ソードアート・オンライン~黒の剣士と絶剣~ リメイク版   作:舞翼

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えー、遅くなりましたm(__)m
やっぱ、この話は難しかったですな。てか、ご都合主義満載です(笑)
それと、完全にキリト君視点ですね。

では、投稿です。
本編をどうぞ。


第24話≪笑う棺桶、討伐作戦≫

――ギルド、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)討伐作戦会議。

それは、第五十六層にある聖竜連合本部で行われている。

会議の内容は、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)メンバーを無力化し、黒鉄宮に押し込む事らしい。 もちろん、《黒の剣士》《絶剣》《閃光》《剣舞姫》の二つ名を持つ俺たちも参加だ。

手元に届いた資料には、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のリーダーPoH(プー)、幹部プレイヤーの赤目のザザ、ジョニー・ブラックの情報が掲載させていた。

次にシュミットが立ち上がり口を開く。

 

笑う棺桶(ラフィン・コフィン)の根城の場所は、下層のある小さな洞窟と判明した」

 

この言葉により、討伐隊に動揺の声が上がる。

そう、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のアジトを探すため、しらみ潰しに不動産ショップを探したが空振りだったのだ。

幾つかのオレンジギルドのアジトは発見できても、肝心のラフコフの本拠地だけは、何時まで経っても発見できなかった。

展開されたマップが示すラフコフの根城と思われる場所は、デザイナーが忘れてしまったような洞窟だったのだ。

 

「この後、各々にアイテムを配布したいと思う。 作戦決行時間は――」

 

「ちょっと待て。――ユウキ」

 

俺はシュミットの言葉を遮り、隣に立つユウキにアイコンタクトを取った。 俺は、一切の動揺を見せない討伐隊メンバーを見逃さなかった。

まあ俺の思惑が違ったら、ユウキと共に、下層で畑を耕そう。

 

「なるほどね」

 

「んじゃ、手はず通り頼んだ」

 

そう言って、ユウキは剣抜し、扉付近に立ち塞がった。

これで、部屋に居るメンバーは退出する事は不可能である。 俺とユウキの行動に、メンバーたちは疑問符を浮かべる事しか出来ない。

 

俺の親友と幼馴染は眉を寄せていたが。 数秒すれば、二人も俺が思ってる事に辿り着くはずだ。

俺は放剣し、剣にオレンジ色のライトエフェクトを纏わせ、ジェットエンジンのように前方へ突撃する。 圏内でHPが減少する事はないが、代わりに凄まじいノックバックをするのだ。

そいつは、俺が発動させた《ヴォーパール・ストライク》を正面から受け、壁際まで吹き飛ばされた。

 

「さて、逃げ場はなくなったぞ。 笑う棺桶(ラフィン・コフィン)内通者(・・・)

 

討伐隊メンバーは目を丸くしてが、その中でも、アスナとランは『やっぱり……』と言う感じだった。

 

「という事なんだ。 大人しく捕まってね」

 

「ちッ! そこを退けッ!」

 

奴は頭を振って立ち上がり、走りながら放剣して扉を塞ぐユウキに剣を振り下ろすが、軽くいなされ、柄でみぞおちを突かれ、膝を折るように気絶した。

 

「ったく、上手く隠れてたもんだな」

 

俺は剣を納めてから、そう呟いた。

奴は、血盟騎士団で功績を残してた奴だ。 おそらく、血盟騎士団メンバーの信用を得て、情報を上手く引き出す魂胆だったのだろう。

気絶したプレイヤーを調べると、奴の二の腕から棺桶のエンブレムが見つかった。

 

「このやり方は、ジョニー・ブラックね」

 

俺はアスナの問いに頷いた。

 

「だろうな。 PoH(プー)にしては、手段が小癪過ぎる。 ま、KoB、DDAの中に潜んで入れば、かなり優良な情報が手に入るしな。 奴の狙いは、討伐隊の奇襲だな」

 

「それで、統制を乱すのが目的って事ね」

 

俺は、そうだろうな。と首肯した。

 

「それにしても、良く解ったわね」

 

「まあな。 索敵スキルに加えて、俺は観察眼も鍛えてるから、それの賜物って所か」

 

アスナは溜息を吐いた。

 

「まったく、もう驚くことはないと思ったんけどね」

 

俺は苦笑してから顔を引き締めた。

 

「アスナ。 もし、ラフコフの奴らが狂気してたら、死を覚悟して特攻も有り得るぞ。 そうなれば――」

 

もしこのような状況になれば、俺は躊躇なく奴らの首を刎ね飛ばすだろう。

そして、十字架を背負う事になる。

 

「ええ、その状況になれば、わたしは躊躇いを捨てる。 きっと、ユウキちゃんもランさんも、同じ事を思ってるはずよ」

 

「……そうだな」

 

出来れば、そのような事態は避けたい……。

 

「アスナ、作戦の決行は早い方がいい。 少なくても、俺たちが討伐隊を編成してる事は知られてるはずだ」

 

「確かにそうね。 わたしは、ランさんの元へ行ってくるわ」

 

そう言って、アスナはランの元へ歩いて行き、彼女とすれ違うようにユウキが此方に歩み寄る。

 

「これで、奇襲の心配はなくなったね」

 

「ああ、そうだな」

 

俺たち四人は殺す覚悟を持って戦えるが、俺たち以外は、その覚悟を持ってる奴が少なかもしれない。

どんなに強固な装備をしていても、狂気に染まった奴らと対峙して、足が竦んでほぼ動けなくなってしまう場合もあるのだ。

 

「よし、《閃光》と《剣舞姫》と話し合った結果、深夜に決行する事が決まった。 異論のある奴は居るか!?」

 

そう言って、シュミットは周りを見渡した。

そこには、不満や文句を言うプレイヤーは居なかった。 これが決まったたとほぼ同時に、内通者は、ユウキとランの手によって黒鉄宮の牢獄に飛ばされた。

 

「では、各自にポーション等を配布する。 また、必要な物があった場合は言ってくれ。 ただちに用意する。 それと――」

 

このようにして、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)討伐作戦は進行して行った。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

日付が変わった、翌日の午前一時。

この時間こそが、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)討伐作戦開始時刻なのだ。

 

「これから回廊結晶を使い、奴らが根城にしている洞窟前に移動する」

 

俺たちは、奴らの根城へ場所に向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

討伐隊は近場の茂みに隠れ、草むらに身を潜めている。

 

「よし、行くぞ」

 

先頭のシュミットの合図と時に、討伐隊は得物を抜いた。

そこから洞窟に続く坑道を通り、大部屋へ突入した。 大部屋に居たのは、大勢の殺人者(レッド)だ。

奴らは、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のギルドメンバーで間違えない。

 

「なッ!? 攻略組の作戦決行は早朝だったはずだ!」

 

「何で攻略組がいるんだ!?」

 

俺たち討伐隊は、スパイのメッセージを使用して、偽情報を流したのだ。 尤も、マナー違反な行為に変わりはないが、人命が掛っているのだ。 今は、目を瞑らせてもらった。

 

討伐隊に手足を斬り落とされ、奴らは拘束されていったが、一部の奴らは出来なかった。 コイツらは格が違ったのだ。 奴らの力量は、幹部の一歩手前。と言った所だろう。

そいつらは得物を構え、狂ったような笑みを浮かべている。

だが、多勢に無勢である。 奴らも、徐々にHPを減らしていった。

 

「お前らの負けだ。 武器を捨てろ」

 

笑う棺桶(ラフィン・コフィン)メンバーは、既にHPゲージが危険(レッド)に突入していた。

だが、攻撃を休めようとはしない。 捨て身で攻撃を仕掛けているのだ。

 

「オレがビビるとでも思っていたのかッ!」

 

結果、優勢に運んでいた討伐隊が押されて来た。 このまま押され続けると、最悪、この場が血の海と化す。 俺は剣を握り直し、覚悟を決めた。 そう、――――殺す覚悟を。

俺は走り出し、スピードを緩めず、奴の胸に剣を突き刺した。

HPゲージは目に見えて減少して行った。 HPがゼロになれば、奴は、アインクラッドから永久退場する。 もちろん、現実世界では脳が焼かれ死亡するはずだ。

 

「……この……人殺しが……黒の剣士、お前も俺たちと――」

 

奴の体はポリゴンを四散させ、この世界から消滅した。

 

「……ああ、俺もお前たちと同じ人殺しだ。……だが、お前たちのようにはならない」

 

俺は、近くから襲ってきた両手剣使いの首を刎ねHPを吹き飛ばした。

それからは無我夢中だった。 俺の目に映った笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のメンバーは、躊躇なく首を刎ねHPを吹き飛ばす。

その数は、二桁に上るだろう。

振り返り剣を振るうと、剣の刀身と、針剣の刀身が衝突し甲高い音を立てる。

 

「……黒の剣士、やってくれた、な……」

 

俺の目の前に立っていたのは、赤い髪と目。 髑髏仮面を被った男。――笑う棺桶(ラフィン・コフィン)の幹部、赤目のザザだった。

 

「……骸骨野郎か。 お前もPoH(プー)のように、趣味の悪い恰好してるんだな」

 

「貴様に、言われたくない。 人殺し、が」

 

俺は苦笑した。

 

「ああ、そうだな。 俺もお前たちと同類だ。 だが、お前たちと違う所は、快楽の為じゃない」

 

「それは、ただの、正当化だ。 現実から、逃げてるだけ、だ」

 

「……かもな。 まあでも、貴様を生かしてたら危険だ。 ここで死んでもらう」

 

剣を弾き、再び構えを取る俺と赤目のザザ。

 

「絶剣、たちはいいのか。 奴らは、ここで死ぬ」

 

「彼女たちを甘く見過ぎだ。 彼女たちの芯は、俺より強い。 俺なんかが、到底敵わないほどな」

 

俺とザザは、再び剣をぶつけ合う。

ソードスキルを発動させない理由は、ザザはPoH(プー)に続く戦闘能力を兼ね備えている。

僅かな隙が致命傷になるのだ。

だが、決定打がないのも事実。 また、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)メンバーもかなりの数の捕縛が完了してるのだ。

 

「ッチ、時間、切れか。……黒の剣士、貴様はいつか、殺す」

 

ザザは暗闇の中に消えて行った。

無暗に追跡するのは危険だ。 だが、ここまで壊滅状態に陥れたのだ。 殺人ギルドを再結成する事は不可能だろう。

俺が剣を振り払うと、甲高い声が聞こえてくる。

 

「ヒャハハハ! ワーン・ダウン!」

 

顔は黒い頭陀袋で確認できないが、狂喜な笑みを浮かべている確信が持てた。

ジョニー・ブラックの前には、二人の笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のメンバーが横一列に並んで居た。

 

「さ~て、殺すぜ。 イッツ・ショウ・タイム!」

 

死を覚悟した討伐隊メンバーに剣が振り下ろされるが――。

 

「させるかッ!」

 

俺は《ヴォーパール・ストライク》を発動させ、横一列になってる奴らに突撃した。

その結果、ジョニー・ブラックを除くメンバーは、この世から消えた。

前で踏み止まった俺は、左手をポーチ中に入れ解毒結晶を取り出し、後方へ投げた。

 

「す、すまない……」

 

「た、助かった……」

 

「……コイツは俺がやる。 お前らは別の奴の相手をしろ」

 

立ち上がってから頷き、討伐隊は乱戦の中へ飛び込んで行った。

乱戦と言っても、ほぼ討伐隊の勝利だが。

 

「おい、おいおいおい!? オレの邪魔をするなよッ! 黒の剣士ッ! 殺す、麻痺させてゆっくり殺してやる!」

 

俺は剣を構えた。

 

「できるもんならやってみな。 それと、お前のお友達は先に逃げたぞ」

 

「ッチ、ザザの奴、不利と見て逃げやがったか」

 

「で、お前は逃げなくていいのか? この勝負は、討伐隊の勝ちだ」

 

「そんなもん、オレには関係ねぇよ!」

 

俺の挑発で頭に血が昇ったのか、ジョニー・ブラックは毒ナイフを構えて飛びかかって来た。 その動きは、俺から見たら単調な動きであった。

ならば、奴の両足を狙うのも容易い。 俺がすれ違いざまに剣を振るうと、ジョニー・ブラックの両足が吹き飛び、部位欠損状態になり戦闘不能になった。

何とも、呆気ない幕引きである。

騒ぎを聞き付けた討伐隊のメンバーが、ジョニー・ブラックを縄で縛り上げ、捕縛した。 残党の捕縛も完了しており、回廊結晶で開かれ、牢獄へ繋がるコリドーの中へ放り込んでいく。

 

「……貴様、黒の剣士。 絶対に殺してやる。 必ず、殺す……」

 

「……そんな日は来ないさ。 牢獄で大人しくしてな」

 

俺はジョニー・ブラックをコリドーの中へ放り込んだ。

こうして、殺人ギルド笑う棺桶(ラフィン・コフィン)は、アインクラッドから事実上消滅した。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

アジトを出た討伐隊は、安全エリアで今回の作戦結果の報告をした。

 

「被害は討伐隊からは五人。 笑う棺桶(ラフィン・コフィン)からは、二十名のプレイヤーが消滅した」

 

笑う棺桶(ラフィン・コフィン)は二十人死亡。

そして、俺が殺した人数は十五人だ。 そう、この中の半数以上は俺が殺したのだ。

今になって人を殺した実感が湧いてくる。――止まらない震え。 血塗られた手。 死んで逝った奴らが残した――人殺しの言葉。

これが、俺が背負った十字架の重さだ。

 

「……ボクは、ボクは、君の味方だよ。 絶対に傍を離れないからね」

 

「あ、ああ」

 

だが、俺は差し出された手を拒否してしまった。

カーソルはグリーンのままだが、俺は大量殺人者だ。 血塗られた手で、彼女の手を握り返すなど出来ない。 出来るはずがないのだ。

 

笑う棺桶(ラフィン・コフィン)は事実上壊滅。 これ以上被害が出る事はないだろう」

 

幹部である赤目のザザと、リーダーであるPoH(プー)は行方不明。

だが、奴らも大人しくしてるはずだ。

俺は立ち上がり、

 

「……悪い、俺は先に帰る。 今は、一人にしてくれ」

 

「……キリト」

 

俺は胸の中で、「……すまない」とユウキに頭を下げた。 俺は歩き出し、転移門前に向かった。

この時俺は、親友と幼馴染が涙を流してるのに気付かなかった――。




まああれです。戦闘が早い気がしますが、その体の受け付けは致しませんですm(__)m
てか、血の海を回避する為に、キリト君はかなり殺してしまいました……。(原作以上)

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