「…ん」
穏やかな風と柔らかな陽光の中、彼は唐突に目を覚ます。
いつの間にか眠っていたらしい。最も、こうも穏やかでは仕方ないかもしれないが。
体を起こして辺りを見回せば、緑豊かな自然が目に入る。どうやら自分は、森の中にいるらしい。
ピクニックをするには持って来いの場所だろう。
だがそんな光景を前にしても、彼の頭に浮かんだのは一つの疑問だった。
「…どこだ、ここ」
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ここで一つ紹介をしておこう。
彼は極東支部に所属するゴッドイーターである。
ラケル博士が引き起こそうとしていた終末捕食を防ぎ、一躍その名をとどろかせた。
現在では、仲間からは隊長と呼ばれ、その名の通り特殊部隊ブラッドを率いる傍ら、独立部隊クレイドルの活動を手伝うなど、多方面で活躍する人物であった。
そんな彼は今回、情報特務局のリヴィ・コレット少尉とともに、突如として異変の起きた螺旋の樹の内部調査に来ていた。
だがその途中崩落に巻き込まれて遭難してしまい、リヴィと二人で脱出のための手掛かりを探していた。
そんな中、休息を兼ねて仮眠をとっていたのだが…
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隊長「そこまでは覚えている。問題は、そこからどうなったか…」
そう、自分達は確かに螺旋の樹の中にいた。
そこはこんな風に、暖かな日の光が差すような場所ではない。
オラクルが吹き荒れ荒神がうろつくような、不気味な場所だったはずだ。
ではここは一体どこなのか。
なぜ自分はこの様な場所にいるのか、一緒にいたリヴィはどこに行ったのか。
隊長「ふん、考えていても仕方ない…か」
ここで考えていても、答えは出ない。
ならばひとまず行動を起こすしかないだろう。
幸い、神機は手元にある。
よっぽどな敵が出てこない限り、身の安全は大丈夫だろう。
そう考え、隊長は周囲の探索から始めることにした。
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探索を始めて数十分。
未だ荒神とは遭遇せず、かと言って当然だが人と出会うことも無い。
だがこうやって探索することで、少しづつだが周囲の状況が分かってきた。
一つ目、どうやらここは相当に広い場所であるらしい。木に登って辺りを見回してみたが、周囲には建造物らしきものは見当たらず、遠くに山が見える程度である。
二つ目、この辺りにあるものにオラクル反応が無い。草木も調べてみたが、オラクルの様なものは見受けられない。
となると、ここは何なのか…。
地球上に、未だオラクルや荒神の影響を受けていない場所があるのだろうか。
そんな事を考えていると、ふと人の気配がした。
隊長「…?」
思わず神機を構えるが、その気配に敵意はなさそうである。
取り敢えず警戒しつつ、彼は声をかける。
隊長「…誰かいるのか?」
すると木の影から、自分と同じように神機を持った、一人の男が姿を現した。