ソードアート・オンライン~黒の剣士と絶剣~ リメイク版   作:舞翼

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ども!!

舞翼です!!

これだ!っと思った事を書いてみたんですが。
上手く書けてるかな~(>_<)
まあ、ちょこっと時系列は、弄りましたが。
オリキャラ登場っす!!

誤字脱字があったらごめんよ。
それではどうぞ。


第10話≪クリスマスイベント≫

アインクラッド第四十九層主街区《ミュージェン》。

今日の日付は、十二月二十四日――クリスマスイブだ。

そして今日は、真っ白い雪が舞っていた。

広場には、イブを共に過ごすプレイヤーたちがゆっくり歩いている。

俺とユウキは、ベンチに座りながら空を眺めていた。

 

「あの人にも見せてあげたかったな……」

 

「……うん、そうだね」

 

あの人とは、俺たちを気に掛けてくれた女性プレイヤーの事だ。

その人の名は――レン。

俺たちにとってレンさんは、姉のような存在であった。

だが、レンさんは帰らぬ人となってしまった。

それは、第五十層ボス戦での出来事だった。

そのボスは、三つの顔と六本の腕を持つ阿修羅だった。

二本の腕しか使わなかったボスは、HPが三本目へ突入すると四本、四本目へ突入すると六本の腕を振るってきた。

集中連打攻撃により、恐怖に染まった前衛のプレイヤーが離脱し、壁役(タンク)が居なくなるという事態に陥ってしまった。

俺とユウキとレンさんは前衛へ立ち、壁役の代わりになる為、ボスのタゲを取り続けていた。

だが、俺とユウキが同時に攻撃を受け、ボスの眼の前で崩れ落ちた。

ボスはその瞬間を逃さず、俺たちの頭上目掛けて拳を振り下ろしてきたが、俺たちに直撃する事はなかった。

――レンさんが直撃コースへ飛び込み、俺とユウキを後方へ押し飛ばしたのだ。

レンさんはボスの攻撃を受け、俺とユウキの前まで吹き飛ばされた。

レンさんは俺たちの無事を確認すると、微笑みながら無数の結晶となって散った。

 

俺とユウキは、怒りに飲み込まれ――鬼神と化した。

ボスの攻撃を最低限の動作で避け、次の瞬間に猛烈な攻撃を与える。

恐怖と言う感情は一切なかった。

何分、何時間、剣を振るい続けたか解らなかった。

気付くと、眼の前のボスが倒されていたのだ。

このボス戦で、ヒースクリフに≪ユニークスキル(神聖剣)≫が出現したにも関わらず、新聞の見出しは、『攻略組に《鬼神》現る!!』、と言う記事で占められていた。

《神聖剣》の事は、隅っこに小さく書かれてただけだった。

そしてこのボス戦後、俺とユウキには、《鬼神》の二つ名がプラスされた。

物思いに耽っていたら、後方から声を掛けられた。

 

「せっかくのイブなんだカラ、辛気臭い顔をしてるナヨ」

 

心配そうに声を掛けてきたのは、情報屋の《鼠》のアルゴだ。

 

「キー坊、ユーちゃん。 《背教者ニコラス》が出現するモミの木の目星は付いてるんダロ」

 

《背教者ニコラス》。

クリスマスが始まる午前零時に、モミの木の下に出現するボスのことだ。

このボスからドロップするアイテムの中には、――《蘇生アイテム》があると噂されていた。

実はプレイヤーの死は、ゲーム終了まで保留されていて、このアイテムで蘇生可能ではないか?と言う憶測が流れだし、希望を抱いた者は血眼になって情報を集めた。

 

「……うん、付いてるよ。 先に言っとくけど、止めてもムダだからね」

 

「……俺からも忠告しておく、邪魔する奴は斬る可能性があるってな。 それが、お前でもだ」

 

アルゴは顔を俯けた。

 

「……キー坊。 ユーちゃん」

 

「じゃあ、そろそろ時間だし。 俺たちは行くわ」

 

「じゃあね。 アルゴさん」

 

俺とユウキは立ち上がり、転移門を潜って、第三十五層の街ミーシェへ転移した。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

俺とユウキはミーシェの街を出て、《迷いの森》に歩を進めていた。

俺たちは、地図にマーカーをつけた場所へ向かった。

このマーカーを付けたモミの木の下に、《背教者ニコラス》は出現する。

目的地へ向かっている途中で、背後のワープポイントからプレイヤーが出現した。

先頭に立つのは、侍のように軽鎧に身を固め、腰に長刀を差し、頭にバンダナを巻いた男――《風林火山》リーダー、クラインだった。

 

「……尾けてたのか」

 

「まあな。 追跡スキルの達人がいるんでな」

 

ユウキは殺気を放ち、言った。

 

「……クラインさん。 ボクたちを止める事ができると思ってるの?」

 

俺も殺気を放った。

 

「……俺たちを止める事は不可能だ。 俺が落ち着いてる間に帰れ。――お前らを斬りたくない」

 

俺とユウキの殺気に当てられ、《風林火山》メンバーは恐怖していた。

攻略組最強と言われる俺たちから殺気を浴びてるので、こうなるのは当然か。

 

「オレは、お前ェらを死なせたくねぇんだ。 二人でボスに挑むなんざ無謀だ! オレたちとパーティーを組むんだ!」

 

「……おい、俺は帰れと言ったよな」

 

「……ボクからもお願い、早く帰って」

 

俺とユウキの右手は、剣の柄を握り締めていた。

すると、クラインの後方から三十人の大集団が現れた。

 

「……お前も尾けられたな、クライン」

 

「……ああ、そうみてェだな……」

 

クラインの隣に立つ《風林火山》メンバーが低く呟いた。

 

「あいつら、《聖竜連合》っす。 フラグボスの為なら一時的にオレンジ化も辞さない連中っすよ」

 

《聖竜連合》は、《血盟騎士団》と並ぶ攻略組最大のギルドだ。

だが、人数が多くとも、個々のプレイヤーのレベルは俺たちより下だろう。

ざっと見積もって、三十人ちょいか。

――どうする、斬るか?

クラインの叫び声が、俺の手を押し止めた。

 

「くそッ! くそったれがッ!!」

 

クラインは放剣し、背中を向けたまま怒鳴った。

 

「行けッ! 二人とも! ここはオレらが食い止める! お前ェらはボスを倒せ! だがなぁ、死ぬなよ! ぜってぇ死ぬんじゃねぇぞ!」

 

「……すまない」

 

「……ごめんね」

 

俺とユウキは、クラインに背を向けると、最後のワープポイントへ足を踏み入れた。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

午前零時前に、モミの木の下に到着した。

時刻が零時になると同時に、鈴の音が響き、(そり)からボスが飛び降りてきてた。

盛大に雪を蹴散らして着地したのは、身の丈が俺の三倍はあろうかという人型ボスだった。

腕が異常に長く、前屈みの姿勢ゆえに地面に擦れそうだ。

ボスは、赤と白の上着に三角帽。 右手に斧、左手には頭陀袋(ずだぶくろ)をぶら下げていた。

ニコラスは、クエストに沿った台詞を口にしようと、口を動かそうとした。

 

「うるせぇよ。――いくぞ、ユウキ」

 

「……わかった」

 

俺とユウキは放剣し、思い切り地を蹴った。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

俺たちは、HPを危険域(レッド)まで落としたが、《背教者ニコラス》のポリゴン体を四散させる事に成功した。

俺はアイテムストレージを開き、ドロップ品を確認した。

そこには、確かに蘇生アイテムがあった。――≪還魂の聖昌石(かんこんのせいしょうせき)≫と。

俺はすぐにこのアイテムを実体化させ、宝石をタップした。

【このアイテムのポップアップメニューから使用を選ぶか、あるいは手に保持して《蘇生プレイヤー名》を発声する事で、対象プレイヤーが死亡してから、その効果光が完全に消滅するまでの間(およそ十秒間)ならば、対象プレイヤーを蘇生させる事ができます。】

十秒。 それがプレイヤーのHPが0になり、仮想体(アバター)が四散してから、ナーヴギアがマイクロウェーブを発して、プレイヤーの脳を破壊するまで時間だ。

俺は言葉を失った。

 

「……キリト、どうだったの?」

 

俺はユウキに、《還魂の聖晶石》を手渡した。

 

「……たった、十秒……」

 

「……ああ、レンさんは二度と帰ってこない」

 

「……そう」

 

暫しの沈黙が流れた。

その沈黙を、俺が破った。

 

「……戻るか」

 

「……うん」

 

俺は、ユウキから《還魂の聖晶石》を受け取り、歩き出した。

ユウキも立ち上がり、俺を追うように歩き出した。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

森の中に残っていたのは、《風林火山》メンバーだけだった。

俺は、胡座をかいていたクラインに近づいた。

 

「……キリト、ユウキちゃん……」

 

掠れた声で呟くクラインの膝の上へ、俺は《還魂の聖晶石》を放った。

 

「それが蘇生アイテムだ。 過去死んだ奴には使えなかった 。 次にお前の眼の前で、死んだ奴に使ってやってくれ。――じゃあな」

 

「またね」

 

俺たちは迷いの森を出る為、歩を進めた。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

俺たちは、第四十九層で宿を取り、部屋の一室に居た。

 

「……ダメだったな」

 

「……うん、そうだね」

 

椅子から立ち上がろうとしたその時、アラーム音が俺の耳に届いた。

視界の端に、アイテムウインドウを開く事を促すマーカーが点滅している事に気付き、俺は指を振った。

アイテムウインドウの中で見付けたのは、録音クリスタルだった。

 

「(――お茶した時、レンさんにこれを渡されたな。 すっかり忘れてた)」

 

俺はそれを取り出し、テーブルの上へ置いた。

 

「それは?」

 

「ああ、レンさんに渡された物だ。 何が録音されてるかは、解らないが」

 

俺は点滅するクリスタルをタップすると、懐かしい美声が流れた。

 

『キリト、ユウキ、こんばんは。 これを聞いてるって事は、私、死んじゃったのね。 もし生きてたら、クリスマスの前の日に、このクリスタルを返して貰うはずだったから。 何でこれを録音したか説明するよ。 私、長く生きられない予感がしたの。 ボス戦で命を落としちゃったりね。 たぶん、これが当ったのかな。 君たち、私が死んだからって無茶したでしょ。 その気持ちは嬉しいけど、自分の命は大切にしないといけないわよ』

 

俺とユウキは苦笑した。

 

「俺たちの行動は、レンさんにバレバレだな」

 

「そうだね。 レン姉には、隠し事できなかったもん」

 

録音の続きはこう流れた。

 

『キリトとユウキとは、約半年の付き合いになるね。 君たちと出会って、色々な事を経験して、私は楽しかったよ。 妹と弟ができたようで。 そうそう、私、現実世界で保育士をやってたの。 帰ったら皆に顔を見せてあげてね。 私の名前を言えば通してくれるから。 私の本名は、高城綾(たかじょう あや)。――キリトは、ビーターだから嫌われてるって言ってたけど、攻略組の皆は、君の事を頼りにしてるんだよ。――いい、ユウキはキリトを支えてあげるんだよ。 キリトの背中には、重過ぎると思うから。 あと、二人は私の分まで生きてね。 あ、もう時間だ。 最後に、キリト、ユウキ。 メリークリスマス。 また何処かで』

 

これで、録音音声は終了した。

いつの間にか、俺とユウキの瞳から、一筋の涙が流れていた。

 

「……レンさんの為にも、俺たちは生きないとな。 絶対に死ねない」

 

「わかってる。 レン姉の遺言だもんね」

 

レンさん、俺たちは、この世界で精一杯生きるよ。

だから、見守ってください。




上手く書けたかメッチャ不安っす……。
レンさんは、今回しか出てこないっす。
まあ、出せたら出そうと思いますが(夢の中とかで)。
そしてそして、キリト君とユウキちゃんに二つ名が追加されましたね。
その名も《鬼神》っすね。
ユウキちゃんには、レンさんを合わせて、お姉さんが二人居たんすね。

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