――――ラバウル
それは、日本海軍がガダルカナルを発端とする、連合軍の反攻作戦に対して
ソロモン海に於ける重要防衛拠点である。
ここが陥落する事になれば、マーシャル諸島・トラック・マリアナ諸島が無防備に晒される事になる。
このような事態を防ぐために、日本陸海軍は航空機の機材を集結させたのであった。
一方、オーストラリアからニューギニアへ反攻を考えているマッカーサーは
ラバウルは目の上にタンコブな存在であった。
そのため、ガダルカナル・ポートモレスビーに戦闘機・爆撃機が大量に配属されていたのであった。
後にバトル・オブ・ソロモンという言葉が生まれるほどの熾烈な航空戦の始まりであった。
ギャーーャーーャーーっ!!キュ!キュ!
飛行場に爆音と共に1機の零戦が着陸した。
その零戦が着陸した後にも多くの零戦が着陸し続けた。
そして、駐機スペースに止まると、零戦のプロペラの回転が止まり
搭乗席から降り立った。
指揮所に歩きながらタバコを口にくわえ、火をつけるとぼやく
「やれやれ、今日も定期便(連合軍の爆撃のこと)は激しかったな」
そうぼやくのは才人であった
「まあ、いつもの事ですよ」
そのぼやきに返すのは、実戦に揉まれてベテランの仲間入りした北条であった
ラバウルは、連日空襲にさらわれていた。
毎日、戦爆混成の連合軍が空襲しているからだ
その都度に、迎撃機が上がり、撃墜していくが、激しい攻撃に
何機かが帰らぬ機体となっていく・・・・
杉田も撃墜され、大やけどを負ったが、幸いにも一命を取り留めて、内地へと送還された
ベテランが少しずつ、消えて行く中で、才人はそんなの関係ないと言わんばかりに
迎撃に上がっては、撃墜していった
「本日午前に敵の爆撃機・戦闘機が空襲してきましたが、撃退に成功しました
成果は撃墜12・撃破8です。損害自爆1です」
「ご苦労。また、来るとは思うが宜しく頼むよ」
才人は、指揮所でぼんやりと報告を聞きながら、解散がかかると
搭乗員部屋に帰ろうと思った、その時
「ああ、平賀少尉は司令室にちょっと来てくれ」
「?」
呼び出された。何事かと思ったが、分からなかったので、呼び出された司令の部屋に行く
そして、コンコンとノックして入る
「失礼します。何か御用ですか?」
「うむ、今日の迎撃戦はご苦労だった。何機落としたか覚えているか?」
突然の質問であったが、返事をする
「はい!私は1機落として、2機撃破したのを覚えています」
ホントは2機撃墜、3機撃破だが、報道員に目を付けたくないから過少報告するようにしていた
「まあ、お前の戦果はどうでもいい。本題はな、最近無線傍受すると、イレブンという単語が多くなったんだ
その符号を最近迎撃に上がった機体と照合してみたら、お前のF-11とピッタリ一致したんだ」
「はあ、それがどうしたのです?」
「敵の無線には、イレブンがいるぞ!イレブンに気をつけろ!やイレブンに落とされた!という無線が多いんだ
そうとう、君に恐れを抱いているようだ」
「そうですか?いつも通りに落としているだけですよ?」
「そのいつも通りっていうのは普通出来ないんだがな」
そういって、司令は苦笑してしまった。何か可笑しなところがあるんだろうか?
「その腕を見込んで、試験的にノーズアートを採用してみることになった
敵にもある程度知られていて、技量が良いお前ならいけるんだ」
「ノーズアートですか?」
「うむ、敵を威嚇して、他の味方からの攻撃から反らす為だ、危険な任務だが、やってくれるか?」
「分かりました。受け立ちましょう。ところで、どんなノーズアートをするのですか?」
「特に指定は無かったが、如何わしいものでなかったら構わんぞ。整備士と相談してお前が描け」
こうして、ノーズアートすることになった才人であった
自分の零戦の所に行って、集まった整備士達に先ほどの話をする
ところで、日本にはノーズアートの風習はそれほどなく、漢字一文字や隊長として目立つように黄色いラインが入っているだけであった
だから、整備士達も大きく盛り上がっていたのである
「招き猫はどうだ?」「いやいや、虎にしようぜ!」
「大和撫子は?」「敵さんが惚れそうだ」
「漢字一文字をでかく書いたら?」「つまらんやん」
とまあ、騒がしくやっていたのである
「平賀少尉は、何かありますか?」
「ん?特にこれといった物は無いが?」
「いえいえ、あるはずですよ。心の中で浮かべてくるものがあるはずです」
「心の中からか・・・・」
才人は心の中で想像をする。そのモヤモヤとした曖昧な存在から浮かんできたものは・・・
「狼かなあ?黒い狼が浮かんできた・・・・」
「狼ですか?平賀少尉にはピッタリですよ。私達が丁寧に仕上げて見せましょう!」
「やりすぎないようにしろよ。期待して待っているぞ」
才人は苦笑して搭乗員室へと帰って行った
彼は、これが、きっかけになるとは思わなかったのである・・・
遅れて申し訳ありません。リアルと心の中で色々とありました。その結果が、一年間放置です
永遠の0の映画を見て、もう一度書きたくなりました。
書き方を忘れているかもしれませんが、書きながら修正・思い出していきたいと思います
毎日更新は難しいですが、週一、もしくは一月に一回の更新を目指したいと思います
今度こそ完結を目指したいです。
応援よろしくお願いします