がっこうぐらし! Side of Story   作:ぷろとうぃんぐ

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翼「早くマリアートとバカテスTAS書けぇぇぇ!!」

……コホン。翼が荒れてます。
どうも、鯖月と申します。上記の小説を執筆していますが、自身がっこうぐらし!にどハマりし、原作を5冊購入してしまいました。
そして今日び、ストックが溜まったので書いていきたいと思っています。
あと、アニメよりです。

……がっこうぐらしよりは鬱度が低くする予定です(今の所は)。




#1 はじまり(1日目・昼)

「は、はぁ……はぁ……こ、この状況、一体………!?」

 

彼方此方崩壊していく町を横目に必要以上に全力ダッシュをして、とにかく叫びまくる私。基本物静かな性格の私だけど、今ばかりはシャウトせずにはいられない。

私の名前は小林翼。ちょーっと変わってる女子高生。……なんて暢気に自己紹介などやっている場合じゃない。大変だ。大パニックだ。

学校から帰宅途中にいきなり腐敗したゾンビのような『何か』に襲われ、その場からは命からがら逃げ出した。でも、町一帯は車と車が接触し合って火災が起こっていたり、ゾンビに襲われている人が居たりと混沌と化している。今日はいつもよりやたらとサイレンが多い、と思ってはいた。しかし、よもやゲームのような事が現実になろうとは誰が予想しようか。

公道を突っ切り、逃げ惑う人々に紛れながら、只管に道路を横断する。どこもかしこも死屍累々としていて信号も車道もあったものではない。これでは交通機関など機能していないのと同義だ。この時間帯は車の往来が激しい筈だが、私の脇を横切る車は1台すら見かけない。この様子では駅も騒ぎにいち早く気付いた人々ですし詰めになっていることだろう。

とは言っても、ただ闇雲に走っていても何れは体力的に限界が来る。更にこの状況ではどの場所が安全圏なのか想像もつかない。否、安全圏など既に無いのかもしれない。

 

自分の家。……いや、逆方向の上に安全とは限らない。

ショッピングモール。……確かに生存者もいる可能性はあるけど、安全経路なんて無いようなものだ。

学校。……むしろ危険だ。

 

私が通っているのは公立の南山高校という学校だ。なかなか偏差値の高い高校で知られていて、入学するのは至難の技と別の近くの高校の人が噂しているのを耳にした事がある。私は辛くも入れたんだけど……どの道八方ふさがりだ。どう熟考しても、学校近辺に安全地帯はなさそうだ。

まず、第一には身を隠せるような場所で暫く難を凌ぐことだ。まさか町一つがこんな状態で、政府や自衛隊の人も流石に黙まりなんてことはあるまい。今にも救助へリが飛んできてくれそうなものだ。

せめて救助が来るまで、ゾンビからの猛襲を被らない場所で大人しくしておきたい所なんだけど、恐らくそれは不可能な要望だ。食料品や日用品は必須。その事を考慮すると、条件に当てはまる場所と言ったら、やはりショッピングモールしか思い当たらない。

そこまで思案した時、胸ポケットに入れていた携帯が鳴った。ゾンビが周囲を徘徊していない事を確認して、携帯を耳に当てる。

 

「もしもし!?」

『もしもし、翼?アンタ今どこよ?』

「そういう蓮も……!」

『私は大丈夫よ、今のとこ。オンラインゲームで培った経験がなければ今頃アイツらの仲間入りだったわ、全く』

 

私の友達の霧島蓮。電話越しに溜息をつく音が聞こえる。どうやら私よりも先に避難が完了していたようだ。うむ、流石廃人。私より体力がないから気掛かりだったんだけど、無用な心配だったかな。

 

『どうせアンタのことだから、どこにも安地(アンチ)がないって道中逃げ回ってたんでしょう?』

「エスパー……!?」

『分かるわよ。15年来の幼馴染みでしょうが。私は今巡ヶ丘の市役所にいるんだけど。ある程度安全よ。無事な人もいるし』

「え、じゃあ私もそっちに……」

『止めておいた方がいいわよ』

 

ピシャリ、と蓮はいつもより厳しい口調で言う。

 

『……言った筈よ、「今のとこ」って。そもそもこの市役所、いつまで保つか分からないもの。それに、入り口なんて奴らが押し寄せて来てて、どの道今は近付くこともままならないわよ』

「う……」

『とにかく、アンタは別の場所に身を潜めなさい。分かったわね?無謀な事はするんじゃないわよ?』

 

通話が切れた。一方的だが、これが蓮だ。彼女もまた一段と余裕が無いように見えたけど、まずは無事だったことを喜んでおこう。

一先ず、蓮の事より自分の事だ。私はと言えばまだ窮地を凌ぐどころか、道中彷徨っている。袋小路にでもなれば間違いなく奴らの仲間入りなのは明白だろう。

ここから1番近く、生活出来るくらいには広く、かつ食料を調達出来て、比較的安全そうな建物。

以上が生き延びる為に必要な条件だ。考えてみても、当てはまる場所などスーパーくらいしか………

 

「…………いや」

 

私は首を傾けた。ある。他にも。これらの条件を満たす建物が。

この近辺にあって、生活出来るくらいの広さもあり、食料もあって、比較的安全。

 

「……よし」

 

決心した私は、彼方からゾンビが現れるのを横目に、その建物に向かって再度走り出した。

 

私が考えに考えを募らせた結果、足が向いたのは巡ヶ丘学院高等学校だった。学校は違えど、逃げ場に使う人も居てもおかしくはない、という程に設備が整っていると専らの噂だ。公表されているだけでも、ソーラーパネルや貯水槽を始めとした貯水施設や発電装置があると聞く。通常の学校にはなさそうな珍しい設備だから、その時には不思議と思った。

しかし、私は校舎に篭ろうとは思わなかった。当然校内には逃げ遅れてゾンビと化した生徒や教師が少なからずいると踏んだからだ。流石に無防備なまま睡眠なんて取れば、安全は保障されない。

生存者もいるかもしれないし、出来れば探したいんだけど、その前にこの校庭に群がる無数の運動部(人外)を何とかしないと……

気付かれる前に打開しなければ、八方ふさがりになりかねない、と周り一面をぐるりと見渡す。ふと、目に入ったのは脇に置き去りにされたサッカーボールだった。

これは使えるかも、と足を踏み出した瞬間、地面の砂利の音でゾンビ達がお気付きになられたようだ。音と光に寄せられる習性があるのは既に承知なんだけど、耳良すぎない?と疑問符を浮かべながらもサッカーボールを手に取って、思い切り蹴り上げる。上に上に飛んでいき、力なくバウンドして風に靡かれ、コロコロと転がる。

ゾンビは目論見通りにボールの方に気が逸れ、この一瞬の隙を伺ってトラックを逆走。目的の場所へ走りこむ。散らばっていたゾンビもボールに集中してくれたお陰で難なく『体育倉庫』の前まで来れた。

問題は鍵が開いてるか否かだったけど、運動部が使った形跡があり、不安も払拭された。

 

「さて………」

 

硬そうな扉に鍵をかけて、私は薄暗い倉庫を見渡した。三角コーンやハードル、ボール類が詰め込まれた籠一式など、体育の授業でも使用されそうな道具が収納されている。ついでに護身用にホイッスルも拝借しておく。今回の様に偶々障害物が転がっている事は稀だし、やっぱり自分の身は自分で守らないと。

 

「……一応生活は出来そう、かな。1週間くらいは」

 

拠点決定。体育倉庫を拠点とする人は私くらいしかいないだろう、なんて考えていたら、扉を数回乱暴にノックされた。人の姿は確認出来なかったから、間違いなくゾンビだ。でも案外破られる程脆くはなさそう。

食べ物や日用品は、とりあえずは巡ヶ丘高校の購買部から物を購入すればいい。そこでゾンビと出くわしてもいい用の護身グッズだ。ていうか、ホイッスルなんて護身になるか分からないけど、あくまで気休めとして。

私は肩に掛けていたスクールバッグを一旦下ろして、建物の隅から薄暗い光を頼りに筆箱を見つけると、中からペンライトを取り出す。それこそ何時切れてしまうか不安な程小規模な一品だが、真っ暗よりかはマシになる。なるべく消費を抑えていきたい。

あとは……

 

「………遺書、とか」

 

……自分の発言だけど、こうしてみると些か悲しいものである。しかし、何時なんどきゾンビに襲撃を受けるかは神のみぞ知る。せめて、何が起こっているかくらいはメモを取っておくべきではないだろうか。

日記形式で記すことを決めると、ペンライトで照らしつつ、メモ帳をその鞄から取り出し、床に置いて書き始める。

 

 

--------以前友達が、シューティングゲームをやりながらこんな事を呟いていた。「実際こんな騒動が起こったら、どうなるのかしらね」と。

その時私は苦笑いする事しか出来なかったけど、ゲームの出来事のような事が現実に起きるなんて、誰が思っただろう。町中は既にゾンビで溢れ返り、元の町の幻影すらない。体育倉庫に隠居しているけれど、正直何時までもじっとしている訳には行かなかった。

ここは、不便だ。一刻も早く救助を待つ。友達ともう1度再会する……それまでは絶対に死ねない。

……今日の夜に、巡ヶ丘高校の購買部へ向かう。出来る範囲で生存者も散策したいと思う----------

 




『原作との相違点』

【主人公交代】
がっこうぐらし!の主人公は丈槍由紀である。胡桃でも悠里でもありません。
しかし、今作においてはオリジナルキャラクターもとい、私著作小説には殆どの確率で現れる小林翼の視点である。

【巡ヶ丘高校ではなく】
私立巡ヶ丘高校近隣にももう1つくらい高校があってもおかしくないだろう、という事で、公立の南山高校という高校を出した。偏差値はかなり高い。翼は巡ヶ丘市住み、南山高校通い。彼女は運動神経も良いが、頭も回りそうだ。

【小林翼と霧島蓮】
この2人、大抵1セットで登場。ただし、今作においては蓮はあまり登場しないが、時たま情報を伝達してくれるなど、翼たちを支える役目を担う。

【シリアスブレイカー】
重い話は書きたくないです(切実)。

【校庭に転がったサッカーボール】
キャプテンじゃないが、翼が打ち込んだという設定に。そこまでの音は出ないものの、周辺ゾンビの気は逸れたようだ。

【原作との相違点①】
めぐねえはまだ今の所無事(パンデミック発生から1日も経っていない)。どこまでフラグを折ることが出来るか。作者の腕次第である。

【体育倉庫(校庭脇)】
翼が隠れ場所に選択した。巡ヶ丘高校のグラウンド端にある。
例え部活中にゾンビに襲われたとしても、この時点では1人くらいは隠れていてもおかしくないのだが。
ゾンビには襲撃されておらず、また、外からもロックが掛けられる仕様に。ある意味鉄壁。

【翼の持ち物】
教科書類と筆記用具一式、メモ帳、弁当箱、電卓、自分の家の鍵、小説4冊。所持している中で武器になりそうな物は無かった為、体育倉庫から無償で拝借。
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