12/19、箱崎で俺と握手!((
ハクタイシティ。
ゲーム中では2番目のジムのある町として、そしてギンガ団との戦いの場として存在した町。
夜頃に俺は、少女とフカマルを抱え、何故か付いてきたロトムと共にこの町に来ていた。道? ロトムが知ってた。
「ポケセンに行けばなんとかなるか……?」
「び? びーっ」
ロトム、この町の地図も覚えてるらしく、案内された先にはゲームでお馴染みなポケモンセンターが存在した。
……えっ、ゲームで知ってるんじゃないかって? ばっかお前、ゲームと現実が同じな訳ないだろ。
「すみませーん……」
「こんばん……ソラちゃん!?」
カウンターにお手伝いらしきおばちゃんが居たが、少女を見て叫んだ。んで裏に引っ込んだかと思うとジョーイさんやら医者やら出てきてあれよこれよと言う間に病棟らしき所に連れて行かれた……って実況してる場合じゃねぇよ。
その横で俺は、休憩室で森の洋館であったことをおばちゃんに話していた。
「……ということなんです」
「信じがたいけど、ソラちゃんだからね……『イーエックス』か……?」
「ソラってあの子……って、イーエックス? それって何ですか?」
「えっ」
「えっ」
「……そういえば貴方のこと、聞いてなかったわね」
「あっ……」
どうやら誰でも知ってる事らしい。イーエックスと聞いてもポケモンカードのex位しか思いつかないんだが……ってそうじゃない。どうするか……記憶喪失って言っても矛盾起こすだろうし、本当の事言ってもな……
「もしかして、訳有り?」
「……はい、言っても信じられないと思うので……」
「話してみなさい。私、こう見えて裏には詳しいから」
それはそれで怖いけど、話すしかないよな……うーん、もうゲームとなっている事から話すか。仕方がない、じゃないと色々と説明つかないし、どっかでボロ出た時が怖いしな……偽りたくもないし。
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「……簡単に纏めると、貴方にとって『気付いたら空想の世界にいて、流れでソラちゃんを助けた』って事でいいかしら?」
「簡潔にまとめ過ぎじゃないですか!? 三行にすらなってませんよ!?」
ついツッコんでしまった。確かにそうだけど。
このおばちゃん、少女……ソラのおばさんに当たるらしく、ハクタイシティで孤児院を経営してるらしい。ソラの両親はここだがソラ自身はイッシュ出身で、ある事件を機にこっちで暮らすようになった、との事……ソラの両親の話をしなかった辺り、嫌な予感しかしない。で、そういう事から裏の情報というのは集めてるとの事。
で、『イーエックス』だが、全6地方……カントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、イッシュ、カロスで見られるロケット団みたいな存在らしい。有名すぎるほど有名で、数年前は大規模な人狩りとか行ってたとか……今は1人見つけるのも難しいが、たまに活動の痕跡が見られるためにその恐怖は残っているらしい。
そして、人狩りの被害者は大半は帰ってきたが、未だ帰ってこない人もいる。そして、その人々とソラには共通点がある。それが……
「超能力?」
「ええ。少し先の未来が見通せたり、物体を浮遊させたり、ポケモンと普通に会話したり……ホウエン地方のトクサネジム知ってるかしら?」
「ええ、フウさんとランさんですよね?」
「そう、彼らも実は帰ってきてないのよ……それ以外にも特別な血を引いてるとか、特別な何かを持ってると言われてるような人は大体狙われたらしいわよ」
「……えっ?」
超能力。確かにORASではフウランはその能力で研究の手伝いとかしてたが……ジムリーダー等で唯一の被害者であり、未だに行方不明者だとのこと……サイキッカーとかやばそうだな。そして異世界人に当たる俺も恐らく対象じゃないですか、やだー……
で、ソラの超能力は『水を操る』こと。触れた水を水鉄砲のように飛ばす位しか出来ないらしいが……それ、血液とか操れるようになったらやばいよな……で、イッシュにいた頃も数回襲われているらしい。こっち来た理由ってそれも関わり有るんだろうな。
「今でもポツポツと行方不明者は現れてるのよ……この前は、なんでしたっけ。あーそうだ、エイチ湖で爆発が起きて、近くにいたキッサキ神殿の神官が1人居なくなった……ってあったわね」
「なるほど……」
エイチ湖の爆発と言えば、ゲームでユクシーが拉致されたアレを思い出すな。多分同じのなんだろうけど……
その後の色々な話は省略するとして、俺はソラのおばさんとこの孤児院にお世話になる事となった。戸籍は無かったけど、トレーナーカードのデータがあったから新たに戸籍を作るらしい……良いのかそれ。あと、個人的には旅に出てみたかったんだが、イーエックスの関係で襲われるといけないから、と年齢制限が上がってしまったらしい……イーエックス許すまじ。
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そんなこんなで孤児院暮らし。別にこじいんくらし! ではない。
ポケモン達はどうすんだろ……と思ってたが、孤児院の他の子供の世話をしてくれる事になった。ラティオスは隠れて見守ってる事が多いけど。そりゃ表に見せたら危ないし。孤児院の様子を見に来たハクタイジムのナタネさんが戦いたそうにこっちを見てたけど、見なかった事にする。
で、そんな俺は……過去の影響か大人びていたソラ以外と話が合わず大体1人である。そして来るであろう旅立ちのために……
「きちょうなホネキタコレ」
「……お前さんここ以外に遊ぶ場所ないのか?」
「気にしないでくださおっしゃーみずのいしゲットだぜ!!」
会話で分かる人は多分分かる。そう、ちかつうろである。
シンオウ地方の地下に広がる巨大な通路のようなもの。秘密基地を作ったりタマと呼ばれる宝石を集めて埋めて大きくしたり、そして壁を掘って色んなお宝を回収したり。
偶然ちかおじさんと呼ばれる方と会話できた時に、駄目元で探検セットを売ってくれないか頼んだところ、ちょっとしたテストをこなしただけで無償でくれたとかいう驚き……はともかくとして、潜っては掘り、潜っては掘りで旅時の資金源を集めていた。
……プラチナ仕様なのかこんごうだまもしらたまもでる。ずがいのカセキもたてのカセキもその他のカセキも出る。出ないとすればプレートシリーズだけだな。やっぱりあれは特別か……
……あ、プレートと言えば、こんな事もあったな。
ここ、ハクタイシティにはディアルガとパルキアの像がある。ゲームでは像の後ろにプレートが落ちていたが、見てみたが落ちてる気配はない。まさか像に張り付いてるんじゃ……と思って触ってみると、見えない何かが引っ付いていた。両方の像から見えない何かを引っぺがすと、それは割れた黒い石板のようになり、引っ付けてみるとしっかり張り付いた上に藍色になった……とかいう不思議な事があったんだ。おそらくりゅうのプレートだろうけど……うーん、確か森の洋館にプレート2枚あっただろうしいつか確認しに行きたいな。
「サイくーん、もうすぐ夜ご飯だよ」
「えっまじか」
ちなみに、ソラも探検セットを持っていて、たまに俺を呼びに降りてくる……フカマルとロトムと共に。フカマルはソラの両親からの贈り物だそうで付いてくるのは分かるが、ロトムはなんで居るんだ、お前野生じゃなかったのか。あの日からずっとソラに引っ付いてるけど。
「……びー」
『……だからソラが心配だから、と言っているようです』
「心を読むな! ……本音は?」
「びー!」
『面白そうだから、だそうです……』
「デスヨネー」
こいつ、地味にあの日の俺とおばさんの会話聞いてたらしいからな。ソラですら(何時か言うつもりではあるが)俺の秘密知らんというのに。
曲名縛りしたらタイトルで詰むようになっちまった……