とある日曜日の朝、1人の少年が気持ち良さそうに寝ていた。しばらくは起きそうにない、そんな時だった。
「お兄ちゃんお兄ちゃん‼︎」
1人の少女がドアを勢いよく開け、勝手に部屋の中に入り、そして寝ている少年の布団を無理矢理引き剥がした。
「お兄ちゃん起きて!」
「……なんだよもう、もうちょっと寝かせろよ……」
少年はそう言って再び寝ようとしたが
「駄目‼︎早く着替えて降りてきて‼︎わかった!?」
そう言うと少女は部屋から出て行き少年は渋々起きて着替えを済ませて部屋を出た。
俺は八巻統也。普通の高校生だ。日曜日だからもうちょっと寝たかったが無理矢理起こされた挙句にすぐに降りてこいと言ってきた。だから仕方なく起きた。
「おはよう統也」
「おはよう母さん」
今のは俺の母さんだ。自分で言うのもあれだけど結構良い母親だと思う。
「お兄ちゃん、早く早く!」
そしてはしゃいでるのが俺の妹の結花だ。ちなみに中3だ。俺を無理矢理起こしたのもこいつだ。日頃からテンションが高いが今日はいつも以上にテンションが高い。一体何だって言うんだろうか?
「お前さっきから何なんだよ。無理矢理起こしやがって」
「お兄ちゃんこれ‼︎」
「ん?なんだよこれ?」
結花は俺に箱を渡した。何が入ってるんだ?まさか、もしかしたら‼︎
俺は勢いよく箱を開け、中身を確認した。その中に入っていたのは
「戦極ドライバー……」
その中には、『戦極ドライバー』と呼ばれるベルトと、それと一緒に使用する錠前『ロックシード』が入っていた。
「よっしゃ来たああああ‼︎」
俺は思わす叫んでしまった。それくらい嬉しいんだ。これで俺もついにライダーデビューなんだ‼︎
「やったねお兄ちゃん‼︎これでお兄ちゃんも仮面ライダーだね‼︎」
「ああ‼︎」
『仮面ライダー』
それは、自らが変身して相手の仮面ライダーと戦う世界で大流行している大人気のエンターテインメントである。老若男女問わず人気であり、プロリーグも存在している。そして、アマチュアのための大会もある。
「お兄ちゃん、じゃあ早速ライダーステーションに行こう!」
「ああ‼︎」
俺と結花は早速ライダーステーションに向かった。
『ライダーステーション』
全国各地にある施設。そこではライダーバトルをする事が出来、大会も開かれたりしている。そこには多くの少年少女が集まりライダーバトルを行っている。
さて、俺たちはライダーステーションに着いた。
「お兄ちゃん、人が多いね」
「そうだな」
結花の言うように人が多い。だいたいが中学生と高校生だが。中にあるモニターには色んな仮面ライダーが戦っていた。早く俺も戦いたいぜ。
だがここで問題が発生した。実は俺と結花はこの街に引っ越して来たばかりだ。つまり、俺にはまだ碌な知り合いがいない。結花はもう友達は出来たらしいが俺にはまだここに来て友達と呼べるような奴はいない。そして最悪な事に俺は人見知りだ。いきなり知らない奴に声をかけて「おい、勝負しろよ」なんて言えるわけがない。いきなり詰んでしまった。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
「えっ⁉︎いや、何でもないぞ‼︎決して知らない奴に話しかけられないなんて思ってないぞ‼︎」
「お兄ちゃん……」
「なんだよ……」
やばい、これはやばい。
統也と結花が漫才をしている時に、とある二人組がライダーステーションに入って来た。
「誰だあいつは?」
「何だか見ない顔だな」
「よし、ちょっと行ってみるか」
「お、おい!ったく、あいつはいつも勝手だなあ」
何だこれは?結花がジト目で俺を見てくる。妹にジト目で見られる兄って、どんな絵面だよ。
「おい、そこのお前」
誰かに話しかけられた気がした。お前って、俺のことか?
「お前って、俺のことですか?」
いきなり敬語になってしまったが初対面の人には敬語がいいだろう。
「そうだお前だ」
やべえ。いきなり話しかけられてしまった。どうしよう?
「おい待てよ慎一!」
と思ったら今度は別の奴が来た。様子を見るにこいつの知り合いか?
「なんだよ達也、何か問題あるのか?」
「大有りだ。いきなり話しかける奴があるか。悪いな、こいつこういう奴だからって……八巻君?」
えっ?この人俺のこと知ってんの?
「ええと、貴方は?」
「同じクラスの藤澤達也だよ。ほら、席が3つ前の」
3つ前?……ああ、思い出した。
「藤澤君か、ごめん。まだ顔と名前一致してなくて」
「いいよ。じゃあ改めて、藤澤達也だ。よろしく」
「八巻統也。よろしく」
「そしてこいつは多田慎一だ」
「多田慎一だ、よろしくな。で、そこの女子は?」
しまった。結花が完全に蚊帳の外だ。一応紹介しておくか。
「ああ、妹の結花だ」
「八巻結花です。よろしくお願いします。やったねお兄ちゃん、友達できて!」
「ちょっと黙ってろ」
「ところで、お前ここに来るの初めてなのか?」
「ああ、今日が初めてなんだ」
「そうか。じゃあ俺とやるか?」
「いいのか?」
「ああ、俺が練習相手になってやるよ。丁度あそこが空いてるな、行こうぜ!」
すると慎一はすぐに空いてるスペースに向かった。俺たちもすぐに着いて行った。そこには小型のステージがあった。
「よし、じゃあ早速始めるがやり方はわかるか?」
「ああ、ここに立てば良いんだろう」
「そうだ。2人が揃った時点でバトルフィールドに転送される。じゃあ行くぞ」
俺と慎一はステージに立った。そして俺たちはバトルフィールドに転送された。
実際にライダーバトルをするにあたって、決められている事がある。ライダーバトルは、専用のバトルフィールドで行われる。ちなみにバトルフィールドが以上をきたした時には強制送還される。現実でも変身する事は出来るがそれは特別な事でもない限り禁止されている。
俺たちが転送されたバトルフィールドは大した事のないスタジアムだった。基本はこのバトルフィールドなのか?
「統也、先ずは実際にやってみるぞ」
慎一は急に持っていたアタッシュケースから銀色のベルトと携帯電話を取り出した。慎一はベルトを装着し携帯を開いた。そして
5 5 5 ENTER
『Standing by 』
「変身‼︎」
慎一は携帯をベルトに装着した。
『Complete』
するとベルトから赤いラインが出現し慎一を覆い始めた。そして一瞬発光すると慎一は姿が変わっていた。
「どうだ!仮面ライダーファイズだ‼︎」
あれが変身か。生で見ると凄い。
「じゃあお前もやってみろ‼︎」
「ああ!」
俺は戦極ドライバーを取り出し装着した。そして俺は『オレンジロックシード』を持った。
「変身‼︎」
俺はロックシードを解錠した。
『オレンジ!』
すると上空に巨大なオレンジが出現した。そして俺はオレンジロックシードを戦極ドライバーにセットしハンガーを閉じた。
『ロック・オン!』
戦極ドライバーから螺貝の音楽が流れてきた。そしてカッティングブレードを倒した。
『ソイヤッ‼︎』
上空のオレンジが俺に落ちて来て俺に被さり、ライドウェアが形成された。
『オレンジアームズ!花道!オン・ステージ!』
オレンジが展開しアーマーが完成した。そしてアームズウェポンの大橙丸が握られた。俺は『仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ』に変身した。
「俺は仮面ライダー鎧武。行くぞ!」
今回はここまでです。