東方地霊殿 〜Terrene Animism.【完結】   作:LOORUME

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短編書いてたらこっちが疎かになりました、すいません。短編は1/1に投稿予定なんで、是非見てくださいね!

そんな感じで新章です。これがたぶん最終章になるでしょうね。短めの予定です。
では、どうぞ。


第3章 『インアザーワーズ』
13話目


 

今日はおさんぽの日。そのついでにさとり様からお使いの頼まれちゃったのだ。

 

お使いが何だったのかは忘れたけど、お散歩とお使いを終わらせた後でゆっくりさとり様にお使いの内容を聞けばいい。

 

…まずは一番大事な用事の、お散歩を終わらせるために旧都を適当に歩き回った。だけどお空はお酒の臭いが苦手だから酒転道路にだけは近寄らない。

 

さとり様やお燐はお酒が平気なようだけど、お空はどうしてもあの苦い味が苦手なのだ。

お燐からはよく味覚が子供っぽいと言われる。だけどやっぱり実際そうなのだから仕方がない。ちなみに珈琲も飲めない。

 

適当に歩き、時にはぐるぐる同じような所も歩き、たまに断崖に脚を放り出して休憩したり、明るい道や暗い道も歩く。やがてお散歩を始めてから十時間が経過した。

 

「うーん、よく歩いた。さすがにそろそろ帰るかな」

 

と背伸びした。その時は丁度夕方で、夕焼けがとても綺麗だった。

次第に人々の影は伸びていき、街全体が闇に包まれていく。誰が彼も分からず、顔も黒く塗りつぶされる。

 

地霊殿の闇は暗い。かなり前に訪れた人里は夜もまあまあ暗いのだが、妖怪の目であれば充分人を判別することができる。

この旧地獄は、なんというか里のように影なのではなく、完全に闇だ。そしてお空にはそれがとっても怖く感じてしまう。

 

こんなことなら早めに帰れば良かった、と後悔しながら足早に歩いていると、視界の端で一瞬動いたそれを、路地裏に入って行った小さなそれを、お空はかろうじて見逃さなかった。

 

それは、黒く、闇色で、暗い物体。それが一瞬、猫に見えてしまった。

 

…あれ?そういえばお燐は何処にいるんだ?

ここ数年、会ってない気がする。

なぜお燐は居なくなってしまったのか?

お空のことが嫌いになってしまったのか?

地霊殿を、さとり様を、こいし様を嫌いになってしまったのか?

 

「……そんなの嫌だ」

 

ぼそりと呟く。

 

あの闇色の影は、猫でないことは解っている。おそらく見間違いだろう。

 

だが、お燐は何処に行った?

いや、お燐は誰かに連れ去られたのか?

 

 

「お燐はどこだっ!」

 

目一杯叫びながら、飛び上がり、全力で飛び回る。

叫んでいるのだから、周りからはドップラー効果で聞こえているだろう。

 

「うおおお!」

 

地霊殿に到着すると、驚いた顔のさとり様を見つけ、お燐の居場所を聞き出す。

 

「お、お燐はどこですか!?」

 

胸ぐらを掴みながら。

 

「尾反夜霧さんの所に行ってるけど迷ってるみたい…ってこの前も言ったわよね…?」

 

ユサユサと振られていてもさとり様は冷静みたい。

…尾反夜霧?そういえば彼ともずっと遊んでいない気がする。彼の肩揉みは、これが案外気持ち良いのだ。

 

「……。夜霧さんとお燐は何処に行ったあー!」

 

もうお空にも止められなくなった。

体内で色々なものが融合し、体温は上昇。さとり様から手を離し、窓から飛んで地霊殿の屋上に行った。

 

 

BGM:あなたのお好きな霊知の太陽信仰アレンジ

 

 

どこからともなく取り出した制御棒を腕に装着し、その腕を空に向かって突き上げる力を溜めそのまま一発、二発と放つ。

 

すると面白いことに旧都中の、いや幻想郷中の殺気全てがこちら側を向いた。

だからお空は、幻想郷中に届くように言った。

 

「夜霧さんとお燐を返せーー!」

 

 

 

 

「…だから鏡源郷に行ってますって…前も言ったのに…」

 

さとりの物憂げな言葉は、お空には届かなかった。

 




はい、結構フリーダムに書きました。後悔はしておらぬ。
まあ、言ってみればこの第3章は大事な役割を持っていながら、ただのおまけなのでフリーダムでも大丈夫だと思います!(適当)
ではでは、もしかしたら次話にでも終わるかもしれない章を楽しんでください!
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