ショウ「書く力が足りないからな」
作者「仰る通りです」
ショウ「こんなダメな作者だけどアドバイスを授けてやってくれ」
作者「それは是非お願いしたいです」
ヴィヴィオ「そんなことより始めますよ? リリカルマジカル始まります!」
騎士達に勝る殺気を放ち、状況を正確に確認していく。
これほどの殺気の中、顔色一つ変えない辺りかなりの手練れだろう。
それだけ罪を犯してきたとも言えるが。
ベルクを含め、二十一人。戦闘の基本の陣形を取っていた。
まず前衛に剣士。片手剣、大剣、刀、大刀と多岐にわたる。
中衛は槍兵、と守りを固める
後衛は魔力弾での援護と回復役。
バランス良く配置されていると言えるがこんなものは見慣れている。
これよりも規格外な陣形を見てきたショウに取っては簡単に崩せる。
「君は何のために『聖王』を助けるんだい?」
ベルクがショウに問い掛けるがそれがショウの気に障る。
「『聖王』じゃない。ヴィヴィオだ」
「そんな事は如何でも良いんだ。私が聞いているのは君に『聖王』を助けて何のメリットがあると言うのだい?」
「損得で助けるんじゃない。俺はヴィヴィオの友達だから助かるんだ。友達がピンチの時、助けるのは当たり前だろう?」
「ふふ、友は大事にしなくてはね。まあ、君はここで散ることになるがね」
剣を俺に向け、ベルクは叫んだ。
「君は私が王となるための糧となれ!」
それが合図だったかのように剣士達が一斉に走り出した。
ユエを腰の位置に下げ、意識を集中させる。
「『剣王流』ーーー円絶」
右足に力を込め、剣を振り抜きながら回転する。
それに反応出来なかった剣士達は後ろによろけ、その間に槍兵が槍を突く。
それを反らすように受け流しながら、前に進む。
槍は突き出された状態であるため、引く事も後ろに下がる事も出来ずに斬り裂かれた。残り二十ーーー
『マスター! 右から三発、左から二発来ます!』
「モードチェンジ・ツヴァイ!」
片手剣から双剣に形を変えたユエを両手で握り、右から迫る三発を斬り裂いた。
後ろの二発はユエがアクセルシューターを生成し、相殺する。
「チッ! 後ろの魔導師が邪魔だな。彼奴らから潰そう」
『如何やるんですか?』
「俺の
『……マスターのそれって結構チート染みてますよね』
「それは昔から思ってる事だから何も言うな。無駄話はここまでにして行くぞ! アクセルシューター!」
『アクセルシューター』
紺色の魔力光を放ちながらアクセルシューターを魔導師に向け撃つ。
だが、
ショウが撃ったのはただのアクセルシューターではない。アクセルシューターに纏わりつくように
風が障壁を切り裂き、魔導師にクリーンヒットする。
残り十二ーーー
「奴の魔力変換資質は風だ! 風に気を付けろ!」
騎士の一人が注意を呼び掛けるがそれは無意味だ。
槍兵が遠くから槍を突き刺そうと距離を取るが、そこはまだ俺の間合いだ。
「『剣王流』ーーー
双剣から斬撃を飛ばし、槍兵を捉える。その際、風で斬撃の切れ味を増させる。
槍で弾こうとした者の槍を真っ二つにしその余波で吹っ飛ぶ。
避けられずにその身で受け、甲冑ごと斬り裂かれる者。
羽斬は避けることは出来ても、防御することは不可能の斬撃。元々は空を飛ぶ相手を想定したものだが離れた相手を斬るにはこれが一番だ。残り六ーーー
「ユエ、モードチェンジ・グラディウス」
『イエス、マスター』
今度は双剣から身の丈を超える大剣に姿を変える。
双剣のままでは
重い大剣を肩に担ぎ、怯む奴らに囁く。
「降参するなら許してやるけど?」
「ふふ、確かに君は強い。だが、そう簡単にやられる私達でもない。それに君一人で私達を倒そうなど慢心が過ぎる!」
「そう言うと思ったよ!」
大剣を振り上げ、魔力を込める。
込めた魔力は炎。鉄を溶かしその身を焦がす紅蓮の炎。
誰かが驚愕の声を上げたのが耳に届いた。
「な、火の魔力変換だと!?」
「バカな! 奴の魔力変換は風じゃないのか!?」
「誰が
重い炎の一撃。
騎士はベルクを守るように壁になり盾で防ぐ。
受け止めるが徐々に勢いが消え、騎士達の口角が上がる。
しかし、勢いを完全に殺すよりも速く盾を焼き斬った。
その一撃は
ユエを片手剣に戻しながら、ベルクの顔を正面から見据える。
「あとはあんただけだぜ。ベルク・カロナ」
「そのようだね」
「一つ、聞く。如何してヴィヴィオを狙った?」
「『聖王』はゆりかごを動かすための鍵。例え、ゆりかごが無くともその力は絶大だからさ。そしてーーー」
ショウは顔を顰めた。
まただ。また、こいつはヴィヴィオを『聖王』としてでしか見ようとしない。
「リンカーコアを抜き出し、私に移植する事で私は『聖王』の力を得るのだ!」
「ヴィヴィオには指一本触れさせねぇ!」
「ハハハ! 今の戦闘を見て私はある結論に至った。ーーー君は『剣王』だね?」
「………」
「無言は肯定と受け取るよ」
二人の会話を聞いていたヴィヴィオは頭を悩ませた。
ショウさんが『剣王』? そもそも『剣王』とは何なのか?
沢山の疑問が頭に浮かび、更に混乱させてしまう。
「『剣王』ならば分かるだろう!? あの戦乱を! 血で血を洗う戦いを! 心躍る戦争を!」
「……そんなの分からないし、分かりたくも、ない」
「ーーー残念だよ。こんな人間が王だったなんて失望したよ……古い王はここで果て、新しい王の誕生に祝福があらんことを!」
ベルクの剣は細剣。そこから分かるのはベルクはスピード型だ。
ならばとショウはユエの姿を変える。
「モードチェンジ・レイピア」
『イエス、マスター』
ショウが変えたのはベルクと同じ細剣。
基本、ショウもスピード型なので此方の方が合っているし、ベルクと同じ土俵に立って倒そうと考えた。
細剣を突き出し、肩へと迫るがそれをスレスレで避け、薙ぎ払う。
ベルクの身のこなしは軽く羽のようだ。
「さすが腐っても『剣王』と言ったところか。やはり剣の腕は大したものだ。ーーーだが、私には勝てない」
左手を後ろに回し、細剣を縦に構えると刀身がベルクの髪と同じ銀に発光する。
どんな魔法か分からないため常に警戒する。
ベルクは輝く細剣をさっきよりも疾く突き出した。
それを下から上に弾き上げようと細剣同士が接触した瞬間、微かにベルクが笑った。
刹那、閃光が走り視覚を奪われた。
「グッ! クッソ、目が見えねぇ」
「ハハハ! いくら剣の腕が凄かろうと見えなければ剣を当てる事も出来まい。 さあ、此処で君を倒し『剣王』の名を譲り受けのも悪くない」
「ショウさん!」
ヴィヴィオが心配する声を上げるがそれを手で制した。
これで勝った気でいるのは
ショウがこんな時の対策を練らないとでも思っているのか?
ベルクは笑いながらショウに近付き、細剣を喉元に突き刺そうと構えるが突き出される直前にそれを弾く。
「なっ!?」
ベルクから驚愕の声が漏れる。
目で見れないなら
気配を感じ取り、風で動きを把握する。それだけすれば次に奴が何をしようとしているかなど簡単に分かる。
移動しながら細剣で斬りつけようとしてくるがそれも少し身体をズラすだけだ躱す。
痺れを切らし、ベルクは突撃してくるがそれを避け足を掛ける。
体勢が崩れ倒れるが地面には倒れず空中に舞っていた。
『剣王流』ーーー逆火
倒れた時に下からベルクの身体を切り上げた。
そして、落下してくる身体を更に斬りつける。
『剣王流』ーーー壊刃衝
「グハッ! グ、ならば!」
ヴィヴィオへと駆け寄り、人質に取ろうと手を伸ばす。
ーーーが、それは障壁によって防がれた。
「お前が考えてる事なんて読めてるよ。勝てると思っていた相手に負けそうになったら当然人質を取ろうとするよな?」
細剣を腰に挿し、ゆっくり歩き出す。
「クソが! 目の前にこんなにも近くに『聖王』がいるのに! もう少しで私の
壊れた時計のように障壁を叩きながらベルクは後悔する。
そんなベルクの肩を掴み、ショウは吠えた。
「お前の
それに、と言葉を繋げる。
「そこにいるのは『聖王』なんかじゃない。ーーー今を一生懸命に生きている“高町ヴィヴィオ”だ!」
今も障壁を叩くベルクを此方に力任せに振り返らせ拳を握る。
ーーー技、借りるぜ。ヴィヴィオ!
「一閃必中ーーー‼︎」
それは彼女の一撃。これはショウの拳ではない。ましてや、『聖王』の拳でもない。
これは彼女のーーーヴィヴィオの拳だ!
「アクセルスマッシュ‼︎」
加速した拳が顔面にクリーンヒットし受け止めきれなかったベルクはその身体を大きく吹き飛ばされた。
ふぅーーこれで戦闘回終わりーーーと思ったら実はまだ続くんですねこれが。
感想ありがとうございます!“魔王の後継者”は何処かで使わせてもらおうと思います。
これからも感想やアドバイスをよろしくお願いします!
次回予告
「まだだ………こんなところで終わる訳にはいかないんだよぉ!」
「お前にベルクさんは倒せない!」
「なっ!?」
「ショウ、さん!……カハッ!」
「オマエヲコロス」
memory 9 『狂気』