ダンジョンに運だけで挑むのは間違っていると思う   作:ウリクス

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気が付いたらお気に入り数500超え誠にありがとうございます!!

まさかここまで読んでくれる人がいるとは思いませんでした。これからもできるだけ更新を早くしていきたいと思います


第13話 冒険者始めました(VSデメテル・ファミリアの団員編)

「……」

 

入ってしまった。二度目の女の園と言う名の魔窟へ……

 

「取り合えず、私達の部屋に来ましょうかリーダー」

「そうね、ウロチョロされても困るしその方がいいわ」

「リーダー!ボク達から離れないでね!!」

「分かっている……分かっているよ……」

 

ああ、離れませんとも!離れたら何されるか分からないのに。

 

「え…?また来た!!チャンス到来よ!リリアンちょっと邪魔!」

「……待ってた……チャンス……今度こそ……本の通りに行く……フローラこそ……邪魔しないで……」

「いい?メアリー、今度こそ一緒に話しかけるわよ!抜け駆けは絶対にダメだからね!!」

「アンナこそ抜け駆けはしないでよね!」

「ヘンリッタ、良いこと思いついたの。コッソリ一彼が人になった所を狙って一番先に話しかけちゃおう!!」

「それを抜け駆けって言うのよミレイ!だから抜け駆けは駄目って言ってんじゃない!!」

「しかし彼、何処から来たんだろう……明らかにオラリオの人じゃないのは分かるけど……」

「あら、モニク。前に彼が来た時はクールに『それ所じゃないわ』って言って見向きもしなかったのに、やっぱり気になるんだ~」

「し、仕方ないじゃない。あの時は色々本当に忙しかったし……それに興味が無い訳じゃ無いわよ!そう言うララだって……」

「…………」

 

増えてるうううううッ!増えてるよ!!前に来た時よりも何か増えてるううううう!!!

 

「……お前達……どうしよう。物凄く不安になって来た……」

「大丈夫大丈夫!皆良い子だからさ!!」

「ああ、うん……そう……」

 

不安で不安で仕方がないよ……頼むから離れないでくれよぉ。リーダー心細いよぉ。

 

「……で、何でクラリスとエミリアとセリアが彼にくっ付いてるの?」

「何でも、先月末に起こった凶作と賊の襲来後にあの三人が冒険者になるって言ってファミリアを飛び出したじゃない。何でも、そんな彼女達に救いの手を差し伸べたのが彼で、冒険者パーティに加えてくれたって!」

「嘘!?初対面でしかもほぼ私服の様な格好の人をパーティに加えたの?アレはハッキリ言って足手纏いにしか見えないわよ」

「しかも……彼とあの子達がパーティを結成した丁度その翌日にデメテル・ファミリアに援助が来るって知らせが入ったのよね。」

「そうそう、そんなことする必要が全くなかったのにね……」

「そうね、全くの無駄よ!」

「…………」

 

あの子達の事が全部無駄……?あの子達が俺みたいな駆け出し冒険者の俺に泣きながら懇願して来て、今まで必死に積み重ねているモノが無駄?いや、言ってそこまで積み重なって無いけど。まだ一週間も経ってないし。

 

「リーダー、私達の部屋につきましたよ……」

「何してんの?早く入りなさいよ」

「もしかしてリーダー意識しちゃってる~?ボク達の部屋に入るって意識しちゃってッイッターい!!!」

「……」

 

エミリアにデコピンして部屋の中に入った。

 

 

~セリア、クラリス、エミリアの部屋~

 

「……」

「デメテル様が帰ってきたら直ぐにリーダーの事言わなきゃ!!」

「そうね、流石に男女が一緒の部屋で寝るのは流石に不味いわ」

「でもリーダーはそんな事しないと思うけどな……」

「…………」

 

彼女たちが武器を納めて防具を外し始める。俺も扉の横の壁に小剣とケルベロスを立て座り込む。後は座りながらサポータと篭手を外す。

 

「……」

「リーダーもボク達の部屋の中くらい、篭手だけじゃなくて鎧全部外しなよ。気にしてないからさ」

「…リーダー、どうしたんですか?さっきから黙りこんで……」

 

エミリアとクラリスが顔を覗き込んでくる。後ろで腕を組んでいるセリアが

 

「もしかしてアンタ、さっきドロシーとエマがアタシ達に言ってた事……気にしてる?」

 

さっきの言い方は明らかに悪意があった。そりゃ女ばっかりだったらこんな事一つや二つあるのは当たり前だと思うけど。

 

「……ま、まぁ実際にあんな格好でダンジョンに潜る事自体が間違いだって言うのは事実ですし……」

「アレは意地悪と言うよりもボク達の対して嫉妬しているだけだと思うよ。気にしなくていいよリーダー!!」

「……ってか何でアンタが怒ってんのよ。アタシ達の事なのに……」

「……色々言いたい事はあるけれど……やっぱり自分のパーティメンバーを悪く言われたら……納得がいかない」

 

後ろを向いてドアを見る、確証は無いけど向こうのドアに張り付いているかも知れない。さっきまで後ろについていたし、そんな気がする。

 

「……なぁ、お前達は……!」

 

俺が前を向いた時、クラリスが俺の目の前に座っていた。そして彼女が俺の両手を持ち、包むように握って来る。さっきまでの怒りが一瞬で静まるような優しい笑顔を向ける。

 

「……リーダー、ドロシーとエマの事を悪く思わないで下さい……私達の事なら大丈夫、大丈夫ですから……」

「ま、実際ドロシーとエマは嫉妬深いってだけで悪い子じゃないってボク達皆知ってるからね。それに、まだファミリアは援助してくれるって言っても危険な状態には変わりは無いからね。荒んだって仕方がないさ」

「……だからアタシ達はもう慣れたわよ。気にしなくていいわよリーダー」

「……お前達……」

 

 

 

~扉の外ちょっと離れて~

 

「…………」

「…………」

「……で?ドロシーとエマは……あんな風に思われているのに……まだ、下らない嫉妬してるの……?」

「ッ…!リリアンだって羨ましくないの!?」

「そうよ!貴女達だってどうなのよ!?」

「……私だって羨ましい……羨まし過ぎるよ……羨まし過ぎて今ならこの本(厚さ15㎝位)を腕の力だけで縦に破れそうよ……でも、貴女達みたいに嫉妬はしていないわ……」

「嫉妬なんてダサいだけよ。特に男絡みの嫉妬は女にとっては物凄くダサいわ……ねぇメアリー?」

「そうね、アンナ。嫉妬する暇があったら女として磨いた方がよっぽど有意義だと思うわ」

「それに、貴方達のせいで彼が怒っているの分かってないの?」

「……」

「……」

「……ホラ、皆で一緒に誤ってあげるから行きましょ」

「それとも、彼の中で貴方達は嫉妬深い嫌な子って思われたままでいいの?違うでしょ?」

「「…………うん……」」

 

 

 

 

~再び三人部屋~

 

「……むッ!」

「今度は何?リーダー?」

「……トイレに行きたくなってきた……今から言ってきて良い?」

「もしかしてボク達についてきて欲しいの~?」

「一人で行けるわ!場所を教えてくれって言ってんだよ!!」

「トイレならここを出て左に進んだ先にあるわ。一応男性用もあるから間違えないようにね」

「……応、行って来る……」

 

扉の外を少しだけ除く……誰も居ないな。彼女達に見つかる前にサッサと戻ろう。

 

 

「しかし無駄に広いな……っと、あった。ここだここだ……早く戻らないと」

 

しかし、あんな本に出て来るような悪口って何処行ってもあるんだな。そりゃ俺の村だって男女絡みで騒ぎになった事は何度かあったよ?俺の村にも可愛いなって女の子はいた。でもそう言う女の子に限って村一番の~って言う肩書の若い奴とくっ付いていた。

 

俺自身、恋愛関係は騒ぎになるからできるだけしないように離れていたよ。だから今でも恋愛関係ってのは面倒が起きるからしたくないんだよ。それに、恋愛がしたくてオラリオに来た訳じゃ無い…冒険がしたくて此処に来たんだ。誰だよただ単にモテないから恋愛出来ないとか言った奴、全然違うからなッ!!

 

「……ふぅ、戻るか……」

 

あの子達の部屋でデメテル様が戻って来るまで避難しなけれ……ん?話し声が聞こえる。あの子達の部屋に他の女の子の声がする。

 

「……?」

 

辺りには誰も居ないことを確認して壁に耳を近づけて…余りよろしくは無いのだが盗み聞きをする。

 

 

 

 

「……エミリア、セリア、クラリス…ごめんなさい……」

「今このファミリアの中で一番上手くいっている貴方達が羨ましかっただけなのよ……」

「気にしないでドロシー、エマ。私達は気にしてないから……」

「リーダーは少し冗談が通じない所が多くてさ!この前なんかボクが……」

「まぁ、アンタ達のそう言う所、もう慣れたわ」

 

 

 

 

……アレ、何か直ぐに仲直りしてね?いくら何でも早すぎるでしょ。俺の村じゃアレ絡みは一番長くて一週間は騒がれていたのに。

 

「気を悪くしてゴメンなさいねリーダーさん」

「あの子達も、悪い子じゃないんだよ」

「ッ!?……い、イヤ……そう言う訳じゃ無いんだが……」

 

いつの間にか俺の後ろにあの子達と歳が近いと思われる女の子が二人立っていた。

 

「ドロシーとエマの嫉妬から来る悪口は珍しくないの。だからその度に皆で話し合いをして皆で謝りに行く。数週間に一度の恒例行事みたいなモノだよ!」

「だから皆慣れっこなんです」

「……そ、そうか……そうなのか」

 

だからこう言うのに一番反応しそうなセリアが冷静だったのか。

 

「あ、ゴメンなさい。私の名前はララ、ララ(Lara)オルコット(Alcott)。どうぞよろしくお願いしますね。リーダーさん。」

 

ララと名乗る緩やかなウェーブのかかった茶髪のロングヘア―の少女は名前を名乗ると頭を下げて来る。

 

「アタシの名前はモニク、モニク(Monique)ボーフォート(Berufort)。よろしくね!リーダー君ッ」

 

元気な笑顔で自己紹介して来たモニクと名乗る彼女。ハネッ毛のある赤毛の短いポニーテールと髪と同色の尻尾と耳が特徴的だ。

 

「……は、初めまして、アーク、アークボルト=ルティエンスだ。アテナ・ファミリアに所属している冒険者で彼女達の冒険者パーティのリーダーだ。リーダーと呼ばれている訳だが、ハッキリ言って俺も彼女達と同じ全くの駆け出しだが……精一杯の事はやらせて貰うつもりだ。どうぞよろしく……」

「……」

「……」

 

おい、何か言えよ。こっちが誠意を込めた渾身の自己紹介したんだからさ。ってか何人の顔ジロジロ見てんだよ。ヤメロヨ……

 

「フンフン。不細工って訳じゃ決して無いけど、カッコいい!イケメンッ!!って訳でも無い」

「確かに決してキリッてしている訳では無く…どちらかと言うと可愛い感じがしますね」

「」

 

おいッ!何人の顔勝手に審査してるんだよッ!!マジでヤメロヨッ!!!

 

「まぁ、私のタイプとは少し違うけど初めて見た時からオラリオの男の人とは何か違うって気はしてたんだよね!全然アリだよリーダー君!!」

「私は十分イケますよ、リーダーさんみたいなタイプ」

 

モニクの眩しい笑顔とララの品のある微笑みを俺に見せて来る……余計なお世話だよ畜生。

 

「それで、俺の顔を評価しに来ただけじゃないよね?」

「評価だなんて……ただ私達は……」

「そ、そうだよ。アタシ達はリーダー君をホームの案内でも」

「結構だ」

 

ドロシーとエマと言う子達とは違った微妙な怒りを抱えホームの奥に進んでいく。

 

 

 

「……あちゃ~、やっちゃったわね。正直に言い過ぎたか……」

「……モニク、貴女の発言は初対面の男性に対して配慮が足りない…って言いたい所ですが私も人の事は言えませんね……反省です」

「うう…でも正直な話、顔じゃなくてオラリオの男の人とはまた違った感じがして彼いいな~って思ったのは本当だよ?」

「物珍しさ……と言えば人聞きが悪いと思いますが、私もモニカと同じ意見ですね」

「あ~あ、抜け駆けしようとした罰が下ったかぁ……」

 

 

 

 

~ホーム 食堂~

 

「ここは……食堂か……」

 

ハイ、迷いました。ええ、もう完璧に文句なしに迷いました。

 

「え、男の人……?なんで……?」

「ほら、二日くらい前に別の班のクラリスって子を彼が運んでたっていう」

「ああ、確かにその話は何回も聞いたわ!でもなんで食堂に……」

「…………」

 

そしてコレである。だからヒソヒソと話すのをヤメロヨッ!!悪口じゃなくても割と精神的にグサッて来るんだぞ!!!……駄目だ、ここも早く離れないと。

 

 

 

 

 

 

~ホーム外 農場~

 

「ここが農場か……話には聞いていたけど酷い状態だな……」

 

畑土が根こそぎ流れてやがる……これじゃ本当の意味でイチから作り直さないといけない。見たところ大丈夫な所や直していると思われる個所もあるが……まだまだ農業として商売を再開するには時間がかかりそうだ。

 

「……さてと……」

 

……いや、マジでどうしようか。気が付いたら外にまで出てしまった。もしかしたらこのままどんどんオラリオから離れてしまうんじゃないだろうか?そんな時

 

「ちょっとリーダー!アンタ何でそんなとこにいんのよッ!!」

 

上から聞き慣れた声がする。上を見るとセリアが窓の外から顔の出していた。

 

「いやね、このホームデカすぎて迷ったんだよ……悪いんだけど……迎えに来てくれない」

「……分かったわよ。いい?絶対にそこから動かないでよね!!」

「……はい」

 

この後直ぐにセリアが迎えに来てくれて何とか彼女達の部屋にたどり着くことができた。

 

 

 

~あの子達の三人部屋~

 

「全く信じられないわ、何で部屋に戻るだけなのに外に出ちゃうのかしら」

「……面目ない……」

「……リーダーもよくそれで一人でダンジョンに潜って迷わず脱出できたね、ボク達もビックリだよ」

「ダンジョンはまだ分かりやすいから大丈夫だよ、だから最悪隅々まで探せば昇り降りできた」

「……」

 

愛想笑いするクラリス、苦笑いするエミリア、呆れるセリアが俺を見る。

 

「あ、そうだお前達。ここにきて少し疲れたから床で寝ていいか?」

「だ、だったらベッドでも……」

「いいよクラリス。俺は床で十分だからさ。……我儘言うなら枕代わりに座布団が一つ欲しい」

 

鎧全部とバンダナを外し、横に寝転がる。

 

「デメテル様が帰ってきたら直ぐに起こしてくれ。それじゃお休み……」

 

あの子達の視線がかなり気になったが、主に精神的からくる疲労感が原因の睡魔に耐えることができず、意識がそのまま沈んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

「……もしかして本当に寝た?」

「……そう、みたいですね……」

「ボク達が見てる前で良くやるよ」

「それぐらい私たちが信用されているんだよエミリア。でもそれって凄く大切な事なんだよ……」

「……」

「どうしたの、セリア……?」

「ねぇクラリス。アンタって確か神聖文字(ヒエログリフ)読めたよね?」

「はい、全部とはいかないけど大体は……」

 

寝息をたてて眠っている彼にセリアが近づく。

 

「……今から背中見せるからリーダーのステイタスを見てくれないかしら?」

「……………………え?」




モニク=ボーフォート
17歳
キャットピープル
デメテル・ファミリア
赤毛の髪と耳と尻尾を持つキャットピープル。別の班だがクラリス、セリア、エミリアとも仲が良いが同じ班のララが一番の親友である。明るく元気な性格で周りの空気を変えるムードメーカ。でも調子に乗り過ぎる所もあり、その度にララに説教される


ララ=オルコット
17歳
人間
デメテル・ファミリア
茶髪のウェーブのかかったロングヘアーの女の子。穏やかな性格で品のある振る舞いをするためか年上に間違えられることが多い。モニクが一番の親友で調子に乗る彼女のストッパーになっている。別の班だがクラリス、セリア、エミリアとも仲が良い


うーん、少し更新速度が落ちてきている気がする……
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