ダンジョンに運だけで挑むのは間違っていると思う   作:ウリクス

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美少女ランキング
デメテル・ファミリア新期入団部門ベスト5

1位エマ・クオーク(人間)16歳
・サラサラとした金の髪、宝石のような澄んだ翠の瞳、男のハートを一瞬で奪ってしまうあどけない純粋な笑顔…文句なしに彼女が№1だね。(男神/ン億歳)
・あ…悪魔だ…あの娘には男を魅了して、いとも容易く手玉に取る可愛い小悪魔が潜んでいる…だが、それが良い!そこが良い!!(男神/ン億歳)
・万人受けする容姿で言うなら彼女が間違いなく一番だ。間違いない、断言できる(男神/ン億歳)

2位クラリス・ハーベスト(ハーフ・エルフ)16歳
・時折見せるあの何処か達観した表情が堪らない!どんな場所でもどんな格好で佇んでいても絵になりそうだ、今度モデルになってくれないかな…?(男神…年齢以下省略)
・何だろう、この少し触れただけで儚く崩れてしまいそうな少女が大好物なんだ。触れちゃいけない、だけどジッと見ていると一思いに彼女の何もかもを滅茶苦茶にしてやりたい、衝動が溢れ出るんだ!(男神)!
・↑同意、あの娘には何か、衝動的に惹きつけられるモノを感じる。魔性の女になれる素質を十分に持っている(男神)
・あんなに大人しそうな顔して、おっぱいは大人しくないんだよおおおおッ!!(男神)

3位ミレイ・ランパード(犬人(シアンスロープ))17歳
・世間知らずのお嬢様が何事にも一生懸命に頑張る。その姿だけで一票を入れる価値は十分にある(男神)
・何でだろう、個性ある娘達ばかりだけど、特にあの子から一番チョロインの匂いがする(男神)
・あの大きな耳と尻尾、モフモフじゃないか!一日中モフモフしたい!!(女神)

4位セリア・ハーベスト(アマゾネス)16歳
・強い女は好きだ、彼女は絶対に強くなる(女神)
・あの強い意思を持った瞳から目を離せないんだ!(男神)
・彼女、男に全く興味ない素振りばっかりしているけど、実は人一倍性欲が強そう。タガが外れたら他のアマゾネス以上に男を欲望の限り貪り尽くしそう(男神)
・照れ隠しに暴力を振らないツンデレって、結構ポイント高いと思うんだ(男神)

5位エミリア・ハーベスト(ハーフ・小人族(パルゥム))16歳
・金髪!ロリ!!ボクっ娘!!!シンプルイズベスト!!!!(女神)
・無邪気な性格の中に時折見せる狐のような小賢しい表情がスパイスになって私的に大変好みの娘(女神)
・お調子者だけど周りの仲間を気遣える凄く良い子。そこにいるだけで元気が貰える…私の娘にしたい(女神)


番外編 「名もなき神々の怒り」

オラリオはとても広い。タクシーと言う名の馬車が存在し、至る所で横行する程に。

故に、オラリオに住む以上何処へ行っても時間がかかる。

 

アークがデメテル・ファミリアの本拠(ホーム)に到着するまでの間、とある名無しの3柱の神々の話を暇潰し程度に聞いて欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ある所に、3柱の男神がいた。

その神様達が運営するファミリアはダンジョン探索系だが…弱小の弱小、オラリオの数あるファミリアの中でも下の下、吹けばいとも容易く飛んで消えて逝く、そんなファミリア。

 

ある日、3柱の神達は小さなボロ酒場で出会い、意気投合して暇さえあれば共に行動している程に仲良しの神様達。

 

そんな彼らの生活は―――

朝は『聖域』の観察

昼はファミリアの勧誘やステイタスの更新とアルバイト…偶にサボって『聖域』の観察

夜は3柱仲よく行きつけの酒場で安酒を浴びるように飲み…月に一度二度はファミリアの運営費をちょろまかして歓楽街に赴き、女と一夜を過ごす。…しかし、最近は他の団員に見つかって本拠まで引き摺り戻されるパターンが多くなった。

 

これが彼らの、名もなきモブ神様3柱組こと、「彼ら」の日常だ。

 

 

では、「『聖域』とは何か?」

聖域とはオラリオ西部の都市外にある、とあるファミリアとその本拠のことだ。

『女の花園』または『純潔の楽園』と(彼らが勝手に)呼んでいる。

 

広大な畑と大きな本拠(ホーム)、麗しき乙女達と穢れも知らない純真無垢な幼い少年だけが入ることを許される不可侵領域―――『デメテル・ファミリア』のことだ。

勿論、そんなことはない。彼らの勝手な妄想だ。

 

彼らは農民の聖域とも言える畑から遠く離れた場所で一生懸命作業するその姿を望遠鏡片手に木々や大きな岩の影に隠れ、姿勢を低くしながら観察していた。

 

 

 

そんな彼らが観察するのはいつも…

「見ろッ!ソニアちゃんの今日の下着は情熱の赤だッ!!」

「「うおおおおおおッ!!?あんなに大人しそうな顔して今日は攻めるなぁ!!」」

流れる汗で濡れて透けた少女達の下着だったり―――

 

「リンダちゃんって絶対抱き心地がいいよね。特にお尻。健康的なむっちりとぽっちゃりの絶妙な間って感じで」

「分かる!凄く分かる!!特にお尻とか最高だよねあの娘」

「みんなポキッと折れそうな体しているから彼女を見ると安心するんだよおおおっ!」

臀部を中心に、籠を持ち上げようと屈んだ瞬間だったり―――

 

 

ああ、とても…とても楽しそうに彼女達の生活を観察していた。

 

 

 

 

―――そして、時稀に彼らを更に熱狂させてしまうとある『出来事』が起きる…そう、彼らが『聖域』と賞賛して執着させるある『出来事』が。

 

 

つい最近の出来事だ。

夕暮れ、少女達は作業を終えて食堂へと向かっている最中、食堂とは正反対の方向にある倉庫にて、二人の少女で行われる密会を目撃した。

一人は金髪の小柄で幼さ故に手を出してはいけない雰囲気を醸し出す少女、もう一人は黒い長髪とスラリとした長身と大人びた凛々しい顔立ちを持つ少女、男装とか絶対に似合う!むしろ滅茶苦茶見たい!!

 

「「「女の子同士の告白キターーーーーーーッ!!!」」」

「黒髪の娘はヴィヴちゃんだな。デメテル・ファミリアの年長組。面倒見が良いことで有名で、新入りからも幹部からも人望が厚い。あの娘が男装して演劇の舞台に出るなら、多少金がかかっても絶対に見に行く!」

「金髪の娘は今期の二班の入ったミシェルちゃんだ。前々からヴィヴちゃんのことを影から見ていたけど、そういうことだったのか~」

 

(場所を変えて観察した甲斐があった)彼らは期待に胸を膨らませながら様子を伺う。

「百合ッ!百合ッ!」

「百合百合だあッ!!」

「やはり、ユリは最高だなッ!!!」

 

彼らは嬉々として望遠鏡を手に現場を凝視する。

遠すぎて二人の少女が何を言っているのか分からない。

 

ただ…顔を夕日よりも赤く染め、吹く風に攫われ消えてしまう少女のか細い声、それらを想い人に全てをぶつけるその姿は―――極度の緊張から流れる潤んだ瞳と流れる涙は、彼らにとってどんな宝石よりも輝いて見えた。

 

「先輩…ずっと前から好きでした」

少女の真っ赤な小さな唇からはそんな尊い言葉が紡がれている―――気がする。

そんなことを言っている確証は全くないが、神々の願望と言う名の補正でそんなことを言っているように保管した!!

 

 

「おッ!?」

告白された黒髪の少女はゆっくりと頷き――

「おおッ!!?」

少し屈み、顔を近づけ目線を合わせ―――

「おおおおッ!!!?」

細く、しなやかな指を少女の髪に絡ませて、そして―――――

 

 

 

 

唇を重ねた―――気がした

「「「キタああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!!!」」」

正確に言えば告白されたと思われる少女の背と髪で隠れてしまい、確証はないが、またもや彼らの願望と言う名の補正の所為でそうなったしまった。

 

 

彼らにとって瞬間を目撃した時、口の中に甘い…甘い蜜で満たされた感覚になる。

蜂蜜よりも…雲菓子よりも……人の不幸よりも、甘い甘い蜜だ。

 

(((ああ…これだから聖域の観察はやめられない)))

これが、彼らの大切な日常の一部…だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、オラリオとその周辺で甚大な被害をもたらす嵐が襲い掛かる。

空から降り注ぐ豪雨は『恵みの雨』と言うには程遠く、地下水路から雨水がこれでもかと溢れ、場所によっては道全体が足首ほどの高さまで浸かってしまい、時折大人がいとも容易く倒れてしまう強い風が、補強作業をしている人たちを襲い掛かった!

オラリオの住民たちは豪雨と強風に晒される日々が数日の間続いた…。

 

 

 

 

 

そんな異常事態の中、馬鹿な彼らは聖域に赴き、観察を決行した。

「「「頑張れ…頑張れ…ッ!」」」

 

3柱の誰かが言った

「…流石に今日は中止にしようよ」

今日は無理だと。

 

―――しかし

「そんな弱音を吐いてどうするんだ!?」

3柱の誰かが言った。

「被害を防ごうと、必死に作業する彼女達を応援するのは当然のことじゃないか!」

―――と。

熱い神の言葉に友神達は立ち上がり、望遠鏡と雨合羽、愛と勇気と友情を限界まで滾らせ、デメテル・ファミリアの元へと聞こえやしない、意味のない声援を送りに死地へと向かったのだ!!

 

 

 

応援とか要らないから手伝えよ。

嫌だよ、俺達の存在がバレちゃうじゃないか。

 

 

 

―――そして、嵐が過ぎ去り

彼らは3柱仲良く、1週間以上も長引く程の大風邪をひいた。

 

「は~い、神様の為にお粥を作りましたよ。召し上がって下さい」

「あッヅッ!!!!待って、待ってッ!!!!」

本拠には彼らのファミリアにも女性はいる、しかし主神に対して全員冷たい。

熱々のお粥を掬ったスプーンを神の顔の上でひっくり返したり、

 

「風邪…ですか?風邪をひかない程に馬鹿なんですからそんな下手な言い訳しないで仕事して下さい」

…眷属が冷たい

「ま~た、いつもの構って攻撃ですか、いい加減大人になる気はないんですか?」

冷たい!

「あっ私達今日は酒場で打ち上げがあるんで、そこで大人しくしてて下さいね。来なくても結構ですので、むしろ来ないで下さい」

冷たいッ!!

 

日ごろの行いからして当然と言えば当然の塩対応。

そして、やっと風邪が治っていざ聖域に向かわんとした直後、

「風邪で寝込んでいた分。仕事が溜まっています…さっさと終わらせろ下さいこの野郎」

「テメェ、クソ忙しい時に一週間も仕事を休みやがって…休んだ分は働いて貰うからな!!」

団員とアルバイト先の店長や先輩に捕まった所為で更に、一週間以上の時を費やしてしまった…

 

 

彼らは休んだ分、これでもかとコキ使われている最中、一つの噂が耳に入った。

 

デメテル・ファミリアの作物が雨に流され全滅したと―――

「収穫祭直前だったのにね…」

「しかも、雨の中に乗じてホームが都市外なのをいいことに、どっかの大馬鹿がファミリアの金庫を破って有り金を殆ど奪って行ったんだって…盗んだ奴はきっと余所者だよ。オラリオの人間があのファミリアに手を出す奴はいない」

「当分は、他の村から採れた作物を売らないといけないのか…値上がりが心配だよ」

「あのファミリアで働いているのは年頃の娘ばっかりだって聞いたよ…心配だねぇ」

ヒソヒソと聞こえる同情の囁き声に、神々は嫌な未来が頭を掠める。

 

売る物(作物)は駄目になった、蓄えも奪われた。

畑で働いていた哀れな少女達が残された道は三つ、

アルバイトをして細々と生きるか―――

冒険者になって命を賭け金に一か八かの大勝負に出るか―――

…女にとって最後の手段―――娼婦になって男と共に一夜を過ごすか―――

 

 

 

 

 

「娼婦…はッ!閃いた!!」

一人の神の脳裏にある光景が過る。

 

 

 

 

――――日が沈み、夜が訪れる。

同時にオラリオのもう一つの顔…歓楽街が桃色に光る街灯に包まれながら姿を現す。

女達(娼婦)は下着とも見間違う派手なドレスを身に纏い、命を賭けた戦いから帰還した男達(冒険者)は未だ冷めない体の火照りを、己が獣欲を鎮めようと金銭で結ばれた一夜限りの刹那の恋人を演じようと声をかける。

 

娼婦達は夜の蝶として地位を昇る為、金銭を得る為に…あるいは己の中に眠る獣欲の為に気に入った男に甘く艶やかな言葉で囁き、手を引き自らの宿へと誘う。

 

そんな夜の街に―――十数人で固まって行動する少女達がいた。

少女達は怯え、泣きじゃくり、泣いている少女を宥め、ジロジロと見る男達を近づかせまいと睨みつけたりしていた。

―――娼婦と呼ぶには余りにも初心(ウブ)過ぎる少女達。

 

しかし…今宵、そんな少女達の純潔の華を汚い獣達の手で背徳と支配に塗れた嬌声と共に散ら

「「おい馬鹿、そのふざけたナレーションを今すぐ止めろッ!!!!!!!!」」

独り妄想の世界に入り浸る神に対して2柱の神が勢い良く頭を叩く!!!

 

「良いか!?デメテル・ファミリアの女の子達は全員清純派なんだよ!!そんな汚い妄想であの娘達を穢すのは許さんぞ!!!。肉食系担当はイシュタルの所だけで充分だ!!」

 

そんな下衆な妄想をしているから団員に冷たくされるのに…何故気が付かないんだ?

 

 

そんなこんなで半月以上が経ったある日。

ファミリアの運営とバイトが一段落ついた所で

「「「いざ、聖域へ」」」

今度こそ!と意気揚々と向かった。

 

「良かった、俺達をいつも隠してくれる草木先輩と大岩先輩は雨に流されず、風に飛ばされなかったんだな…」

いつもの定位置に着いた神々は安堵しながら身を隠し、望遠鏡を覗きこむ…が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――男がいる」

知らない間に、神々の愛した聖域…女の花園に『害虫』が入り込んでいた。

あの見た目(装備)からして冒険者なのは間違いない。

しかしどの角度から見ても冴えない顔…と言うかガキっぽい顔だ。

正真正銘モブだと、断言してもいい。

 

この男を連れ込んだ犯人は、つい最近デメテル・ファミリアに入団した、

エミリア・ハーベスト、クラリス・ハーベスト、セリア・ハーベスト

半小人族(ハーフ・パルゥム)』、『半白妖精(ハーフ・エルフ)』、『女戦士(アマゾネス)』で構成された美少女3人組だ。

彼女達には彼らも『期待の新人』として注目していたのだが…

 

「あんな清純そうな三人組が…あろうことか…ああッ信じたくはないッ!?」

「しかしッ!!今目の前に映されている光景は紛れもなく事実だッ!!!」

 

 

何故彼女達が男を連れ込んだと断定したか?

アレを見て見ろ!

男の右手左手をクラリスとエミリアが掴み、セリアが背中を押して本拠(ホーム)に連れ込んでいるじゃないかッ!!!

「なんて羨ま…けしからんッ!!!」

「コイツはメチャ許せんよなあああぁぁぁぁッ!!?」

「…ああ…俺達の聖域にまた(・・)男が踏み入った…踏み入りやがったああああああああああああッ!!!」

 

 

 

しかし、この後彼らは文句を言わずに耐えた。

誰も得しない、小銭はおろか罵声と石を投げ込まれる様な陳腐な恋愛劇場を歯ぎしりしながら見続け、耐えた。

だって、もしかしたら、少女達があの男に目がけて別れ言葉と強烈なビンタをお見舞いしてくれるかもしれないッ!!そんな期待を込めて何日も何日も何日も耐え続けた―――

途中からあの男が当たり前の様に女の園に…聖域に入っていくことに殺意が湧いて1柱の神が飛び出そうとしたところを2柱がかりで取り押さえる事態にも発展したが、それでも耐え続けた。

 

「俺達がホームに近づくだけで、その辺の団員に睨まれると言うのに…」

そして、あの男が堂々とホームに入っていくのを団員の少女達は何も言わずに…むしろ通り過ぎる際、男に慣れていない少女達は頬を赤らめて好意的な態度で接している様に神達の殺意は更に加速した!!

 

 

 

――もう、コレはビンタだけじゃ足らない。

神会(デナトゥス)』にお前の顔を見た時…痛過ぎて逆に周りが恥ずかしくなる程の、一度聞いたら絶対に…一生忘れられない最高傑作の「二つ名を」授けてやる。

 

「―――顔は覚えた」

「―――震えて眠れ」

「―――俺達(神々)を畏れろ」

神達はその男に対して怨念を込めて呟く。

一日でも早く、あの男に制裁を――――

 

 

 

 

 

そして、数日後

神々は―――『あるモノ』を…見た。

―――見て、しまった。

 

 

 

 

「「「?」」」

その『あるモノ』を最初に見た時、何が起きたか分からなかった…いや、神々は理解したくなかった。

こんなこと…こんなこと…!こんなこと…!!

次第に神々は望遠鏡に映った光景を理解し――――瞬発的に感情が奔流した!

 

 

 

 

 

 

 

「「「あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!」」」

怒り、憎悪、嫉妬…神々は我を失い、血の涙を流しながら叫ばんと怒声を発した!!

いつも神々の姿を隠してくれる木の枝をへし折り、草を毟り取り、大岩を齧り…望遠鏡を叩き折ってなお、感情の制止が出来ない!!

 

「くぁwせdrftgyふじこlpッ!!!」

「散っていく…乙女達の純潔がああ…」

「百合に゛ぃ男はあああ何人たりとも必要ねええんだよおおおおおおおおおおおおおッ!!!!」

 

 

 

では、神々が何を見た『あるモノ』とは何か?

それは―――

 

 

「リーダー様!」

「リーダーさん!」

「リーダー君!」

「「リーダーリーダー!!」」

「お兄さん!」

「冒険者さん」

「冒険者様」

多種族の美女美少女美幼女達に囲まれ、抱きつく光景。

異性の友人、片思いの相手、或いは近所に住む憧れのお兄さん…少女達の各々がそんな態度で接しているのが遠目でも見て分かる。

そして…少女達の表情は皆嘘偽りの無い笑顔を、あの男に向けているのだ。

 

…あの笑顔があの男以外に向けていたら神々は「百点満点の笑顔だ!良い物が見れた」と美しい思い出になっていただろうに…。

 

「……!」

相変わらず遠過ぎて何を言っているか全く聞こえないが、男の合図で少女達は各々の返事と共に武器を手にオラリオへと向かって行った。

 

彼らが見てしまった『あるモノ』、それは―――ハーレム展開だった。

 

「折角の収穫祭前日に大雨に襲われ、荒れに荒れた畑を見て呆然とする彼女達。あの男はそこを狙って付け込み、ホームへ侵入した後次々と美少女達を惚れさせてハーレムを作りあげたに違いない…なんて汚い手口だ!」

1柱の神が勝手に推測する。

 

「フローラちゃんがいるうううぅぅ…貴重な眼鏡委員長キャラが…」

「エマちゃん…ドロシーちゃん…百合百合最優秀賞候補の二人まで…」

「アンナちゃんとメアリーちゃんの双子ロリサンドイッチいいいいいいいいいいいいいいいう゛ら゛や゛ま゛じい゛いいいいいいいいいいいいいいッ!!!!!」

 

3柱の神々の嘆きは誰にも届かない、故に誰にも分からない。

あの男(アーク)のことも、あの男が彼女達に対して何をしたのか、そして今オラリオに向かって何をしているのか。

 

「何をしているか!?そんなの決まっているだろ!!どうせダンジョンへ冒険(笑)をした後に宿屋でガッツリとしっぽりと冒険するだけだろうが!!」

「そしてお決まりの『ゆうべはおたのしみでしたね』…じゃねーよボケ!!」

 

……下らない神々の嫉妬。

しかし、嫉妬と憎悪…黒い感情に埋もれて周りを見渡そうとしても黒、黒、黒…辺り一面真っ黒で何も見えやしない、何も聞こえやしない。

 

 

 

 

「狼狽えるなお前達!!!!」

阿鼻叫喚の絶叫交わる混沌の最中、3柱組の誰かが叫ぶ。

 

 

 

 

 

暫く、シン…と静まり返った後、

「…あの男は、有罪か?無罪か?」

神は神々に問う。

 

 

 

「…………有罪」

その問いから暫く、1柱が呟く。

「…そ、そうだ。あの男は俺達の楽園…聖域を穢した」

もう1柱の神も同意する。

 

「そうだ、あの男は俺達の聖域に土足で踏み入り、重罪を犯した。農業を学ぶ気が無くにも拘らずデメテル・ファミリアの乙女達に近づき、己の欲のままに彼女達を手籠めにしようと近づいた不定な輩…許す訳にはいかぬッ!!」

 

 

 

 

「制裁だッ!!今こそ我ら神々の鉄槌を下す時だ!!!」

「そうだッ!!あの男からデメテル・ファミリアの団員を守るんだ!!!」

「害虫を駆除して、今再び百合の楽園を取り戻そうじゃないか!!!」

 

「再び我々が愛した花園の為に…」

美幼女美少女美女だらけのより取り見取りの楽園を本来の姿に戻すべく…彼らはあの男を打ち倒す為に彼らは団結し、あの男(アーク)を敵視した。

 

 

これが彼らの…アークがデメテル・ファミリアと出会い、共に行動して、暫しの別れを告げる間に起きた、誰も知らない自分勝手で稚拙な神様達の物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……着いた!相変わらずここまで来るのに体力を使う。誰かいないかな?」

アークがデメテル・ファミリアのホームに辿り着いたようだ。

物語を再開しよう。




最初はハーレム展開なんてするつもりはなかったのに…あの3人の娘だけで動かそうと思っていたけど「折角出るんだったらモブにも名前と軽い設定を付けてあげよう」と思った結果が第一章。ごちゃごちゃし過ぎた。
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