二日前くらいに投稿しようと頑張ったのですが、色々ありましてこんなにもかかってしまいました。すみませんm(__)m
正直一巻はさっさと終わりたいところです。
けどあんまり?全然?展開が進んでない気がするw
11話訪問者
「お初にお目にかかります。本日からお二方の身の回りのお世話をすることになります粕谷瞳と申します」
瞳は目の前の二人に対し優雅な動作でお辞儀してみせた。
「学園都市には初めての訪問だと仰せ付かっております。それに伴いお二方には『学園都市のルールを教えろ』と、メイド長のお達しがありましたので分かりやすく要点だけをお伝えします。しかし、私の見立てではお二方には説明不要だと思いますが、これも命令ですので言わせていただきます」
「「……・・・・・・」」
学園都市にいらっしゃったお二方――――――お客様は私を黙って見据えている。
「ルールは主に一つ、
お客様は私を黙って見据えている。
正直に言うと何故私がこのようなことをしなければならないのか不思議です。
まさか木原の方々以外に仕える日が来ようとは・・・・・・・・・……・・・・・・・(涙)。
「それでは――――――――――神裂様、マグヌス様こちらです」
本当にどうしてこうなった。
瞳は、つい先日の事を思い返していた――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――――
―木原修研究室―
先日の木原円周様奪還作戦を私は、依頼者である
「――――――――――以上が、本作戦の詳細であります」
目は合わせず耳だけを傾けながら聞いていた木原修はそのままパソコンと睨めっこしながら今日始めて口を開いた。
「・・・・・・・・生き残りが一人いる理由は?」
「一人だけ生かすことにより、殲滅よりもより一層生き残た者からの恐怖を周りに伝えることができるからです。もちろん『シークレット』の存在がバレない様脳ミソを少々イジリましたが」
言えない・・・・・・紀陸に『一人だけ生かせ』と命令しときながら怒りにソレを忘れ、あまつさえ爆撃しときながら奇跡的に生き残りが出てしまい、ソレを紀陸にネタにされ部隊内での私の
「・・・・・・・・・そうか」
普段ならこのまま研究室から静かに出て行くのだが今回はどうしても瞳は聞きたいことがあった。
「・・・・・・・修様。失礼を承知で聞きたいことがあります。どうして今回も外の組織に円周様を誘拐させるように手配したのですか?」
修様から返事が返ってこない。いつの間にか口の中が乾燥していた。
ヤバイです。ただのメイドである私が主人に質問するなど言語道断。
「クックックックックックックック――――――――――」
パソコンから目を離し今日始めて瞳を視界に捉えた。
「クックックック・・・・・・はっはははははっはははhっははははhhっはッハッハは!!そうか!やはり気になるか瞳ぃ!?二年前にも言ったように、今回も一緒だ。
外部環境や本人の意思さえ無関係に、木原は木原であるというだけで、科学に愛され、科学を悪用してしまう・・・・・・・・・・・・本当に?木原はあらゆる環境に置いても本当に科学に愛されているのか?更にその結果その木原は他の木原とどう違うのか?
その実験の結果が今日導き出された・・・・・・木原は確かに、木原は木原であるというだけで、科学に愛されていた。だが、問題は外部環境の変化だ、木原円周は間違いなく科学に愛されていた。しかし、
イキナリで訳が分からない方がいると思いますが、これが私の命の恩人でもあり、現私の主人である木原修様です。
普段は物静かな無口な方などですが・・・・・・・・えっと・・・・・・・・・ヒジョーーに申し訳にくいのですが……・・・・・・・・・・自分の研究・実験に関することになるとテンションがとても『ハイ』になってしまう思考があるのです。
まぁ木原らしいと言えば木原らしいのですが。
ですが流石は修様。血族であるはずの円周様さえ自身の研究の実験材料にするとは、まさに木原の中の木原です。
興奮状態から落ち着いた木原修は先の状態が嘘だったかのように静かにまたパソコンと睨めっこする。
瞳は素早く木原修の手の届く位置に紅茶を用意し、そのまま足音を立てずに退室した。
PDAが鳴りだした。
(誰でしょうか?)
PDAの画面に表示された名前は非通知。
私のPDAの番号を知っている時点で暗部の者の可能性が高い。
(修様のために美味しいものを作ろうと買い物の最中だったのですが、いったい誰でしょうか?)
シークレットの関係上、仕事次第では学園都市外に行く可能性が高い。また修様と離れてしまうと内心憂鬱になりつつPDAの着信ボタンを押した。
『"ザ・ペーパー"仕事です』
その声を聞いた瞬間、無意識の内に姿勢を整え、先程までの憂鬱な気分は吹き飛び、まとう気迫は正に完璧メイドを醸し出していた。
「どのような仕事でしょうか『メイド長』」
まさかメイド長直々に仕事の連絡とは、これは一筋縄ではいかない予感がします。
『単刀直入に言います。外からお客様がいらっしゃるのでその方々の身の回りの世話を願います」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥……・・・・・・・‥‥‥‥‥‥‥‥」
ハッ!私とした事がこんな事ではメイドとして失格です。
「……・・・・・・メイド長。失礼を承知でお聞きしますが何故私なのですか?」
シークレットは存在そのものが秘密。たかだか外部の者の護衛、もとい身の回りの世話など何故私がやるのでしょうか。外部の者なら普通は
『愚問ですね。私たちメイドはただ与えられた仕事をするのみ。質問などする権利はありません』
「・・・・・・・・・・失礼しました。仕事の詳細の説明をお願いします」
『詳細の説明はいつもの場所で説明するので』
言い終わると電話は切られた。
・・・・・・。今日は修様に料理を作ることはできませんね。
ビニールに入っている材料を見比べ、躊躇はしたがゴミ箱の中に埋葬した。
(さて、向かいますか)
『いつもの場所』――――――――――窓のないビルへ
『案内人』により窓のないビルに入った瞳はアレイスター=クロウリーに挨拶を交わすとそのビーカーの横に控えるように立っていたメイド長が今回の仕事の詳細を説明した。
「
これは想像以上の大物ですね。
話の内容的にただ身の回りの世話をしろといったものではありませんね。
「――――――――建前はここまで、本音は此方を利用する気満々。おそらくわざと追い込み逃げ出さないようこの閉鎖された学園都市に閉じ込めたのでしょう。
(此方から手を出せないことをいいことに・・・・・・・・これだから魔術師は)
――――――――今からいらっしゃる二方は学園都市には初めての訪問です。その為、何か不審な行動をしないか監視してください」
「了解しました。その仕事全力で当たらせて頂きます」
メイド長は言いたいことを言い終わると闇の中に消えていった。
「ふむ・・・・・・・・ザ・ペーパー。以上が今回の任務だ。さっそく頑張ってくれたまえ」
「お任せ下さい。アレイスター様」
瞳は優雅な動作でお辞儀すると『案内人』により窓のないビルを後にした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
回想もとい現実逃避終了です。
神裂火織様、ステイル=マグヌス様のメイドとして仕えて一日たちました。
それにしてもこの二方、宿を紹介したのですが野宿でいいと断られました。
飲み物をお出ししたところいらないと断られました。
食べ物をお食べするか聞いたところ食べないと断られました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
私がここにいる意味はあるのでしょうか?
暇にも程があります。
監視の指令がなければ今すぐ修様の元に向かいたところです。
荷物持ちも断られ。
学園都市の学区ごとの説明も断られ。
・・・・・・・・もうやることが掃除しかなく二方の通り道などを差し障りのない程度に綺麗にした。
(ふふふ・・・・。私の『眼』に掛かれば一日で行動パターンを把握するのも不可能ではありません。昨日の三人の行動パターンはしっかりと見て記録してますから。それにしても神裂様とマグヌス様は本当に捕まえる気があるのでしょうか?見ればわかる。いや、あらゆる人間を
三人の関係性を知らない瞳にはここまでの推理しかできなかった。
―魔術師side―
彼―――――ステイル=マグヌスは困惑していた。
当初の計画通り彼女を学園都市に追い込むことにより逃げ道を奪った。
だが、イレギュラーな事に彼女を回収するまでの間メイドが付くことになった。
最初はそんな知らない奴がいるだけで嫌悪がさしたが、あのメイドは僕らが不快に感じるパーソナルスペースが分かっているかのように一定の距離を保ちながら、コチラが意識しないと気づかない程度に、絶妙に気配を遮断している。更に細かい気遣いや、都市の案内は彼女を追跡するにあたってとても役立った。何より僕らのカッコはこの都市では目立ちすぎる。ソレを考慮したのか、あまり人目につかない裏道を教えてくれた。一言で言うならこのメイドは完璧だ。
(この気遣いが少しでも
自分の所属する組織のトップを思いだしその考えを諦めるのだった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
今日も神裂様とマグヌス様はインデックスと言う少女を追跡していた。
お二方に仕えて今日で三日。七月二十日。
早い学校なら今日から夏休みである。
(本当に捕まえる気があるのでしょうか?何故二人がかりでいかないのでしょう)
そう、毎回神裂様、マグヌス様は二人で捕らえるのではなく、何故お互い協力せずに一人で捕まえようとする。まるでわざと捕まえないかの様にしているかのよう―――――――いや、違う。
だけど本当はこんなことはしたくない様に
おそらく二方にはその自覚はない。
ですがそうと分かれば少し面倒ですね。
あの少女、動きからすると相当逃げ慣れている。
この調子だとおそらく一週間は掛かってしまう。
この状況から早く脱出するには少女の行動範囲を更に狭める必要がある。
ならとる行動は一つ――――――――――
「多少怪我をしても仕方ありませんよね」
今私たちは第七学区:学生寮の屋上にいます。
今はマグヌス様だけで追跡している。
神裂様が今この場にいない今がチャンスです。
私の作戦内容はこうです。
一つ、マグヌス様が一人で追跡するその時を狙う。
一つ、観察の結果、神裂様は通常の人間より目が良いので見られる可能性アリ。
一つ、観察の結果、ある程度の攻撃は少女に効かない。
一つ、効かなくても衝撃は効くものだと思われ。
一つ、事故に見せかける。
一つ、マグヌス様が認識出来ない程の攻撃速度。
以上の結果から、私の能力では不可能。不本意ですが
『磁力狙撃砲』音が極限に少ないことが魅力的です。
さて、狙撃ポイントにつきました。
後はターゲットが次の寮に飛び移る瞬間を狙うだけ・・・・・・・・・。あ、ちゃんとマグヌス様の死角になるように計算した狙撃ポイントですので見られる心配はありません。
少女の方が速度を上げましたね。
これは飛び移る為の助走ですね。
狙いは飛び移るその瞬間――――――――――――――――――今!!
音はしない。だが、弾丸は確実にターゲットの背中に命中した。
マグヌス様から見たらバランスを崩して落ちたようにしか見えない。
コレで足の骨でも一本折れてくれればラッキーなのですが。
では、帰りますか。
証拠が残らないように遠隔操作で紙を操り被弾した弾丸を回収し、その場を後にする。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
予想外のことが起こりました。
落下地点には少女の姿がなくマグヌス様は付近を捜索しましたが見つからず、そのまま他の場所を捜索することに・・・・・・・・・・。
神裂様もマグヌス様も相当焦っているご様子。
(まずいですね)
実はもうすでに
何よりこの眼の存在は知られたくない。
私の行動がこのような形で裏目に出てしまうとわ・・・・・・・一生の不覚。
取り敢えず神裂様とマグヌス様には、少女―――インデックスがまだこの近くにいる可能性が高いと説明しときました。
説明に納得したのか二方はこの第七学区を中心に捜索を開始する。
(今日も修様に会えないのですか……・・・・・グスン)
二方にバレないようハンカチで目元を押さえながら今後のことをを考えるのだった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
―魔術師side―
彼女―――――神裂火織は感心していた。
三日間このメイドと過ごし、身のこなしから只者ではないことはわかってはいたが、この推理力あなどれません。
正直、ステイルから彼女を見失ったと報告を受けた時は我ながら焦ってしまいました。
ですが、メイドの助言によりまだこの第七学区付近にいる可能性が高いと分かり、探している最中です。
時間がないのにこの失態。
次また彼女を垣間見た時は―――――――心痛みますがこの『七天七刀』を抜刀するとしましょう。
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予想外のことが起こりました。
本日何度同じ事を言ったのやら・・・・・・・・・。
そんなことより、大変なことになりました。
神裂様がインデックスの背中に斬りかかったところ、今日の朝まで核シェルター並の強度を誇っていたシスター服がただの一般的なシスター服の強度なっていたのです。
その・・・・・・・・・・なんですか・・・・・・・・・神裂様は今とても落ち込まれてしまい・・・・・・・・・刀に付着した血を拭い、一人ぶつぶつ呟きながら精神的に塞ぎ込んでしまいました。
ですが、出血量からそこまで傷口は深くないと考えられるのでもって午後八時~九時。あの傷では遠くまで行けません。マグヌス様がその時刻までに回収出来ればどのような傷も直すのは可能なのですが。
後はマグヌス様を待つのみ、今は目の前の問題をどうにかしないと……・・・・・。
精神的に塞ぎ込んだ
「粕谷瞳ってこんなキャラだっけ?」
いいんです。見た目は粕谷瞳ですが中身は別人なので。