side魔理沙
私はパチュリーを手伝いながら思った。
「あの二人すげーな・・・」
レミリアと霊夢はまた4人になったフランをと対等にやり合い、ましてやそのうち二人を倒していた。
「魔理沙、魔力を送ってちょうだい」
「あぁ、わかっ・・・!!」
その時気づいた。まさかの流れ弾がこっちに来てるのだ!!
「やば・・・」
『バシンッ!』
しかし流れ弾はこっちまで来なかった・・・
「流れ弾は気にしないで、明久の治療をすすめなさい」
「え・・・文?」
文が突風を起こし弾幕を消したのだ。
「お前、口調が・・・」
「それよりも早く。こっちは・・・怒りを抑えるので必死なんですから・・・」
文を見ると腕を強く握りしめていた
さっきから黙っていたのは怒りを抑えるためか・・・
多分だがコイツもあそこに向かいすぐに殴り飛ばしたいのを抑えてるんだろう・・・
「パチュリー様、新しいガーゼです」
私も今やるべきことをしなきゃ!!
side明久
「えっとここは・・・」
白い空間、ホント何もないあの扉以外・・・
「ここは『 』。すべての始まりにして終わりを記す場所」
「『 』?」
「そう。でも珍しいのよ?ここに来ようとする人とかはいるけど、無意識にこことつながる人間なんていないんだから」
「それってもしかして・・・」
「そ。あれは夢であって夢じゃない。現に君は異能に目覚めてるでしょ?」
「この能力か・・・」
止まった時を移動出来たりできるこの能力・・・
「君達で言うと『あらゆる状況下で我を貫く程度の能力』・・・此処に繋がり続けたことによって君のもう一つの能力」
「もう一つ?え、これだけじゃないの?」
「それはここに来たことによって覚えてるのよ?もう一つはあなた本来の能力よ」
「僕本来の・・・あ、そうだ!!此処からどうやって出るの!?」
時間はあまりないんだ・・・
「さぁ?でもどうして?」
「僕は戻らなきゃ・・・みんなを助けるために・・・フランを助けるために・・・」
「なんで?彼女は君を殺そうとしたんだよ?」
「あの子は・・・笑いながら心で泣いてた・・・」
そう、あのとき感じた違和感。それは悲しみだ・・・
あの暗闇で泣き続ける女の子、あれはフランだ。友達も味方も・・・何も無い暗闇・・・
「だから戻らないと・・・」
僕に何ができるかわからないけど・・・やらなきゃいけないと思うことはある!!
しかしホントにここには何にもない。あるとしたら・・・
「・・・・・・っ・・!!!」
この扉だ!!
僕は扉を開くために腕に力を籠め、扉を押す。
「無理だよ、その扉は神ですら開けれない。人間の君が開けれるわけない」
あの子はそう言ってくるけど関係ない・・・
そう関係ないんだ。
「僕は戻るんだ!!霊夢達があそこで待っている!!」
霊夢や魔理沙や文だけじゃない!!あそこには慧音や幽香、妹紅達もいる!!
「それに僕はあの子達とこれからも関わりたい!!」
紅魔館の人たち、確かに事件を起こしたけど悪い人たちじゃなかった!!
「そして・・・僕はあんなに悲しそうな子たちを見捨てなんてできない!!」
フランが出てきたとき一瞬悲しそうにうつむいたレミリア・・・
笑いながらも悲しそうにしていたフラン・・・
僕は逆に押されるような感覚に襲われる体に叱咤し、力を籠める。
「神でも開けれない?人間だからなおさら無理?そんなもん・・・」
絶対なんて無い。
絶対できると言わない。でも絶対出来ないなんて言わない!!
そう所詮矛盾だ、自分勝手だ!!
でも・・・それでも・・・
『ギ・・・・ギギッ・・・』
僕は戻る!!伝えたい!!あの子に!!教えたい!!自分勝手な主観かもしれないけど世界を!!
共に居たいんだ!!あの世界で皆と!!
「え・・・・?」
『・・・覚悟は・・・あるのか?』
そんな言葉が頭に響く・・・
覚悟なんて・・・そんな上等なモノなんて無い・・・
そう・・・ただ自分勝手な・・・自己満足だ。
泣いてる子を見捨てたくない。皆と共に居たい。
だから・・・
「そんなもん関係あるかあああああ!!!!」
これはただ自分勝手に進みたい僕の
『ギギギギ・・・』
少しずつ、本当に少しずつだが扉は開きだした。
「う、嘘・・・今まで此処に来る者は確かにいたけど・・・この扉を開けるなんて・・・・」
少女の驚いた声が聞こえる。
それを無視して僕は扉を押し続ける。ただ、ただ前に進むために。
「あは・・・アハハハハハハハ」
「え?」
いきなり笑いだしてどうしたんだ?
「まさか、想いだけでこの扉を開けるなんて・・・神々が聞いたら発狂するよ!!」
「え?え?」
「明久そこは帰り道ではないよ」
「えぇぇぇぇぇ!!!」
そんな!!今までの努力は何だったのさ・・・
僕は急な脱力感に襲われ膝から崩れ座り込む。
「それは『真理の扉』。『 』の中枢にして創造神の部屋」
「創造神?」
「この世界、神々、命、お話、それらすべてを作りだした神だよ。絶対神とも言う」
「へ~」
「いや、へ~って・・・明久・・・」
「なに?」
神妙な表情で彼女は話しかけてきた。
「その扉を開いた以上、君は人を、神を超えた物を手に入れるはずだ・・・それは要するに人をやめるのとほぼ同意義。それを君は・・・」
「その力ならみんなを助けれる?」
「え?あ、うん助けれると思うよ」
「そうか・・・ならよかった」
「良かったって・・・人をやめることになるかもしれないんだよ!?」
なんでって・・・
「その力ならみんなを守れるかもしれないんでしょ?なら悩む意味なんてないよ。
それに誰が何と言おうと僕は僕がそう思う限り人だ」
「・・・・・・」
「力によって周りが不幸になるならそれを僕は止める。でも進むのをやめる気はないし、死ぬ気なんてさらさらないよ」
「なんで?」
「だって、僕が道を外したとしてもそれを戻してくれる友達がいる。だから僕は進み続けるんだ」
「そっか・・・」
さて・・・どうしようかな・・・
これ(扉)以外ホント何も無いな・・・
「願うといいよ帰りたいと」
「願う?わかった。君はどうするの?」
「私はここで君が作るお話を見ていることにするよ」
「そうか・・・」
「明久・・・」
「なに?」
「君は絆を力に出来る。それは君を導く光になる・・・友達を大切にね?」
「うん。またね」
「うん」
僕はそのまま意識光に手を伸ばした・・・
side??????
「またね・・・・か」
此処にたどり着くだけでも奇跡だって言うのにこの扉を開くなんて・・・
それにあの力は・・・
「偶然とは言え『真理の扉』を開けてしまった君は選択に迫られる・・・ここに来た以上、人間ではなくなっているだろうから・・・でも、私は信じてるよ明久・・・」
君ならその力を使いこなし、いつかこの扉を完璧に開くってね・・・
そしていつか・・・
side明久
「う・・・ん・・・」
「明久!!!」
「え?まだ術終わってないのに・・・・」
魔理沙とパチュリーの声が聞こえる・・・
「あ痛たた・・・・」
「いや、心臓あたり貫かれたんだから痛いじゃ済まないでしょ」
「あ、咲夜?」
視界は線と点が見える・・・でもこれがなんなのかすぐに理解できた。
一瞬嫌悪感に襲われるが・・・
「咲夜・・・」
僕は異様に硬くも何故だか動く体に力を籠め立ち上がる。
「何かしら?」
「ナイフ貸してくれない?」
「え・・・はい」
僕はナイフを受け取ると僕はフラン達のところへ歩きだした。
「あ、明久!?」
「行くんですか?明久君」
文は少し心配そうにだが止めることなく明久に話しかける。
「うん、あの子たちのためにもね」
「わかりました」
「文?!」
僕は歩いて行くと、
「「あ、明久!?」」
「オニイチャン?」
レミリアまで驚いてるよ・・・
「レミリア、霊夢下がって」
「な、何言ってるの!!」
「どうする気?明久」
霊夢は僕を見、聞いてくる。
「お願い、僕に任せて」
「・・・・・わかったわ。行くわよレミリア」
「え、でも・・・」
「明久に任しとけば大丈夫よ」
「・・・わかったわ・・・フランを・・・」
「大丈夫だよ」
僕は笑ってそう言って二人を下がらせた。
「オニイチャン・・・」
「ごめんね」
「エ?」
何を謝ってるのだろうか?そう言うかのごとくフランは先ほどまで狂気に染まってたとは思えないような・・・
驚いたような表情をした。
「いや、遊んでたのに途中で抜けちゃって」
「アソ・・・遊んデクレるの?」
まるで、縋る様な声。
「うん!さぁ、来い!!」
僕は笑い、はっきりと答える。
「・・・うん!!禁忌『レーヴァテイン』!」
さっきまでなら避けてただろう・・・
しかしもう避けない!!
僕は大剣に向かってナイフを振る。
『キンッ、バキッ』
まだ・・・違和感はある。
「「「「え?」」」」
しかし僕の振るったナイフは大剣を・・・切り裂いていた。
「・・・すごい・・・」
「さぁ・・・フラン第二回戦だ!!」
刃に映った僕の眼は爛々と蒼く・・・極彩に輝いていた。