ソードアート・オンライン~黒の剣士と絶剣~ リメイク版 作:舞翼
舞翼です!!
うむ。今回はあの少女との出会いですな。
てか、作者頑張って投稿したぞ。うん、まじ疲れた……。
誤字脱字があったらごめんよ。
それでは、どうぞ!!
俺たちが転移門前で見たのは、泣き喚く一人の男性プレイヤーだった。
「誰か……誰か……仲間の仇を取ってくれ……」
俺はそれを遠目に見ながら、隣に居るユウキに聞いてみた。
まあ、コイツの答えは解ってるが。
「なあ、ユウキ……。 どうする?」
「ボクはあの依頼を受けるよ……。 PK行為なんて許せないよ」
ユウキからは怒りがひしひし伝わってきた。
俺も、
俺たちはそのプレイヤーに歩み寄った。
「どうしたんだ?」
俺が男にそう問いかけると、俯いていた顔を勢いよく上げた。
「あんたら……オレの仇を取ってくれないか……。 オレはシルバーフラグスのギルドリーダーだ。……女性プレイヤーが、一緒に狩りしたいって言うから、オレたちは快く受け入れた。 そいつ先導の下、狩りに出たんだ。……だが、オレンジプレイヤーが後方から襲ってきやがった。……オレは逃げ切る事ができたが、仲間たちは……殺された。 だから、仇を取ってくれないか?……殺さなくていい、監獄へ入れてくれ!!」
「ああ、その依頼受けるよ。 ユウキも良いよな?」
「うん、いいよ」
俺とユウキは、その依頼を受ける事にした。
もし、このまま放置しておけば、また被害が出る可能性がある。
男性プレイヤーはメニュー・ウインドウ開いてアイテム欄を表示し、回廊結晶を取り出した。
「この回廊結晶は、出口を監獄エリアに指定してある。これを使って監獄へ入れてくれ……」
そう言うと、男性プレイヤーは、俺に回廊結晶を手渡した。
でも、何処を捜せばいいのか?
そう思っていたら、ユウキが口を開いた。
「その女性プレイヤーさんって、何処に居るか解る?」
「……三十五層に居るはずだ。 頼む、仲間の仇を取ってくれ……」
「ああ、任せろ」
「うん、ボクたちに任せて」
俺とユウキは転移門を潜り、第三十五層の街ミーシェへ転移した。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
俺たちは、第三十五層街ミーシェで、情報収集をしていた。
「あと回ってない場所は、迷いの森か? でもな~、あの場所で情報収集が出来るか?」
「其処って一度だけ、ボクが迷子になった場所だよね?」
迷いの森は、専用の地図がないと突破が不可能なダンジョンだ。
前に、地図を持っていないユウキが先走って、迷子になった例がある。
この時俺は、数時間掛けてコイツを捜した事があるのだ。
「そうだぞ。ま、取り敢えず、行ってみるか」
「そうだね。 じゃあ、レッツゴー♪」
俺とユウキは、迷いの森へ歩を進めた。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「帰還後のアイテム分配なんだけど。 あんたはそのトカゲが回復してくれるんだから、結晶は必要ないわよね」
カチンときたシリカは、即座に反論した。
「そういうあなたこそ、ろくに前衛へ出ないですから、結晶なんて使わないじゃないですか。――私、アイテムなんかいりません。 あなたとは絶対に組まない。 あたしを欲しいっていうパーティーは、他にも沢山あるんですからね!」
シリカは、引き止めるリーダーの言葉に耳を貸さず、ムシャクシャした気分で迷いの森を歩き始めた。
相棒がいるシリカにとって、此処のモンスターはそれほど強敵ではなかった。
苦労せず撃退し、主街区まで到着できるはずだった。――道に迷わなければ。
シリカが深い森にげんなりしながら歩いていると、肩の上でピナが“きゅるっ!”と鳴いた。
シリカは素早く腰から短剣を抜き、ピナが見据えている方向へ身構えた。
数秒後、苔むした巨木の陰から、低い唸り声が聞こえてきた。
モンスター名は《ドランクエイプ》、迷いの森で出現する中では最強クラスだ。 その数三体。
右手には粗末な棍棒を携え、左手には紐がついた
「グワアアァァ!!」
猿人が棍棒を振り上げ、雄叫びを上げている最中に、シリカは地を蹴った。
「はああああ!!」
シリカは、短剣突進技《ラピッド・バイト》を命中させてHPを削り、そのまま高速連撃技に持ち込んで圧倒する。
シリカは連撃技を的確に浴びせ、素早く跳び退って敵の攻撃を躱し、また踏み込むというヒットアンドアウェイを繰り返す。
四度目の攻撃で、連続技《ファッドエッジ》を放ち、猿人に止めを刺そうとしたその寸前――。
一瞬の隙をついて、右後方から猿人がスイッチしてきた。
そして、後方に下がった猿人は、瓢箪の中の液体を飲み体力を回復している。
シリカは唇を噛んだ。
このまま戦闘を続けてもキリがない。
ピナからの癒しのブレスで回復しているが、それは微々たるものだ。
猿人のHPを半分減らした時、深追いしすぎたシリカが、クリティカル攻撃を受けてしまった。
これにより、約三割HPが減少した。
立ち上がり、回復する為腰に装備してあるポーチの中に手を伸ばすが、最悪な事に、手持ちの回復薬を切らしてしまった。
あと三回、同じ攻撃を受ければ確実に死んでしまう。
猿人の横薙ぎ攻撃が腹部に直撃し、吹き飛ばされ、後方の木へ叩き付けられ、座り込んでしまった。
HPは
そして、頭上目掛けて、棍棒が振り下ろされた。
だが、その寸前に入り込んだ小さな影があった。
重苦しい衝撃音とエフェクト光、水色の羽根がぱっと散り、地面に叩き付けられた。
「きゅる……」
ピナのHPバーが減少し、ポリゴン体を四散させた。
一枚の羽がふわりと空を舞い、地面に落ちた。
シリカは眼の前で起きた光景が受け入れられず、呆然としてしまう。
再び、棍棒が振り上げられ――。
だが、三体並んだ猿人は、ポリゴン体を四散させた。
呆然と座り込んだシリカの眼の前には、二人のプレイヤーが立っていた。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
俺が索敵スキルを発動させながら歩いていたら、プレイヤー反応があった。
「やばい、あの子モンスターに襲われてる!」
「あの木の下だね!」
「ああ! 急ぐぞ!」
「了解!」
俺とユウキは地を蹴り駆け出した。
駆けながら、片手剣単発ソードスキル《ホリゾンタル》を発動させると、モンスターの背部を水平に斬りつけ、ポリゴン体を四散させた。
俺たちは、剣を左右に数回振り、鞘へ納めた。
少女は、水色の羽根を優しく握っていた。
――この子は、ビーストテイマーか。
「……お願いだよ……あたしを独りにしないでよ……ピナ……」
俺は少女の前で跪き、遠慮がちに声をかけた。
「……えっと、その羽根だけどな。 アイテム名、設定されてるか?」
シリカが羽根の表面をタップし、浮き上がったウインドウには、アイテム名が表示されていた。
――《ピナの心》。
それを見て、シリカが泣き出し――
「ちょ、待った待った。 あ、え~と、どこだっけ?」
俺はユウキに助けを求めた。
「最近分かったことなんだけどね。 第四十七層の南に、《思い出の丘》っていうフィールドダンジョンがあるんだ。 そこに咲く花が、使い魔蘇生用のアイテムなんだよ」
シリカは、俯いていた顔を慌てて上げた。
「ほ、本当ですか!!??」
だが、フィールドダンジョンの層を思い出し、肩を落とした。
「……四十七層……」
三十五層から十二も上のフロアだ。
シリカのレベルでは、安全圏とは言えない。
視線を地面に落しかけた時、二人の会話が聞こえた。
「うーん、俺らだけで行ってもいいけどな」
「でも、使い魔を亡くしたビーストテイマー本人が行かないと、花が咲かないらしいよ」
「あ~、なるほどな。 どうすっか」
「じゃあさ。 ボクたちも一緒に行ってあげれば良いんじゃないかな?」
「それもそうだな。……この子に合う装備が、ストレージにあったような」
「じゃあ、それを装備すれば、五、六レベル程度なら、底上げできるかもね」
「だな。 何時渡s「……あの」」
俺の言葉は、少女に遮られてしまった。
「……あの、どうしてそこまでしてくれるんですか?」
――《甘い話には裏がある》可能性がある。
「ボクは、助けたいからかな。 キリトは?」
「ん、ああ、俺もユウキと同じだよ。――それに、君は妹に良く似てる」
「え、キリト。 妹居るの!? 今度紹介してよ!?」
「わ、解ったから。 落ちつけ。 無事帰れたら紹介すっから」
ユウキは、大きく深呼吸をした。
「ふぅ、――うん、落ち着いた」
「まったく」
俺は苦笑いをした。
――シリカは知らぬ間に、笑みを浮かべていた。
「(――悪い人じゃないんだ)」
シリカは二人の善意を信じる事にした。
立ち上がり、ぺこりと頭を下げた。
「よろしくお願いします。 助けてもらったのに、その上こんなことまで……」
俺は頭を下げられたので、両の手を左右に振った。
「いや、いいよ。 俺たちが勝手にやってることなんだし」
「そうだね。 ボクたちが来た目的と、被らないでもないから」
シリカは二人に自己紹介をした。
「あの……、あたし、シリカっていいます」
「ああ、俺はキリトだ」
「ボクはユウキだよ。 しばらくの間よろしくね」
「さて、街へ戻るか」
俺はベルトにぶら下がるポーチから地図を取り出し、出口に繋がるエリアを確認すると、歩き始めた。
その後ろに、シリカ、ユウキと続いた。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
三人は迷いの森を抜け、第三十五層の街ミーシェを訪れていた。
大通りへ出ると、シリカがフリーになった事を聞きつけたプレイヤーが話し掛けてきた。
「シリカちゃん、僕たちとパーティー組まない?」
「前衛は、僕たちが引き受けるからさ」
「あ、あの……お話はありがたいんですけど……。 しばらくこの人たちとパーティーを組むことになったので……。 ごめんなさい……」
シリカは頭を下げた。
「ええー、そりゃないよ」
「僕たち、シリカちゃんと組めるのを楽しみにしてたのに」
すると、ユウキがニッコリ笑い、言った。
「ごめんね。 今回は譲ってくれないかな」
これを見た男性プレイヤーたちは、ころりと態度を変えた。
「は、はい、大丈夫です」
「そ、そうです。 次があります」
そう言うと、男たちは人混みの中へとけ込んでいった。
「やっぱり、これで照れないのは、キリトだけだよ」
「そうかもな。 俺は、昔からお前を見てるしな」
シリカが、俺とユウキの関係を知りたそうに見てきたので、俺が答えた。
「ああ、ユウキとは幼馴染なんだ」
「へ~、そうなんですか。 何か、羨ましいです」
シリカは二人を交互に見た。
「そ、そうか。 この前、喧嘩したばかりだぞ」
「ボクのプリンを、キリトが食べたから喧嘩になったんだよ」
「その前は、俺のパフェを勝手に食べたじゃないか」
「「むむむ……ふん」」
俺とユウキは同時に、そっぽを向いた。
このやり取りに、シリカは声を上げ笑った。
「お、お二人は仲が良いんですね」
「「良くない!」」
仲が悪いようには見えなかった。
逆に、良すぎるほどだ。
シリカは、心の中で呟いた。
「(――お互い信頼してるんだ)」
「ん”んッ――さて、まずは此処から移動しようか」
「そうだね」
三人は歩き出し、《風見鶏亭》の前までやって来た。
シリカは、何も聞かず、ここまで連れて来てしまった事に気付いた。
「あ、キリトさんとユウキさんのホームはどこに……」
「ああ、いつもは五十層だな……。 だけど、今から帰るのもな……」
「じゃあ、今日はここに泊まろうよ」
「そうですか!」
嬉しくなって、シリカは両手を叩いた。
「ここのチーズケーキが結構いけるんですよ」
その時、隣の防具屋から、二週間参加していたパーティーメンバーが現れた。
先頭を歩くのは、口論になった女性プレイヤーだ。
シリカは反射的に、数歩後ずさってしまった。
「あら、シリカじゃない」
「……どうも」
「へぇーえ、森から脱出できたんだ。 よかったわね」
女性プレイヤーは、口の端を歪ませ笑うと、言った。
「あら、あのトカゲ、どうしちゃったの? あらら、もしかしてぇ?」
シリカは唇を噛んだ。
「死にました……。 でも、ピナは必ず生き返らせます!」
「へぇ、てことは、《思い出の丘》へ行く気なんだ。 でも、あんたのレベルで攻略できるの?」
俺とユウキが、シリカの前に立った。
「あ、ゴメン
「おい、ユウキ。
「だって、おばさんじゃん」
女性プレイヤーは、顔を真っ赤に染めた。
「このガキッ!!」
「怒ると
「もう、キリトは言い過ぎだよ」
「い、行くわよッ!!……せいぜい頑張ってね」
女性プレイヤーは、仲間を連れ立って歩き出した。
後ろ姿が見えなくなったのを確認してから、俺は息を吐いた。
てか、シリカがプルプルしてるような……、気のせいかな。
「ふぅ、スッキリした。 俺たちも行こうぜ」
「OK」
「はい」
三人は、風見鶏亭の門を潜った。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
風見鶏亭の一階は、広いレストランになっている。
その窓際のテーブルに、シリカと向かい合わせになるように、俺とユウキは着席した。
シリカは、ポツリと呟いた。
「……なんで……あんな意地悪言うのかな……」
俺は真顔になると、口を開いた。
「君は……
「初めてです」
「そうか。――どんなオンラインゲームでも、自分から善人、悪人になるプレイヤーは居るんだ。 それが従来のオンラインゲームだったんだろうな……。 だが、SAOは違う。 HPが0になったら、現実世界でも本当に死んでしまうからな。 そんな中でも、他人の不幸を喜ぶ奴、アイテムを奪う奴、――殺しまでする奴が多すぎる」
「キリト……」
ユウキに肩を優しく叩かれ、軽く笑った。
「……すなまい。 暗くしちゃったな」
シリカは、顔を左右に振った。
「いえ、大丈夫です。 ええと、さっきはありがとうございました」
「いいのいいの。 ボクたちが勝手にやったことだから。 それに、あの人にはカチンときたしね」
「ああ、さっきのおばさんの事か」
俺の言葉を聞き、シリカは笑みを零していた。
「さっきは、笑いを堪えるの大変でした。 私、この世界に来てこんなに笑ったの初めてです」
「そっか」
「うん、シリカちゃんは笑顔が似合うよ」
俺が両の手を叩いた。
「さて、食事にしようか」
「「うん(はい)!」」
それから、各自で食事を摂った。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
俺たちは食事を摂った後、部屋に入った。
まあ、俺はユウキと同室なんだが。
「なあ、ユウキ。 あの女性プレイヤーが、依頼人が言ってたプレイヤーじゃないか? 俺の勘だが」
「たぶん、そうかも」
その時、コンコンとノックの音が聞こえてきた。
「誰だ?」
「たぶん、シリカちゃんじゃないかな」
「ああ、なるほどな」
俺はドアノブを捻り、ドアを開けた。
そこに立って居たのは、竜使いの少女シリカだった。
「あ、あの、こんばんは。 えっと、明日行く、第四十七層の事を聞いておきたくて」
「俺はいいけど」
俺はユウキを見た。
「うん、ボクもいいよ」
「お、おじゃまします」
シリカが部屋に入ったのを確認してから、俺はドアを閉めた。
ユウキとシリカはベットの上へ腰を下ろし、俺は中央に設けられた椅子へ座った。
テーブルの上へ置いた箱を開くと、中から水晶の球体が出現した。
「……それは、何ですか?」
「ああ、これは《ミラージュ・スフィア》っていうアイテムだよ」
水晶をタップすると、その上に大きな円形のホログラフィックが出現した。
「うわあ……!」
「シリカちゃん、ボクと同じ反応したね」
ユウキはこれを見た時、シリカと同じく感嘆の声を上げていた。
俺は人差し指を使い、第四十七層の地理を説明した。
「ここが主街区だよ。 で、こっちが思い出の丘。 この道を通るんだけど……この辺にちょっと厄介なモンスターが……。 それで、この橋を渡ると、もう丘が見え……」
俺は唇に人差し指を当てた。
ユウキも厳しい表情をしていた。
俺は凄まじいスピードで椅子から立ち上がり、ドアを引き開けた。
「誰だッ……!」
俺の耳に、階段を駆け降りる足音が聞こえてきた。
俺はドアを閉め、再び椅子へ座った。
「……話を聞かれていたな……」
「……だね」
「え、でも、ドア越しの声は聞こえないんじゃ……」
シリカが言っている事は尤もだが、例外があるのだ。
「聞き耳スキルが高いとその限りじゃないんだ。 そんなのを上げてる奴は……なかなかいないけどな……」
「でも、なんで立ち聞きなんか……」
「たぶん、すぐに分かるよ」
ユウキの言う通り、明日全てが分かる。
「俺とユウキは、今からちょっと作業をするな」
俺は隣の椅子にユウキを手招きする。
ユウキはベットから立ち上がり、椅子へ座った。
ベットの上へ横になったシリカは、いつの間にか眠りに就いていた。
え~、分けずに投稿しちゃいました。
まあ、あったにはあったんですが、文字数が短くなっちゃったんで。
また、文字数が……(震)
ユウキちゃんは、クリスマス前に迷子になったんでしょうな。
キリト君とユウキちゃんメッチャ仲良いね。
てか、キリト君の勘凄し!!
ではでは、感想、評価、よろしくです!!