「……ここ、どこだ」
目を覚ますと、深い森の中に倒れていた。身長が縮んでる気がする……体を見ると小学四年生位になっていた。どういう事だ。
で、周りを見渡してみるが、見えるのは木、木、木、ミツハニー、木、木……ってちょっと待て。『ミツハニー』?
「って、ポケモン!?」
ポケモンに関しての説明はこの際放っておこう。問題は何故目の前にいるのか、だ。現実にいないはずのポケモンを前に、俺は後ろにずる……と、背中に何かが当たった。何かと思って見ると、ベルトの巻き付いたバッグだった……もしかして俺のか?
中身を見ると、どう見てもバッグの容量以上に詰め込まれた道具の類があった……確かに4世代(DP)以降はほぼ無限大に入ってたけど……ミツハニーもどっか行ってたし、落ち着いて中身を見る……メガストーン以外のアイテムが99個ずつ位入っているな。ゲームにはないカンパンとかも入ってるんだがどういう事だ……
おいしい水とカンパンを一個ずつ取り出し、背負おうとすると、ベルトにひっついてた何かが背中に当たる。見れば、ボールが4つ引っ付いてる……あれ、ハイパーボールっぽいけど黄色が直線じゃなくて雷っぽい形してるな……どういう事だ? っと、それはさておき一つをぶん投げてみると、ボールから光が溢れ……
『主よ、どうされましたか?』
俺の(ゲームにおける)エース、エルレイドが現れた……ん?
『……? どうされましたか?』
「うわああああああ喋ったああああああああ!?」
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俺が落ち着くまで5分、情報交換が5分……他のボールにいたのはエアームド、ライボルト、ラティオス。伝説が混じってる件はとりあえず置いておく。
まずラティオス以外だが、ゲームで使ってたのと同じポケモンらしい。今ボールから出されて、自我とかが芽生えたとか。で、俺の事を話すとなるほど……的な顔をされた。今までの記憶としてはゲームの内容そのままらしいが、記憶と反応とか動きとかが違うから気になってたらしい。で、さっきの喋った件だが、今は本当に喋ってるのか、それとも俺が理解してるのかは不明……誰かに確認して貰おうかな。
で、ラティオスだが……
「へ……2つの記憶がある?」
『ああ、サイのポケモンとして、とこの世界のポケモンとして、だな』
サイというのは俺の名前。本名は黒木(クロギ) 祭(マツリ)なんだが、名前を音読みしてサイ。っと、それはともかくラティオスの件だが……さっきまで南の孤島に居たはず、らしい。そこで妹と居たら変なメンバーが現れて、抵抗したが妹が捕まったらしい……で、ラティオスも捕まりかけた時、記憶と共にこっちのボールの中に来てたとのこと。御都合主義か、ってツッコんだら叩かれた……ラティアス大丈夫なのか?
これからどうするか。バッグを漁ると俺のトレーナーカードが出てきたから戸籍はあるのだろう。とりあえずはポケモンセンターに行かねば……エアームドに飛んで貰えば早いのだが、バッジは無いし地理に疎いので歩くことにした。バッグの下に丸い宝石の付いたストラップがあったが、一緒にポケセンに届ければ良いかと思ってポケットにつっこんだ。
そしてみんなをボールに戻し、歩くこと10分。立派な寂れたお屋敷の前に来た……って、これあれだ、シンオウ地方の森の洋館じゃねーか!? あのトラウマスポットじゃねーか!! って事はここハクタイの森か……そういえばコケの生えた岩っぽいの見かけた気がする。
ゲームとは違って近くに出口は見えない。これは……入れって事なのか?
「びー」
うーん、流石に公式にオバケが出るところだしな……夜中に知らずにやってて、突然出てきて心臓が止まるかと感じた時があったな。これとXYのあれはダメだった。
「びー!」
「……なぁライボルト、ここ電化製品でも動いてるのか?」
『いや兄ちゃん、ポケモンの気配しかしないよー』
……ならさっきから聞こえるこのモーター音っぽい奴はなんだ? なんか周りに居るのか……?
「びー……」
何だろう、心無しか落胆したような音が聞こえて来た。それにしてもここ寂れてるよなぁ………天井に穴空いてるのか光は入って……
天井を見ようと顔を上げた時、音の主と目が合った。
「……び?」
「……ロトム!?」
音の原因こいつかよ!! ずっと頭の上に居たのかよ!?
『……ライボルト、お前気付いてただろ』
『いーじゃん、害は与えないって分かったから』
そういう問題じゃねぇ。
俺はロトムの声は分からない。だからみんなに翻訳して貰ったのだが……なんかこの奥に沢山の人が入っていったらしい。それはもううるさく。で、追い出そうとしたのだが何処かで消えてしまったとの事。で、俺もその同類じゃないのかって思われたらしく、言わば監視してたらしい。監視してるなら声出すなよって思ったが、安全って感じたから気付いてもらおうとしたらしい。じゃあ普通に前に出てこいよ。
っと、ロトムに対してのツッコミはここら辺にして、消えたという食堂に入ってみる。基本ゴーストポケモンの出るこの屋敷はあまり立ち入る人がいないらしく、大体の場所には埃がたまってるのだが、ものの見事に通路の様に埃のない地帯が存在していた。そこを進むと壁にぶち当たったのだが、そこだけ周りと壁紙が区切られている。壁を押してみると、回転扉の様に回り、先の通路、そして階段が見えた。
「……降りてみるか?」
「びー……」
……降りるか。
奥には研究所の様なものがあった。こっそり隠れながら進むが、何故か人気が無い。だが、ポケモン達の耳は良いらしく、人の足音や声を拾い、俺に教えてくれる……途中置き去りのパソコンを見たが、どうやらここがバレたがために脱出するというメール画面が見えた。
最深部まで行くと、水場が見えた。岸にはリーダーらしき男と、4人くらいの研究員っぽい奴ら、そして一艘の潜水艦があった……あれで逃げる気か。メールの内容を考えるとロクな研究じゃなかった筈だし、今いる奴だけでも捕まえるか?
「おい、あとはお前らだけか?」
「はい! 私らとこの実験体のみです」
彼らの言葉が聞こえる。実験体ってなんだと思ったが、近くに大きな箱がある……何のポケモンだ?
「よし、では乗り込め」
乗り込もうとするが……実験体、こういう時は何かやばい奴が入ってるしな、あれだけでも取らせてもらうか。
「エアームド、《ステルスロック》!」
『あいよ!』
散るステロ、それに相手が戸惑っているうちに、エルレイドに箱を取らせる。
「なっ……!?」
「敵か!? って子供じゃねーか、こんな所で何してんだ?」
「通りすがりの人助けですよ、ロトム、《でんじは》お願い」
向こうがポケモンを出してきたので、ロトムに《でんじは》を撃ってもらう。で、退路を防ごうとしたのだが……突然地面が揺れる。
「爆弾が作動したか。坊主、そいつはやる」
爆弾!? と行動が止まった瞬間に相手はポケモンをボールに戻し、クロバットか何かが《ふきとばし》をして、俺ごとステロが消される。で、相手を追おうとしたが、壁が崩れ始めているのを見て、自分も脱出するために来た道を帰る……箱をエルレイドに運んでもらいながら、途中の資料や金目のものを取ってたけどちゃっかりしてるとか言わない。
で、研究所が潰れる前に洋館に戻ってくることが出来た……後ろを振り返ると、研究所は入り口から埋まっている。これは掘るのもきついだろうな……
洋館のロビーにて。箱を開けると、中にはフカマルらしきポケモンと1人の女の子が入ってた。
「って、人攫い!?」
女の子って、あいつら人攫いやってたのか!? 流石に予想の斜め上だったよこれは!!
『サイ、落ち着いたらどうや!? いくら驚いたからって箱の蓋で自分の頭殴るのはどうかと思うんやけど!?』
「……はっ、つい頭がおかしくなったのかと思って頭を殴ってしまった」
次回はホウエン側の予定です。
一応多重クロスも地味に考えておりますので、オリキャラなり別作品のキャラなりコラボなりなんでもこいや的な感じで募集します。感想にでもどうぞ。作者にバトル申し込むのもどうぞ。出て欲しいポケモンもどうぞ。
フーディン育成せねば……w