるだろう。
ベルクの言葉に心底呆れ果てたショウは一言、ベルクに向けて言い放った。
「寝言は寝てから言え」
「君にはこの素晴らしさが分からないらしい。とても残念だよ」
パチンとベルクが指を鳴らすとショウを取り囲むように騎士たちが奥から出てきた。その数、二十。
ベルクの妄言に耳を傾けた
王の立場だったショウに言わせるなら戦乱を呼び戻すなどバカのやる事だ。
「君を此方側に引き込もうと思ったがそれは叶わない。だからーーー君にはここで消えてもらおう」
騎士達が剣を抜き、殺気を醸し出す。
この殺気は一級品と言えるだろう。
そんなベルク達を無視し、ヴィヴィオに目を向ける。
華奢なその身体を震わせ、涙を我慢していた。
だから、ショウはヴィヴィオに問い掛ける。
「ヴィヴィオ。お前は俺にどうして欲しい?」
小さな口を微かに開き何かを言おうと喉を振動させ、声を絞り出す。
「ショウ、さん……助けて!」
それは心からの叫び。
ショウはその言葉が聞きたかった。もし逃げてなんて言ったら怒るところだった。
ショウも剣を抜き、構えてヴィヴィオを安心させるように言葉を出す。
「そこで、待ってろ。ーーーすぐに終わらせる」
次回、戦闘です!
果たしてショウはヴィヴィオを助ける事ができるのか!?
乞うご期待!
戦闘描写難しいですね。
もっと上手く書けるようにもなりたいです。
アドバイスとかしてもらえると嬉しいです!感想もバシバシ待ってます!それではまた次回お会いしましょう!
次回予告
「『聖王』じゃない。ヴィヴィオだ」
「君は私が王となるための糧となれ!」
「リンカーコアを抜き出し、私に移植する事で私は『聖王』の力を得るのだ!」
「ヴィヴィオには指一本触れさせねぇ!」
「そこにいるのは『聖王』なんかじゃない。ーーー今を一生懸命に生きてる“高町ヴィヴィオ”だ!」
memory 8 『今を生きるのは』