来週はマトモなのを出しますので、また暫くお待ちください
モモンを見送った少佐は、村で弓の訓練をしている人達を見ていた。子供から老人までの女子供関係なく、ほぼ全ての村人がそこにいた。
「実に微笑ましい光景だなぁ」
「自らの無力故に親を、子を、愛する者を奪われ、そして今僅かでも抵抗したいという意思のもとあのような、脆弱な武器で戦おうとしている。素晴らしい!実に素晴らしい!」
少佐は愉しそうに笑う、その眼に狂気を宿して 。
其の後ろに突然少年、シュレディンガーが現れた。
「少佐、ドクが会ってほしい人がいるって」
「分かった、直ぐに向かう。コトミネ何かあれば連絡を頼むぞ」
そしてシュレディンガーと共に消える少佐と大尉。
帝国の帝都の宮殿内会議室
「それでお前が傭兵団『ミレニアム』の団長か?」
そう言ったのはこの国の現皇帝。鮮血帝ジルクニフ・ルーン・ファーロード・エル=ニクスである。
対するは少佐と大尉そしてドクである。
「いかにも、私が『ミレニアム』の団長だ。少佐と呼んでくれたえ」
会議室にはジルクニフ以外に、フールーダ・パラダイン、四騎士の一人『雷光』バジウッド・ペシュメル、書記官のロウネ・ヴァミリネンがいた。
「それでドクといったかな、その男がいっていたが本当に吸血鬼を使役しておるのか?」
フールーダが真面目な口調で尋ねるが、眼の奥にある知的好奇心は隠しきれていなかった。
それを見て自分と同類だと察したドクは、ニヤリと笑い
少佐もそれに気付いたようだった。
「ええ、勿論我々の兵士達は殆どが吸血鬼ですよ。ご心配無く私とドクは吸血鬼ではありませんので」
「それで、雇って欲しいと言うことだが、何故だ?」
ジルクニフは相手を探るような視線をぶつけたが、少佐のニヤケ顔は変わらず
「勿論戦争がしたいからだよ、我々は戦うことでしか生きることができないだから、後ろ楯が欲しい、戦う理由が欲しいのだよ」
「なるほど、だからうちに来たのか。リ・エスティーゼ王国と毎年戦争をしている帝国に取り入り、自分達の闘争本能を満足させようとしているのか」
威圧するように睨むジルクニフ。少佐はそんなもの気にせず
「そうだ、君達は戦力を獲得し、我々は自らの欲求を満たせる。良い条件だろ?」
ジルクニフは考える。
(まず、この男の言ってることは本当だろう。しかし、こいつらを雇えば教会や法国がうるさいだろう。どうするか・・・・・いや傭兵なのだから知らなかったで通せるか、う~ん一度戦力を見る必要があるか)
この間少佐はジルクニフを観察しあることを思い付いた。
「実はとある強大な
フールーダがピクリと肩を震わせたが気付いたものはいなかった。
「強大とはどの程度かな?」
少佐は考える素振りを見せたあと答えた。
「余り多くは語れないが、フールーダ殿と同じぐらいではないかな」
その言葉にジルクニフ達は凍りついた。少佐が嘘を言っているように思えなかったのだ。しかも相手にはフールーダと同じつまり、軍隊を相手に出来る
カルネ村
少佐達が去ったあと、コトミネは自らの本質つまり人の苦しむ姿を見て、悦びを感じることについて考えていた。
「私の本性がこんなものとはな、クククハハハ!狂っている、父は畜生にでも孕ませたのか?」
「そうですね。そんな貴方は死ぬべきです」
突然黒鍵がコトミネに向かって飛んできたが、難なく回避し逆に、飛んできた黒鍵を掴み投げ返した。投げた本人シエルは投げ返された黒鍵を新しく出した黒鍵で弾いた。
「やはり吸血鬼化してましたか、以前より格段に動きがよくなってますね」
「確かに今ならシスターシエル、貴女を退ける自信はあるぞ」
お互いに黒鍵を構え一触即発の空気を漂わす。しかし、シエルは武器を収め代わりに本を取り出した。
「他にも殺気を感じたので今回は引きます。また武装を整えて来ます。それまで待っていなさい」
そう言って本を広げると本のページが空に舞いシエルを包み込んだ。ページがなくなるとシエルも消えていた。
「逃げられたか、まあいいか」
「大丈夫でしたか~コトミネさ~ン」
森の中からリップバーンが出てきて訪ねる。
「はい、有り難うございました。下手したら殺られていたかもしれませんでしたから」
確かにコトミネは吸血鬼になったことで、以前より格段に強くなったが、それはlevelで言えば30ぐらいでこの世界の英雄級の強さである。よってそれ以上のシエル相手ではギリギリ退けられるかどうかといったところなのだ。
「それじゃあ、私は行くね」
「はい、有り難うございました」
そして、リップバーンは森に消えた。残ったコトミネはまた自分について自問自答するのであった。
少佐達が帰ったあとジルクニフ達のいる会議室は、重苦しい空気が漂っていた。そんな中最初に口を開いたのはジルクニフだった。
「あれで良かったのだろうか?」
「今年の王国との戦争をあやつらに任せたことですかな?それとも、奴等の
ジルクニフの質問にフールーダが聞き返す。ジルクニフは溜め息をして
「どちらもだ。幸いまだ時間はある、奴等について徹底的に調べろ。それと爺には奴等の戦力を確認してほしい。頼めるか?」
「勿論ですとも」
頼みと言っているが実際は命令である。少しだけいつもの調子を取り戻したジルクニフを見て、ロウネ、バジウッドも少しでわあるが表情が柔らかくなった。
「それと爺、あいつらはどれくらいの魔法が使えるんだ?」
フールーダは相手の使える魔法の位階が分かるタレントを持っている。
「ふむ、ドクが第五位階、少佐も同じでしたな、あの大尉と言った男は第二位階ぐらいでした」
「ふむ、あいつらにも警戒が必要か。今度奴等の野営地に視察に行くときに戦力を見極めねばな」
ジルクニフはこれからの忙しくなる未来を考えて、溜め息をついた。
少佐達がカルネ村に戻るとちょうどモモンが帰って来ていた。
「おや、やっぱり捕まえたんだな」
そこには巨大なジャンガリアンハムスターとモモン、ナーベがいた。
「む!何奴でござるか?」
「ハムスケ待て、この人達は仲間だ私と同じく敬意を払え」
「はっ!分かりました殿。宜しくでござる、軍師殿」
その後軽く自己紹介をしてから村で一日休み、ンフィーレアと森で薬草を採取してエ・ランテルに戻った一行
エ・ランテル
「クソッ!何でばれたんだよ!」
悪態を付きつつ逃げる女クレマンテイーヌは先程のことを思い出していた。この町の有名なタレント持ちのンフィーレアについて情報を集めていた時だった。急に黒いローブを着た何者かに襲われ何とか逃げたもののクレマンテイーヌは相手が異端討伐の専門、代行者だと見当をつけていた。彼らは裏切り者や、国に害をなす亜人等を殺す任を受けているもの達だ。それがここにいると言うことは、何処からか自分のことが漏れたのだと言うことだった。その後何とか追っ手を撒いて隠れ家に戻ったクレマンテイーヌはこれからについて考えるのだった。
「ふむ、あの吸血鬼を殺るには、やはり完全武装でいくしかありませんね」
スレイン法国の武装神父隊武器庫で、鎧を着けたシエルが呟く、そんなシエルの手にはパイルバンカーが握られていた。これはただのパイルバンカーではなく『第七聖典』という転生批判の概念の武器で、対吸血鬼用の奥の手である。
「これで無理なら、アンデルセン神父しかいませんね。ハァ、いきますか」
アハハ、本当にスンマセン次回期待してください。では(^-^)ノシ