小鳥がさえずり雲一つない青空。
どうもみなさん、初めまして! 私は気づいたら転生していました。
あ、けして痛い子ではないのであしからず。
どうして気づいたかというと、私の兄があの作品の主人公だからです。
しかも、私は双子の妹なのだそうですよ!
神様や女神さまにあった記憶はないんですけど、変ですよね~。
とまぁ、そんなことが突然起きてかなり驚きましたよ、うん。
転生なんて二次創作限定のゆめ物語だと思ってましたからね、自分がなるまでは。
「みあ、行くよ~?」
「準備はいいか?」
「はい、大丈夫です」
はい、皆様のお気づきのとおり、今私の目の間にいる少年が私の兄である吉井明久です
その隣にいるのは吉田彰仁で従弟なんだそうです。
ちなみにわたし達はなんと一卵性?ですから、髪の色も同じなのです。
まあ、私は兄様とは違い、生まれつき足が不自由なんですけどね。
生まれて暫くして前世の記憶でしょうか、前世を思い出したんですよ。
なにも、5歳の時じゃなくてもと思いましたけどね。
「兄様に彰仁さんも、いつもの持っておられますか?」
「うん、みあの手作り人形でしょ? ちゃんと持ってるよ」
「忘れるわけないでしょ?」
私が問いかけると兄様達はわたしを見て笑顔で頷いてくれました。
ズボンのポケットから取り出して私に見せる兄様達。
「3人とも、何してるの? そろそろ行かないとまずいよ」
と、声がかけられて視線を向けるとそこには小学生並みの背丈でなおかつ大人らしい果実をもつ少女がいた。
お尻にかかるくらいある髪をポニーテールに云われており、緑色の瞳がとても綺麗。
彼女の名前は雨宮つぐみといい、私の義姉となるべく人です。
もちろん、明兄のほうですから、間違いなどしないでくださいね!
まあ、彰仁さんにもおりますけどね♪
「はい、それでは、参りましょう」
「うん、康太も待ちくたびれてるだろうしね」
私の言葉に頷いた兄様は、車椅子を押して向かってくれます。
このマンションはバリアフリーが行き届くのようにされているのでそれほど苦労はしないですけど。
兄様は心配性なので、いつもこうして押してくれるのです。
マンションの外にでると電柱にもたれかかっている小柄な少年を見つけました。
「おはよう、康太」
「おっす、康太」
「おはようございます、康太くん」
「おはよう、康太くん」
「……おはよう」
私達全員で笑みをうかべると康太くんも笑って返してくれます。
彼はご存知ムッツリーニと呼ばれる人、なんですけど。
ここが驚きなのですが、彼……土屋康太くんは私達兄妹の幼馴染なのですよ!
あ、ちょうどマンションの前にはバス亭と送迎用のバスが到着しているようです。
ちなみにこのバスは私達のような障害を持つものの為らしいです。
ちょうど到着したのでしょう、兄様ともども中へと入ります。
私のような障害がある子に特別に処置をとられたというのはきこえはいいですけどね。
多分、父様がなにかしたのでしょう。
まあ、わたしとしてはすごく助かりますけどね。
~~~☆~~~side明久~~~
みなさん、どうも。吉井明久です。
妹のみあとは双子の兄妹で、僕と似ている髪色と母さん譲りの容姿はみんなの好意も的です。
まあ、そんなのは僕と彰仁と康太が邪魔してるけど。
「吉井兄妹に土屋に雨宮、時間通りだな」
バスから降りてみあの車椅子を押していると、突然声がかかってきた。
文月学園の玄関前には、浅黒い肌をした短髪のいかにもスポーツマン然とした男。
そんな男にドスのきいた声で呼び止められた。
まあ、僕ら全員はきちんとわかってはいるんだけどね?
「あ、鉄じ――じゃなくて、西村先生。おはようございます」
「……アイアンマン先生おはようございます」
「鉄人先生おはようございます」
「「西村先生、おはようございます」」
相手は生活指導の鬼といわれた西村教諭。
目をつけられるとロクな目に合わないのだ。
みあの車椅子をとめて僕と彰仁と康太とみあとつぐみは挨拶する。
「土屋、俺はどこぞのヒーロではないぞ。それと今、鉄人って言わなかったか?」
「ははっ。気のせいですよ」
「……そう、気のせい」
「ん、そうか?」
僕と彰仁と康太は咄嗟に嘘をついた。
内心で思っていることがときたま口にでるから困るよね。
「で、クラス分けの結果だ」
みあ達にそれぞれ封筒が渡される。
「「「「ありがとうございます」」」」
それぞれ5人は受け取る。
「吉井兄、他の先生から事情は聞いたぞ。 結果は残念だったがお前さんの行動は他人に対して誇れるものだ」
「はい」
褒められて悪い気はしないよね。
まあ、勉強はきちんとしてないといけないけどさ。
「ごめんね、アキくん……あたしのせいで」
「もう、つぐみは気にしすぎだよ!」
しょんぼりするつぐみに注意する僕。
「体調管理も試験のうち、それを守れなかったってだけだろ? 次から気をつければいいんだよ」
「…………彰仁のいうとおり」
「そうですよ、つぐみ義姉さんは今悔やむより未来を考えましょう!」
彰仁と康太とみあは励ますようにつぐみに声をかける。
「掛け合いはしてはみたが、駄目だったからどうにもできずに申し訳がたたんな」
「そんな、西村先生はよく僕達の勉強をみてくれたのにそれに答えられずにこのざまをさらした僕らが悪いんですから。 だから、先生は悪くないです!」
西村教諭の言葉に僕は首をよこに振り、否定する。
「…………まったくそう言われたら気にしすぎるわけにはいかないじゃないか」
「親身になってくれるそんな先生だからこそ、私達は続けてこれたんですよ」
頬をかく西村教諭にみあは笑顔を見せて言った。
そう、みあの言うとおりだ。
西村教諭だからこそ、僕らは成績をあげることができた。
これもすべて西村教諭がいてくれたおかげなのだから。
「褒めてもなにもでないぞ? それより、封筒をみないのか?」
「あ、忘れてた」
西村教諭に言われて封筒を上からきりとると中身を見る。
やっぱりな~という気分でその紙を眺める僕と彰仁と康太。
つぐみとみあは苦笑を浮かべていた。
吉井明久――Fクラス
吉田彰仁――Fクラス
土屋康太――Fクラス
吉井みあ――Fクラス
雨宮つぐみ――Fクラス
もうひとつもかきなおす!
明久の双子の妹の名前はみあです!