うちの伝説ポケモンがなんか小さいんだが   作:右肘に違和感

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ゆーれるまーわるふー(ry



2話 タマゴの中からGET DOWN

 

 

「『タマゴ』……じゃと?」

「えぇ、まぁ……」

 

一連の件があった場所がオーキド博士の研究所だったので

とりあえずオッサンに声を掛けて、先程押し付けられてしまったコレに関して話し合う。

 

「君……この研究所に居たんじゃよな?

 一体どこから持ってきたのかね、それは」

「あーまぁ、なんてーんですかね。

 タイムリープでもしたんじゃないんすか?」

「何故に自分のことなのに他人事なんじゃいっ」

「真面目に話しても他人事ですしねぇ……。

 適当にエレベーターで駆動を確かめてたら異次元の裂け目が出来て

 そっから出てきたごっつい伝説っぽいポケモンに押し付けられたって言って

 博士は信じてくれるんですか?」

「何寝言を言っておるんじゃ、寝言は寝てから言わんと駄目じゃぞ」

「100%事実なんですけどね、まあ別にいいですけど。

 俺もどっちかってーと今日の昼飯のが大事ですし」

「事実だとして、それもそれで押し付けたポケモンに失礼と思わんのかね……」

 

人間万事塞翁が馬。それがタマゴだろうと万事塞翁が馬である。

一応この中にはきちんと命の温かみがあるはずなので手荒な事こそしないが

正直子供に押し付けんなという話である。

いくら人間に見慣れてねえからって俺が子供なのぐらいわかるだろギラティナよ。

 

「で……どーしますかね、これ。正直なところココで拾ったモン扱いだから

 何やるにしても博士の許可が要る気がするんですけど」

「そうなのか。でもわしも今の研究に手一杯じゃし……他の研究員の手も空いとらんな」

「じゃあ目玉焼きにして喰います?」

 

俺の言葉に、テーブルに置かれたタマゴがビクッと慌てて動いたような気がした。

あれ、なに? お前既に言葉わかんの?

 

「却下じゃ却下。無機物のタマゴじゃったらどーするつもりなんじゃい」

「食えるか食えないかの問題なんですね……」

「君が言い出した事じゃろうが。

 まー……よかったらタツヤ君、そのタマゴを孵してあげたらどうかのぅ?

 まだ8歳じゃから少し早いんじゃろうが……自分のポケモンやっぱ欲しいじゃろ?」

「いや、特には……」

 

俺の言葉にオーキド博士は「……やはり、まだまだ掛かるか」とかボソッと言ってるが

普通に丸聞こえである。なんだろう、俺は何かしなきゃならんのか。

 

「まぁまぁ、良いじゃろ良いじゃろ?

 わしの研究の手助けとでも思って、孵してあげておくれ」

「……まぁ、そこまで言うんなら。

 別にポケモンが嫌いなわけでもないですしね」

「そうだったら君もここには頻繁に来ておらんじゃろ。

 そういうわけじゃから、しっかりと頼んだぞぃ」

「ぁーぃ」

 

会話の流れで俺がタマゴの世話をする事になった。

面倒になったらパソコンのボックスに封印してしまおうかな?

 

……んー、でもなぁ……。

さっき拾ってココに持ってきた時も、このタマゴ……もう暖かかったんだよなぁ。

既にしっかりとした命があるってのに、デジタル空間に封印ってのも可哀想だと思う。

 

まあ、いつ孵るのかわからんけど……母さんが良いって言ったら育ててみるか。

 

博士も再度研究の方に戻っていったし、俺も一旦帰るか。

サカキさんが居たとしても自室に戻るぐらいでは何も突っ込まれまい。

 

「よいしょっと……」

 

テーブルの上に鎮座しているタマゴを持ち上げて胸に抱えて

部屋の出口である扉に向かったところでタマゴにヒビが入りやがった。

 

「おい待てなんだこの急展開」

 

えーと、これ、あれですか?

博士と会話してた時点で、ゲーム的に言うと「残り歩数2歩」とかそんなの?

 

一人でノリツッコミ的な何かを繰り広げてみたが

胸の中にあるタマゴのヒビが元に戻る事は無い。このタマゴは空気が読めない様だ。

 

仕方が無いので、一度テーブルとソファーのところへ戻り

タマゴをテーブルに置き直して、俺もソファーにどっかり座って構えてみた。

 

一体何のタマゴなのかねぇ……伝説って人前じゃタマゴ見せないしな。

自然繁殖的な意味でフリーザーとかサンダーにもタマゴが無きゃおかしいってのはあるが

それでも奴らは、なんか珍しいポケモンとしてのプライドでもあるのだろうか。

今まで人前にタマゴをひけらかした、ひけらかされた事はこの世界でも一度も無い。

 

「……あれ? ちょっと待てよ?」

「?」

 

タマゴから疑問系の何かが返ってきたが、とりあえずそれは一旦意識の外に置く。

 

タマゴ。

中にはポケモンが入っている。これは自然の摂理だ。

んで、だ……もしもこの中にホエルコが入っていたと過程したら

生まれた瞬間に全長2mの状態って事なんだよな?

 

中にいるポケモンは、環境も何も関係なく「そのままの大きさ」で生まれてくるはず。

もし、もしも……このタマゴの中身がギラティナだとしたら……

 

いきなり2m上の巨体がテーブルに出てきた上で、テーブル破損すんじゃね?

 

「あわわわわわわわ、えらいこっちゃえらいこっちゃ。

 おいちょっとお前タマゴ。一旦出てくんのやめてマジで。

 テーブルぶっ壊されたら俺の小遣いがマッハどころじゃない、つのドリルです」

「!?」

 

なんか、私の命の誕生シーンはそんな理由で却下されるの!?的な念波が来る。

いや、だってお前リアルマネーが掛かったらそれどころの話じゃないだろ。

 

ッと、そんな事を考えている場合ですらない。

ギラティナが命がけで守っていたタマゴだ、自分の子供か……または

このポケモン世界においてとても重要どころなポジの子供かもしれない。

 

そしてそれらのポケモンって大抵巨体じゃないですか、やだー。

 

俺は慌ててタマゴを両手で掬い上げ、テーブルから取り除く。

既に殻の一部がテーブルの上に落下しているが、これはまだセーフということだ。

慌てて少し広い空間の方へと向かい、進化しても良いタイミングを作った。

 

んで、両手で抱え挙げていたタマゴを床に下ろそうとしたところで

そのタマゴは完全に「孵った」。

 

タマゴから出てきたのは、やはりというかなんというか……ギラティナだった。

の、だが……。

 

「……? あれ……?」

「………………」

 

その両手の上にあるタマゴから顔を除かせたギラティナは……

 

 

 

なんというか、ミニサイズだった。

 

 

 

「……もしかして、こっからいきなり巨大化とかってオチか?」

「…………?」

 

俺の言葉に首をちょこっと傾けて、頭にハテナマークを浮かべるミニギラティナ。

お試しにという事で、周りのタマゴの殻もちょっとずつ剥いていってみるが

ミニギラティナが大きくなりそうな傾向は一向に現れない。

現実世界で言う、モルモット並みの大きさのままである。

 

一体なんじゃろかと思いながら、その手のひらの上に居るミニギラティナと見つめ合う。

そして、そのギラティナはひとつの行動をやらかした。

 

 

「───ミ~~~~ッッ!!」

「おわっ……ぷぺ!」

 

 

俺の手のひらの上から華麗にジャンプし、笑顔で俺の顔面にくっついてきたのだ。

周りに凄い高価なモノがあるだとか、そういった状況じゃなかったのが幸いして

何とか普通に持ち堪え、両手を使って顔面からそっとミニギラティナを引き剥がす。

 

「ミ~~、ミ~~」

「…………ふむ?」

 

顔を見る限りはやはり笑顔そのものである。

この親しさは……他人に対して出す親しさではないな。

 

まさかこいつ……俺を父親かなんかと間違えてんのか?

 

「んーむ……? おいミニギラちゃんよ」

「ミィ?」

「俺の名を言ってみろ」

「ミ~~~!」

 

あらやだ。【おとうちゃん!】ですって。僕まだ8歳なんですけども?

 

「ん~む……」

「~~♪ ~~♪」

 

目の前に居るミニサイズのギラティナの喉を指でくにゅくにゅしながら

コイツにおとうちゃんと呼ばれた原因を考えてみた。

 

原作では、タマゴが孵った時に持っているトレーナーが親になっていた。

 

考える必要も無いほど明白な理由だった。

しかしこいつ、なんで小型なのだ? 全部の伝説ポケモンってこんなのなんだろうか。

 

俺が喉を弄っているのが気持ち良いらしく

ミニギラティナはクキュクキュ良いながら目を細めて堪能している。

 

ん~やばいな、これなんか可愛いな。

 

「まぁ、こうなっちまったら仕方ないか……よいしょっと」

「ミ~~」

 

一旦喉を弄る事をやめて、両手でちっこいギラティナを持ち上げた。

そして頭の上に装着して、付け心地を確かめる。

 

ふむ、意外と腹はぷにぷにしていて悪くない。

 

「どうだ、お前。俺の頭の上は平気か?」

「ミ~~♪」

 

目から意思こそ汲み取れないが、頭の上から響く声は快適そのものの様だ。

よかった、髪の毛とかは別にくすぐったくない様である。

 

「これから少し移動するからな、ちゃんと掴まってるんだぞ」

「♪ ♪ ♪」

 

とりあえず、生まれたコイツをどうするかを聞くために

一度部屋から出てオーキド博士に攻撃……じゃない、質問する必要がある。

 

恐らく答えは既に決まりきっていると思われるが

互いにどんなタマゴか判別出来ていなかったため、きっと中身は気になるだろう。

事前に教えておいて悪い事は何も無い。

 

と、ととと……いくら小さくて軽いからとはいえ

急に頭に何かが乗ると、バランスがちょっと取り辛いな。

 

「よし、それじゃ行こうかね」

「ミ~~~~ッ!」

 

頭上から【しゅっぱつしんこーう!】という声が聞こえた気がした。

とりあえずオーキド博士には何から話せばいいのだろうか。

 






今話以降、掲載予定は未定です。

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